四万十川レコード 公式ブログ

四万十と言う小さな町に生まれ、思春期に音楽に目覚めそして今も、長い長い音楽の旅をしています。

一日前、ニューヨークの記憶

2011-09-10 12:04:33 | 音楽業界
一日前です明日は9・11、あの事が起こる前までは誰の記念日でもないこの日付が
誰しも忘れる事の出来ない記憶として刻まれてしまいました。

1993年の冬、僕は仕事でNYに向かいました、所属バンド・カステラのレコーディングの仕上げに
立ち会うのと、NYでのライブの段取りもありました。
日本からサウンドプロデューサーの「ホッピー神山」さんと同行してのNYへのフライトでした。
ホッピー神山さんは日本でも有数のサウンドプロデューサーです。
当時から既に「吉川晃司」さんのサウンドプロデュースも手掛けられていました。
ホッピー神山さんと僕は後で分かったのですが同い年です、通りで話に共通項が多いと思いました。



by:Joseph.S (in the 313)

この時カステラがNYのElectric Ladyland studioで行っていたレコーディング作業は
「ミックスダウン」と呼ばれる作業です。
録音された音源をミックス(各パートの音を合わせる事)して楽曲の仕上げをする事です。
この作業を経て楽曲が完成品となります、ちなみに一番最後にはマスタリングと言って
アルバム全体の音圧を決める作業があります。
シマレコの音源は「遠い春」を除いて全て松田と木村君によるマスタリング作業を行っています。
通常のレコーディングと全く同じです、インディーズでもキチンとプロと同じ作業をしています。


http://ny.cocolog-tnc.com/blog/2005/08/post_4e6f.html

この時にカステラはレコーディングの合間にNYの老舗ライブハウス「CBGB]でライブを
やりました、ラモーンズやテレヴィジョン、パティ・スミスらを輩出し、渡米した頃のポリスが
出演していた事でも有名です、残念な事に2006年に閉店しています。
昔の「新宿ロフト」に行った事のある方はいますか?CBGBはロフトとそっくりと言うか
ロフトがCBGBに似せて作られたのだと思いますが‥


http://www.cdjournal.com/main/cdjpush/-/2000000335

僕はオーナーのこのおじさんから出演料のチャージバックを貰いました。
「いいすよ、いいすよ」「いんや、持ってけよ、気持ちだけだから。」
上記の会話は僕の勝手な翻訳なので多分間違ってます、でもこんな意味の会話でした。
11ドル何セントだったと記憶しています、まあ本等に気持ちだけでしたけど嬉しかったです。

あの頃のNYにはツインタワーも健在でした、エンパイヤーステイトビルからマンハッタンの夜景も
見ました、五番街のTiffanyで妻にプレゼントをするつもりでしたが覗いただけで帰りました。
息子には同じく五番街のFAO SCHWARZで土産を買ってあげました。
日本がバブル景気で浮かれていた頃です。
僕はアメリカがどうこうと言うつもりは有りません、でもNYは僕にとって忘れられない記憶の都市です。
もう一度出来れば「仕事」で訪れてみたいソフィスティケイテッドされた大人の都市です‥