映画鑑賞

昔の名画から最近上映の映画まで、国内外を問わず幅広く楽しんでいます。別世界へ連れて行ってくれる作品が好み(本棚6)。

5回も観てしまった「キミスイ」

2018-11-14 12:51:51 | TV放映
 ふと、桜良と春樹に会いたくなって、録画してあるこの映画を観てしまう。
 気がつくと、もう5回目。

 受け狙い見え見えの青春ラブストーリーに、なぜこんなに惹きつけられるのだろう。
 私はもう、50歳半ばのおじさんなのに。
 
 前々回、この映画を取りあげて感想を書いたとき、桜良より春樹に注目したと書きました。
 観る度に、その思いが強くなってきます。

 一般的には、不治の病を抱えたヒロインである桜良が小悪魔的に明るく振る舞い、涙を誘うストーリーと見なされるでしょう。

 ふとしたキッカケから言葉を交わすようになり「仲良し」になった二人。
 しかし、他人と関わらないことで自分を守ってきた彼の牙城は硬く、「ぼくは他人に興味がない」と断言してはばからない。
 その素っ気なさが不治の病を抱えた桜良には「得がたい日常」と映り、彼に俄然興味が湧いてちょっかいを出し始める。
 無口な彼の口から意外にすてきな言葉が出てくるたびに、惹きつけられていく。

「同級生の重病を知って、どうして平気でいられるの?」
「一番つらい本人が明るく振る舞っているのに、他人が泣いたりするのはお門違いだから」

「初恋の人を好きになった理由は?」
「何にでも “さん” を付ける人で、ぼくはそれを“何に対しても敬意を忘れないこと”だと思えたから」

 とくに断る理由もない春樹は、桜良と一緒に過ごす時間が増え、強引に九州一泊旅行にかり出されてしまう。
 桜良は自分の命が残り少ないことを自覚し、もともとの明るさに加え、“開き直り”の勢いで春樹に猛烈にアタック。
 すると、誘惑には流されないものの、氷のように固く閉じていた彼の心が、少しずつ解け出していく。

 「人と触れあうのも悪くないもんだな」

 と彼は感じ始める。


 彼の氷の心は、生まれつきなのか、ポリシーなのか、以前何かがあってそうなったのかは、触れられていません。
 以前はふつうの子どもだったのかもしれない。
 それが、「人と仲良くなって傷つくくらいなら、自分1人でいる方がいい」と選択したのかも。
 その割には対人関係を単純に遮断して、ひとと関わることをおびえているわけではなく・・・不思議です。

 ・・・私にも経験があるので、なんとなくうがった見方をしてしまいました。
 友達は数人いれば人生を全うできる、とは初期三部作(「風の歌を聴け」「1973年のピンボール」「羊をめぐる冒険」)の頃の村上春樹から学んだことです。

 春樹の氷の心を溶かすには、桜良くらいのエネルギーが必要なのでしょう。
 桜良のペースに巻き込まれつつ、次第に春樹は彼女に惹かれていきます。
 それは “恋心” というより、自分とは違う価値観を持つ彼女への “敬意” に近い思い。
 やはり彼は “敬意” を払える女性に惹きつけられる運命なのかな。

 私がこの映画のベストシーンを選ぶとしたら、深夜の病院に忍び込んだ春樹と桜良の会話。
 トランプゲーム “真実と挑戦”で春樹が勝ち、桜良は “真実” を選択。
 彼が問います;

「君にとってぼくは・・・いや、君にとって生きるってどういうこと?」

「まじめかよ〜」と桜良は一旦は茶化すものの、しばらく考えてから答えます;

「う〜ん・・・

 誰かと心を通わせること、かな

 誰かを認める
 好きになる
 嫌いになる

 誰かと一緒にいて
 手をつなぐ
 ハグをする
 すれ違う

 それが “生きる”

 自分ひとりじゃ 生きてるってわからない

 そう、

 好きなのに嫌い
 楽しいのにうっとうしい

 そういうまどろっこしさが
 ひととの関わりが
 わたしが “生きてる” って証明だと思う」


 珠玉の言葉が並びます。
 この瞬間、桜良は春樹にとってかけがえのない存在になったのでした。

 もし春樹が、「君にとってぼくは、どんな存在なの?」と聞いてしまったら、
 この映画はよくある“青春ラブストーリー”の範疇にとどまったことでしょう。
 でも春樹は、「君にとって、生きるってどういうこと?」と言い直します。
 この言葉の選択一つで、テーマが“恋愛”の枠を飛び越えたのです。

 この映画でいくつか残念に思ったこと。

 映画の中では半分悪役になっているクラス委員長の存在が気になります。
 桜良に元彼である委員長は「細かいことですぐ怒る」「粘着質」の “イヤな奴” なのでしょうか?

