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備忘録

舞台の感想を書いています。(ネタばれ有り)Twitterはdacho115。

『10カウント』

2010-04-23 21:33:05 | 国内ストプレ
ある初老の男・残波が清掃員として屋敷に派遣される。その屋敷には病気持ちの少年がいる。部屋を清掃をしていると、ヘッドホンからボクシングの実況中継が流れてくる。話を聞くと、自分が出来ない分、観るのは好きとのこと。そして、残波はボクシングの話をして少年から喜ばれる。帰宅後、少年の喜ぶことを考え、減量の苦しみや試合の臨場感を伝えることにする。そして通い続ける残波。ある日、行くと少年はおらず、机の傍らには置き手紙が。その置き手紙は少年の母親からで、少年が亡くなった事が書かれており、最後まで残波のことを話していたことを知る。そんな少年のために、サンドバックを病魔に見立て、打ち込み、幕。

今回も朗読劇で『残念』と思ったが、演出家のパンフに記載したサンドバックに打ち込みをする様子、舞台に置かれたグローブと吊るされたサンドバック。こりゃ期待出来るかな?と思ったら、最後のサンドバックへの連打はかなりサプライズ演出。動作はスムーズとはいえないが、大変に綺麗なフォーム。そして、あの連打は66歳とは思えない。最後、暗転し息の切れる音が聞こえ続けると拍手も出来ない状態に。灯りが付いて、立ち上がり『ありがとうございました』という声が聞こえて初めて、拍手出来る。このラストは一見の価値有り。朗読劇の範疇を超えているような。
冒頭の波の音でスタートは人類館を彷彿。゛沖縄゛ということが、クローズアップされるかと思いきや、それほどでも。ただ、沖縄言葉を喋る時の独特の高音は普段の重厚路線では聞けないので貴重。ト書き部分とのギャップが特に。
冒頭の登場時に腹が出てたような気がしたのは気のせい?また、ラストのシーンのために、何時もの和装より動かしやすい服装。
大塚明夫氏の実況は予想外でおいしかった。つい、氏の歌より、そっちを聞いてしまう。が、途中から打ち込みの準備に入ると、そっちが気になり、最後の試合がどんな結果だったのかが分からず。最初の方で、『最後の試合で無理をした』と言っていたので、負けたのか?
少年の役名が゛カザマカンイチ゛。これが何処からの出典か?客席で笑いが起きたので、何かしらの意味がありそうだが。

改めて、舞台で衣装を付け、動く氏を観たい。昨年、二本くらい出演舞台が流れたので、最後に観たのは『野鴨』か?それゆえ、『黄昏』はかなり期待。ドラマ版の杉浦@ノーマンとも前回の舞台版長塚@ノーマンとも異なるノーマンになりそう。
あるいは、朗読劇でも良いので井上脚本の『父と暮らせば』を聞いてみたい。なぜ、関東で上演しないのやら。


何気に、『M.クンツェ&S.リーヴァイの世界』のチラシをここで手に出来るとは思わなかった。もちろん、山路氏繋がりだとは思うが。

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