goo blog サービス終了のお知らせ 

映画鑑賞

昔の名画から最近上映の映画まで、国内外を問わず幅広く楽しんでいます。別世界へ連れて行ってくれる作品が好み(本棚6)。

心が叫びたがっているんだ(2015年、日本アニメ映画)

2023-05-04 09:09:54 | TV放映
GW中も雑用で追われて終わりそうなので、
何かそれらしいことをしたいと思い、
録画されたTV番組から物色・・・
若者の間では「ここさけ」と呼ばれている、
という青春アニメ映画を観ました。

自分の言葉が災いして家族が崩壊したエピソードがトラウマになり、
しゃべれなくなった女の子が主人公です。
しゃべろうとするとお腹が痛くなってトイレに駆け込む現象が特徴。

高校生になり、あるキッカケで、
「歌うときはお腹が痛くならない」
ことに気づき、ある催しでミュージカルを上演することになりました。

集まった友人達が、
時にはサポーターとなり、
時には同じ悩みを抱えた同志となり、
様々な人間関係を経て、
彼女がトラウマを克服していく物語です。

緊張するとお腹が痛くなる子ども、
いますよねえ。
例えば、ちびまる子ちゃんに登場するキャラクターで言えば「山根君」。
真面目で頑張り屋だけど、
プレッシャーに弱くてすぐに「胃腸が・・・」とお腹を押さえる、あの彼です。

大人ではいわゆる「過敏性腸症候群」と診断される人々。
「途中下車症候群」とも呼ばれ、
緊張を強いられる状況が続くとお腹に症状が出ます。

脳と腸って、リンクしてます。

映画の中で、
主人公+3名の準主人公が登場します。
男女二人ずつですが、
友情と恋愛のグレーゾーンで微妙な関係がユラユラ・・・
遠い昔の思春期、青春期を懐かしく思い出しました。

★ 5点満点で3.5点。


曲がれ! スプーン

2022-09-23 21:55:43 | TV放映
小さい頃は誰もが信じていた不思議な世界・・・サンタさんやUFO。
大人になるにつれ、だんだん“ありえないこと”と気づいていきます。

しかし、超能力や超常現象を扱ったTV番組は、
周期的にブームになります。

人の心のどこかをくすぐるのでしょう。

この映画は、そんな子ども心を持ち続けている、
超常現象バラエティー番組の担当者が、
ふとしたきっかけで超能力者が集う喫茶店にたどり着き、
素敵なクリスマスプレゼントをもらうというストーリーです。

見終わるとたいした内容ではないと気づくのですが、
2時間弱、映像に吸い込まれるようにあっという間に過ぎ、
ホッコリした気分になれました。

昔の少年心を思い出しつつ。

★ 5点満点で4点。



解説
超常現象を取り上げるバラエティ番組「あすなろサイキック」のAD・桜井米(ヨネ)は、本気で超能力の存在を信じている天然少女。エスパーを探してカメラ片手に日本全国を歩き回る米は、なかなかネタをつかめずに路頭に迷っていたが、最後の取材で訪れた「カフェ・ド・念力」で本物のエスパーが集うパーティに遭遇する。原作は劇団「ヨーロッパ企画」の戯曲で、監督は「踊る大捜査線 THE MOVIE」シリーズの本広克行、主演に長澤まさみ。
2009年製作/106分/日本
配給:東宝

水を抱く女(2020年、ドイツ/フランス映画)

2022-09-12 22:44:20 | TV放映
「第70回ベルリン国際映画祭で女優賞を獲得」という触れ込みに惹かれ、
WOWOWの放送を録画して視聴しました・・・
が、凡庸な恋愛映画にしか感じられず、
1時間半、時間を損した気分です。

