新演出に対して、言及しているのでネタバレ注意
本編篇はコチラ。
怪人@John owen jones
一回目は高音域になると、声が出ていないと感じため、AIAOYや墓場にて、PONRの後半がイマイチ。正直そちらの音域が好みの役者様のため、それで良いのかと思いつつ、地声を生かした低音やロングトーンはもう、遜色なく素晴らしかった。
二回目は、高音域の囁くような、その繊細な透き通る歌声が復活し(前日比)、地声の出しやすい音域への切り替えもスムーズに。
ただ、単にツイで言っていた”せくしー”な声に騙されているだけかも。実際、翌日から炎症で休んでるし。
もしかしたら、あそこの懇願する部分は歌唱よりも台詞の様な演出に変わったのかと思ったけど、そんなことはないらしい。
また、一回目に観た時は、POTOの歌い方が雑に感じたが(伸ばさずぶつ切り)二回目はそんなことはなく、その後のMOTNもCDの”せくしー”路線とは異なる、普通の歌い方。でも、語尾の-t発音は”せくしー”路線。
そんなこんなで、MOTNよりもPONRの方が良いと思ったのは今回初めてかも。どちらかというと、MOTNの人だと思っていたので。
クリスティーヌ
一回目 Olivia Brereton
とにかくビジュアル重視。えぇ、可愛いタイプの歌姫かと。歌唱力も問題ないが、デュエット、三重奏になると、際立たない。
二回目 Katie hall
こちらは歌唱重視。オペラなクリスティーヌを期待しているなら、こちらかと。で、アリアや墓場にてのラストを裏声で誤魔化さず地声で歌い切る。ここを意識して聞くのは初めてなのだが、それでも新鮮。
ラウル@Simon bailey
ゴツい。イケメンというタイプでなく、普通にガッチリタイプ。それ故、登場時のビジュアルが一番格好良いかと。
AIAOYでは、甘い声でなく、普通に歌うため、ちょっと違和感。
二回目に見たときは、三重奏では若干埋もれ気味に。
カルロッタ@Angela caesar
普通に上手い。怪人が降ろしたがってるけど、別に彼女で良いじゃんと思わせる上手さ。アンサンブルに紛れでも、消えないし。勿論、一人高音域で歌っているからだが、それでもひっくり返らないし。
ピアンジ@Vincent pirillo
今回、ここまで蔑ろにされる役になるとは。こう、悲壮感漂う役に。
アンドレ@Simon green
白髪長身で老紳士。それでいて、コミカル。個人的にツボを押さえるビジュアルのため、もう、その一挙手一投足が気になって。
フィルマン@Lee ormsby
こちらは中肉中背の中年ヒゲ。アンドレに比べると、髪も黒く、デコボココンビなのだが、ファーストの老紳士を見たかった。
マダム@Elizabeth marsh
今回、貫禄キャラではない。というか、他のキャラが濃すぎて微妙に影が薄目。そもそも、ソロも無い役だし。
メグ@Hannah cadec
こちらも悪目立ちせず、特に可愛い系な声でもなく。やはり、オリジナルにおけるこの親子のポジションは地味。それ故、あの怪人を庇う様な、水面下で秘めたコイゴゴロみたいなラストが唐突で。
新演出ということで色々とマイナーチェンジ(レミゼと較べれば)。今回、映像投影が増えるのかと思ったら、そんな事はなく、セットがスッキリになったイメージ。いや、オリジナルよりも凝っているセットも多数あるけど。
で、その映像も影から投影に変わった事でより、自然でリアルになったかと。
一番印象に残るのは、踊る指揮者。ものすごい入り込むタイプなのか、塩田氏よりもオーバーで、支配人のシーンでは軽く飛び跳ねる。その振動を感じる事の出来る席だった。ま、ある意味貴重な体験。
正直、変更点に関しては他の方のレポを読んで、なるほど、と思った事が多数で、一つ一つの行動、言動がスムーズになるとはこういう事になるのか、と。
普通に観ただけでは、その変更点の意味は気づかないと思うので、この点に関しては予習して正解だった(そもそも観るつもりも無かったし)
でも、マスカレードに怪人が居た記憶がない。アンドレしか観ていなかった事もあるが、顔無しで体系だけで判断することは無理なJOJファン。
役そのものに関しても、それほど入り込んで観る事もなく、今回の新演出で、怪人が妙にナルシスト(髪をかきあげる仕草に、つい)くらいの感想しかないし。
むしろ、ラストで客席から神田@コゼット並みのすすり泣きが聞こえた事に驚き。