 私が思うに、このような子どもは、そのように育てられてきたケースが多いのではないか、と。
 つまり、彼は親から細かいことですぐに注意され、成績優秀であることをしつこく期待され続けてきたのでしょう。
 すると、他人にも自分がされたのと同じように振る舞ってしまうのです。

 相田みつをさんと佐々木正美先生の共著に「育てたように子は育つ」という本がありますね。

 あと、繰り返し観たことで気づいた心憎い演出。
 
 雨の降る午後、桜良の家で、桜良が春樹に迫るシーン。

「彼氏でない男の子と、いけないことをしたい」

 まあ、桜良は(迫りくる死以外)恐いものなしですから・・・
 でも春樹にはその気はない。
 ただ、かわいい女の子に迫られてドキドキしない男子高校生なんていない。
 真顔になって見つめる春樹を前に、

「冗談だよう〜」

 と茶化す桜良。


 いや、彼女は本気だった。
 その証拠に、彼に迫る直前、両親と写っている写真をそっと伏せたのです。
 「お父さんお母さん、ちょっとの間、眼をつぶっててね」と言わんばかりに。
 ここ、私は見逃しませんでした。

 この映画の仕掛け人(プロデューサー)は臼井央・春名慶の二人で「世界の中心で愛を叫ぶ」と同じなんですね。
 私は「セカチュー」も観ましたが、あまり感動しませんでした。
 でも「キミスイ」には、どっぷりはまりました。

 なぜだろう?
 純粋青春ラブストーリーより、思春期の心の微妙な揺らぎにひかれたのでしょうか。

 やはり、前回も触れましたが、“知性と愛の共鳴”ではないかと思います。
 人間関係よりストイックな知性を求める修行僧のような春樹は“知性”のシンボル。
 人とのふれあい・関わりを大切にする天真爛漫な桜良は“愛”のシンボル。

 得てして対局で語られる“知性”と“愛”ですが、この映画のストーリーの中では見事に“共鳴”しているのです。
 春樹は桜良に惹かれ、あこがれる。
 桜良は春樹に惹かれ、あこがれる。
 その惹きつける力は、強力な磁石のようにぐいぐいと二人の距離を縮めていく。
 映画の題名「君の膵臓をたべたい」とは、“体の一部をたべることにより君になりたい”という究極の言葉、なのでした。

 というわけで“恋愛”の域を超えた、人間賛歌の映画に拍手。
 褒めすぎかな?

 最後に、突っ込み所を2つ;

1.春樹が深夜の病院に忍び込んだ:
 現在の病院はセキュリティ対策が施されているので、映画のように深夜の病院に忍び込むことは困難です。

2.春樹は桜良の膵臓をたべられるか?
 人間は死ぬと膵臓は自己融解作用があるので、速やかに消えてなくなるそうです。
 そのため、漢方医学では膵臓という概念がありません。
 外科手術が行われなかった昔は、人の体の構造の情報を死体からしか得られなかったからです。
 膵臓の存在は、生きている人間の体を開いて観察できる“外科手術”の時代以降に確認されたものと思われます。
 なので、桜良の膵臓を春樹がたべるには、速やかな行動が必要ということに・・・。

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「ハルチカ」

2018-11-06 22:49:59 | TV放映
2017年、日本映画
監督:市井昌秀
原作:初野晴
脚本:市井昌秀、山浦雅大

<キャスト>
佐藤勝利:上条春太(ハルタ)
橋本環奈:穗村千夏(チカ)
恒松祐里:芹澤直子
清水尋也:檜山界雄
前田航基:片桐誠治



またまた見てしまった“青春映画”
ただ今回の作品はちょっと“残念”かなあ。

よく言えば「青春映画の王道」
悪く言えば「ストーリーが読めてしまう、ありがちな青春映画」
でしょうか。

吹奏楽の練習場面で一人ずつ順番にセリフを言うシーンは、小学校の学芸会(今は学習発表会?)を連想させ、思わず「おいおい、この演出はないだろう?」と苦笑いしてしまいました。
ティーンズが見ると盛り上がるのでしょうが、50歳代の私に響くシーンやセリフはありませんでした。
青春モノにしては“切なさ”が足りません。

解説
 吹奏楽部に所属する幼なじみの高校生ハルタとチカが、様々な事件を解決していく姿を描く初野晴の人気青春ミステリー小説で、テレビアニメ化もされた「ハルチカ」シリーズを映画化。
 「Sexy Zone」の佐藤勝利がハルタ役で映画初出演にして初主演。チカ役を「セーラー服と機関銃 卒業」で初主演を飾った橋本環奈が担う。美形で頭脳明晰なハルタと、気は強いが前向きで天真爛漫のチカ。幼なじみだが引っ越しで離れ離れになっていた2人は、高校で再会。憧れていた吹奏楽部が廃部寸前と知ったチカは、吹奏楽部で大好きなフルートを吹くために、ハルタを引っ張り込み部員集めに奔走するが……。




