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映画鑑賞

昔の名画から最近上映の映画まで、国内外を問わず幅広く楽しんでいます。別世界へ連れて行ってくれる作品が好み(本棚6)。

「サムソンとデリラ」(2009年、オーストラリア)

2016-09-30 06:55:59 | TV放映
2009年、オーストラリア
原題 Samson and Delilah



 予備知識なしでTV録画を観ました。
 オーストラリアの原住民、アボリジニの日常を描いた内容のようです。

 少年サムソンと少女デリラ。
 サムソンは言葉が話せない? ・・・それとも英語が話せないだけなのかな・・・唯一の肉声は、自分の名前をやっと声に出すだけでした。
 二人はデリラの祖母の死を機に、居場所がなくなり都会へ流れていきます。
 しかしその都会にも居場所はありません。

 ガソリンを吸い続けてつらさを逃げようとするサムソン。体の精神もボロボロになっていきます。
 絵を描いて生活の糧にしようとするデリラ。
 都会の洗礼を受け、いろんなトラブルの末、二人は安住の地に辿り着くのでした。

 植民地として征服した白人と原住民の置かれた立場は、数百年の時を過ぎても、構造的に病んでいます。
 アメリカのインディアンしかり。

<解説>(映画.com
 アボリジニの村を飛びだした少年少女が都会で直面する厳しい現実を描いたオーストラリア映画。砂漠地帯のアボリジニの村で退屈な毎日を過ごしていた少年サムソンは、祖母の看病をして暮らす少女デリラに恋をするが、ある日、デリラの祖母が亡くなってしまう。これをきっかけに、サムソンとデリラは居場所を求めて村を出るが……。アボリジニ出身のワーウィック・ソーントン監督が長編初メガホンをとり、2009年・第62回カンヌ国際映画祭でカメラドール(新人監督賞)を受賞。世界三大映画祭の受賞作で日本では未公開だった作品を公開する「三大映画祭週間2014」にて上映。

<スタッフ>
監督:ワーウィック・ソーントン
キャスト:ローワン・マクマナラ、マリッサ・ギブソン


★ 5点満点で3点。

「進撃の巨人」(2015年、日本)

2016-09-25 10:53:25 | TV放映
2015年、日本映画。
話題になった映画なので、WOWOW放映を録画して観てみました;



<解説>(Yahoo映画
 人間を捕食する巨人と人類との壮絶な戦いを描いた諫山創の人気コミックを基に、『巨神兵東京に現わる 劇場版』などの樋口真嗣が実写映画化したアクション大作。100年以上前に出現した巨人が巨大な壁をぶち破り、再び侵攻してきたことから、巨人対人類のバトルが繰り広げられる。エレンを『真夜中の五分前』などの三浦春馬が演じるほか、長谷川博己、水原希子、石原さとみ、國村隼といったキャスト陣が集結。原作にはないキャラクターも登場するなど劇場版ならではの展開や、巨人のビジュアルやすさまじいバトルの描写も見どころ。


私、原作の漫画を読んでいません。
原作漫画の映画化は、よほど完成度が高くないと酷評される運命になりますが、この映画もあまり評判が芳しくないようで(^^;)。

不思議な時代設定。第二次大戦後のような雰囲気。
見所は特撮なのでしょうが、不気味さのみ印象に残り、ちぐはぐなストーリーはあまり記憶に残りませんでした。

★ 5点満点で3点
私、心臓がドキドキするような恐怖映画は苦手なので・・・すみません。

「ディープ・インパクト」(1998年、アメリカ映画)

2016-08-24 22:34:40 | TV放映
監督:ミミ・レダー
製作総指揮:スティーヴン・スピルバーグ
出演者:ロバート・デュヴァル、ティア・レオーニ、イライジャ・ウッド



解説>(Yahoo!映画より)
 ホワイトハウスの女性スキャンダルを追っていたテレビ局のジェニーは、「エリー」という名に行き当たる。だがそれは女性の名ではなく、「Extinction Level Event(種の絶滅を引き起こす事象)」の略だった。大統領は、1年後に未知の彗星が地球に衝突する可能性があることを公表。これを阻止すべく彗星を核爆発させて軌道修正するプロジェクトが実行されたが、結果は失敗。衝突が刻一刻と迫る中、ついに大統領は地下に選ばれた100万人だけを移住させる計画を発表するのだった……。


まことにわかりやすい、アメリカらしい映画。
初めて観ましたが、ストーリーが読めてしまうほどシンプルなので、私にとっては興冷めでした。

危機に追われる設定はスピルバーグのお得意パターンですね。
彗星が地球に衝突するまでのカウントダウンは、宇宙戦艦ヤマトをパクっているような・・・(^^;)。

最近、感動できる映画に出会ってないなあ。

★ 5点満点で3点
その後「ER緊急救命室」ケリー・ウィーバー役のローラ・イネスの姿もありました。

「アリスのままで」(2014、アメリカ映画)

