不登校、ひきこもり関連の本をみつけるとすぐ買ってしまう。
他の物を買うときは無駄遣いしたらいけないという観念があって、買う前に本当に必要な物かどうかよく吟味するのだが
なぜか「本」に関してはそういう観念がなく、読まずに放ってあっても、役に立たない本であっても、無駄遣いしたという罪悪感がない。
買って本棚に並べるだけで満足する。いつか読むぞ、と思いながら全然読めてない本がたくさんある。
すると本棚がすぐにいっぱいになって本が溢れ、本を置く場所がなくなってしまう。
置き場所に困って一時本を買わなくなったが、長男が下宿してから長男の部屋の本棚が取りあえず空いたので、また本を買いだした。
不登校関連の本も、買っただけで満足する傾向があり、すべて読んでいない。
最近は、ペラペラめくって飛ばし読みして、よさそうだったら最初から全部読むという方法を取っている。
前置きが長くなったけど、最近『ひきこもりはなぜ「治る」のか』著:斉藤 環(ちくま文庫)という本を買った。著者は精神科医。
不登校についても書いてあったので、抜粋。
しっかりと考えていただきたいのは、「再登校是か非か」が問題ではないということです。再登校させるべきかどうかは問題ではない。
それでは何が問題か。「どうすれば子供が元気になるか」こそが問題なのです。つまり、治療や支援の目標は「元気」なのです。
で、どうすれば元気になるかというと、取りあえずとにかくいったん休ませる。いったん休ませたら、次にどうするか。
休ませ続けるのがいい子もいれば、転校が向いている子もいれば、通信制、定時制、フリースクールやホームスクールといった選択肢で元気になれる子もいる。
もとの学校に再登校することで元気になる子もいる。
その子に何が向いているか時間をかけてよく吟味する必要がある。
今の対応が合っているかどうか、適切かどうかは、その子がよりよい方向へ向かっているかをその都度みながら判断してゆけば、そんなに大きく間違った方向には行かない。
ときには「少々厳しくても、不愉快な思いをさせてでも、この子のためを思って」みたいな荒治療をすすめる方もいるが、これはあまり意味がない。
本人の反応をよく見極めつつ、一緒に手探りするように対応をあれこれ工夫していくという雰囲気そのものが治療的意味を持つ。
不登校の対応をマニュアル的にやってしまうのはまずい。
* *
ニートとひきこもりの違いは何かというと、対人関係があるのはニート、ないものがひきこもり。ニートでも人付き合いがなければひきこもり。
ニートの大きな円があるとして、ひきこもりはその中に入るやや小さな円。
* *
家族の対応方針
安心にひきこもれる環境を作ることが大事。親は「上からの視線」を変える必要がある。
会話は「あいさつ」から。笑顔であいさつ。「誘いかけ」もよい。「お願い」もよい。
しかし、返事を期待してはいけない。本人から反応がなくても働きかけを続ける。
「ルール」はよいが「しつけ」はダメ。
子供との距離感は「友達のお子さんを一人預かっている」と考えるとよい。そうすれば振り回されないし、邪険に扱えないし、むやみに叱るわけにもいかない。
または、ひきこもりは「座敷わらし」のようなものと思うとよい。つまり家の守り神。
本人に対する働きかけはすべて「お祈り」、ご飯は「お供え」、お小遣いは「お賽銭」。
きちんと祈れば神様は願いを聞いてくれることもある。願いが届かなくても仕方がない。祈り方がまずかったと謙虚に考える。
神様にお祈りするときに念を押す人はいない。だいたい言いっ放しである。だから誘いやお願いは「一声」だけにする。
2回以上言ったら命令や説得になってしまう。神様を説得してはいけない。説得は冒涜である。
半分くらい冗談だが、距離感をつかむためのイメージトレーニングとしてこういう発想もあり。
* *
だいたいの本はパラパラで終わってしまうが、この本はパラパラが止まらなくなって一気に読めた。
取りあえず、読書録としてブログに残しておく。
我が家の「座敷わらし」は 夜中に起きて、ご機嫌よくオンラインゲームに興じている。
朝「今日何曜日?」と聞かれた。
「日曜日だよ」
座敷わらし様 「学校行きたくねえ」とつぶやく。
「ナマポになるね」ともつぶやく。
座敷わらし様からお賽銭(課金)を要求される。
お供えの朝ご飯をあげる。
座敷わらし様はお部屋にお戻りになり、ゲームをなさる・・・
まあ、それは冗談として、参考になる本でした。お父さんにすすめてみよう。
お供え、御賽銭、お祈り…
座敷童子。
分かりやすい例え方で、
この本読みたくなりました。
ニートと引き篭もりの違いも。
うちは、引き篭もりだなぁ。
部活友達とも連絡してないし。
不登校先輩ママは
子供はご主人様で、
自分は執事になりなさい!