★ 5点満点で2点。
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「四月は君の嘘」

2018-11-04 21:43:17 | TV放映
2016年、日本映画。
監督:新城毅彦
原作:新川直司
脚本:龍居由佳里

<キャスト>
広瀬すず:宮園かをり
山崎賢人:有馬公生
石井杏奈:澤部椿
中川大志:渡亮太



この映画も、青春モノです。
いや〜、たまには青春モノもいいなあ、としばらく前に録画してあったものを見てみました。

こちらも不治の病を抱えたヒロインと、根暗なヒーローというありがちな設定。
「君の膵臓を食べたい」とちょっと違うのは、根暗なヒーローがかつて神童と呼ばれたピアノの天才であること。
ここまで書いて、現実にはあり得ないストーリーだな、と感じてしまいます。

展開も、エンディングも想定内でした。
まあ、広瀬すずってかわいいな、と単純に観る映画ですね。


解説
 2014年にノイタミナでアニメ化もされた新川直司の人気漫画「四月は君の嘘」を、「海街diary」「ちはやふる」の広瀬すずと「ヒロイン失格」「orange オレンジ」の山崎賢人の共演で実写映画化。
 母の死をきっかけにピアノが弾けなくなってしまった天才ピアニストの少年・有馬公生は、天真爛漫なバイオリニストの宮園かをりに惹かれていく。かをりとの出会いをきっかけに、ピアノと母との思い出とに向き合っていく公生だったが、かをりもまた、ある秘密を抱えていた。
 かをり役を広瀬、公生役を山崎が演じ、公生の幼なじみの椿に石井杏奈、かをりが恋する渡に中川大志が扮した。
 監督は「僕の初恋をキミに捧ぐ」「潔く柔く きよくやわく」の新城毅彦。


★ 5点満点で3点。
 ストーリーに今ひとつ深みがありませんでした。
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「君の膵臓を食べたい」

2018-11-04 20:50:42 | TV放映
2017年、日本映画
監督:月川翔
原作:住野よる
脚本:吉田智子

<キャスト>
浜辺美波:山内桜良
北村匠海:志賀春樹(学生時代)
小栗旬:志賀春樹(現在)
大友花恋:恭子(学生時代)
北川景子:恭子(現在)
矢本悠馬:ガム君
桜田通:委員長



青春モノです。
不治の病のヒロインと、根暗のヒーロー。
ありがちな設定ですが、50代半ばの私は引き込まれて最後まで見入ってしまいました。

天真爛漫に見える桜良(さくら)は、病名はわからないけど膵臓を患い(インスリンを使っていた)、先は長くない様子。
明るく振る舞う彼女は人一倍繊細な面も持ち合わせており、周りに心配をかけないよう、親友にもひたすら病気のことを隠し続ける日々。
偶然彼女の病気を知ることになった春樹は、他人に興味がなく、本が友達。
彼は過度に気を遣うわけでもなく、ふつうにつき合ってくれる。
それが彼女には新鮮でうれしかった。

桜良に振り回される春樹は、少しずつ心を開いていく。
孤独を愛してきた彼が、人と関わる喜びを感じ始める。

悲しい結末だけど、不思議な余韻を残してくれました。
印象的だったのは、夜の病院で行われたトランプゲーム「真実と挑戦」の場面。
春樹が「君は僕のことを・・・いや、気には生きることをどう考えているの?」と聞くと、
桜良はしばらく考えた末に「人と心を通い合わせること」と答えました。
「人と出会い、仲良くなり、すれ違い、好きだけど嫌い、楽しいけどうっとうしい・・・自分だけでは生きている実感がないけど、周りの人と心を通わせることで生きてるって感じるの」
それは、自分の殻に閉じこもることで自分を守ってきた春樹には衝撃的な答えでした。

古来、繰り返し議論されてきたテーマです。
ヘルマンヘッセが「知と愛」(ナルシスとゴルトムント)で描き、
初期の村上春樹が書いたデタッチメントと現在の村上春樹が書いているアタッチメント。
どこにスタンスを置くかは、その人次第。
私は、春樹寄りかな。

桜良は「人に悪く思われようとよく思われようと、僕はかまわない」と言い放つ春樹を「強い」と感じました。
両極端の二人が、お互いの存在を認め、あこがれる関係。
「青春の恋愛ストーリー」にとどまらない魅力を放つポイントはここかな。。
一見、桜良が主役ですが、原作・監督が描きたかった真の主役は春樹ではないでしょうか。

以上、青春モノも悪くないな、と久々に思わせてくれた映画でした。

解説
 タイトルとストーリーのギャップで話題を集めた住野よるの同名ベストセラー小説を実写映画化した青春ドラマ。高校時代のクラスメイト・山内桜良の言葉をきっかけに教師となった“僕”は、教え子の栗山と話すうちに、桜良と過ごした数カ月間の思い出をよみがえらせていく。
 高校時代の“僕”は、膵臓の病を抱える桜良の秘密の闘病日記を見つけたことをきっかけに、桜良と一緒に過ごすようになる。そして桜良の死から12年後、彼女の親友だった恭子もまた、結婚を目前に控え、桜良と過ごした日々を思い出していた。
 大人になった“僕”役を小栗旬、恭子役を北川景子がそれぞれ演じる。「黒崎くんの言いなりになんてならない」などの新鋭・月川翔監督がメガホンをとり、「ホットロード」「アオハライド」など青春映画に定評のある吉田智子が脚本を担当。