欧米人と日本人の感性の違いかなあ。

★ 5点満点で1点。



解説
「東ベルリンから来た女」のクリスティアン・ペッツォルトが監督・脚本を手がけ、“水の精・ウンディーネ”の神話をモチーフに描いた恋愛ドラマ。ベルリンの都市開発を研究する歴史家ウンディーネは、アレクサンダー広場に隣接するアパートで暮らしながら博物館でガイドとして働いている。恋人ヨハネスが別の女性に心変わりし悲嘆に暮れる彼女の前に、愛情深い潜水作業員クリストフが現れる。2人は強く惹かれ合い、新たな愛を大切に育んでいく。やがて、ウンディーネが何かから必死に逃げようとしているような違和感をクリストフが感じ取ったことをきっかけに、彼女は自分の宿命に直面することになる。「婚約者の友人」のパウラ・ベーアが神秘的なウンディーネを妖艶に演じ、2020年・第70回ベルリン国際映画祭で女優賞を受賞。クリストフ役に「希望の灯り」のフランツ・ロゴフスキ。
2020年製作/90分/G/ドイツ・フランス合作
原題:Undine


東京リベンジャーズ(2021年、日本映画)

2022-09-11 19:58:44 | TV放映
この手の映画はあまり観ないのですが、
録画してあったモノをチラ見したら、
どんどん引き込まれて最後まで観てしまいました(^^;)。

タイムリープして歴史を変えてはいけないことは、
古今東西のSFのルールでしたが、
この映画の中では遠慮なしで積極的に変えています。
とまあ、ツッコミ処はありますが・・・。

やはり人間って、
ケンカ(血湧き肉躍る本能をくすぐる)、正義、勧善懲悪が好きなんですねえ。

故・千葉真一氏のご子息である眞栄田郷敦君が妙にカッコイイ。

★ 5点満点で3点。



解説
北村匠海が主演を務め、山田裕貴、杉野遥亮、今田美桜、間宮祥太朗、吉沢亮ら豪華若手俳優の共演で、和久井健の人気コミック「東京卍リベンジャーズ」を実写映画化。ダメフリーターの花垣武道は、ヤンキーだった学生時代に付き合っていた人生唯一の彼女・橘ヒナタと彼女の弟・ナオトが、関東最凶の組織・東京卍曾に殺されたことをニュースで知る。その翌日、駅のホームで何者かに背中を押され線路に転落したタケミチは、不良学生だった10年前にタイムスリップする。過去の世界でタケミチがナオトに「10年後ヒナタは殺される」と伝えたことにより未来は変化。現代に戻ったタケミチは、死の運命から逃れ刑事になっていたナオトと出会う。刑事になったナオトから「10年前に戻り、東京卍曾を潰せばヒナタを助けられる。力を貸して欲しい」と言われ……。監督は「映像研には手を出すな!」「ぐらんぶる」の英勉。
2021年製作/120分/PG12/日本
配給:ワーナー・ブラザース映画


皮膚を売った男(チュニジア・フランス・ベルギー・スウェーデン・ドイツ・カタール・サウジアラビア合作、2020年)

2022-09-11 19:48:57 | TV放映
シリア内戦から祖国を捨てて生き延びる術を探す人々。
それをひねりを効かしたストーリーに仕上げた佳作。

一つのカップルが登場します。
彼らが選択したのは、
男:背中にタトゥーを彫り込み“美術作品”として脱出
女:外交官と結婚することにより脱出
という苦し紛れの方法でした。

しかしいろいろな歪みが生じ、
生活に疲れが出てきて・・・

戦火の故郷に帰る決心をする二人。

人間にとって“幸せ”とは何か?
をあらためて問いかける映画でした。



解説
チュニジアの女性監督カウテール・ベン・ハニアが、「もしも生身の人間が芸術作品となり、売買の対象になったら」という設定のもと、移民・難民問題をめぐる偽善や現代アートに関する知的欺瞞を風刺し、理不尽な世界の在りようをユーモアたっぷりに描いた人間ドラマ。内戦の続くシリアから脱出し、難民となったサムは、現代アートの巨匠から驚くべき提案を受ける。それは、サム自身がアート作品になるというものだった。大金と自由を手に入れる代わりに背中にタトゥーを施し、「アート作品」なったサムは、高額で取引される身となる。売買され国境を越えたサムは、やがて恋人に会いに行くのだが……。第77回ベネチア国際映画祭のオリゾンティ部門男優賞受賞。第93回アカデミー国際長編映画賞ノミネート。
2020年製作/104分/G/チュニジア・フランス・ベルギー・スウェーデン・ドイツ・カタール・サウジアラビア合作
原題:L'Homme qui a vendu sa peau
配給:クロックワークス

