四万十川レコード 公式ブログ

四万十と言う小さな町に生まれ、思春期に音楽に目覚めそして今も、長い長い音楽の旅をしています。

録音を終えて…

2013-06-02 03:37:21 | コラム
ホンヤミカコさんのニューアルバムの録音行程が
先月末で全て終了しました。

ほっと言うか、ふ~っと言うか
取り敢えず一息つきました。
後はミックス作業とマスタリング作業で
音源制作は終了します。
残す所はアルバムジャケットのデザインと作成と
CD制作の発注作業のみです。

が、アルバムジャケットのデザインもCD制作会社への発注も
まだ何ひとつ僕は手をつけていません。
はい、威張る事ではないし自慢する事でもございません。
さあ、どうする俺?と言う事態です(笑)

やりますよ、もちろん。




現在、このアルバムのミックス前の仮音を
聴きながらこのブログを書いています。
良いですねこの音は。

別に手前味噌で自画自賛するつもりはありません。
本当にホンヤさんも参加してくれたミュージシャンの皆さんも
ベストを尽くしてくれました。

まぁ生意気な言い方になって恐縮ですが
ひとつのアルバムが生まれるまでに全ての人間がベストを尽くした?
と言える仕事はそうそうあるものではありません。
それがこのアルバムでは出来ました。

もちろんこれは僕の力ではないです、ホンヤミカコさんの力です。
彼女のこれまでの音楽人生で培ってきた音楽性や
ミュージシャンの皆さんとの信頼関係が作り出したアルバムだと思います。




…さ~てどう言うアプローチでプロモーションを掛けるかな?

まぁこれについては既にアイデアが閃いたので
「このアルバムはこう言う風な媒体を主軸にして
プロモーションの展開をしてみたいと思います」
とはホンヤさんには伝えてありますが…

ホンヤさんや参加してくれたミュージシャンの皆さんが
ベストを尽くしてくれたんですから僕も当然ベストを尽くします。
僕の本当の仕事は生まれて来た作品を世の中に広める事ですから。

今回のホンヤさんのアルバムで僕が一番感動した事は「空間の埋め方」です。
このアルバムに参加して頂いたミュージシャンの皆さんは「音の構成のプロ」でもあります。
普通の?レコーディングは音の隙間を埋める事に終始してしまいがちですが
このアルバムは「空間」がいたる所にあります。
音に奥行があります。

そして皆さんがホンヤミカコのアルバムであると言う事。
彼女のオカリナがこの音の「顔」であると言う事を十分に理解してくれています。

まぁ少し音楽を分かりかけた年のミュージシャンだとどうしても自分の音に
とらわれてアルバムに参加している事を忘れがちになります。
所が流石に一流のミュージシャンになるとやはりそこが違いますね。
皆さんは自分の音を出しつつキチンとホンヤさんのアルバムの音にして来ます。

これが一番難しい作業なんですね実は。




録音した音をレコーディングスタジオで聴きながら僕は
「ホンヤさんは幸せだね」と彼女に言いました。
「…はい、私もそう思います」とホンヤさんも答えました。

ホンヤミカコさんが世に送り出して来たアルバムは
今回のアルバムで13枚目になります。
彼女が20年も掛けて作り出して来た音楽の歴史に
また新しいアルバムが加わります。
その記念アルバムが本当に記念になるようなメンバーと音で
仕上がった事を僕は幸せだね、と彼女に言った訳です。

もちろん僕自身も幸せだと思います。

僕が復活?したアルバムで今回の様な現場に立ち会えた事は
本当に有難いし幸せな事です。




…う~ん今日書いて良いのかは疑問ですが今回のアルバムの曲順を
大まかに決めて僕はレコーディングスタジオを後にしました。
このアルバムのラストの曲は「おおやまみち」と言う曲です。

牧歌的で暖かい彼女らしい音ですがこのアルバムでは少し異色な感じがします。
だから「この曲がトリだろうね…」とホンヤさんに言いました。
「どの曲も良いけどこの曲はフォーク世代としては叙情的で好きだね」
と僕が言うとホンヤさんは「おじさんに受ける曲ですね(笑)」と言いました。

「ほ~っ、そう言う言い方をしますか?」
僕は苦笑いをしてしまいましたが、まぁどっから見ても僕はもうおじさんです。
「…イイっすよおじさんで(苦笑)まぁ、おじいさんじゃなくて良かったです」

そうだよな。
僕の友人には「おじいさん」になっちゃった奴も実際にいますしね。

あ~ヤダヤダ(笑)
いつの間にそんな年になっちゃったのかな?
でもまぁ仕方ないけどね…

今回のホンヤミカコさんのアルバムを格好をつけて言うと
「大人の人達が作った楽しい音楽」ですかね(笑)
音楽的に大人でハイレベルの演奏を楽しんで頂けると思います。
でもそれは説明する事ではないですね。

どう言う層からどう言う聴き方をして頂いても構いません。
何処から聴いて頂いても全部ホンヤミカコのアルバムになりましたから…