備忘録

舞台の感想を書いています。(ネタばれ有り)Twitterはdacho115。

『ラブ・ネバー・ダイ』鹿賀@怪人

2014-04-19 15:19:45 | 国内ミュージカル
(参考までに)
過去のオペラ座記録

基本、初見の鹿賀@怪人と香寿@マダムのレポ。

"君の歌をもう一度"
幕が開くと、椅子に座っており、楽譜に何かを書き込むも、くしゃくしゃに丸める。二枚目にも凄い書き込み量。
この時点で作曲しているのは、"愛は死なず"のハズだが、書いてある歌詞は、"君の歌をもう一度"らしい。
客席に向き、歌唱スタート。そのテンポがかなり早い。
高音域部分は勿論下げているが、その代わり、低音域での鹿賀節(唸り)が凄い。

もう、10年の歳月ではキかないレベルの空白期間。

その後、上昇する台に座るが微動だにしない。
基本、見下ろし続ける。

"あなただけに"
ファンタズマと稲妻、ショーと"~しましょう"の様な韻を踏んだ歌詞が印象的に。

"この10年"
マダム登場。かなり、さっぱりだか、それ故に腹黒いマダムとそれと対称的な素直なメグ。
台詞で聞いた時、メグの枕営業も察していそうな雰囲気。

って、そもそもマダムは知っているのかが謎だけど。

"クリス到着"
インスト曲のサビ部分でも立ち止まらないクリス。

"コニーアイランドまで"
とりあえず、一節歌う怪人。歩くスピードが遅いため、出てきて歌ったと思ったら、直ぐに去り、余韻が薄い。

馬車を押すゴリラは、途中つかえず。


"月のない夜"
あのロングコートが似合い過ぎる。完全に魔王とか、帝王レベルの着こなし。やはり、身長が有ると映えるデザインらしい。
そして、サッと引いたりする、細かいコート捌きが、素晴らしい。
でも、気絶しているハズのクリスティーヌは、自分から座りに行っているような省エネな振り。

デュエットは平原さん側の音量を調整してるかな、と。

"遠いあの日に"
この音域が一番、安定な怪人。
ベランダに寄りかかっているのだが、クリスティーヌが歌っている時は、ほとんど動かず、安定の存在感。

この後、オリジナルのメロディーを歌うが思いっきり外したり。というか、歌詞を間違えたのか、尺が合わなかったり。
それにつられ、平原さんまで。

ここの鹿賀@怪人ポイントは、グスタフを『クリスティーヌ、君と瓜二つだ』と表現。
敢えて、『そっくりだ』、『生き写しだ』といった簡単な表現でなく、和風な形容詞。

もう一つが『あなたは私(クリスティーヌ)にとって何?』というクリスティーヌの問いかけに、
『君は音楽だ』と答える怪人。
後日、『君の音楽だ』という台本があるらしいと知り、聞き間違い。
ただ、自分から『音楽の天使』とは言わない台本らしい。

去るときに、扉をソッと、でもキッチリ閉めるジェントルで几帳面な怪人。


"懐かしい友よ"
この4人のバランスが恐ろしく揃っている。過不足なカルテットに。

"とてもキレイ"
大変にグスタフが幼く、好奇心が前面に押し出された演技に。


"美の真実"
始まると、怪人の口元はモゴモゴ。で、ここだけテンポが普通と明らかに歌ってねーだろ、と。

グスタフがサクサク歩いて行くが、手を引かれてる感は無し。
ただ、クリスタルの中を歩く怪人の前に、海賊衣装に身を包んだアンサンブルが歩いているので、これがウワサの…。

で、仮面を外した怪人の素顔が、髪が少なく、お爺ちゃん。
俳優の大滝秀治系メイクで、なんかツボ。

舞台から去る前に熱唱するのだが、いつ『エドワード・ハイード!』と言い出すのか?といった雰囲気。
完全に『ジキハイ』の一幕ラストと同じ、テンション。


"問い詰められて"
表情でなく、歌声で感情を訴えるマダム。
なんか、こう、聴覚的に訴えかけてくる。


"負ければ地獄"
怪人が下、ラウルが上というダレトクなパート分け。
ハーモニーでは無いが、もう、声のバランスが綺麗にハモる。ラウルが合わせてるかな、と。
でも、『最後』という部分だけ、何故か上げる怪人。