★ 5点満点で4点。


「ミナリ」(2020年、アメリカ映画)

2022-09-04 23:01:17 | TV放映
「ミナリ」とは韓国語で「セリ」のことらしい。
そういう題名の映画を見ました。

韓国で生きづらさを感じた男性と結婚した女性が、
夫婦でアメリカに渡り、幸せを模索する物語。

はじめはひよこの雄雌鑑別の仕事をしていたけど、
夫は農場を経営して韓国野菜を栽培し、
アメリカ在住の韓国人向けに商売をしようと夢を見ます。

しかしなかなか上手くいかず、
夫の夢を理解できない妻と夫婦ゲンカが絶えません。

病気の子どもを抱え、
途中から妻の母も合流して、
紆余曲折のある生活が続きます。

最後は夫の夢が叶いそう・・・
しかし農場は火事になり作物が全滅・・・
しかし祖母の育てたミナリが商品になり、
生活が持ち直す・・・

と家族の幸せを捜す旅が今後も続いていきそうなエンディングでした。



解説
1980年代のアメリカ南部を舞台に、韓国出身の移民一家が理不尽な運命に翻弄されながらもたくましく生きる姿を描いた家族映画。2020年・第36回サンダンス映画祭でグランプリと観客賞をダブル受賞した。農業での成功を目指し、家族を連れてアーカンソー州の高原に移住して来た韓国系移民ジェイコブ。荒れた土地とボロボロのトレーラーハウスを目にした妻モニカは不安を抱くが、しっかり者の長女アンと心臓を患う好奇心旺盛な弟デビッドは、新天地に希望を見いだす。やがて毒舌で破天荒な祖母スンジャも加わり、デビッドと奇妙な絆で結ばれていく。しかし、農業が思うように上手くいかず追い詰められた一家に、思わぬ事態が降りかかり……。
父ジェイコブを「バーニング 劇場版」のスティーブン・ユァン、母モニカを「海にかかる霧」のハン・イェリ、祖母スンジャを「ハウスメイド」のユン・ヨジョンが演じた。韓国系アメリカ人のリー・アイザック・チョンが監督・脚本を手がけた。第78回ゴールデングローブ賞では、アメリカ映画だが大半が韓国語のセリフであることから外国語映画賞にノミネートされ、受賞を果たす。第93回アカデミー賞では作品賞、監督賞、脚本賞など計6部門にノミネート。祖母スンジャを演じたユン・ヨジョンが助演女優賞に輝いた。
2020年製作/115分/G/アメリカ
原題:Minari

十二単衣を着た悪魔(2020年、日本映画)

2022-04-22 23:14:12 | TV放映
予備知識なしで観た映画です。
以前、「プラダを着た悪魔」という映画がありました(2006年、アメリカ映画)が、
題名からしてそのパロディーかな?
と思いました。

実際に観てみると、その傾向が無きにしも非ず。
ただ、内館牧子氏の原作があるのですね。

準主役の弘徽殿女御のキャラが立っています。
そのオーラは田中角栄の娘である、田中真紀子氏を彷彿とさせます。

悪役をその立場から描く手法は、
「火垂るの墓」をリメイクした実写版でも使われました。

というわけでこの映画のストーリーは、
過去のいろいろな映画からヒントを得て構成されていることが見え隠れしてきます。

映画のできはまあまあかな。

5点満点で3点。

映画の中でネコが何回か出てきます。
飼い猫ですが、なんと紐でつながれています。

そう、平安時代のネコは中国から輸入されてからまだまもなく、
紐につながれて飼われていたと聞いたことがあります。

現在のように自由に動き回れるようになったのは、
江戸時代になってからとか。




解説
女優・黒木瞳の監督第2作で、内館牧子の長編小説「十二単衣を着た悪魔 源氏物語異聞」を映画化。源氏物語の世界に紛れ込んだ現代の青年が、奔放で強い女性に翻弄されながらも成長していく姿を描く。就職試験に落ちてばかりのフリーター・雷は、京大に合格した弟に対し劣等感を抱いていた。ある日、アルバイトで「源氏物語」の世界を模したイベントの設営をした彼は、帰宅途中に激しい雷雨に襲われて意識を失ってしまう。目を覚ますと、そこは「源氏物語」の世界だった。アルバイト先で配られたあらすじ本のおかげで陰陽師として弘徽殿女御に見いだされた雷は、息子を異母弟・光源氏との帝位争いに勝たせるべく闘う彼女に振り回されながらも次第に触発されていく。自身の境遇と重ねつつ、悪名高い弘徽殿女御に仕えていくことを決意する雷だったが……。「今日から俺は!!」「弱虫ペダル」など話題作が続く伊藤健太郎が主演を務め、「ダンスウィズミー」の三吉彩花が弘徽殿女御を演じる。
2020年製作/112分/G/日本