★ 5点満点で5点。

 40年前の青春時代を懐かしく思い出しました。
 高校時代の春樹役の北村匠海のしゃべり方、立松和平さんに似てますね。

 それから、何度も出てくるサン・テグジュペリの「星の王子様」。
 この映画のヒントが隠されていそうで、ちょっと検索してみたらこちらがヒットしました。
 なるほど、なるほど。

■ 【ネタバレ有】映画「君の膵臓をたべたい」 感想・考察と7つの疑問点を徹底解説!/泣ける!原作を超える完成度でした!【キミスイ】
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「打ち上げ花火、下から見るか 横から見るか」

2018-10-08 06:12:52 | TV放映
打ち上げ花火、下から見るか 横から見るか

2017年、日本アニメ映画
監督:新房昭之
脚本:大根仁
原作:岩井俊二
声優:広瀬すず(及川なずな)、菅田将暉(島田典道)、宮野真守(安曇祐介)



 思春期の入り口にたどり着いた男子達はまだガキです。
 少し先に性に目覚めつつある女子のほのかな色香に振り回される青春ストーリー(?)。

 中途半端でつまらないと感じたのは、私が年をとったからでしょうか。
 あえて言わせてもらえば、「切なさ」が足りない・・・まあ設定が小学生だから仕方ないか。

<あらすじ>(Filmarks映画情報
 夏休み、とある海辺の町。花火大会をまえに、「打ち上げ花火は横からみたら丸いのか?平べったいのか?」で盛り上がるクラスメイト。そんななか、典道が想いを寄せるなずなは母親の再婚が決まり転校することになった。「かけおち、しよ」なずなは典道を誘い、町から逃げ出そうとするのだが、母親に連れ戻されてしまう。それを見ているだけで助けられなかった典道。「もしも、あのとき俺が…」なずなを救えなかった典道は、もどかしさからなずなが海で拾った不思議な玉を投げつける。すると、いつのまにか、連れ戻される前まで時間が巻き戻されていた…。何度も繰り返される一日の果てに、なずなと典道がたどり着く運命は?花火があがるとき、恋の奇跡が起きる―


★ 5点満点で2点
 新海誠監督の「秒速5センチメートル」の方がよかったなあ。
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「ラーメンより大切なもの」

2018-09-27 08:22:13 | TV放映
「ラーメンより大切なもの〜東池袋大勝軒 50年の秘密〜」
2013年、日本映画
監督:印南貴史



 「大勝軒」のマスター(山岸一雄氏)に密着取材したドキュメンタリー映画。
 びっくりしたのが、企業秘密といったものもなく、誰でも受け入れ、惜しげも無くノウハウを伝授するスタンス。ラーメンの味も絶品ですが、仏のような笑顔を慕って全国からラーメン好きが集まり、店の前には常に行列がありました。
 次にびっくりしたのが、大勝軒で修行した(といっても1〜3ヶ月がふつう)弟子達が「大勝軒」の名前を語って支店を出す際、権利金(のれん使用料?)など一切徴収していないこと。なので、「大勝軒」という名前のラーメン屋は100店以上あるそうです。その一人の儲け頭のインタビューで「マスターと同じ事は私にはできない。麺の量が多すぎるし安すぎる。私はずるいですから・・・」と印象的なコメントが聞けました。
 そう、大勝軒のマスターはもうける気が無いのです。
 
 マスターは足が悪くて病院通いしていました。医者に「このままではあと1年で歩けなくなりますよ」と忠告されても、何の対策もとらずただ働き続けました。
 その裏に、妻を亡くした男の悲哀と覚悟が垣間見えました。
 妻が亡きあと、住まいは手つかずのままそのままに封印されていました。
 彼の心は、「倒れるまで働き続けて早く妻の元に行きたい」という男の純情。

 マスターは妻亡き後、故郷の長野県に帰ることはありませんでした。
 そこには妻といった新婚旅行の記憶が封印されていました。

 マスター夫婦には子どもがいませんでした。
 弟子達が子どもだったのです。
 閉店の時に弟子達が集まり、大家族を作っていました。
 
 閉店後、マスターはマンションに引っ越しました。
 弟子達が彼らの子どもを連れて切れ目無く遊びに来ます。
 そして、マンションの費用を負担したのは、「私はずるいですから・・・」の儲け頭の弟子でした。