と、カウンセラーに言われたそうです。
執事はご主人様に上から目線で
説教しないですものね。
座敷童子!
なんだか可愛いし、
これ、良いですね。
本当そんな感じです。
食事を食べたら、
すっと居なくなるし。
私が外出から帰宅すると、
リビングに居た気配が
残っているし。
座敷童子、気に入りました。
ご紹介してくださって、
ありがとうございます!
今日も学ばせていただきました^_^
「上からの視線をやめる」
「友達の子を預かってると思う」
「守り神」
毎日が学びです。
ありがとうございます(≧∇≦)
wp6さんの「ご主人様と執事」もいいですね。
不登校の子は、それくらい、他のお子さんと違う接し方を意識しないと元気になれないんだね(*_*)
さあ!
今日は美味しいものでも食べに連れ出そうかな…と、実はダンナの提案です。
凄く楽しいお話しでした。uparinさんは、本が好きだから、文章も、とてもわかりやすく、上手に書かれるんですね🙌
私も、本は好きです。でも、子供が、不登校になってから、不登校関連の本より、普段手に取らないようなエッセイだったり、敢えて、凄く泣けそうな本だったり、不登校のことを忘れさせてくれるような本を読んでます。
私の場合は、子供を、「亡霊」と思ってくださいといわれていたのですが、「座敷わらし」に変更します。そっちのほうが、断然、かわいい🎶
うちは、不登校になって、お小遣いをあげてませんでした。学校に行ってないからという理由で。(でも、祖父母や、自分のゲームを売ったりなどで、最近まで困らないお金は持ってました。)でも。昨日「お金をくれ」と。財布が寂しくなったみたいで💧
私は、「自分のやることを(学校行かなくてもいいから、家のお手伝い、好きなことをみつけるなど)しない人には金銭は、与えない」と言っていたので、「お小遣いはあげれない」と
突っぱねると「勝手に取るからな」と💧
夜のうちに私のお財布からでも、、、とドキドキしましたが、一応お金ありました。
「お賽銭」なんですね。もう一度、主人と話し合ってみようと思います。
今回も気持ちの落ち着くお話しありがとうございました😆
座敷わらしなるほどねぇ~☺
uparinさんのブログ読みながら思わず笑ってしまいました(*^^*)
そう思えばこちらも楽に接することできます🎵
うちの座敷わらしさま、今日も6時まで起きてたようで、見に行くと今からまさに寝ようとしている様子。
いつも手から離さないiPodは置いてるし、布団かぶってました。
でも又、寝れないって言うので息子の横に私も横になり、「きしょいなぁ!寄ってくるな!」って言われたのですが、それほど強い口調でもなかったので赤ちゃんのように、息子の体をトントンしました。
懐かしい感触でした(^-^)v
昨日の夕方Wi-FiにPSPが繋がらないって長い間部屋から出てきて悩んでました。
この前新しくPCを買ったときに、ルーターも新しくしたのでなぜか、どうしても繋がらないらしい💧
前のだったら簡単に出来たのにってブツブツ言ってるので「お母さん、全然分からんからお父さんに聞いて」と言って私は二人をほっといて一人TVを見てました。
息子が不登校になってからお父さんとあんなに話すのを見るのは、初めてでした。
結局二人でiPhoneで調べたりしながら長い間あ~だ、こうだってやってましたが、途中でお姉ちゃんから、「自転車積んで帰って欲しいからお父さんの車で迎えに来て」と言われて、お父さんが迎えに行ったのでそのままです。
まぁそれでも二人のあんな姿見れて私としては良かったです。
お父さん曰く「よっぽど、なんかゲームしたかったんか、Wi-Fi繋ぎたかったんやろなぁ?そうじゃないとあんなにしゃべらんな!」
まぁその通りですが😂
座敷わらし様まで、客観的に子どもを見られるようになったら、不登校問題なんて、超越してますね。
友達のお子さんを預かってると思うというのも、その距離感が大事ということなんですね。
でも、親は心配だし、責任があるし、どうしても必要以上にいろいろ考えて、口も出してしまう。
他人と思えば、もっと客観的に接することができるということなんだろうな。
親の会でも、子どもと親は別人格ですから、ってよく言われてた。
同じことなんでしょうね。
最近、いろいろ考えるのに疲れてきて、もうどうでもいいや、本人の人生なんだし、好きにしてらおう、、、ってよく思うんです。
私も食べたいもの食べるし、買い物行って衝動買いもするし(金額には気を付けるけど)、ゲーセン行ってクレーンゲームもするし、昼寝したかったらするからね。
お母さんもストレス溜まるんだよ~!
