2006年、日本映画。
監督: 堤幸彦
出演: 渡辺謙, 樋口可南子, 坂口憲二, 吹石一恵, 水川あさみ、大滝秀治他
~Amazonの解説文~
『トリック 劇場版』の堤幸彦監督が、山本周五郎賞を受賞した荻原浩の同名小説を渡辺謙、樋口可南子共演で映画化したドラマ。若年性アルツハイマー病に突如襲われた50歳の働き盛りのサラリーマンと、そんな夫を懸命に支えようとする妻との絆を綴る。
なんという映画でしょう。
若年性アルツハイマー病に侵され、自分が自分でなくなっていく過程を描いた作品です。50歳前に発症した主人公がを到底受け入れられる現実ではなく、本人のみならず周囲の人たちも戸惑い、どうしていいのかわからない・・・自分が、社会生活が、家庭が壊れていくのを止めることができない葛藤は言葉では言い表せません。
この映画のすばらしいところは、主人公を取り巻く全ての状況において二面性を表現しているところだと思います。
妻からの愛情と憎しみ(仕事人間だった主人公は家庭をないがしろにしてきた)。
娘との葛藤・別離と容認。
会社の部下からの信頼と裏切り。
・・・物事は善と悪の二つにはっきり区別できない、価値観は相対的な物であることを示し、ストーリーに広がりを与えています。
しかし、もがき苦しむ中にも生きることの喜びを描き込んでいます。
孫の誕生、かつての師匠との再会。
人間はいずれ土に還っていく存在です。
ラストの背景に自然と陶芸(焼き物)を配置したのは心憎い演出だと思いました。
私自身が主人公と同じ年齢層だけに他人事とは思えず、いつの間にか自分に置き換えて見ていました。
「自分だったらどうするだろう・・・?」と。
★ 5点満点で5点。
先日、文化功労賞を受賞した大滝秀治さんの演技が見事。
彼の演ずる元気なボケ老人ぶりはテーマの暗さを喝破していました。
監督: 堤幸彦
出演: 渡辺謙, 樋口可南子, 坂口憲二, 吹石一恵, 水川あさみ、大滝秀治他
~Amazonの解説文~
『トリック 劇場版』の堤幸彦監督が、山本周五郎賞を受賞した荻原浩の同名小説を渡辺謙、樋口可南子共演で映画化したドラマ。若年性アルツハイマー病に突如襲われた50歳の働き盛りのサラリーマンと、そんな夫を懸命に支えようとする妻との絆を綴る。
なんという映画でしょう。
若年性アルツハイマー病に侵され、自分が自分でなくなっていく過程を描いた作品です。50歳前に発症した主人公がを到底受け入れられる現実ではなく、本人のみならず周囲の人たちも戸惑い、どうしていいのかわからない・・・自分が、社会生活が、家庭が壊れていくのを止めることができない葛藤は言葉では言い表せません。
この映画のすばらしいところは、主人公を取り巻く全ての状況において二面性を表現しているところだと思います。
妻からの愛情と憎しみ(仕事人間だった主人公は家庭をないがしろにしてきた)。
娘との葛藤・別離と容認。
会社の部下からの信頼と裏切り。
・・・物事は善と悪の二つにはっきり区別できない、価値観は相対的な物であることを示し、ストーリーに広がりを与えています。
しかし、もがき苦しむ中にも生きることの喜びを描き込んでいます。
孫の誕生、かつての師匠との再会。
人間はいずれ土に還っていく存在です。
ラストの背景に自然と陶芸(焼き物)を配置したのは心憎い演出だと思いました。
私自身が主人公と同じ年齢層だけに他人事とは思えず、いつの間にか自分に置き換えて見ていました。
「自分だったらどうするだろう・・・?」と。
★ 5点満点で5点。
先日、文化功労賞を受賞した大滝秀治さんの演技が見事。
彼の演ずる元気なボケ老人ぶりはテーマの暗さを喝破していました。