<解説>(映画.com
東京・東池袋にあった伝説のラーメン店「東池袋大勝軒」の店主で、つけ麺の考案者としても知られる山岸一雄さんを追ったドキュメンタリー。2001年、誰もが知る行列ができるラーメン店「東池袋大勝軒」に初めてカメラが入り、ラーメンの味はもとより、店主・山岸さんの人柄にひかれて日々やってくる常連客や弟子たちでにぎわう店の様子を克明に映していく。しかし、カメラが追ううちに、順風満帆に見えた山岸さんの心の奥に隠された影が徐々に見え隠れし、大衆に支持されたラーメン店の誕生秘話が明らかになる。フジテレビの「ザ・ノンフィクション」で放送されて反響を呼んだドキュメンタリーに新撮映像などを加えて映画化した。ナレーションはラーメン好きとして知られる俳優の谷原章介。


★ 5点満点で4点
 映像は映画と言うよりテレビドキュメンタリーに近いけれど、内容はすばらしい。こんな仙人のような人もいるんですねえ。

 しかし弟子達は凡人なので、マスター亡き後、分裂騒動が発生しました。
 残念です。
 マスターは天国からどんな気持ちで見ているのでしょう。

【大勝軒分裂騒動】創業者・山岸一雄さんの思い空しく… 同じ鍋の麺ゆでた弟子たちはなぜいがみ合うことになったのか?
2015.10.22:産経新聞
 つけ麺の生みの親で、今年4月に亡くなった山岸一雄さんが開業した人気店「東池袋大勝軒」(東京都豊島区)。その大勝軒ブランドが“分裂騒動”に揺れている。約60人の弟子たちで発足した「大勝軒のれん会」に反発する形で、8月に「大勝軒 味と心を守る会」が立ち上げられた。現在、32人が参加し、同じ釜の飯ならぬ“同じ鍋の麺”を食べた弟子たちが二分する騒動となっている。
 「のれん会の運営の在り方に疑問を持って離れただけ。騒動を起こしたかったわけではないんです」
 新たに立ち上がった「守る会」の事務局長、小汲(おぐみ)哲郎さん(50)は、そう説明する。
 「守る会」代表発起人の一人、田内川真介さん(39)が問題視するのは「のれん会」による取材規制についてだ。田内川さんらは、「のれん会」を運営する飯野敏彦氏側が店のホームページ(HP)に「取材は本店事務局を通してください」と記載したため、自由に取材を受けられなくなったと、怒りをあらわにする。
 消長の激しいラーメン業界では、メディアに取り上げられることは生命線の一つだ。「特に地方の店舗にとっては、取材を自由に受けられないことは大きな問題で、つぶれたところもあった」(田内川さん)
 わだかまりは山岸氏の葬儀にも起因する。
 田内川さんは、「マスター(山岸さん)が亡くなったことも、葬儀の場所も知らされなかった」。何とか場所を突き止めたが、火葬場に立ち会うことも最初は許されず、「駆けつけた約20人の古参弟子が追い出された」と訴える。
 最終的には親族の計らいで骨を拾うことはできたが、小汲さんも「同じ弟子なのに部外者扱い。あまりのことであきれてしまった。その日から、のれん会にいても仕方ないんじゃないか」という思いを強くしたと話す。
 「飯野さんが本店を名乗り、いつの間にか本店と支店というピラミッド構造になっていた。大勝軒という名前を独占したかったとしか思えない」。小汲さんは憤る。
   ■   ■
 ラーメンの神様とも評される山岸さんは、来る者を拒むことなく、「弟子入り志願者は誰でも受け入れていた」。弟子が独立する際にも、大勝軒の看板を自由に使わせ、のれん使用料などを要求することはなかったという。そんな山岸さんを慕い、東池袋大勝軒が区画整理で平成19年に閉店するまで、100人以上の弟子が誕生し、全国各地で自分たちの店を出していった。
 弟子の飯野さんが2代目となり店主を務める“本店”を、先代と同じ東池袋に出したのは平成20年。同時に、飯野さん主導で相互扶助を目的に「のれん会」が設立された。
 「守る会」側から、名指しで批判される形となった飯野さんは、「今回の騒動についてのコメントはお断りしています。お騒がせして申し訳ありません」とノーコメントを貫く。
 だが、「のれん会」所属の店主の中には、守る会の結成に冷ややかな人もいる。ある店主は「のれん会は会費などもなく、それを飯野さんが好意でとりまとめてくれていた。そういう状態で、のれん会が何もやってくれないと言うのはおかしい」と反論する。「火葬場のことも家のやり方があるわけでしょう。1人がお骨を拾えば、皆がやりたがって収拾がつかなくなる。因縁を付けているようにしか見えず、のれん会を抜けるなら『大勝軒』の看板を外して活動するのが筋だ」と語る。
 別の関係者は「飯野さんはマスターの世話を全部やっていた」と明かす。山岸さんの通夜では、山岸さんの肉声で飯野さんを2代目とする遺言が流れていたとし、「飯野さんが2代目であることに突然、文句を言うのは不自然。みんなで仲良くやってほしいと願ったマスターの遺志を尊重できていないのは、守る会の方ではないか。マスターの遺言を守ることもできないのに、『味と心を守る会』という名前を付けたのは違和感がある」と話し、「口を開けば騒ぎが大きくなるだけ。ノーコメントを貫くのは賢い選択だと思う」と飯野さんの対応に理解を示す。
 ラーメン界のカリスマ、山岸さんが亡くなったことから表面化した今回の騒動。商売にケチがつくとして巻き込まれることを避ける店主も多いが、小汲さんは「相手に大勝軒の看板を外せと言っているわけじゃない。お互いに切磋琢磨して頑張っていきましょうというスタンスなんです」。
 「結局、決めるのはお客さんだから」。田内川さんはそう言って席を立った。
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「聲の形」

