CYCLINGFAN!!

自転車をこよなく愛し、自分の脚と熱いハートで幾つになっても、可能な限り、どこまでも走り続けます~♪

スポーツと健康(3)

2008-03-11 01:18:18 | スポーツ

 適度は運動は確かに「健康」のためには必要でしょう。

 しかし、過度の運動は害になることはあっても益になることはないといっていいと表います。

 スポーツ医学が発達した現代においてさえ、スポーツ選手の「健康」管理は容易ではないのです。

 選手の「健康」を考えてドーピング規定があるというのは判りますが、スポーツ競技そのものが「健康」を疎外するものであるなら、ドーピング規定の基本原理に挙げられている「健康」とは一体何を意味するものなのしょう?

 通常、私たちは適度な運動をし、栄養補助としてのサプリメントを服用し、疲労回復のために栄養ドリンクを飲む。

 そしてこれを「健康」のためと称している。そして実際に長生きしているのです。少なくともスポーツ選手よりは・・・

 一般人とは比べ物にならない運動量をこなし、命を削って競技をしている選手の真の「健康」を考えるなら、WADAやIOCは他にすることが沢山あるのではないでしょうか?

 「ドーピング=悪」と考えるのは簡単です。

 ところが一口にドーピングといっても一般の風邪薬に含まれている利尿剤から、高度な遺伝子ドーピングまで非常に幅が広いのが実状なのです。

Athletes01  それも競技団体によって禁止される薬物もまちまちなのです。

 特にオリンピック競技種目にないゴルフなどはドーピング規定さえないといいます。日本の相撲も同様です。

 オリンピックにプロ選手が参加できるようになったことで、競技の迫力や楽しみが増したことは確かです。

 しかし、その半面、アマチュアとプロのドーピングに関する取り組み方の違いも鮮明になっていることも確かなのです。

 WADAのドーピング基準を全てのプロスポーツに適用したらどうなるか?考えただけで恐ろしい!!

 確かに薬物や医学的な処理によって選手の運動能力を高めることには異論があるのは当然です。

 それはあくまでも選手の生命に関わる危険がある場合でのことです。

 あくまでも自然を重視するなら科学的トレーニング器機などの使用も禁じるべきではないのでしょうか?

 しかし、そんなことは誰も考えてはいないはずです。

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スポーツと健康(2)

2008-03-09 19:18:44 | スポーツ

 日本の国技である相撲を例に取ってみましょう。

 階級分けのない大相撲で、関取は強くなるために自分の身体をできるだけ大きくしようと考えるのは当然のこと。

 そのために必要以上に食べることを求められることになります。

 身体は大きくなりますが、心臓はそうはいかないのです。Sumou01

 その結果、全身に血液を送るためのポンプの働きをする心臓に多大な負担をかけることになるため、関取の寿命は非常に短いと言われています。

 彼らは相撲という競技に勝つために身体を大きくしなければならないのです。

 これは明らかに「健康」に反する行為ではないでしょうか?

 逆に階級分けのある競技では減量と戦わなければならなりません。

 食事どころか水を飲むことさえ制限されることも少なくないのです。

 これも明らかに常人の「健康」からはかけ離れた行為です。

 まして、毎日200kmを3週間も走り続けなければならないグランツールという自転車競技は「健康」とは無縁な競技なのかもしれません。

 まして、早く走るために体重を増やすことができないため、食事制限があり、体脂肪率が数パーセントに抑えられています。

 当然、身体の抵抗力が落ち風邪等にかかりやすくなることは明らかです。

 にも関わらず疲労回復のための栄養ドリンクどころか市販の風邪薬の服用さえ禁じられているのです。

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スポーツと健康(1)

2008-03-08 23:58:51 | スポーツ

 WADA(世界ドーピング機構)の世界アンチ・ドーピング規定には24条の規定が記されています。

 その基本原理は「アンチ・ドーピング・プログラムの目標はスポーツ固有の価値観を保全することです。

 この固有の価値観は、『スポーツ精神(the spirit of sport)』と呼ばれることが多く、オリンピック精神(Olympism)の確信部分であり、真の競技者の在り方を示したものなのです。

 スポーツ精神は、人間の心身両面を賛美するものであり、その特徴としては以下の価値観が挙げられる」として、

 ●倫理観、フェアープレイと誠意
 ●健康
 ●優れた競技能力
 ●人格と教育
 ●楽しみと喜び
 ●チームワーク
 ●献身と真摯な取り組み
 ●規則・法令を尊重する姿勢
 ●自分自身と他の参加者を尊重する
 ●勇気
 ●共同体意識と連帯意識

 の11項目が掲げられています。

Olimpic01  その上で「ドーピングは、スポーツ精神に根本的に背反するものである」と付記されているのです。

 ここで注目したいのが「健康」という項目です。

 そもそも「健康」とはアマチュアが身体にあまり付加をかけずに楽しむ程度のスポーツにしかあてはまらないのではないかと私は考えています。

 ジョギング程度の運動であっても心不全などで死亡する例も少なくないと聞いています。

 まして勝敗を決する競技となれば、むしろ健康でいることの方が難しいのではないでしょうか?

 当然のことながら怪我もすれば病気にもなるのが人間と言うものです。

 スポーツを生活の糧とするプロ選手ならなおさらででしょう。

 スポーツ選手、特にプロ・スポーツの選手は命を削って競技をしているといっても過言ではないのです。

 IOCやWADAはこの点をどう考えているのでしょうか?

 人間の無酸素領域での運動は30秒が限界とされています。

 このわずか30秒のために選手は命を振り絞っているのです。

 あるいは1秒でもこの時間を延ばすために懸命に練習を積んでいるはずでなのです。

 はたしてこれが「健康」といえるのでしょうか?

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