備忘録

舞台の感想を書いています。(ネタばれ有り)Twitterはdacho115。

『秘密の花園』in Concert

2015-06-15 03:54:48 | コンサート感想
英語上演によるTIP版の感想はコチラ

ネタバレなアラスジ。


リリーのソロから始まり、
亡霊達(アンサンブル)がワラワラと登場し、
基本、ステージにいて、椅子に座っている。

そこに、僧侶(ファキール)のインド語独唱。
相変わらず、ファキールのインパクト大。
というか、僧侶だったのか、彼。
(TIP版だと、ターバンを巻いた典型的
インドコスプレで、使用人かと思ってた)

メアリーが一人喪服で登場。

そこに、コレラが蔓延した家を調査に来た軍の人、登場。
すべてを焼き討ちする命令がでているが、メアリーを保護。

一方、せむし男のアーチボルドは

弟のネヴィルからメアリーの事を聞き、保護を受け入れる。

家庭教師を付けるか?というネヴィルに対し、
アーチボルドは精神が不安定で、
この他に家に他人が居るのは受け付けないと拒否。

また、去り際に、メアリーがリリーの姪という事実に動揺。

ここで、メアリーの母親・ローズが、
メアリーを嫌悪していたという回想シーン挿入。
(てっきり、幽霊になってから、旦那と
メアリーの事を心配して話しているのかと、
思ったら、普通にメアリーが苦手な母親)

父親がそれは誤解だとなだめ、
ボンベイにローズとメアリーを残そうとする。

また、その後もこの夫婦の会話が出てきて、
コレラに感染し、母親だけでも生かそうするが、
すぐに感染し、死んでいくという回想シーンも。


メドロック夫人がメアリーを迎えにくる。
行く途中、アーチボルドの事を説明する
というメドロックに対し、関係ないと
話も聞かない”ひねくれメアリー”振りを発揮。

言うことを聞かないメアリーに、
言いつけを守るようにときつく接するメドロック。

屋敷に到着するもメアリーに興味を示さないアーチボルド。
ネヴィルも、アーチボルドを不安定にさせる
原因をメアリーに見いだし、邪険に扱う。

その夜、謎の声を聞くメアリー。
(思いっきり、メアリーとリリー、それに
アーチボルドの三重唱だけど)

翌朝、メアリーの前に現れるマーサ。

マーサの話す方言に違和感を覚えつつ、
使用人がいないと何も出来ないと言い放つメアリー。

そんなメアリーに、あきれながらも
優しさと外の世界に触れること、
最後にはこれで遊びな、とお手玉を渡す。
(お手玉は遊び道具なのか)

庭に行くと、マーサの息子、ディコンに出会う。
このディコン、かなりポエマーで、
妖精の存在や精霊の存在をメアリーに教え、
自然とともに生きることを歌う。

そこで、花の種をもらうメアリー。

次に、コマドリの声を聞き、
庭師ベンの元に向かうメアリー。

何故かインドの自宅にあった、リリーの写真。
その後ろに写っている庭園を探すが、
その庭に入る扉はアーチボルドが鍵をかけ、
その鍵もどこにあるかは分からないと教えるベン。

しかし、そのコマドリから、
鍵の在処を教えて貰い、
扉を探すが、その途中で嵐に。

一方、アーチボルドとネヴィルは
リリーの思い出を語っていた。
しかし、それを思い出すと、
アーチボルドの精神は病んでいくのだった。

嵐の夜、メアリーはある部屋を
みつけ、そこに男の子が居ることを知る。
彼はコリンと名乗り、アーチボルドの息子だった。
しかし、すぐにネヴィルに見つかり、
興奮状態に陥ったコリンの様子をみて、
コリンに近づかないようにネヴィルに言われる。

また、一人になってしまったメアリーは、
ついに、庭への入り口を見つける。

と、ここで1幕終了、暗転後、2幕に。

コリンへの悪影響から、メアリーを
学校に行かせ、遠ざけようとするネヴィル。

それに対し、アーチボルドは、
現実から逃れようとして、旅に出ることに。

その前に、寝ているコリンに、
おとぎ話を聞かせ、旅に出る。

一人、途方に暮れるメアリー。
そこに現れるディコン。

理由を聞くと、庭を見つけたが
その庭は灰色になっている、とディコンに伝える。
すると、庭は生き返らせることが出来ると言われ、
二人で庭を生き返らせようとする。

その頃、コリンは癇癪を起こし、
マーサやメドロック夫人を困らせていた。
そこにメアリーが現れ、庭園に連れ出す。

メアリーがシャキールの不思議な呪文を唱えると、
歩けなかったコリンが歩けるように。

そこに庭師のベンが登場。
この庭を守ってくれとリリーに言われたが、
アーチボルドに言われ、入らなかったこと、
そして、リリーが亡くなった日のことを話し出す。

それはコリンを妊娠し身重なのに、
枝に登ったが、その枝が折れて危篤状態に。
コリンを産んで、死んでしまったという事実。

アーチボルドを驚かすために、
歩行の練習は内緒にすることを約束させるコリン。

ある日、コリンの部屋に行こうとする
メアリーを見つけ、メアリーがコリンに会うことは
心臓に負担をかけ、悪影響を与えるとメアリーに話すネヴィル。

そして、メアリーは寄宿学校に入れられることに。
学校に行きたくないメアリーはマーサに相談し、
パリに居るアーチボルドに手紙を出す。

パリにいて、手紙をよんだアーチボルドは、
ついにリリーの亡霊と話し花園に導かれる。

そこでは、コリンがメアリーと走り回っていた。
元気に走る姿を見せ、アーチボルドは驚く。

また、ネヴィルは自分のしてきたことが過ちだったのかと、
悔いるが、今日までコリンが生きてきたのは、ネヴィルの
おかげとこれまで通り側にいてほしいと頼むアーチボルド。