2016-08-22 15:59:59 | TV放映
監督:リチャード・グラツァー、ワッシュ・ウェストモアランド
出演:
 ジュリアン・ムーア(アリス)
 アレック・ボールドウィン(ジョン)
 クリステン・スチュワート(リディア)
 ケイト・ボスワース(アナ)
 ハンター・パリッシュ(トム)



解説>(映画.comより)
若年性アルツハイマーの女性アリスが記憶を失っていく日々をつづった全米ベストセラー小説「静かなるアリス」を映画化し、アリス役を演じたジュリアン・ムーアが第87回アカデミー賞で主演女優賞を受賞したドラマ。ニューヨーク、コロンビア大学で教鞭をとる50歳の言語学者アリスは、講義中に言葉が思い出せなくなったり、ジョギング中に自宅までの道がわからなくなるといった事態が続く。やがて若年性アルツハイマー症と診断され、家族の介護もむなしく、アリスの記憶や知識は日々薄れていく。そんなある日、アリスは記憶が薄れる前に自らパソコンに残したビデオメッセージを発見し、自分が自分でいられるために、画面の中の自分が語ることを実行しようとする。アリスの夫をアレック・ボールドウィン、2人の娘をケイト・ボスワース、クリステン・スチュワートが演じた。監督は、自身もALS(筋委縮性側索硬化症)という難病を抱えるリチャード・グラッツァー。


若年性アルツハイマーを扱った映画に「明日の記憶」(2006年、日本映画)があります。
あのインパクトは凄かった(涙が止まりませんでした)。

その学習があったせいか、期待が大きかったせいか、感動は今ひとつ。
あ、悪い映画ではないんですよ。
各賞を受賞した、評価の高い、よい映画です。

★ 5点満点で4点
<受賞>
第87回 アカデミー賞(2015年)
第72回 ゴールデングローブ賞(2015年)

・・・プロローグで出てきた、小山容堂さんの「忘れるという字は“心を亡くす”と書く」「忘れるという字は“亡くした心を取り戻す”と書く」という詩が印象的でした。

「沈まぬ太陽」(2009年、日本映画)

2015-12-05 07:17:46 | TV放映
 
 監督 若松節朗
 脚本 西岡琢也
 製作 井上泰一
 製作総指揮 角川歴彦
 音楽 住友紀人

 出演者 渡辺謙、三浦友和、松雪泰子、鈴木京香、香川照之、松下奈緒、柏原崇、野村宏伸、田中健、柴俊夫、神山繁、上川隆也、小林稔侍、草笛光子、宇津井健、石坂浩二、加藤剛




 御巣鷹山に墜落した日航機事故(1985年8月12日)を扱った山崎豊子原作の小説を映画化したもの。
 事故当時の私は大学生で、群馬県前橋市に滞在しテニスの大会に参加していました。
 宿泊先のホテルは、私たちが去った後に遺族の滞在場所になり、ごく身近に感じた記憶が残っています。

<解説>(「Yahoo!映画」より)
人気作家・山崎豊子による同名ベストセラー小説を、壮大なスケールで映画化した社会派ドラマ。日本が経済大国へと急成長した激動の時代を背景に、巨大企業に翻弄(ほんろう)されながらも自らの信念を貫く男の姿を描く。監督は『ホワイトアウト』の若松節朗、脚本を『陽はまた昇る』の西岡琢也が担当。組織と闘う主人公を演じた渡辺謙をはじめ、三浦友和、石坂浩二など実力派俳優がそろったキャスティングにも注目。


 ただ、本編は飛行機墜落事故を題材に、大企業の中で正義を振りかざすほど生きづらさを味わう一人の社員をクローズアップした内容。
 一方、組合運動時代の同僚は会社側に取り込まれて出世街道一直線、しかしその彼も裏金に手を染めて最後は自滅していく。

 どちらにしても、生きづらい。

 夏目漱石「草枕」の冒頭の一節を思い出しました;
「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通とおせば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。」

 ケニアの大地に沈む太陽を見ていると、人間社会のいざこざが小さく見えてくる・・・
 この感覚は、私が巨樹に惹きつけられる感覚と共通するものがあります。
 その昔、仕事で行き詰まった時に出会った樹齢600年のクスノキの巨樹が、自分の目の前の悩みの小ささを教えてくれて、何とか乗り越えられたのでした。

★ 5点満点で4点。
・第33回日本アカデミー賞最優秀作品賞受賞

「狩人と犬、最後の旅」(2004年、フランス カナダ ドイツ スイス イタリア共同製作)