2018-09-22 22:50:02 | TV放映
2016年、日本映画(アニメーション)
<スタッフ>
監督:山田尚子
原作:大今良時



さわやかな青春アニメ・・・と思い込んで見始めたら、全然違う内容に驚き、引き込まれました。
ひとことで言うなら“いじめっ子の贖罪ストーリー”。

ただ、設定がちょっと腑に落ちません。
いじめっ子である主人公の家族が平和すぎます。
原作もこうなのかな?

いじめっ子といじめられっ子の共通点は「孤独・孤立」。
温かい家庭はないのです。

自分を好きになれない子ども達は不幸です。
児童精神医学では「自己肯定感」と呼びますが、これはふつう、乳幼児期に養育者(主に母親)から大事にされて育まれるもの。
それがないということは、乳幼児期に幸せな家庭ではなかったことが想像されるのです。

自分の不幸の八つ当たりとしてのいじめ。
他にとりつく島がないからいじめられやすい、という構図。

そして、この立場は、このアニメのように容易に逆転します。
スタンリー・キューブリックの映画「時計仕掛けのオレンジ」を思い出しました。

この映画の見所は、丸く収まりそうになってから、再び過去を蒸し返して友達関係が荒れた後半です。
主人公が立ち直ってめでたしめでたし、という単純な結末ではないところ。
一人一人が、いろいろな思いを胸に抱きながらも、それなりのところに落ち着いていきます。

とくに気になる存在が植野直花・・・その自然さが、すばらしいと思いました。
原作者あるいは監督が描きたかったのは、主人公達よりもこのキャラではないでしょうか。

友達になると言っても、100%意気投合することは滅多にありません。
しかし、諸般の事情でつき合っていかなければならない。
植野さんはヒロインのことを「あなたが嫌い」と言いつつも、ただ避けるだけで終わらずに、つかず離れずの状態を保ちながら関係を続けていく。
彼女の存在が、ストーリーに奥行きを作っていると感じました。
難しい人間関係だけど、これぞ人生の醍醐味かもしれませんね。


<解説>(「映画.com」より)
「週刊少年マガジン」に連載され、「このマンガがすごい!」や「マンガ大賞」などで高い評価を受けた大今良時の漫画「聲の形」を、「けいおん!」「たまこラブストーリー」などで知られる京都アニメーションと山田尚子監督によりアニメーション映画化。脚本を「たまこラブストーリー」や「ガールズ&パンツァー」を手がけた吉田玲子が担当した。退屈することを何よりも嫌うガキ大将の少年・石田将也は、転校生の少女・西宮硝子へ好奇心を抱き、硝子の存在のおかげで退屈な日々から解放される。しかし、硝子との間に起こったある出来事をきっかけに、将也は周囲から孤立してしまう。それから5年。心を閉ざして生き、高校生になった将也は、いまは別の学校へ通う硝子のもとを訪れる。


★ 5点満点で4点。

それにしてもヒロインの西宮硝子ちゃんがずるいほどかわいすぎる・・・アニメだから仕方ないか(^^;)。
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字幕翻訳者、戸田奈津子

2018-08-12 14:09:45 | TV放映
熱中世代 大人のランキング「女性字幕翻訳者の先駆者!戸田奈津子
2016.10.30放送、BS朝日



戸田奈津子”という文字を映画の字幕で見たことがない人はいないと思います。
どんな人物なんだろう・・・昔録画して置いた番組を視聴しました。

翻訳関連の仕事で私の頭に思い浮かぶのは・・・通訳、翻訳(書籍)くらい。
あえて「“字幕”翻訳者」と表現するのは、その特殊性にあることがわかりました。

映画では「吹き替え版」もありますよね。
でも、作業内容は全然違うようなのです。

吹き替え版では、画面に合うように、俳優の感情に合うようにと違和感のない言葉を選んで配置します。
一方、字幕翻訳では、まず“字数制限”という壁が存在します。
英語のセリフを直訳すると字数が多くなり、観客は読み切れないというジレンマがあるからです。
その基本は「1秒間に3文字」。
それを超えると、観客は字面だけを追うことに忙しくて映像を楽しめなくなってしまいます。