アーチボルドはメアリーと家族になることを誓い、終了。


蒲生@メアリー
結構、甲高い声だが、
三重唱でも消えない。
大変に子役な発声だけど、
アニー系な雰囲気はあり。


桐生@コリンズ
ダブルだが、片方は女の子が演じるらしい。
(観たのは男の子)
こちらは、声変わり前の子ルド系。


阿川@アーチボルド(パンフ表記による)
基本、ハイバリトンと思われる。
オリジナルのアンソニー・ワーローに
比べると高いし、前回のTIP版に比べても高め。

でも、特に違和感が無いので、
意外と高音を聞かす役なのかも。


武藤@ネヴィル
特に、悪どいキャラでは無いらしい。
普通に、アーチボルドとコリンを心配。
ただ、ちょっと過保護なだけ。
あくまで、アーチボルドとコリンを思って、
メアリーを遠ざけようとしている。

ウタウマ枠。
劇団時代はダンサーのイメージだったけど。

特に、”Lily's Eyes"の時の上パートが秀逸。
他にも、ソロのマイナー調をなんなくこなす。
TIP版の人はちょっと、微妙だったのでかなり満足。

高畑@ディコン
マーサの息子設定。
これまた、マイクの使い方と、
開口法なのか、聞き取りやすい発声。

ま、子役というには、年がいっているが。

滝口@メドロック
アーチボルドの指示を忠実に守る秘書(?)
ただ、それ以上に悪どいキャラでは無い。
また、メアリーをイジメるというよりは、
これまた、アーチボルドの指示に従うといった感あり。

意地悪キャラでは、無いのかも。

また、残念なことに、特にソロは無し。


末次@マーサ
陽気な家政婦。
古風な言い回しをするが、
それを理解出来ないメアリー。

ソロも二曲あり、なかなかオイシい。

光枝@ベン
職人気質な庭師。
アーチボルドの言いつけに忠実。
それは、リリーの遺言よりも優先。

頑固というよりは寡黙。
登場シーンは数回だし、
ソロも無いけど、リリーの秘密を知る、
数少ない主要キャラなので、メアリーに
対し、いつ、心を許すか?と思ったら、アッサリ。

湯浅@リリー
声楽枠なリリー。
意外とソロも多い。

森田@アルバート
メアリーの父。歌の人でなく、
演技の人なので、ソロは僅かばかり。
しかし、森田氏に歌わせるのか。

海田@ローズ
リリーの双子の妹。
(メアリーの母親。)

途中で、メアリーを愛せないことや、
遠ざけようとしたりするエピソードが挿入。

永井@ファキール
僧侶。
これはヒンズー教な衣装なのか?
TIP版のターバンがインパクト強すぎて。

で、流石に歌派な元四季。あの謎歌詞を浪々と歌う。


アンサンブルの男性陣はオペラ畑な方と思われる。
そのため、かなり厚いコーラスに。


コンサート版だが、衣装もあり、セットが無いだけ。
そのため、マイムによる表現で、色々とまかなう。
若干、説明がない、と此処は何処?に、
なるけど、TIP版を観ているので、
その辺は自動的に脳内変換。
(特に、屋敷内なのか、庭なのか、とか)

今回、全部が日本語なので、
前回勘違いしていたことが色々と補正。
メアリーの母親と父親の会話シーンが出てくるが、
回想シーンであり、現在のメアリーを心配して、
の会話では無かった(単にヒアリングが出来ない)

あと、ネヴィルとメドロックの立ち位置。
悪そうに見えるが、具体的にアーチボルドから、
屋敷を乗っ取ろうなんてはしていない。
(単にヒアリングが出来ていない)

アーチボルドの言いつけは
庭師のベンに至るまで、絶対。
このご主人が一番偉い、
というのは時代背景によるものか?
それほどの威厳は出してないので。

元四季役者(ディコンも)とオペラ畑が多いため、
大変に耳福な座組。なおかつ、台詞がある役に、
それほど開口法が強い役者がいないので、余計に。

そして、”Lily's Eyes"の訳詞。
基本はリリーを思って、という歌詞だけど、
アーチボルドはともかく、ネヴィルも、
結構、リリーに対し、兄嫁以上な感情も。
どちらにしろ、病んでいる兄弟だが。

ただ、全編を通して思うことは、
アーチボルドはもう少し、低音が好み。
(意外と高音域が多い役なのは分かるけど)

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