2015-10-03 21:12:38 | TV放映
監督 ニコラス・ヴァニエ



<ストーリー>
 ノーマン・ウィンター(本人)は半世紀にわたってロッキー山脈で罠猟を続けてきた「最後の狩人」。しかし、森林の伐採によって年々動物たちは減少し、ノーマンは今年限りで猟を辞める決心をした。そんな折、犬ぞりのリーダーであるシベリアン・ハスキーのナヌークが命を落としてしまう。それはノーマンにとって大きな痛手だった。ノーマンは雑貨屋の店主からシベリアン・ハスキーの子犬を貰い受ける。しかしその子犬がナヌークの代わりになるとはとても思えなかった。アパッシュと名づけられたそのメス犬は、元々レース用に育てられたためか他の犬とも馴染まず猟に出ても足手まといになるばかりだ。そんなある日、薄氷地帯にそりが入り込んだことから氷が割れ、ノーマンは凍てつく湖水の中にはまり込んでしまう。パニックに陥る犬たちの中でノーマンの呼びかけに応えたのはアパッシュだけだった。アパッシュが他の犬を引き連れてきたお陰で九死に一生を得たノーマン。アパッシュにリーダー犬の素質を認めたノーマンはその教育に力を注いだ……。やがて春。ノーマンはアパッシュとの絆に明るい希望を見出し、今年もまた「最後の狩人」として生きることを心に決めるのだった。


 失われつつある自然とそこに暮らす猟師の物語です。
 猟師は動物を殺して生活をしている人達。
 しかし、金儲けのみを目的とした無駄な殺傷はしません。
 動物の数を間引くことにより、弱肉強食の生態系をコントロールしてその維持に役立つことを自負している誇り高き職人です。

 開発という社会現象に追い立てられるように消えていく猟師という職業をノスタルジックに描いた秀作。
 主人公は、なんと実在の猟師であることを知って驚きました。
 

「そして父になる」(2013年、日本映画)

2015-10-03 21:10:45 | TV放映
<スタッフ>
監督:是枝裕和
製作:亀山千広、畠中達郎、依田巽
エグゼクティブプロデューサー:小川泰

<キャスト>
福山雅治:野々宮良多
尾野真千子:野々宮みどり
真木よう子:斎木ゆかり
リリー・フランキー:斎木雄大
二宮慶多:野々宮慶多

<解説>(映画.comより)
 是枝裕和監督が福山雅治を主演に迎え、息子が出生時に病院で取り違えられた別の子どもだったことを知らされた父親が抱く苦悩や葛藤を描いたドラマ。大手建設会社に勤務し、都心の高級マンションで妻と息子と暮らす野々宮良多は、人生の勝ち組で誰もがうらやむエリート街道を歩んできた。そんなある日、病院からの電話で、6歳になる息子が出生時に取り違えられた他人の子どもだと判明する。妻のみどりや取り違えの起こった相手方の斎木夫妻は、それぞれ育てた子どもを手放すことに苦しむが、どうせなら早い方がいいという良多の意見で、互いの子どもを“交換”することになるが……。
 2013年・第66回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、審査員を受賞した。良多を演じる福山は自身初の父親役。妻みどりに尾野真千子、斎木夫妻にリリー・フランキー、真木よう子が扮する。


 福山雅治演じる主人公野々宮に感情移入してしまいました。
 私の深層心理を掘り起こしてしまったようです。
 
 両親の離婚、父親の再婚。
 子どもは邪魔、と存在を否定されがちな環境。
 他人に認められるためには、実力をつけるしかない。
 勉強をして、よい大学に入り卒業して一流企業に就職して活躍すること。
 頑張って頑張って頑張って・・・やっと手に入れた社会的地位と家族。

 その幸せが根底から覆される出来事が起こる。
 それは子どもの取り違え事件。
 それは看護師のねたみから行われた犯罪であることを知る。

 リリー・フランキー演じる相手の斎木夫妻の夫は、おそらく大家族で兄弟にもまれながら伸び伸びと育ったのだろう。
 家族に囲まれた幸せな生活。
 身を削るような努力することをしなくても、失敗しても、負けても責められることはないし、居場所がなくなることもない。

 野々宮が「子どもを二人とも引き取りたい」と提案したとき、
 斎木は「勝ち続けた人間はとんでもないことを考える」と吐き捨てるように言い非難した。 

 そうかもしれない。

 でも、おまえは知っているのか?
 勝ち続けるためにどれだけ努力をしてきたのか、おまえは知っているのか?
 勝ち続けなければ存在を否定され居場所がなくなる恐怖を、おまえは知っているのか?
 負けても居場所があるおまえには一生わからないだろう。

