備忘録

舞台の感想を書いています。(ネタばれ有り)Twitterはdacho115。

『burst!  危険な二人』

2015-05-11 19:36:42 | 国内ストプレ
ネタバレ注意





上手にホワイトボートと事務机と電話。
そこにスタッフジャンパーを着た男(草なぎ)が
板付きで電話をかけるところから始まる。

下手は一般宅のリビングでソファにテーブルに電話。
リビングの電話が鳴り、そこにサテンの
赤いパジャマにガウン姿の男(香取)が現れる。

パジャマ男が電話にでると、
「アオキさんですか?」と訪ねるスタジャン男。

アオキが答えると、スタジャン男は、
「機動隊の爆弾処理班のネガミ」と名乗り、
その家にテロ組織の人間が爆弾を仕掛けたと言い出す。

しかし、アオキが住むのは、栃木の片田舎。
何故?と不思議に問うと、
永田町と県(あがた)町と勘違いして仕掛けたという。

また、現地の爆弾処理班が処理するには
間に合わないため、アオキに処理を頼むとネガミ。

周りには何もなく、家を諦めれば、
逃げられるというアオキに、
そこから100m先にある公園に、
現在、絶滅しかけている草があるため、
もし、爆発したらその草が絶滅してしまうと言われ、
渋々、爆弾の解体に取りかかるアオキ。

爆弾処理をする前に、電話越しで意志疎通が出来るか、
試しにアオキに駅から自宅までを説明させる。
それをネガミがホワイトボートに書き込んでいくが、
途中で足りなくなって、書き直したり、
アオキが徒歩ルートから車ルートに切り替えたりして、
結局、完成を待たずに終了。

今度は、アオキがネガミの的確な指示をこなせるか、
針と糸、それにバナナを用意させる。
アオキが指示通りに、バナナに
糸を通すと、皮を剥いた時に、切れた状態で剥けるバナナ。

意味が有るような無いような、
意志疎通の確認がとれた処で、
いよいよ、爆弾処理開始。

蓋に何か書かれているか、訪ねると、
「お尻の絵が書いてある」と答えるアオキ。
それを180°回転させると、それはハートマークで、
爆弾犯人が”エンジェルハート”と目星をつけるネガミ。

爆弾はドラム缶程度の大きさで、
まず、アオキに蓋を開けさせる。
開けると、アナログ時計と爆弾が。

太いコードが信管に繋がっているので、
そのコードを切るように指示する。
ただし、どれが太いコードか分からないアオキは、
紐で巻いてみろというネガミの指示を実行。
それでも、分からず、「舌が一番、
敏感な感覚から、舐めろ」と無理難題を押しつけるネガミ。

極度の緊張状態から、
一番太いコードを切りそうになり、暗転。


照明が付くと、二人の衣装がすり替わりアオキが
コードを切って、爆弾を止めたことが会話から分かる。
ただし、衣装だけなく、役も交換。

ここから、草なぎ@アオキ、香取@ネガミに。

雑談をしつつ、爆弾が上げ底である事に気づき、
先ほどの爆弾の信管を外したあとに、中蓋を外す。

すると、中から一回り小さい円筒状の筒が出てくる。
これには、南京錠がかけられており、
外しようがないために、先ほどの爆弾の
火薬を使用して、爆発で壊すようにする。

アオキは指示に従い、火薬を取り出し、
タイマー型のトースター(焼けると飛び出るタイプ)
のニクロム線を利用して、南京錠を爆破。

その蓋を開けると、コードが赤と青と、
いかにも、とってつけたような装置が。
しかし、どちらがダミーか分からないと悩むところに、
ハンダコテで、後付けしたのが偽物とネガミが気づき、
アオキが正しいコードを切り、爆弾を処理する。

ここで、ハジメて目を合わす二人。
ただ、見つめ続けても埒があかないと、視線を戻す。

そして、更に上げ底に気づいた
アオキは、三つ目の爆弾を見つける。
流石にもう、タイムリミットが来ているので、
逃げるよう指示するが、アオキは楽しみながら、
その爆弾を開けようとして、暗転。


この後、カテコでマイクを使ってのフリートーク。

『笑いの大学』からのファンで、
パルコで観たこともあると話し出し、
昼夜やって、今回の夜公演は良くできたと自画自賛する草なぎ氏。
その一方でこの夜公演が一番出来なかったとネガティブな香取氏。

ただ、ここまでやってきて、
何故入れ替わるのか分からないという草なぎ氏に対し、
三谷さんが両方の役を観たいからという香取氏。
そこで、『転校生』みたいにぶつかる訳ではないのに、
と草なぎ氏が言うと、そう言われるのが嫌らしいと、香取氏。
→三谷氏の元奥さんが出てたからか?

