備忘録

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『もっと泣いてよフラッパー』

2014-02-23 12:42:10 | 国内ミュージカル
ギャングのボスの恋煩い、歌姫に恋したギャング、八百長ボクサーと歌姫の恋、皇太子と歌姫の恋、と色々な男女のエピソードを途中、音楽とダンスでつなぎつつ、三時間二十分。

基本、男性が全て不幸になるという、オチ。



田舎から出てきた設定なので、訛りが付くのだが、それがデコさんそっくりで、"何を演じても、松たか子"が崩れる事態に。
ただ、歌のメロディー路線が歌謡曲なので、ミュージカル歌唱というよりは、普通にポップス歌唱なので、若干好みな松節とは異なる。
それでも、終盤のタイトル曲はかなり、ミュージカル歌唱。


松尾
キャラと声質的に串田氏と被るかと思ったら、意外と独自キャラ。流石、主宰をやるだけあり、個性的。
というか、あそこまで遣りたい放題だとは思わなかったのだが、どこまでが演出で、どこまで自由なのやら。

特に自身がメインになる黒手組ギャングのボスで登場する二幕冒頭のエピソードでの、暴走っぷりが、可笑しくて、可笑しくて。


秋山
姐さん。やっと、モブに居ても見分けられるように。
コレは演出によるもの?かもしれないが、あの高飛車な態度がハマり過ぎて。

りょう
そして、コチラの台詞の言い回しも、デコさんなカンジに。
元々、モブに居ても目立つ顔立ちとタッパだが、今回、あの棒読みっぷりが、それを拍車をかけていたかも。

大東
何故、キャスティング?な若手。イケメンなのに、何の違和感なく馴染む。
ただ、カテコでのノリだけが違和感。


鈴木蘭々
大変に棒読みというか、浮き世離れしたお嬢さま。これは演出な気もしなくないが、歌まで平坦で来るとは思わなんだ。


太田緑ロランス
ハーフ要員。そんなのが、必要なのかはさておき、野田組の人をここで観るとは。
踊り子の一人で、女性のメイン役者の一人だが、相手役はいない。というか、この役は元々あるのか?


大森
この辺の串田演出常連組は、居るだけで目立つ。なのだが、まさか、りょうさんの相手役になるとは思わなかった。


真那胡
同じく串田演出常連組だが、イマイチ判別がつかず、床屋と秋山さん演じた歌姫の兄役と言われて、その落差に驚く。

小西
同じく串田演出常連組だが、身長で見分けが付くアンサンブル。

内田
同じく串田演出常連組。今回は太ったギャングとキャラ立ちしているので、見分けが付きやすかった。

この黒手組ギャングのコーラス隊の声のバランスが何気に好み。


串田
この座組で一番聞き取り辛い役者だが、台詞を聞かないと損した気分に。
道化役は何時もの事だが、個人的にワンシーンだけ登場する銀色パパの扮装がナニゲに好み。

片岡
悲劇の皇太子。この座組でも台詞が聞き取り易い、というか、一人別な発声なため、本当に異国の皇太子。ただ、その最後が自殺になるとは思わなかった。

石丸
クレジット的に、ここ。松さんの相手役は無理なのか(笑)
というか、メインエピソードの男性役があるかと思いきや、そのかませ犬ポジション。(それも、松尾氏に負けるという)
新規開拓路線と言われれば、それまでだが、この座組でのダントツの滑舌の良さと、いきなり歌っても違和感がなく、オペラな退場とそれなりにオイシい。

また、サックス吹きで、演奏でも参加しているので、舞台占有率は高い。それも、終盤では、奏者として、舞台に居つつ、ベンジャミンの出番が近づくと、一旦、舞台から消えたりと、実は忙しい。



串田氏の存在を知り、『上海バンスキング』を映像で観て、次に辿り着いたのが、この戯曲。
脚本も串田氏で、本も書くんだと思い、読み始めたが、登場人物のイメージが掴めないのと、抽象的ストーリーに、途中で投げ出した今作。

今回、再演ということで、それほどの興味も無かったら、マサカの主演に松さんなので、観劇。

脚本のイメージ通りと言うか、何時もの串田演出作品だな、と言うのが濃厚で、エピソードによっては、睡魔が襲うものの、比較的集中して観られた。

ま、ストーリーはああいうモノと割り切って観れば、自分の中で納得するし、途中に入る演奏やダンス、劇中劇もそういうモノと割り切れば、問題ないし。



音楽が今回、書き下ろし。なのに、昭和歌謡テイスト溢れる楽曲。途中、佐橋氏本人のギターソロが有るのだが、意外と小柄な事が判明。

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