って、言いはしないけど、自分にもうちょっとユルく行こうかなと。
預かってる友達のお子さんも、好きにして元気になっておくれ~!
楽しい本の紹介、ありがとうございます。
こんな風に考えられたら楽しいかもと、ちょっと、心が楽になりました。
確かいい伝えでは、座敷わらしを見た人は幸せになれるんだよね⁉
uparin さん、いつもわかりやすいアドバイスをありがとう。
妙に府に落ちるっていうか、納得できる内容で、思わず感心しちゃいました。
学校に戻す事が解決じゃなく、元気になることが最終ゴールってホントそうなんだろうな~(*^^*)
一度きりの人生なんだから、自分自身が幸せだと感じながら生きていってほしいね🎵
中学生は思春期の真っ只中だから、気持ちがぶれて、不安定になるから、少しずつでも成長したら考えも落ち着いていくんじゃないかな。
だから、大丈夫なんだと思いますよ\(^o^)/
ちょっと大きい座敷わらしを見たももちゃんより。
ご主人様と執事ですか。なるほど。たしかに、そう思えば上から目線はできなくなります。
同じような表現が色々あるのですね!
>mayumiさん
mayumiさんのブログでも、いつも子どもへの声のかけ方など学ばせてもらっています。
家族で美味しい物食べに行けましたか?
家族みんな仲がよくてうらやましいです。
>こうがさん
座敷わらしに是非、「条件なし」でお賽銭をあげてください。
うちはお金もらっても外に出て行かないので使えないです。なので、もっぱら「課金して」です。
外に出てお金を使えるようになって欲しいものです。
>みゆみゆさん
背中トントン、いいですね。私も今度やってみよう。「あっち行けー!」って言われそうだけど。
不登校の子どもにとってWi-Fiが繋がらないって、死活問題なんだと思います。
うちの次男もパソコン買うためならパソコンショップに行って店のおじさんとちゃんと会話できていたもの。
お父さんとたくさん会話できたのならよかったですね。
>さとちゃん
そうそう。お母さんは自分の好きなことをして楽しむ。それでいいんだと思います。
この本にも書いてありましたが、家族が楽しそうに外へ出かけることが、本人も外へ出てみようかな~というきっかけになるそうです。
親自身が熱中できる何かを見つけるといいみたいです。
預かってる友達のお子さんも早くやりたいこと何か見つけてね、って感じです(*^O^*)
>ももちゃん。
座敷わらしがいる家には幸福が訪れるんでしたよね。(笑)
学校に戻すことがゴールじゃないって、私もようやく思えるようになってきました。
十年後、二十年後でもいいから、幸せだって感じるようになって欲しい。きっとそうなる。今はずっと続かない!
ももちゃん。おすすめの本、今日届きました。まだペラペラめくりの段階だけど、いいことたくさん書いてありますね!じっくり読みたい本です。よい本を教えてくれてありがとう!(*^_^*)