ですから、字幕翻訳者は日本語力がなければ務まりません。
戸田さん、「悩むのは日本語7割、英語3割」とコメントしています。

なるほど。

戸田さんはときに「誤訳が多い」と批判されることもあります。
まあ「意訳の極致」をどう感じるかの違いだと思いますが・・・。

日本で活躍する字幕翻訳者は多くないそうです。
せいぜい10人くらい。
これが20人になると、仕事がなくなってしまうとか。
狭い世界なのですねえ。

なお、字幕翻訳は外国では存在しないそうです。
すべて吹き替え版。
日本人は「あの俳優の生の声が聴きたい」という要望が多いため、字幕翻訳という職業が成り立つという説明でした。
日本人の特性に気づかされた一幕。

戸田さんの本格的デビュー作「地獄の黙示録」の裏話が興味深い。
※ 正確には「もくじろく」ではなく「もくしろく」です。
コッポラ監督は、日本のシンセサイザー奏者である冨田勲の音楽が大好きで、彼にこの映画の音楽を担当してもらおうと、ロケ地に何回も招待しました。
残念ながら契約の問題で実現はしなかったけれど。
冨田勲さんに付いていって通訳をしたのが戸田さんです。
コッポラ監督に気に入られ、なんと彼から字幕翻訳のご指名。
ほとんど新人状態の戸田さんは、うれしいけれど必死に取り組みました。



そこに大きなハードルが待っていました。
マーロン・ブランドのセリフの翻訳です。
マーロン・ブランドは最後の20分くらいにしか出演しませんが、謎めいた印象だけ残して消えていきます。

実は、コッポラ監督も彼には困ったそうです。
たくさんのギャラを払い、しかし脚本にはない謎めいたセリフを残して去って行ってしまったのが事実とのこと。
映画がまとまらない・・・。
コッポラ監督は悩み、自殺まで考えたそうです。
監督が理解できないことを、翻訳者が理解しろと言っても無理な話。
・・・なんてエピソードを聞けました。

それにしても冨田勲が音楽を担当した地獄の黙示録、見てみたかったなあ。

それから、司会者の鴻上さんが「私の脚本は短いってよく言われるんですが、今その理由がわかりました。私は映画の字幕で育ったのでそのクセができたようです」というカミングアウトは面白かった。


<内容紹介>
・字幕翻訳者 戸田奈津子
 映画字幕の第一線で活躍を続ける字幕翻訳者の戸田奈津子さんをゲストに招く。
 字幕翻訳者としてその名を知らない人はいないほどの戸田さん。国内の洋画歴代興行収入1位の「タイタニック」や「E・T」「マディソン郡の橋」など数々のヒット作を手掛けてきた。実は本格的なデビューは43歳の時。意外にも遅咲きだった戸田さんが、20年仕事を待ち続けた強い思いとは…。
 今回、鴻上尚史が“字幕づくり”で戸田さんに挑む。その出来栄えに戸田さんから驚きの声が上がった。女性字幕翻訳者の先駆者ともいえる戸田さんの映画へかける思いと飾らない素顔に迫る。

・ハリウッドスターとの交友
 80歳となった今も現役で活躍する戸田さん。2016年秋公開作品も2本手掛けている。
 これまで多いときは年間50本、週1本のペースで取り組んできた。そして戸田さんと言えば、来日したハリウッドスターの隣にはいつもその姿が…。しかし通訳としてデビューした経緯はかなり異例のものだった。実は英語が話せなかったという戸田さんに通訳者として仕事が舞い込んだワケとは…!? そして、20年来の友人であるトム・クルーズから毎年贈られる温かい心遣いを戸田さんが語った。
 超有名スターの意外な素顔と、その交友術が明らかに。

・映画少女が字幕に目覚めた“第三の男”
 戦前に生まれた戸田さん。父親は戸田さんが1歳の時に戦地で命を落とした。終戦後には、アメリカから入ってきた大量の映画に夢中になった戸田さん。中でも映画「第三の男」を見た戸田さんは、字幕に対する強烈な憧れを抱く。なんと映画館に50回ほど足を運んだ仰天エピソードも…。
 そんな戸田さんだが、大学卒業後は一般企業に就職。そして、わずか1年半で退職。どうしても映画の字幕翻訳を手掛けたいと、夢への一歩を歩み始める。しかしそこから夢にたどり着くまでは20年という長い道のりがかかった。
 なぜ、そこまで思い続けることができたのか…?映画字幕にかけた戸田さんの熱い思いに迫る。

・出世作「地獄の黙示録」の裏話
 43歳で本格的に字幕翻訳者としてデビューした戸田さん。フランシス・フォード・コッポラ監督の通訳兼ガイドを務めたことから、監督から直々に字幕翻訳者として指名を受けたという。超大作「地獄の黙示録」を機に字幕翻訳者としての地位を確立した戸田さん。数々のヒット作の字幕を手掛けることになる。劇中で繰り広げられる戸田さんならではの字幕術に感嘆の声が。
 さらに、「地獄の黙示録」主演のマーロン・ブランドの仰天エピソードを語った。大作映画の裏側で起きた出来事に、スタジオで驚きが広がった。その内容とは…!?