*ここから、先はレポでも感想でもない、愚にもつかない、怪人考です。コレの続き。
オペラ座に関しては昨年、散々色々な解釈作品を観て、完結していたのだが、今回、サンフランシスコの新演出レミゼの日程がどうしても合わず、逆に盆休み日程が想定よりも長く、こちらを二回観れることが分かり、今回の遠征に。正月の時には飛ばないとか書いていたのに。
期せずして、二年前と同じく、新演出と主役がJOJという、共通項、それに登板しないかもというツイ付きで、行って一回も見れなかったらやだな、と思っていたら、幸いにも二回とも、JOJ@怪人で、二人のクリスティーヌが観れるという運の良さ。
そもそも、POTOに関しては、レミゼほどの執着心もなく、それでいて、初めて観たHoward McGillin@怪人の幻影に捕らわれているので、二年前に旧演出で観たJOJ@怪人に関しても、怪人としてよりは、JOJ氏本人の、バルジャンとは別の感情のある、それでいて報われない悲恋の役を観たというのに過ぎなかった。
多分、Howard McGillin氏よりも、ツイ等で舞台以外の氏が見えるからか。それでいて、バルジャンとしては、そういう人生を過ごす人に見えるのは、Howard McGillin氏と同じく初めて観た外国人の演じるバルジャン像に合致したためかと。
で、そのHoward McGillin氏に見られる(便宜的に父性ファントムという名を付けているが)、要因がJOJ氏に見られない。今回、クリスティーヌをコゼットで観ていたケイティさんで観たが、墓場のシーンで親子に空目する(本当に父親の代わり)ことはあっても、父性ファントムに見えることはなかった。ケイティなんて、あんなに童顔なのに。
勿論、この新演出がクリスティーヌへの恋心を強めている可能性があるのか、はたまた他の人のレポを読んで、そういう潜入感があるためか。
そのため、JOJの怪人はこれで見納めでも悔いはないし、次に何らかの観る機会があり、その時に父性ファントム要因を感じれば、自分の中にある幻影のHoward McGillin@怪人像を塗り替えるかも知れないし。
ま、自分の中にある、演技、歌唱力の優先順位よりも先にある声質、それも低音域怪人を見たら、あっさり塗り替えられる可能性大だが…。
で、ちょっと、この演出のEC@怪人が見たくなったり。(えっ)
本編篇はコチラ。
怪人@John owen jones
一回目は高音域になると、声が出ていないと感じため、AIAOYや墓場にて、PONRの後半がイマイチ。正直そちらの音域が好みの役者様のため、それで良いのかと思いつつ、地声を生かした低音やロングトーンはもう、遜色なく素晴らしかった。
二回目は、高音域の囁くような、その繊細な透き通る歌声が復活し(前日比)、地声の出しやすい音域への切り替えもスムーズに。
ただ、単にツイで言っていた”せくしー”な声に騙されているだけかも。実際、翌日から炎症で休んでるし。
もしかしたら、あそこの懇願する部分は歌唱よりも台詞の様な演出に変わったのかと思ったけど、そんなことはないらしい。
また、一回目に観た時は、POTOの歌い方が雑に感じたが(伸ばさずぶつ切り)二回目はそんなことはなく、その後のMOTNもCDの”せくしー”路線とは異なる、普通の歌い方。でも、語尾の-t発音は”せくしー”路線。
そんなこんなで、MOTNよりもPONRの方が良いと思ったのは今回初めてかも。どちらかというと、MOTNの人だと思っていたので。
クリスティーヌ
一回目 Olivia Brereton
とにかくビジュアル重視。えぇ、可愛いタイプの歌姫かと。歌唱力も問題ないが、デュエット、三重奏になると、際立たない。
二回目 Katie hall
こちらは歌唱重視。オペラなクリスティーヌを期待しているなら、こちらかと。で、アリアや墓場にてのラストを裏声で誤魔化さず地声で歌い切る。ここを意識して聞くのは初めてなのだが、それでも新鮮。
ラウル@Simon bailey
ゴツい。イケメンというタイプでなく、普通にガッチリタイプ。それ故、登場時のビジュアルが一番格好良いかと。
AIAOYでは、甘い声でなく、普通に歌うため、ちょっと違和感。
二回目に見たときは、三重奏では若干埋もれ気味に。
カルロッタ@Angela caesar
普通に上手い。怪人が降ろしたがってるけど、別に彼女で良いじゃんと思わせる上手さ。アンサンブルに紛れでも、消えないし。勿論、一人高音域で歌っているからだが、それでもひっくり返らないし。
