稽古場見学に引き続き、最終舞台稽古(ゲネプロ)も見学出来るということで、再び代々木へ。
なんかこう慌ただしい雰囲気のなか、開場を待っていると、津嘉山氏、紫煙をくゆらさながら、台詞を暗唱しつつ登場。
残念ながら(なにが?)そこで、今回の参加者が全員揃い入場、チッ。
ストーリーに関しては盛大なネタバレしてます。一応、開幕前なので注意喚起。
************************
一人、オーディオを弄るノブオ。家族が全員外出したことを確認し、ボリュームをあげる。そこに選挙カーが通るため、負けないように音量を上げる。するとその男の妻ケイコが現れ、その行為は自分の選挙活動に反する行為と訴える。しかし、それは誤解と訴え、和解する二人。
同日、池子の森に行くケイコ。そこで失われるであろう自然を満喫していると、義母であるアキコに出会う。そこはアキコの父の代まで続いた昔からの土地であり、それは今でも変わらないと主張する。
一方、海岸では祖父が一人、講演の練習をしている。それをそっと見つめていた孫のミツコだが、段々、熱の籠もる様子に声を掛ける。その後も、段々キチガイじみていく祖父を心配するも、そこにアキコが現れ、上手く話を合わせ、収拾する。
その日の夜、ミツコが外国人と結婚すると、ノブオとケイコに話す。それに反対するノブオと応援するケイコ。その事でまたも言い争いになるが、ひょんなことから、同じ安保闘争を経験していたことが分かる。そして、果たしえなかった革命をオーディオの音量を上げることで果たすが、その音量に家族全員が集まり頓挫する。そのまま、家族でシンフォニーを聞き、暗転。
二幕。そのシンフォニーを聞き終わったあと、それぞれがそれぞれの主張を訴えるなか、ミツコの交際相手がバイであることが発覚。それも相手が弟のマモルであることから、衝動的に飛び出すミツコ。そのことで、また、家族はそれぞれの主張を訴え、この家には国境線が通っていると言うケイコ。
それは日本人として存在する祖父母側と外国に憧れる子供達との間に引かれその線上に私達夫婦が存在すると。しかし、その境界線上にいることは意思がなく、存在しないことに等しいとも。そこで、存在を証明するために、オーディオの音量をマックスまで上げようとする。それを家族全員が見守り、幕。
津嘉山。祖父。今作で只一人名前が無い。
基本は徳富廬花に傾倒し、自分を廬花本人と思い込む。ただ、最後、マモルに、祖母を安定させるためと話したりと、どこまでが演技なのか、不鮮明に。特に、大逆事件と十二少年との因縁を知った時、アキコのための演技からの一線を越えてしまったようにも。
稽古の時に感じた語尾の微妙な訛りは全くなく、完全にナレーターモード。台詞マシーンとしての私的範疇は仲代達也系の感情が入るタイプ。あの台詞量なので、噛むし、一カ所、台詞がトンだ?と思ったが、長台詞満喫。
途中で、夫と妻との会話時の自分の出番までに間があるタイミングで通路から舞台の様子を覗き観ることも。これはゲネプロならでは?ポイントは歌を聞ける。そして下手がオイシい(何のチェックやら)。
山本。祖母アキコ。池子の森を先祖代々の土地と言い、森に行くことを止められても、決して、引かない。ボケているように見えて、夫に合わせていると言ったり。
老舗の劇団に所属する女優さんというか、演技にブレが無い。おばあちゃん、と言ってしまうとそれまでなのだが、微妙なボケと正気の入り混じる役なので余計にそれが顕著に。
大家。夫ノブオ。選挙活動という外交問題には無関心だったのに、娘の結婚に関する外交問題では反対。
と、かなり振り幅があるので今回の脚本ではかなりオイシい役。そして、稽古インタビュー時と、かなり印象が変わった。何処がどのようにと言われると難しいのだが、あの時よりもテンションが低いというか、淡々と語るというか。
渕野。妻ケイコ。選挙活動に関わるが、ミツコの結婚相手が外国人ということには無抵抗。
役処として、一番特徴の無い役。私的に共感、或いは違和感を感じる処がないため、捉え所の無い役。ちょっと、注目するポイントを外したかも。
三枝。姉ミツコ。アメリカに強い憧れを抱き、アメリカ人彼氏の性癖を知った後も、友達としてなら付き合えると割り切る。
祖父を慕うという役処から、段々、付き合い切れないと思い始め、途中から自分の主張のみに。それゆえにサバサバした雰囲気で、最後までアメリカへの憧憬を捨てきれず、今後どうなるのか気になって。舞台を観て役としてのその後が気になるということは稀なので、それは脚本によるものか、演者によるものか。
須田。弟マモル。二浪中の受験生で軽い軍事オタク、と全くノーマークだったのが、二幕中盤で同性愛者という驚きの展開。この時代に書かれた作品と考えた時にあまりに予想外な展開にかなり驚いた。
やはり、終盤以降の慟哭演技。それまでは、祖母との秘密の共有を楽しむガキっぽい雰囲気だったのが、あの告白後に、それは些細な秘密に過ぎなかったことに。また、途中で自殺願望も示唆するが、それも同性愛によるものか?