また、この仕事が一番、楽しいと言い切る草なぎ氏に、
一番とは言えないと、言ってしまう香取氏。

段々、ネガティブになっていく、香取氏に、
ちょっと、待っててと、袖からギターを持ってくる草なぎ氏。

そして、劇中歌の”ど根性キャプテン”を歌い出す。
途中から、ハンドマイクで本気で歌い始める香取氏。

あの歌詞があわない部分は、
変えず合わないまま歌う二人。

他、小ネタ追記。

※最初に、アオキが出た電話が
親機か確認するのに”おやき?”とのボケ。
(子機だと途切れる事があるので)

※爆弾を処理する前に、
飼っている動物を訪ね、
マサカの時の為に、逃がすよう言われる。
なお、飼っているのはケツメリクガメ。
ただし、『グッナイト・スリプトナイト』の時のように、
出てくる訳ではなく、話にだけ。

※何故か、アオキのパジャマには千円札が。
そして、千円札は15センチで、それで図るという豆知識。

※なお、なぜポケットに千円札が、入っていたかというと、
アオキはIT関係で成功したが、田舎に引退。
夜に車でコンビニに行く程度に都会っ子。

※バナナに糸を通すとき、
糸に針を通すと逆を言ってしまう。
すると、アオキまで糸に針を通すと乗っかる。

※エンジェルハートの爆弾は
過去、二回処理したと話すネガミ。
しかし、実は過去、エンジェルハートの
爆弾処理を失敗した過去を観客に説明。
(正確には、ネガミが待機している部屋に居る部下)

※爆弾処理の説明をするのに、
冷却してから処理する方法を提案。
勿論、そんなモノは無いため、冷却スプレー
で対応しようとしたが、使い終わるとべとべとに。

※二人が共通で知っていたアニソンの”ど根性キャプテン”。
しかし、途中の歌詞では、『今 なにを』か
『なにを 今』で分かれる二人。


草なぎ剛@ネガミ→アオキ
既に声が潰れている感有り。
結構、舞台には出ているので、
潰れて居るわけはなく、あれが地なのかも。
ま、カガミ役が結構、絶叫し続ける役だが。


香取慎吾@アオキ→ネガミ
こっちは映像と変わらず。
声もそれほど潰れてなく、長丁場、
劇場に合わせて、調整しているのかな、と。

『TALK LIKE SINGING』以来の香取氏だが、
基本、映像とイメージが変わらないアイドル。


今回は二人芝居という事で、
爆弾を電話で解体するサスペンス物。
最終的に二つの爆弾は処理するが、
二つを成功したことで、
三つ目を解体しようとして終わるラスト。

こういう、まだまだ終わらないようなオチは、
三谷氏のパターンで、ありがちだけど、
今回は、一人だけが暴走して終わるというパターン。
(一緒に解体しようではない)

また、途中で役が入れ替わるが、それに必然性はなし。
単に、三谷氏が両方のパターンを観たかったから。

一つ目の爆弾処理が実は失敗していて、
魂が入れ替わったとか、役替えで
最初からとか、そういうのでもない。

通して観ると、最初の配役がイメージかな、
という気がするが、単に最初に観たから印象に残っただけかも。
ただ、草なぎ@ネガミが、ちょっと、上から目線というか、
「~~したまえ」口調にちょっと、違和感。

香取氏の電話に出ようとして出ない登場シーンで、
ちょっと笑って良いのかという、一見さんが多い
空気があったが(リピーターが多いと慣れている空気がある)
もう、親機と”おやき”から、両者全ての笑いを拾う観客。

三谷脚本でも、観客が全ての笑いを拾う
というのはマレなことなので、こう、観ていて気持ちよい。
流石、両出演者のファンで埋め尽くされている客席(笑)


今回、時間がテーマだが、時計は舞台上に出てこない。
『90ミニッツ』でも、時計は出てこなかったか。
というより『田茂神家の一族』で出てきたのが珍しいのかも。
良く考えたら、三谷演出の場合は、
時計とかあからさまな時間経過は出さないか。

音楽は最近は定番の荻野さん。
焦りをカンジさせる音楽が繰り返し使われが、
今回に限っては、別に生音じゃなくとも、という気が。

”ど根性キャプテン”をアカペラで聞かすには、
難有りのために、ピアノが用意されているのかも。


今回、発売日に奇跡的にぴあに電話が繋がり、
SMAPの二人が出ているのに、日曜夜公演のセンター通路席ゲット。

ロビーも変則的で、普段はチケットもぎり横に
物販が有るのに、そこはプレゼント預かり所。
パンフの販売は、そのまま入った階段右手に設置。

また、劇場で過去の三谷作品のDVDは販売しておらず、
テレビも有るが、予告映像は流さず、
過去の三谷作品のポスターも貼っていない。

ま、出演者二人のファンはそんなのに興味はないか。

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