ピアンジ@Vincent pirillo
今回、ここまで蔑ろにされる役になるとは。こう、悲壮感漂う役に。
アンドレ@Simon green
白髪長身で老紳士。それでいて、コミカル。個人的にツボを押さえるビジュアルのため、もう、その一挙手一投足が気になって。
フィルマン@Lee ormsby
こちらは中肉中背の中年ヒゲ。アンドレに比べると、髪も黒く、デコボココンビなのだが、ファーストの老紳士を見たかった。
マダム@Elizabeth marsh
今回、貫禄キャラではない。というか、他のキャラが濃すぎて微妙に影が薄目。そもそも、ソロも無い役だし。
メグ@Hannah cadec
こちらも悪目立ちせず、特に可愛い系な声でもなく。やはり、オリジナルにおけるこの親子のポジションは地味。それ故、あの怪人を庇う様な、水面下で秘めたコイゴゴロみたいなラストが唐突で。
新演出ということで色々とマイナーチェンジ(レミゼと較べれば)。今回、映像投影が増えるのかと思ったら、そんな事はなく、セットがスッキリになったイメージ。いや、オリジナルよりも凝っているセットも多数あるけど。
で、その映像も影から投影に変わった事でより、自然でリアルになったかと。
一番印象に残るのは、踊る指揮者。ものすごい入り込むタイプなのか、塩田氏よりもオーバーで、支配人のシーンでは軽く飛び跳ねる。その振動を感じる事の出来る席だった。ま、ある意味貴重な体験。
正直、変更点に関しては他の方のレポを読んで、なるほど、と思った事が多数で、一つ一つの行動、言動がスムーズになるとはこういう事になるのか、と。
普通に観ただけでは、その変更点の意味は気づかないと思うので、この点に関しては予習して正解だった(そもそも観るつもりも無かったし)
でも、マスカレードに怪人が居た記憶がない。アンドレしか観ていなかった事もあるが、顔無しで体系だけで判断することは無理なJOJファン。
役そのものに関しても、それほど入り込んで観る事もなく、今回の新演出で、怪人が妙にナルシスト(髪をかきあげる仕草に、つい)くらいの感想しかないし。
むしろ、ラストで客席から神田@コゼット並みのすすり泣きが聞こえた事に驚き。
*ここから、先はレポでも感想でもない、愚にもつかない、怪人考です。コレの続き。
オペラ座に関しては昨年、散々色々な解釈作品を観て、完結していたのだが、今回、サンフランシスコの新演出レミゼの日程がどうしても合わず、逆に盆休み日程が想定よりも長く、こちらを二回観れることが分かり、今回の遠征に。正月の時には飛ばないとか書いていたのに。
期せずして、二年前と同じく、新演出と主役がJOJという、共通項、それに登板しないかもというツイ付きで、行って一回も見れなかったらやだな、と思っていたら、幸いにも二回とも、JOJ@怪人で、二人のクリスティーヌが観れるという運の良さ。
そもそも、POTOに関しては、レミゼほどの執着心もなく、それでいて、初めて観たHoward McGillin@怪人の幻影に捕らわれているので、二年前に旧演出で観たJOJ@怪人に関しても、怪人としてよりは、JOJ氏本人の、バルジャンとは別の感情のある、それでいて報われない悲恋の役を観たというのに過ぎなかった。
多分、Howard McGillin氏よりも、ツイ等で舞台以外の氏が見えるからか。それでいて、バルジャンとしては、そういう人生を過ごす人に見えるのは、Howard McGillin氏と同じく初めて観た外国人の演じるバルジャン像に合致したためかと。
で、そのHoward McGillin氏に見られる(便宜的に父性ファントムという名を付けているが)、要因がJOJ氏に見られない。今回、クリスティーヌをコゼットで観ていたケイティさんで観たが、墓場のシーンで親子に空目する(本当に父親の代わり)ことはあっても、父性ファントムに見えることはなかった。ケイティなんて、あんなに童顔なのに。
勿論、この新演出がクリスティーヌへの恋心を強めている可能性があるのか、はたまた他の人のレポを読んで、そういう潜入感があるためか。
そのため、JOJの怪人はこれで見納めでも悔いはないし、次に何らかの観る機会があり、その時に父性ファントム要因を感じれば、自分の中にある幻影のHoward McGillin@怪人像を塗り替えるかも知れないし。
ま、自分の中にある、演技、歌唱力の優先順位よりも先にある声質、それも低音域怪人を見たら、あっさり塗り替えられる可能性大だが…。