全編に登場するクラシック音楽が印象的。特に冒頭ではかなり異例の長さで曲が流れる。普通なら、もう少し短く、客電が落ちるかと思いきやなかなか落ちない。また、その時の森に当たる照明が赤と、かなり不協和音的。
脚本がかなり大胆。というか、同性愛者が出てくる辺りが、かなり驚愕展開。流石にそれ以上のびっくりエピソードは出てこないが、これがありなら、マダマダあるのかと思いきやその先は無し。
ほぼ、関係者のみのゲネプロのため、笑いのタイミングが難しい。作品のテーマに対して、笑いの要素が多い。なのに、笑うと失礼かな~、という気になり、肩がピクピクなる羽目に。
そして、本公演編に続く。
なんかこう慌ただしい雰囲気のなか、開場を待っていると、津嘉山氏、紫煙をくゆらさながら、台詞を暗唱しつつ登場。
残念ながら(なにが?)そこで、今回の参加者が全員揃い入場、チッ。
ストーリーに関しては盛大なネタバレしてます。一応、開幕前なので注意喚起。
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一人、オーディオを弄るノブオ。家族が全員外出したことを確認し、ボリュームをあげる。そこに選挙カーが通るため、負けないように音量を上げる。するとその男の妻ケイコが現れ、その行為は自分の選挙活動に反する行為と訴える。しかし、それは誤解と訴え、和解する二人。
同日、池子の森に行くケイコ。そこで失われるであろう自然を満喫していると、義母であるアキコに出会う。そこはアキコの父の代まで続いた昔からの土地であり、それは今でも変わらないと主張する。
一方、海岸では祖父が一人、講演の練習をしている。それをそっと見つめていた孫のミツコだが、段々、熱の籠もる様子に声を掛ける。その後も、段々キチガイじみていく祖父を心配するも、そこにアキコが現れ、上手く話を合わせ、収拾する。
その日の夜、ミツコが外国人と結婚すると、ノブオとケイコに話す。それに反対するノブオと応援するケイコ。その事でまたも言い争いになるが、ひょんなことから、同じ安保闘争を経験していたことが分かる。そして、果たしえなかった革命をオーディオの音量を上げることで果たすが、その音量に家族全員が集まり頓挫する。そのまま、家族でシンフォニーを聞き、暗転。
二幕。そのシンフォニーを聞き終わったあと、それぞれがそれぞれの主張を訴えるなか、ミツコの交際相手がバイであることが発覚。それも相手が弟のマモルであることから、衝動的に飛び出すミツコ。そのことで、また、家族はそれぞれの主張を訴え、この家には国境線が通っていると言うケイコ。
それは日本人として存在する祖父母側と外国に憧れる子供達との間に引かれその線上に私達夫婦が存在すると。しかし、その境界線上にいることは意思がなく、存在しないことに等しいとも。そこで、存在を証明するために、オーディオの音量をマックスまで上げようとする。それを家族全員が見守り、幕。
津嘉山。祖父。今作で只一人名前が無い。
基本は徳富廬花に傾倒し、自分を廬花本人と思い込む。ただ、最後、マモルに、祖母を安定させるためと話したりと、どこまでが演技なのか、不鮮明に。特に、大逆事件と十二少年との因縁を知った時、アキコのための演技からの一線を越えてしまったようにも。
