四万十川レコード 公式ブログ

四万十と言う小さな町に生まれ、思春期に音楽に目覚めそして今も、長い長い音楽の旅をしています。

聴きくらべ

2013-06-07 01:12:15 | コラム
……。

…ん~っと今さっきまでやっていた
ホンヤミカコさんのニューアルバムのMix後の音源を聴いています。

えっ~っとMixについてはこのブログで説明しましたが
一般にトラックダウンと言うレコーディング作業です。

これは録音した音源にエフェクトと呼ばれる音響効果を施したり
各パートの音バランスを作る作業です。
つまり完成品の楽曲を作る為の音響的な装飾だと理解して下さい。

例えば皆さんがカラオケで歌を歌う時にマイクから出る歌に
エコーをかけたりするでしょ?あれです。

レコーディングではこの事をリバーブと言います。
残響効果です。
やまびこみたいに跳ね返ってくる音の事です。
エフェクトとは音響操作全般を指しその中の具体的な効果がリバーブです。

またその反響の大きさを決める事をブーストと言います。
部屋なりと言いますが同じリバーブでもお風呂場や
ライブハウス、ホール、ドーム、野外と言う風に
その残響音の大きさや跳ね返りの幅を指定したりします。




「もう少し狭い部屋にしましょうか?」
と言えば皆さんには何の事か分からないと思いますが
これは残響音の幅を限定する時の言い回しになります。
つまり跳ね返ってくる残響音が近い程、音のはね返りは早くなります。

お風呂場で「やっほ~っ!」と叫んだら直ぐに
「やっほ~っ!」って自分の声が返って来ますよね。
これが本当にやまびこだったら叫んだ後に暫くしてから
「やっほ~っ!」って聴こえますよね。
これがリバーブをかける箇所の幅や時間です。

…まっいいか?こんな事は((笑)

でもねこんな事を言いながら実際に音作りをしているんですよ。
「んじゃマリンバをもっと前にしてピアノを後にして下さい」とかね。

音を前にすると言う事は音量をもっと上げて身近に聞こえるようにする事です。
音を後ろにすると言う事は逆に音量を下げる事です。
…だからもう良いって(笑)
こんな事を説明してもしょうがないしね。




まぁこの2日間はこんな事を延々とねレコーディングスタジオでやっていました。
そう言う作業を経て皆さんが最終的に耳にする音を作っています。
この作業がMix作業です。

そしてこれが終わると最後の工程としてマスタリングをします。
これは出音の音圧や曲間の長さを整える作業です。
皆さんがCDを聴く時に聴き易い様な音の大きさにする為の作業です。

録音した楽音の大きさは実は1曲毎に違います。
この1曲毎の大きさをCD全体を通して聴いた時に
バラつきのないようにする必要があります。
その作業がマスタリングと呼ばれる作業です。

これをキチンとしないとアルバム全体を聴いた時に
「わ~っ吃驚した!!」と言う程の出音の大きさや
聞こえにくさになります。

またこの作業の前には作った音の出音をCDコンポやテレビや
ラジカセでチックする必要があります。
つまり出音の音量をユーザーが違和感なく聴こえる様にする作業です。




アルバムの最終決定の出音を決める前に
エンドユーザーが普段聴いているであろうハード機器の
バランスに応じた音作りを作る事もレコーディングでは
重要な作業仕事です。

皆さんが購入して聴いている実はCDはこう言う作業を経て
皆さんの元に届けられているのです。

…あ~っもう駄目だァ(笑)
2日間まともに寝ていないからもうこの辺が限界です(泣)

まぁこう言う事がレコーディングだと理解して頂ければと思います。
納得のゆく音作りが出来て幸せな気分で寝ます(笑)
では…。