監督:黒木瞳
原作:内館牧子
脚本:多和田久美

<キャスト>
伊藤雷:伊藤健太郎
弘徽殿女御:三吉彩花
倫子:伊藤沙莉
春宮:田中偉登

夏への扉ーキミのいる未来へー(2021年、日本映画)

2022-04-21 22:48:53 | TV放映
「夏への扉」・・・
この言葉を耳にすると、
私の心は中学生時代にタイムスリップします。

当時の私は、世界のSF小説を読み耽る、
ちょっと変わった少年でした。

中でも名作といわれた、
火星年代記」(レイ・ブラッドベリ)
地球幼年期の終わり」(アーサー・C・クラーク)
と共にお気に入りだったのがこの、
夏への扉」(ロバート・A・ハインライン)
でした。

ブラッドベリはファンタジー、
クラークは科学的知識をベースに構築された正統派。
ハインラインは壮大なストーリーの中にもロマンティックな雰囲気がありました。

「夏への扉」が書かれたのは1956年。
もう61年も昔のことです。
そして、私が初めて読んだのは1970年代の終わり頃です。

分野としてはタイムトラベルもので、
恋愛を絡めたストーリー。
ピートという名前のネコが場面場面で登場し、
不思議と記憶に残るのです。

その後、山下達郎がこの小説をモチーフにして「夏への扉」という曲を作り、
それもお気に入りでした。
彼は「メリーゴーラウンド」という、
レイ・ブラッドベリの「何かが道をやってくる」をイメージさせる曲も作っています。
おそらく彼もコアなSFファンなのでしょう。

というわけで、私はこの映画を平常心で見ることができない過去を持っているのです。
映画化してくれただけでも、うれしくてたまりません。
まるで思春期につき合った女性に再会したかのよう。

映画のできはそこそこですが、すべての場面がノスタルジックに目に映りました。
点数は・・・つけられません。



解説
ロバート・A・ハインラインの名作SF小説「夏への扉」を、「キングダム」の山崎賢人主演により日本で映画化。舞台を日本に移して再構築し、人生のすべてを奪われた科学者が時を超えて未来を取り戻す姿を描く。1995年、東京。ロボット開発に従事する科学者・高倉宗一郎は、亡き父の親友だった偉大な科学者・松下の遺志を継ぐプラズマ蓄電池の完成を目前にしていた。愛猫ピートと松下の娘・璃子との穏やかな日常の中で、研究に没頭する宗一郎だったが、信頼していた共同経営者と婚約者に裏切られ、自身の会社も開発中のロボットや蓄電池もすべて奪われてしまう。さらに宗一郎は人体を冷凍保存する装置・コールドスリープに入れられ、2025年の東京で目を覚ます。監督は「坂道のアポロン」「フォルトゥナの瞳」の三木孝浩。主題歌は、人気アニメ「鬼滅の刃」「ソードアート・オンライン」などで知られるLiSA。
2021年製作/118分/G/日本


百日紅 Miss HOKUSAI (2015年、日本アニメ映画)

2022-04-12 20:52:23 | TV放映
杉浦日向子氏は、江戸文化研究家であり漫画家でもある才女。
一時期、荒俣宏氏の妻でもありました。

NHKのバラエティ番組「コメディーお江戸でござる」では、
そのおっとりした雰囲気から想像できない饒舌な解説を披露した姿が記憶に残っています。

そして、この映画の原作は杉浦日向子氏。
原監督が丁寧に心を込めて作り上げたことが随所に感じれる良品です。

主人公を画狂老人の北斎ではなく娘の「お栄」とし、
彼女の目を通して江戸の庶民生活を淡々と描いていきます。

映画の終わりの方で、
亡くなった妹を想いながらつぶやいたセリフ、
「そっちはどうだい?
 こっちはどうってことのない毎日だけど、
 結構楽しくやってるよ」
がこの映画を象徴しています。

