備忘録

舞台の感想を書いています。(ネタばれ有り)Twitterはdacho115。

『ジーザス・クライスト=スーパースター』四季エルサ 芝@ジーザス

2011-04-21 02:32:44 | 国内ミュージカル
"序曲"
あのエレキイントロを聞くと、『ああJCSを観に来たな~』、と。ただ、思っていたよりは長く、"彼らの~"のイントロと同メロディーが永遠と続く箇所では『そのままユダが歌ってしまうのでは?』と。実際にはその後に"スーパースター"のメロディーが来るので、それは無いのだが。また、そのイントロ箇所でひたすら身悶えしているユダがなんか、ツボ。

"何が起こるのか~"
これの一番の見せ場はジーザスの第一声かと。ずーっと、初登場時から無表情で、いきなりドラゴンボイスでの出だしはかなり強烈。
"ジーザスは死すべし"
アンナスの有り得ない高音を楽しみにしていたが、それほど無理のない高音だった。多分、ミュージカルとしてはそれが正解かもしれないが、やはりここはあの高音で聞きたかった。

"ホサナ"
ここでジーザスの表情に変化が。群集だけでなく、ジーザスも歌うが、かなりの笑顔。

"ピラトの夢"
下手で歌うのだが、ジーザスをオペラで追っかけていると、いきなり歌い出す感あり。そして、何故か昭和歌謡な雰囲気になるのは演者によるのか?

"ジーザスの神殿"
ここのアンサンブルの振り付けが好き。八百屋舞台になっているため、かなりの迫力に。多分、個別で観ると演技をしているのかもしれないが、特に目につく人はいなかった。ここで、ジーザスも登場するが、この時の祈りの場を汚された嫌悪感を剥き出しにするのだが、その表情が凄まじいジーザス。
その後、一斉に当てにされ、群集に埋もれていく苦悶の表情がかなり良い。(ここのシーンじゃないかも)

"今宵安らかに"
全編、裏声な一曲。(多分、これのような)芝氏で、この音域の歌が聞けるとは思わなかったので、かなりお得感。

"裏切"
最後、スポットライトがユダに当たる。初め、賞金が光っているのかと思ったら、ライトだった。
この時のユダの表情は最前列で拝んでみたい。また、裏切った時に後ろを向くので、表情が見えないが、その表情が見える席で観たいかも。

"ゲッセマネの園"
想像していたよりは普通。ただ、サビ後のロングトーンは『どこまで続くのだろう?』と思わせるロングトーン。

"ペテロの否認"
セリフがあるのはここだけだが、ペテロのセリフが見事に開口。

"ユダの自殺"
転げ回るユダ。最後は埋もれていくが、最後の瞬間まで、手で演技。

"スーパースター"
鞭打ちジーザスをオペラで追っかけていたら、あのイントロ。劇中で何回か出てくるので、"スーパースター"が始まるのに気が付かず、気づいたら上手にユダ、下手にソウルガールズがスタンバイ。
"磔"
最後、臨終からずーっと、オペラで観ていたが、一分以上、息をしてなかったような。


芝@ジーザス。
結構、シャウトあり。顔がデカいので、ジーザスコスプレをしている芝清道感は否めない。歌もいつもと変わらず。それでも、声を抑えている処もあるのはタイトルロールだから?というか、タイトルロールで初めて観た気がするのだが、初主演作?ジャポネスクになると白塗りになり、表情の変化が楽しめないので、此方の方がお得か?しかし、白塗りになると、顔が丸いので、『ユタと不思議~』の親分にしか見えないような…。

金森@ユダ。
ユダっていうより金森氏。あの森進一バリのハスキーボイスなので、歌っていて普通に掠れたり、裏返ったり。
吉原@ユダの勢いで歌うユダイメージ払拭。っていうか、芝@ユダがスーパースター以外、全く想像できないだが…。それくらい強烈な金森@ユダ。(役作りではなく、声のイメージが)
怖いもの見たさで『BB』のビーストとか観てみたい(聞いてみたい)。

高木@マリア。
かなりのソプラノ。"私はイエスが~"はあんなに聞かせる歌とは知らなかった。ただ、かなりミストレスを彷彿するチョイ役。

北澤@ヘロデ。
一曲だけとは何とも贅沢な。でも、何故か市村氏や下村氏のような面白さを要求してしまうため、コメディ色は弱い。2枚目の正統派な王様。

村@ピラト。
相変わらず、くぐもるカンジの低音。そのため、一歩間違えると、聞き取りヅライことに。なのに、ムチの数を数えるって、チャレンジャーなことを。結構、声を荒げる処もあり、これはこれで貴重かも。そして、ちょっとファントムの想像が付いてしまった。やはり、一度は観たいかも<ファントム

アンナス@阿川。もっと高音かと思ったら、意外と低音。張り上げるとは上げるがその他は低いため、カヤパとの違いがそれほど出ない。


カテコ
一回目に一通り紹介が終わったあと、ユダが舞台を登り、ソウルガールズが登場し、ワラワラと群集も登場。三角形のフォーメーションになり、踊るのだが、その時の村氏の振りが微妙にズレるのはかなりのツボ。また、八百屋舞台を登ったり降りたりするのが、結構大変そうな村氏。裾とか上げて、気をつけているのが、二階から観ていると、余計に気になる。


初のエルサレムver観劇。八百屋舞台のため、群集がかなり勢いをつけて登ったり、下ったり。ジャポネスクverは平面舞台を駆け抜ける烏合の衆イメージが強かったが、今回は一人一人の"個"がアクロバティックに動く。でも、目立つアンサンブルがいないというのは流石、四季。



今回、当日券を購入しようとしたら、前に劇評家・扇田昭彦氏が(正確には前売り券売り場)。かなり、芝@ジーザスの感想を読んでみたいが、雑誌『ミュージカル』が隔月になったため、今作の劇評にどれくらい割くものやら。色々なジーザスを観ていると思うので、帰りに呼び止めて感想を聞きたい衝動にかられた。

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2 コメント

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金森ビーストいいですよ~ (青沼静馬)
2011-05-14 01:24:56
あの声質もあると思いますが
野獣というより小動物のような
イメージのカワイイビーストでした。
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青沼静馬 様 (dacho)
2011-05-15 07:03:01
スンラ@ビーストを観ているのですね。一体、何処の公演時に演じていたのやら…。

そして、"あの"衣装で小動物キャラのイメージ認識って。


なんとなく、想像はつきますが。

でも、『魔法がとけたら、王子様』が成立する数少ない四季俳優かな、と。(基本、アマい声なイメージなので<スンラ氏)
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