備忘録

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『エリザベート』古川@トート

2019-06-24 01:40:46 | 国内ミュージカル
エリザまとめはコチラ

愛希@シシィ
第一形態の少女時代が安定の違和感の無さ。
その幼い演技のまま、お見合い、結婚に。
”あなたが側にいれば”も、あの高い娘役な声。

”私だけに”で第二形態に。
ここからは、ずっと老けない。
それは、劇中18年経っても変わらず、
ルドルフの葬儀まで、一人の女性。
(母親ではない)

が、”夜のボート”の前で、突然、
第三形態のちょっと妙齢なマダムに。
(初老、まではいかない)
しかし、歌うと、再び、第二形態の声に。

暗殺時は、ほぼ、演技なし。
ラストの歌い方は、やはり第二形態。

年月は過ぎ、『ただの少女』
から妻にはなるが、
母親にはならないタイプ。

”私だけに”の『冒険の旅にでる』
これがプロモ動画で、改変音程だったのだが、
本日はそこまで感じず。エーヤンのソロが明らかに改変。

で、ヅカ版では、ハモリになると、
弱いと感じたけど、今回はよく聞こえた。
これは、東宝版でのアレンジによるものか、
単に本日の閣下との声の相性が良いのか。


古川@トート
常に困った顔をする閣下。
(表情演技がそれしか無いのか、
それとも、演出家の指示なのか)

それはシシィに対してだったり、
その息子ルドルフだったり、
完全に母子をストーカー。

で、その表情はフェリペとか、
ロベスピエールとか、フェルゼンとか
ヴォルフガングとか、ロミオとかで、
観たことある表情(ヤツ)となる。
(やはり表情演技が…)

ビジュアルはヅカ版ほどの
男役さはなく、文字通り、
少女マンガから飛び出した、
.5止まりなトート。

若干、アイドルよりで、
むしろ、韓国版のカテコの最後のダンスで、
踊っちゃう系チュグム、イケる?となる。

というか、小池演出より、
ロバート・ヨハンソン演出でひとつ。
(MAでヨハンソン演出作品出てるし)

むしろ、ロバートヨハンソン演出の
『ルドルフ』でルドルフが合うんだろうな、と。


メロディで大きく変わった点は、
わからないけど、細かい処で、
短くなったり、音程が上がらなかったり。

ただ、これはもう片方の閣下、
あるいは複数回観ないとわからない違い。

で、何故かエコーが多用。
閣下のソロだけエコーがかかる。
ドクトルゼーブルガーの時は、
無かったのに、正体を現すと、
エコーになるので、バレるだろう、それ。


成河@ルキーニ
前回よりクドい。

歌は間違いない、だけれど、
その演技プランが妙に濃く、
ちょっとヤりすぎ感、アリ。

特に、声がハスキーになる瞬間。
それが、ちょっとエキセントリックで、
一本調子よりは良いんだろうけど、
そこは低音で通して欲しい、という事がシバシバ。

でも、歌派のルキーニよりは、
演技派ルキーニの方が好みなので、これはこれでアリ。


田代@フランツ
順調に老けていく。
それは、メイクや演技、
というよりは、声色の使い分け。

で、悪夢で急に若返る。

夢の中では、年齢は存在しない、
というメタファーなのかも。

閣下が刷新してから、
今回で四回目の観劇なのだが、
何故か、全て田代@フランツ。

初登板時は違和感が合ったけど、
前回の公演ではかなり演技派に。
今回、それに輪をかけて、演技重視。

今回、観たメンツでは、
刷新後、唯一の続投キャストなので、
よけいに、この作品へのベテラン感が。


涼風@ゾフィ
確実に年をとり、
それでいて、その過程に
ムリのない自然な老け演技。

皇帝の母親にしては、
細いかと思ったけど、
冷酷な雰囲気で、そこはカバー。

また、老け演技も、
他の作品での既視感は有るものの、
声のトーンで、年齢が変わっていく。


京本@ルドルフ
意外と太い声の皇太子。
歌声も甘く無く、ジャニと
言われなければ分からない。

親子喧嘩よりは、
(対父、対母、両方)
元ルド同士での闇広が印象に。

そして、トートダンサーよりも、
キレキレのダンスをするマイヤーリンク。

これ、ミルクのバイトでも、
ダンスに存在感が有るので、
帽子を被っていても、見つけやすい。


未来@ルドヴィカ、ヴォルフ
ルドヴィカに関しては、
涼風さんと姉妹設定に違和感が(笑)

でも、マックスを尻に敷く、
かかあ天下っぽさは有る。

ポイントはマダム。
このやり手の女主人感がなんとも。


植原@エルマー
初登板時は、チーム・ハンガリーで、
独り、若いな、という印象。
二幕になると、年をとり、
ちょっと演技を変えてくる。


原@マックス、他
『はにかみ屋だった』
の第一声が、なかなかに良い声。
そのため、とろろ昆布シーンは基本、追っかけ。

その後、家庭教師の上着を脱がしたりと、
そこまで大胆にイチャつくマックス、久々。

でも、結婚式では、
シシィを最後まで心配そうに見守り、
それは死んでからも、変わらず。

なのに、悪夢では、
結構、アッサリ退場。

で、問題は、他役。
観測出来たのは、
独立運動シーンでの、
ダンスなのだが、若手に混じって、
結構、踊っていた気がするのだけど、
本人と確証出来ず。他、が何処なのか。


松井@ツェップス
ともかく、めがねというビジュアルが、
普通にミュージカルでなく、ストプレな立ち姿。

独立運動では、ダイブせず、
足を打たれる演出なのは仕方ないのか。


真瀬@ヴィンデッシュ
久々にシシィっぽい、
むしろ、シシィ役を演じてみたら、
となる、実力派な歌い方をする。


加藤@子ルド
複数の役を見てきたが、
ガブよりもグスタフよりも、
この子ルドが一番、合っている。



トートを一新してから、三度目の再演。
もうこの演出には慣れたけど、
メロディに若干の手を入れてくる。

あと、細かい演出の違い
(小鳥が出てこない)も、
有るけど、大筋は変わらず。

それでも、観劇すれば、
新しい発見は有るし、演じ手に
よっては、役自体の新しい解釈も出てくる。

ただ、演出家は変わらないので、
この役の解釈なら、海外のあの演出で観てみたい
と観ていて、ふっと思うことが、シバシバ。

これの逆(海外の役者を小池演出で)
の発想は、まず出てこないのが、
やはり、独特の世界観を築いているのかも。


韓国版『モーツァルト!』のように、
韓国キャストで、小池演出という
パターンは有りそうな気がするけど。
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