備忘録

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『赤毛のアン』四季

2012-08-26 11:44:33 | 国内ミュージカル
劇団四季版@ひたちなか市文化会館

(承前)
前回の東京公演の感想がコチラ
映像では観てるけど、舞台では今回が二回目。全国公演でも、セット、演出は変わらないと思う。

林@アン
良くも悪くも、四季の少女役演技。この音響の悪い会場で、歌詞が聞き取り易い、声量がある(マイクの調節込み)というのは流石、メインを張るだけはある。
裏声になることが多いなぁ、とは思うが、まぁ想定範囲内。というか、映像で観た野村@アンが驚異的というか。ただ、実はビジュアルが結構、オテモヤン系な気がしないでもない。寧ろ、ギルバートの方が…。
『春のめざめ』のベンドラで観たときよりも、朗々としている。

光枝@マシュー
相変わらずの若干、平坦な歌い方。これは外部でも感じているので、客演だからという訳ではないっぽい。
で、表情演技が濃い。勿論、舞台にいて、出番が無い時は、じっとしているのだが、表情を出すシーンの細かいこと、細かいこと。
で、歌い出しでドキドキしないマシューというのが、素晴らしい(四季なのに)。
日下@マシューとの比較は後述。

中野@マリラ
台詞が多い役だが、バリバリ開口。前から、開口な人だが、ここまでとは。その時によって、大分、開口の印象は変わるのだけど。歌が少ないのが、惜しい。

竹内@ギルバート
格好良いというよりは可愛い路線のギルバート。多分アンよりも…。声は甘い声。そのまま、ポックとか聞いてみたい。で、『春のめざめ』でエルンストか。

大和@ステイシー
脇に歌ウマ要員その1。
こう、朗々と歌い上げ、ステイシー先生のイメージ通り。ちょっと、他役で観てみたいが、きっと助演系で映えるのだろうな、と。或いは『SOM』のマリアとか。

出雲@リンド
脇に歌ウマ要員その2
『マンマ』に登場した元ヅカ女優ということで、ちょっと注目。
台詞演技は取り立ててというカンジだが(ヅカ芝居じゃないし)、アンの奨学生決定のソロが大変に安定。確かに、歌メインの役を観たいかも。



で、マシュー考。
日下@マシューが感情の無い(見えにくい)、何を考えているのか分からないけど、アンとマリラの事を大事にしている事だけは分かる話しベタな不器用なジイサンに対して、光枝@マシューは好々爺。コミカル路線というか、ギルバートのケガが対したこと無かった時の対応がモノスゴいコミカルだし、表情演技が観ていて楽しい。“そうさのう�・“も色々バリエーション豊富。ただ、“そうかの�・“とか微妙に変化あり。

そもそも、原作を読んだことがないので、マシューとしてのキャラはどちらなのだろう?単に『ハイジ』のオンジと勘違いしている可能性も。というか、四季の舞台は役者が違っても画一的な印象があるので、同役なのに印象がここまで違うのは珍しい。
歌に関しては言わずもがな。ダンスは若干、光枝@マシューの方が軽やか。正しい音程で、マシュー楽曲を初めて聞いた感有り。なのに、拍手が無いとは。

日下@マシューがシングル固定で、同年代役者で観ることは出来ない、ましてや退団役者なら尚更の貴重な体験。と、書きつつ、あの挙動不審な日下@マシューを観たい気も。


地方公演のため、拍手が少ない。でも、笑いの場面で確実に拾う。これは客層の可能性も。

この会場、毎年、定期的に上演しているし、リピーターがいそうなのだが。
そもそも、急遽追加になった会場だし(震災後の会場利用制限により)。去年は流石に休んだものの、主催者に四季が絡んでいないため、スタッフも会館スタッフばかり。地方公演ってあまり行かないけど、こんなに地元感漂うロビーは初めて。

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