で、ちょっと、この演出のEC@怪人が見たくなったり。(えっ)
前にもお話したことがあると思うんですけどハワードさん(=美形おとうさんファントム)はかなり長い間私にとってのベストファントムでした。「オペラ座の怪人」という作品を理解しようとStruggleしていたときに彼と出会って何回か観ているうちに「ああ、ファントムはこういうひとなのね、POTOってこういう主題を持った作品だったのね」というのがすっきり理解できるようになりました。
でもハワードさんはまもなくBWからいなくなってしまってがっくし。で、しばらく見てない時期に出会ったくまファントム。普段理性的なワタシですが(疑?)もう心身が破壊されたような気がしました。素晴らしすぎて。JOJの何がそんなにいいのか実は説明できないんですよね。新演出でも観れば見るほど飢餓感が高まる魔界行きにされちゃったのに。
ひとつ言えてるのはこのくまファントムにはハワードさんが持ってた父性は全くないです。かといってクリスへの愛というのも実は余り感じないのですよー。それよりも強い「自己愛」を感じてしまうんですよね。特に新演出では。
ファントムが持ってるダークキャラクターって多かれ少なかれ誰でもその一部を持ってるんじゃないかって思うんですけどJOJさんって実はそういうの全然ないんじゃないでしょうか。平和な大家族でやってるお肉やの二番目の倅という言葉どおりのほのぼのキャラ。本当はふつうの俳優になりたかったのに歌が上手過ぎるのでMT界に流れてって、たまたま大きな役を配役されてこなせちゃったのでそのまま来ちゃいました、みたいな。もちろん相当の努力と苦労をしたと思うのですが。
アールさんファントムを観た時その官能性にかなりびっくりしたんですよね。このファントムなら小娘完全に落ちるぜ、と。実際のアールさんはスポーツ好きのさわやかおじさんですからそのギャップもあって。
あーなんだかエライ長文になりそうなんでここらでやめておきますね。しつれいしましたー
なるほど、実生活で父親だからといって、
父性ファントムになるとは限らないのですね。
ま、Howardさんの場合、別な意味でかけ離れてますけど(笑)。
新演出で路線を変えるかと思ったら、
あまり変わらない印象を持ったので、
JOJさんはもう演技プランを変えたりはしないのかな~、と。
そして、自己愛。
確かにあれだけ感情の激しい怪人を演じているのに、
クリスへの愛をそれほど感じなかったのは、自己愛ゆえ?
怪人の持つダークな一面ですか。
自分はEC@怪人には、俺サマ路線を感じてしまったため、
プライドの塊である怪人が、クリスと出会うことで、
崩壊していく、その破滅へのカタルシスと、
自暴自棄からのクリスと別れる道を選択し、
結果としてダークになっていく印象なんですよね。
寧ろ、LNDの世界。
でも、印象変わるかもしれないし、あぁ、年末のEC@ファントムか。
いや、年末遠征はEU圏内からは出ない予定なんですけど、いちおー。
JOJさんのファントムに父性を全く感じないのは実際にお嬢さんがいらっしゃるからだと思うんですよね。たとえ演技とはいえ、そっち路線(=美形おとうさんファントム筋=究極のタブーに触れる筋)を行くのはウェールズ的正義感に満ちたJOJさんとしては「そんなの許さーん!」なのではないかと。いや実際にどういうひとか知らないので勝手に言ってるだけですが^_^;
アールさんはお子さんがいないので娘世代のクリスへの愛情を遠慮なく表現できるんじゃないでしょうか。ソフィアはJOJさんと組んでたときは「Huh?」でしたけどアールさんと組んだときは非常によかったんですよねえ。ファントムの愛をしっかり受け止めてるな、って感じましたし一瞬アールさんの愛人になったかと思ったくらいです(殴)
「オペラ座の怪人」っていろんな意味で「官能性」がモノ言ってる作品だと思うんですよね。この辺り詳しく語っちゃうとアブナイのでやめますけど。
ぜひ年末はコペンからカーディフに飛んでECファントム観てきてくださいませ。dachoさまの感想がききたいです!
それでも、ECさんの場合、クリスは恋人でなく、愛人ですか。いや、なんとなく分かりますけど。(笑)
年内の予定はだいたい埋まったのですが、
まだ年明けの日程が。
韓国の地方レミゼか『ルドルフ』か。
はたまた、スイスの片田舎か。
ちょっと、カーディフ行きの行程も確認しようかと。