新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
孫たちの将来に禍根を残さないよう、よき日本を「取り戻したい」。

言論で勝って法廷で負けた

2018年11月19日 11時25分00秒 | 植村隆裁判

左目に薄い膜の様なものが見えて、眼精疲労かと思い11月9日から1週間ほど、パソコンも電話も新聞もない生活をしてきた。
 
実はその当日に、重要な裁判の判決が出されていたことをすっかり忘れていた。
 
それは、数年前、オジサンが司会をやったある集会の主人公である元朝日新聞記者で現在は韓国カトリック大学客員教授の植村隆が櫻井よしこ等を名誉棄損で訴えた裁判で札幌地裁が9日に原告の請求を棄却したことであった。
 
当時の記録を探していたら、判決当日に出された、日本のフリージャーナリストでノンフィクション作家でもある岩上安身のIWJ(Independent Web Journal)が記者会見の速報を出していたので一部を引用する。
 

<【速報】櫻井よしこ氏のずさんな取材を司法が追認!? 植村隆氏の名誉を毀損したが「捏造」と信じたのは仕方なかった!? 「言論で勝って裁判で負けた、悪夢のような判決」!> 
  2018.11.9 IWJ
・・・前略・・・
 弁護団共同代表の伊藤誠一弁護士「不当で残念な判決だと考える。櫻井よしこ氏が3つの雑誌(週刊新潮、月刊WiLL、週刊ダイヤモンド)に書いた植村さんへの批判は、事実と異なる記事で、植村氏の名誉や社会的信用を毀損したことは認めながら、櫻井さんがそのような記事を書いた相当性が認められると。名誉毀損として、慰謝料を払わせるほどの違法はないとして、原告側の請求を棄却した。
 この訴訟の特徴は、著名なジャーナリストが責任ある言説をしていないことを問題にしました。当然行われるべき取材がなされないままで、櫻井さんは植村さんを攻撃した。
 櫻井さんの批判は、『言論の自由の中で違法とは言えない』という判決となっている。当然控訴して戦う」
 

日時 2018年11月9日(金)15:30過ぎ~(旗出し:15:45予定)/16:30~(記者会見)
場所 札幌地方裁判所前/北海道高等学校教職員センター(札幌市中央区)
主催 植村裁判弁護団
弁護団声明についての説明「櫻井氏の言論によって、植村さんの名誉が傷つけられたことは認定されています。この判決は『捏造』との表現をめぐるものです。ジャーナリストのずさんな言説を免責する判決は非常に問題がある」
植村隆氏「悪夢のような判決。言論で勝って、法廷で負けてしまった。
 櫻井さんは本人尋問で間違いを認め、訂正を出した。この法廷と今日の判決がどうつながるのか?
 北海道新聞のOB記者でソウル特派員だった喜多義憲さんは、私が書いた記事の3日後に金学順(キム・ハクスン)さんに直接取材されて、キムさんが『挺身隊だった』と言っていることも確認して記事を書かれている。当時私は喜多さんと全く面識なく、喜多さんも私の記事を見てなかった。
 当時を知っている他社の記者が、『捏造であるとか虚偽であるとか、そのものが理解を超えた、言いがかりのように感じました』と証言した。
 利害関係のない人物の証言が判決に一切評価されていない。ジャーナリストの皆さん、これは悪夢ではないですか。正義が法廷で実現されていないんです。
 そして、判決要旨に『ハンギョレ新聞以外の報道にも養父または義父が営利目的で金学順氏を慰安婦にしたことを示唆するものがある』とあるが、裁判長、ふざけるな。ハンギョレ新聞を読んだのか?ハンギョレ新聞には、『養父または義父が営利目的で金学順氏を慰安婦にしたことを示唆するもの』など、出ていません。
 こんな判決を許したら明日は他のジャーナリストが同じ犠牲を受けるんですよ。それは、皆さんかもしれません。歴史の事実に向き合おうとするジャーナリストに対する不当な攻撃なんです。私は徹底的に戦います。ありがとうございました」

神原元弁護士「判決は櫻井よしこさんが、『金学順さんが人身売買によって慰安婦になったと信じたのかもしれない、さらに植村さんが知っていて書かなかった、と櫻井さんが信じたとしても仕方ない』という、とんでもない不当判決だ」

弁護団「20数年前の記事に対して、ずさんな取材をした櫻井さんに、やさしい判決」
神原弁護士「この判決は櫻井さんの記事が虚偽であることすら証明できないとし、櫻井さんの意図についてはふれていない。この判決では事実なんかどうでもいいことになっている」
上田文雄弁護士「この裁判は市民の関心が非常に高かった。しかし、残念ながら判決は不当。
 一般市民が酔っ払って言っている話とジャーナリストの発信は違う。倫理性や真面目さについて、非常に低い水準で裁判所は判断した。まっとうなジャーナリストに対する侮辱だ」
朝日新聞記者「真実性の部分は、本人尋問などで、『櫻井さんの書いていることは真実ではない』との心証を裁判官は持ったと思いますが、どうか」
弁護団「真実性には裁判所はふれていない。櫻井さんを免責するものとなっている」
質問者「真実性を捨象して判断するということは、櫻井さんを、ジャーナリストに対してというより一般の人として扱っていることになる」
植村氏「ジャーナリストと一般の人は違う。こんなずさんなことが櫻井さんだと免責される。強い疑問があります」
質問者「植村さんが受けた実害を判決は考慮していないように思える」
植村氏「私の大学との契約が攻撃されたり、娘の顔写真がさらされて警備までついた。櫻井さんが私を捏造記者だと繰り返し攻撃したことが原因のはず。法廷で間違いを認めたのは櫻井さん」
・・・後略・・・


 

【「ジャーナリスト」櫻井よしこ氏への名誉毀損訴訟 まさかの不当判決!!「悪夢のような判決。言論で勝って、法廷で負けてしまった」~岩上安身による植村会見】
 
遂に日本の司法は行く着くところまで行ってしまったようである。
 
どこの誰に忖度したのかは知らないが、公判の最後の証人尋問では、櫻井よしこは全面的に自分の非を認め訂正記事を出すと約束していた。
 
訴えられた被告がその訴えられた内容を認めたにもかかわらず、判決は全く逆になった。
 
いまさら、こんなことわざを用いたくはないが、まさに「石が流れ木の葉が沈む」そんな時代になったのでは、とオジサンは思ってしまう。             


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