なぜか、プロカメラマンのヨシダナギ氏のつぶやき、
「人生は“死ぬまでの暇つぶし”だと思ってます」
を思い出しました。

肩の力が抜けていて、いいですねえ。

大きく心を揺さぶられるような感動はないけれど、
視聴後に爽快な余韻が残る不思議な映画でした。

5点満点で4点。


解説映画.comより)
江戸風俗研究家で文筆家や漫画家としても活躍した杉浦日向子の漫画代表作「百日紅」を、「カラフル」「河童のクゥと夏休み」の原恵一監督がアニメーション映画化。浮世絵師・葛飾北斎の娘で、同じく浮世絵師として活躍した女性・お栄が、父・北斎や妹、仲間たちとともに生きた姿を、江戸の町の四季を通して描く。アニメーション制作は、原監督作では初となるProduction I.Gが担当。声優には、お栄役の杏、今作で声優初挑戦となる北斎役の松重豊ほか、濱田岳、高良健吾、美保純、筒井道隆、麻生久美子ら豪華俳優陣が集った。

2015年製作/90分/G/日本
配給:東京テアトル
監督:原恵一
原作:杉浦日向子

すばらしき世界(2021年、日本映画)

2022-03-24 21:16:28 | TV放映
映画は、中年の男が出所するシーンで始まります。
気に入らないことがあれば、暴力でしか解決する方法を知らない男。
母に捨てられ、孤児院で育った彼は、少年院と刑務所に繰り返し入り、
人生の半分を檻の中で過ごしました。

そんな男が、社会に復帰するストーリーです。
世間の風当たりは強く、身元がわかれば排除されることの繰り返し。
目の前の不条理に我慢しきれず、トラブルも繰り返し。

やはり元の鞘(暴力団)に収まるのが一番楽かな・・・
そんな彼を、少ないながらも親身に思ってくれる知人達が見守り、
時に励まし、時に叱り、物語は進んでいきます。

伏線として、
彼はずっと自分を捨てた母親を捜し求めます。

いろんなことがあり、
彼自身の中に“こうやって生きていけばいいのかな・・・”
とイメージが湧いたタイミングで、物語は急展開して終わります。

この映画、「映画.com」で高く評価されています。
つまり、日本人のこころに共鳴する内容、ということ。

一見、「人生再出発の産みの苦しみ」がメインテーマに見えますが、
私には、
「母に捨てられて心のよりどころを失った人間が生きていくことは難しい」
物語に思えました。

心のよりどころのない人間は、心の中に“鬼”を宿していて、
心がバランスを崩すと、それがときどき顔を出します。

母に捨てられるまでいかなくても、
母に受け止めてもらえない子どもはたくさん居て、
成長しても心の不安定さが残り、
不登校や摂食障害で自滅したり、
犯罪に走ったり、
していくのだと思います。

★ 5点満点で4点。

やはり役所広司、うまいです。



解説
「ゆれる」「永い言い訳」の西川美和監督が役所広司と初タッグを組んだ人間ドラマ。これまですべてオリジナル脚本の映画を手がけたきた西川監督にとって初めて小説原案の作品となり、直木賞作家・佐木隆三が実在の人物をモデルにつづった小説「身分帳」を原案に、舞台を原作から約35年後の現代に置き換え、人生の大半を裏社会と刑務所で過ごした男の再出発の日々を描く。殺人を犯し13年の刑期を終えた三上は、目まぐるしく変化する社会からすっかり取り残され、身元引受人の弁護士・庄司らの助けを借りながら自立を目指していた。そんなある日、生き別れた母を探す三上に、若手テレビディレクターの津乃田とやり手のプロデューサーの吉澤が近づいてくる。彼らは、社会に適応しようとあがきながら、生き別れた母親を捜す三上の姿を感動ドキュメンタリーに仕立て上げようとしていたが……。

2021年製作/126分/G/日本
配給:ワーナー・ブラザース映画