稽古の時に感じた語尾の微妙な訛りは全くなく、完全にナレーターモード。台詞マシーンとしての私的範疇は仲代達也系の感情が入るタイプ。あの台詞量なので、噛むし、一カ所、台詞がトンだ?と思ったが、長台詞満喫。
途中で、夫と妻との会話時の自分の出番までに間があるタイミングで通路から舞台の様子を覗き観ることも。これはゲネプロならでは?ポイントは歌を聞ける。そして下手がオイシい(何のチェックやら)。
山本。祖母アキコ。池子の森を先祖代々の土地と言い、森に行くことを止められても、決して、引かない。ボケているように見えて、夫に合わせていると言ったり。
老舗の劇団に所属する女優さんというか、演技にブレが無い。おばあちゃん、と言ってしまうとそれまでなのだが、微妙なボケと正気の入り混じる役なので余計にそれが顕著に。
大家。夫ノブオ。選挙活動という外交問題には無関心だったのに、娘の結婚に関する外交問題では反対。
と、かなり振り幅があるので今回の脚本ではかなりオイシい役。そして、稽古インタビュー時と、かなり印象が変わった。何処がどのようにと言われると難しいのだが、あの時よりもテンションが低いというか、淡々と語るというか。
渕野。妻ケイコ。選挙活動に関わるが、ミツコの結婚相手が外国人ということには無抵抗。
役処として、一番特徴の無い役。私的に共感、或いは違和感を感じる処がないため、捉え所の無い役。ちょっと、注目するポイントを外したかも。
三枝。姉ミツコ。アメリカに強い憧れを抱き、アメリカ人彼氏の性癖を知った後も、友達としてなら付き合えると割り切る。
祖父を慕うという役処から、段々、付き合い切れないと思い始め、途中から自分の主張のみに。それゆえにサバサバした雰囲気で、最後までアメリカへの憧憬を捨てきれず、今後どうなるのか気になって。舞台を観て役としてのその後が気になるということは稀なので、それは脚本によるものか、演者によるものか。
須田。弟マモル。二浪中の受験生で軽い軍事オタク、と全くノーマークだったのが、二幕中盤で同性愛者という驚きの展開。この時代に書かれた作品と考えた時にあまりに予想外な展開にかなり驚いた。
やはり、終盤以降の慟哭演技。それまでは、祖母との秘密の共有を楽しむガキっぽい雰囲気だったのが、あの告白後に、それは些細な秘密に過ぎなかったことに。また、途中で自殺願望も示唆するが、それも同性愛によるものか?
全編に登場するクラシック音楽が印象的。特に冒頭ではかなり異例の長さで曲が流れる。普通なら、もう少し短く、客電が落ちるかと思いきやなかなか落ちない。また、その時の森に当たる照明が赤と、かなり不協和音的。
脚本がかなり大胆。というか、同性愛者が出てくる辺りが、かなり驚愕展開。流石にそれ以上のびっくりエピソードは出てこないが、これがありなら、マダマダあるのかと思いきやその先は無し。
ほぼ、関係者のみのゲネプロのため、笑いのタイミングが難しい。作品のテーマに対して、笑いの要素が多い。なのに、笑うと失礼かな~、という気になり、肩がピクピクなる羽目に。
そして、本公演編に続く。
観ていたので、それほどインパクトは…。
でも、あのテーマで思ったより笑えるシーンが
あるので、本公演までに台本を読もうかと。
って、まだチケットは押さえてないのですが。
最前に補助席が出るらしいので、それネラいです。
ゲネプロでも笑いが出れば役者は嬉しいはずです。
私はおじいちゃんの登場は笑いましたねえ~
あれは出オチですよねww
本公演レポ楽しみにしていますね!