"水着の美女"
アンサンブルの傘キャッチ成功。

"ママ、上出来ね"
ここのクリスティーヌの台詞がかなり自然に。


"歌う前に"
クリスティーヌとラウルのデュエットに、鏡越しに写る怪人。
OZ版もビックリな、かなり、怖い写り込みファントム。

その後、ベランダから普通(普通の人はベランダから入らないけど)に登場。
ここの音域も安定。やはり、一番得意な音域なのかも。

このシーンはPOTOのメロディーが一番多く利用されるが、幻の鹿賀@怪人の影を捉える事が出来る貴重なシーン。
ネックレスは怪人が付けたように見えて、実はクリスティーヌが後で直したり。
"TIHYS"と同じメロディーを歌うが、高音域はやはり大変そう。

またもや、扉をキッチリ、そして、ソッと閉める。

"負ければ地獄 カルテット"
怪人が弱い。でも、4人のバランスは崩さない。

"愛は死なず"
怪人はピクリとも動かず、ただ聞き入っている。手の位置が段々下がっていくのが、見える程度。というか、昂揚して手が上がるのでなく、下がる。

"ああ クリスティーヌ!"
ラウルが写りこんでいる。

"コニーアイランドの通り"
一応、怪人も探してはいるらしい。

"お願い、ミス・ジリー"
崩壊しているメグに対し、幼いながらもこの状況がおかしいと感じているのが分かるグスタフの演技プラン。

怪人が説得を試みるも『銃をくれ、ジリー』しか言わない。一応、他に色々言っているが、妙な間があったり、ちょっと意味が通じない、説得する気無いだろ的アプローチ。
確か、ダイヤモンドに例えて、説得していたと思ったが。

"そして最後に"
仮面をつけ、目しか見えないのに、困った目を見せる怪人。

真実を知り、逃げ出すグスタフに、
待ってくれ言わんばかりに手を伸ばすが、そこは海設定では?

クリスティーヌを抱え、臨終まで座っているのだが、まさかの胡座姿勢。
繰り返すけど、アグラ!なに、その純和風スタイル!
足を延ばして、片足だけ曲げるには、足が長すぎるのか?

その後、仮面を取り、グスタフを見続けている怪人だが、オールバックな髪型から、ジャベを観た錯覚に。暗転するほんの一瞬なのだけど、ここで急に演技をする怪人。
(バリケードでバルジャンに、縄を切られ、ハッとするあの表情)


鹿賀@怪人
観ている最中は、色々とツッコミ処多数だったが、終わってみると、もう一度観たいというか、聞きたい怪人。

台詞廻しは相変わらずのカガ・タケシで、あの煽るような話し方は、相変わらず。

で、やはりは注目はあの唸る様な低音。特に、地声にあたる部分では、完全に帝王とか魔王の領域。
クリスティーヌとの再会シーンとか、コートの裾がマント状態なので、余計にその存在感が際立ち、正に光臨。

居るだけで怪人、演技しなくとも怪人、佇まいが怪人と、
つい、三段活用してしまう(活用してないけど)何もしなくとも、怪人。


平原@クリスティーヌ、田代@ラウル、笹本@メグ

この三人は安定。平原さんは台詞廻しが、それ程気にならなくなっていた。


香寿@マダム
歌えるマダム。歌唱シーンに無理がない。ただ、ヅカ調は抜けていないのだが。

山田@グスタフ
かなり幼い声、というか演技。10歳設定なら、あれが普通なのか?


怪人がダブルキャストで、こんなに違うとは。というのが、鹿賀@怪人を観ての率直な感想。

怪人の歌のテンポが妙に早く、これはオケによるものか、指揮によるものか、はたまた役者によるものか?
デュエットでのテンポは通常通りなのに、怪人ソロになると、早い。
また、怪人が寡黙というか、あまり話さない。
これが、演技プラン或いは台本によるものか、単なる病気によるものか。

ソワレで市村@怪人を観た時に、色々と気づく事も。この先は次の二度目の市村@怪人の感想で。

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