備忘録

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『ダディ・ロング・レッグス~足ながおじさんより~』

2012-09-09 12:20:44 | 国内ミュージカル
ジルーシャが下手客席から登場。学費支援の要請があり、大学進学が出来ることを孤児院長(?)から伝えられる。坂本本人により院長役も兼ねる。やはり声優が本職のため、こういった役の切り替えがキッチリ。
そして、支援の条件が毎月、手紙を送ること。この条件も結構細かく、10個くらいある。

その支援者がさっきまで居た理事の一人であることを知り、急いで追いかけるが、既に後ろ姿で、分かったことは脚が長いことだけ。
そのため、最初の手紙で、"ダディ・ロング・レッグス"と呼ぶことに。


と、ここまでは誰もが知っているプロローグ。

その後、学生生活を手紙にする展開は普通だが、違うのは、ジャーヴィスが始終、舞台にいて、代わりに手紙を呼んだり(勿論、女学生言葉)、その内容で顔芸あり。



以降、ネタバレ。



大学の卒業式にもジャーヴィスが現れず、卒業後、夏を過ごした牧場で執筆活動をしながら暮らすことにする、ジルーシャ。そこに、ジャーヴィスからプロポーズを受け、改めて、ダディに会いたいと手紙を書き、会うことに。最初はジャーヴィスの悪ふざけかと思うジルーシャだが、ジャーヴィスがダディであることに、怒るものの、プロポーズを承諾して幕。


井上@ジャーヴィス
クレジット的にはコチラが先。ソロもあるものの、基本、低音でハモり担当。前に出る役でなく、受け役なのが珍しい。井上氏の低音域は珍しく、『組曲虐殺』以来かも知れないが、これはこれであり。しかし、全く、突き抜ける高音を披露しない役は貴重。


坂本@ジルーシャ
7:3くらいの割合で歌う。前方下手から観ていたが、声量が無いように感じたのは気のせい?
それ以上に、好みの声質、特に、マイナー調のメロディーにかけての歌い方が好み。ただ、一歩間違えると、音を外しているようにしか聞こえないけど。
菅野音楽でも、良く聞く、あのマイナー調な歌い方が聞けて、かなり満足。
幕間のTwitterでは、エポとCD以外聞いたことがないかと思って呟いたが、プロフを見たら、結構、吹き替えもアニメも聞いていたこと判明。
特に前に出る女優(比較、新妻&笹本両氏)ではないが、普通にエポくらいは歌えてしまう役者さんかな、と。


この話、ハウス食品の名作劇場で見ていたが、ジュディ(ジルーシャ)がもう少し幼く、ジャーヴィスがもっと若い印象。そして、最後まであしながおじさんの正体は分からなかったので、舞台ではどうするのかと思ったら、見事にジャーヴィスは葛藤する役に。

何故かこれと『赤毛のアン』が被るのだが、こちらの方が理性があるような(ミュージカル比)。

曲は全体的に似た雰囲気で、印象に残る曲は無い。そのため、ミュージカルとしては、どうなんだろうと思うが、二時間半が長いとは思わなかった。
ただ、別の組み合わせでも見てみたいとは思う。朗読風にして、年齢の壁を取っ払うとか。


ポイントはタイトルにも出てくる"おじさん"というフレーズを劇中では使わないこと。かならず"ダディ"呼び。ハゲは有りだけど、オジサンはNGらしい(笑)


しかし、これ、ミュージカル好きの客層なら、井上氏目的の方が多いだろうから、物足りないと感じるんじゃなかろうか?
相手役として、坂本さんは今後も有りかな、とは思ったけど。

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