・鴻上尚史が“字幕づくり”に初挑戦
 2016年秋に公開する新作2本の字幕を手掛けた戸田さん。今回、字幕づくりの舞台裏を取材した。日頃何気なく目にする字幕だが、「1秒間に3文字まで」というルールの存在など字幕制作の裏側に納得と驚きが広がる。制限の中で光る戸田さんならではの字幕とは…!?
 単に英語ができるだけでは務まらないという戸田さん。最も大事にしているのは日本語だという。さらに今回、鴻上尚史が映画字幕に初挑戦する。1問目は戸田さんから「イイ線ね」と言われ、闘争本能に火が付いた鴻上が、2問目に披露した字幕とは…!?
 そのやり取りにスタジオも大盛り上がり。「字幕はあくまで映画を楽しむもの」と言う戸田さんの真骨頂ともいえる字幕づくりに迫る。


<参考>
(Wikipediaより)
 主演のマーロン・ブランドが撮影当時極度に肥満していたため、物語の設定を一部変更する必要が生じたこともあった。また、ブランドは、キャスティングや脚本に対して自己中心的な主張をすることも多く(役作りにより体から強烈な臭いを発していたデニス・ホッパーと一緒に撮影されることを拒否した)、遂には監督であるコッポラが心労で倒れる事態にまで陥ってしまう。トラブルは以降も続いたため、ストーリーも大きく変更され、後に脚本担当のジョン・ミリアスが不快感を表明するに至る。
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「THIS IS IT」

2018-05-13 15:10:56 | TV放映
 言わずと知れた、マイケル・ジャクソンの最後のツアーの練習風景を編集したドキュメンタリー映画です。

『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』
リリース:2010年1月27日
録音:2009年
プロデュース:マイケル・ジャクソン、ケニー・オルテガ、ランディ・フィリップス



<内容>
 2009年6月25日のマイケル急死を受けて、7月から公演を予定していたロンドン公演のリハーサル映像を基に制作された。オリコンにおけるBlu-rayの売上は歴代4位。
 2009年3月5日、マイケル・ジャクソンはロンドンのO2アリーナにて、同地でのコンサート公演『THIS IS IT』を行うことを表明。同年7月13日から2010年3月6日までに全50公演の開催が予定されていたが、直前の6月25日にマイケルが急死。本作品はその『THIS IS IT』のリハーサル映像を中心に構成されている。
 リハーサルは5月から6月にかけて、ザ・フォーラムとステイプルズ・センターで行われ、本作品では2009年4月からマイケルの亡くなる前日[注釈 2]までのリハーサル映像が使用される。


 映像を見ていて感じたのは、マイケルは天性のエンターテイナーであるということ。
 マイケルに憧れてオーディションを受けに来た一流のダンサーからさらにセレクトされたレギャラーメンバーのダンスは「正確に一生懸命踊っている」ように見えますが、マイケルのダンスは自然体で「しぐさ」の領域なのです。

 希有な才能を失いました。
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「偉大なる、しゅららぼん」

2018-02-12 17:26:56 | TV放映
2014年、日本映画
原作:万城目学「偉大なる、しゅららぼん」(集英社刊)
監督:水落豊
脚本:ふじきみつ彦 
主題歌:「堂々平和宣言」ももいろクローバーZ 
メインキャスト 濱田岳/岡田将生/深田恭子/渡辺大/貫地谷しほり 他


 昨年(2017年)夏に大津市に出張する機会があり、琵琶湖のほとりのホテルに宿泊しました。
 その縁で、琵琶湖関連のこの映画を見てみました。

 竹生島が出てきたり、琵琶湖の神さま(竜)が出てきたり・・・それなりに興味深い展開でしたが、なんだかすべてにおいて詰めが甘く、中途半端な印象が無きにしも非ず。



解説
 「鴨川ホルモー」「鹿男あをによし」などの人気作家、万城目学の小説を原作にした異色作。琵琶湖周辺を舞台に、不思議な力を持つ一族の跡取り息子と彼のお供をする分家の息子が世界滅亡につながる大事件に挑んでいく。万城目原作の映画化作品に出演経験のある濱田岳と岡田将生がダブル主演を務め、主人公コンビを快演。摩訶(まか)不思議な物語に加えて、深田恭子、貫地谷しほり、佐野史郎ら、奇怪なキャラクターにふんした豪華共演陣が繰り出す怪演も見もの。

あらすじ
 琵琶湖のすぐそばの町・石走で、先祖代々不思議な力を継承してきた日出一族。その跡取りで最強の力を誇るとされる淡十郎(濱田岳)は、高校生でありながら住民からあがめられる殿様のような生活を送っていた。そんな彼のもとへ、分家の涼介(岡田将生)が力の修行をするために訪れる。淡十郎と同じ高校に通うものの、彼とおそろいの真っ赤な特注制服を着せられ、従者のように扱われる涼介。そんな中、日出一族と対立する棗一族の広海(渡辺大)とのトラブルが勃発し、それが世界の運命を揺るがす事態に発展する。


★ 5点満点で2.5点
 八郎潟と琵琶湖の神がやり取りすればもっと迫力のある展開になったかも。
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