 世間一般に「エリート」とされる人達の一部はこんなトラウマを背負って生きている。

 「子どもと一緒に居る時間が短すぎるんじゃないか、関わりが薄いんじゃないか」
 と斎木が言うと、野々宮は、
 「子どもとキャッチボールをするような親じゃなかったので・・・」
 と言葉を濁す。
 育てられたようにしか、育てられない。
 どうしたらいいのか、わからないんだ。

 そして時々嫌な夢を見る。
 居場所がない、帰るところがないと子どものように泣きじゃくる悪夢を。

「俺はまだ本気出してないだけ」(2013年、日本映画)

2015-04-18 23:12:28 | TV放映
監督 福田雄一
音楽 ゴンチチ
出演 大黒シズオ:堤真一、大黒鈴子:橋本愛、宮田修:生瀬勝久、市野沢秀一:山田孝之、村上政樹:濱田岳、宮田の妻:水野美紀、大黒志郎:石橋蓮司

<解説>(WOWOWオンライン)
 42歳、バツイチ子持ちの男が“自分探しのため”に会社を辞め、一念発起、漫画家を目指す。堤真一がダメダメな中年男をひょうひょうと演じ切ったライト感覚のコメディ。
 青野春秋の人気漫画を、「コドモ警察」「女子ーズ」の福田雄一監督が映画化。福田作品の代名詞といえるユルユルな笑いは健在で、何があってもポジティブな考えで乗り切っていくシズオを軸に、クールな目線で父親を見つめる娘の鈴子、妻子と別れ、サラリーマンとしての自分と葛藤する幼なじみの宮田など、登場人物たちとの程よい距離感が巧みに演出されている。鈴子役を演じる今や売れっ子の橋本愛の美少女ぶり、個性派として活躍する山田孝之ほか、福田作品には欠かせないメンバーの適材適所の快演も見どころだ。

「WOOD JOB! ~神去なあなあ日常~」(2014年、日本映画)

2015-04-16 23:14:09 | TV放映
監督:矢口史靖
出演:染谷将太(平野勇気)、長澤まさみ(石井直紀)、伊藤英明(飯田ヨキ)、優香(飯田みき)、西田尚美(中村祐子)

解説>(映画.comより)
「ウォーターボーイズ」「ハッピーフライト」の矢口史靖監督が、直木賞作家・三浦しをんの「神去なあなあ日常」を映画化した青春エンターテインメント。大学受験に失敗し、彼女にもフラれて高校を卒業した平野勇気は、林業研修プログラムのパンフレットが目に留まる。その表紙でほほ笑む美女につられ、ケータイの電波も届かない田舎の神去村で林業の研修に参加することになった勇気だが、想像を絶する現場の過酷さに、早くも逃げ出したくなる。しかし、パンフレットの美女が村に住んでいることを知り、そのまま田舎暮らしと林業を続けていくことを決意するが……。これまでオリジナル脚本で映画を手がけてきた矢口監督にとっては、初の原作小説の映画化作品。染谷将太が主演し、長澤まさみ、伊藤英明らが共演した。


前評判が高く、“林業再生”という視点でも注目された作品です。
・・・が、期待が大きすぎたせいか、私にとっては今ひとつ(^^;)。

★ 5点満点で3.5点

「そこのみにて光輝く」(2014年、日本映画)

2015-04-16 19:55:16 | TV放映
監督:呉美保
出演:綾野剛(佐藤達夫)、池脇千鶴(大城千夏)、菅田将暉(大城拓児)

解説>(Yahoo!映画より)
芥川賞候補に幾度も名を連ねながら受賞がかなわず、41歳で自ら命を絶った不遇の作家・佐藤泰志の唯一の長編小説を、綾野剛の主演で映画化。「オカンの嫁入り」の呉美保監督がメガホンをとり、愛を捨てた男と愛を諦めた女の出会いを描く。仕事を辞めブラブラと過ごしていた佐藤達夫は、粗暴だが人懐こい青年・大城拓児とパチンコ屋で知り合う。ついて来るよう案内された先には、取り残されたように存在する一軒のバラックで、寝たきりの父、その世話に追われる母、水商売で一家を支える千夏がいた。世間からさげすまれたその場所で、ひとり光輝く千夏に達夫はひかれていく。しかしそんな時、事件が起こり……。


人間の性(さが)を描いた作品です。
セックスと暴力と・・・でも私にとっては目新しいものはありませんでした。

池脇千鶴の汚れ役への挑戦が話題かもしれませんね。
あ、あの若者は綾野剛だったんだ。

★ 5点満点で3点
<受賞>
・第38回 日本アカデミー賞(2015年)