大手企業内の労働組合の委員長の社会的な動きには、その企業はあえて関知しないかもしれない。
大企業でもある朝日新聞社の労働組合の委員長は昨年夏に新聞労連の委員長にもなった。
その南彰委員長は、国会の菅義偉官房長官の定例会見で鋭い質問を繰り返し官邸から嫌がらせをされている東京新聞社会部の望月衣塑子記者とタッグを組んで菅義偉官房長官に質問をしていた現役記者である。
現在は新聞労連の2年間の限定専従として多忙な毎日を送っている。
その彼が主導して新聞労連傘下の新聞研究部長会議で、独自に流言やデマなどを事実検証するファクトチェックを実施していくことを決めたと先週報道されていた。
「ファクトチェック実施へ 新聞労連、広がり期待し主導」
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南委員長はファクトチェックの報道について、昨年9月の沖縄県知事選で琉球新報が実施したことに触れ「琉球新報がFIJのプロジェクトに参加して一つ扉を開けてくれた。正しい情報をしっかり確認して発信していくことは、日々の現場の新聞記者が関わった方がいいと思う」と指摘した。新聞労連主催の勉強会で、地方紙の若手記者から質問が相次ぎ、ファクトチェックに関わりたい機運が高まっていると感じたという。
自身も朝日新聞の記者として、国会での安倍晋三首相の答弁内容を検証する記事を書いてきた。ファクトチェックの意義について「手間暇かけて確認して読者に正しい情報を届ける意味をメディア側も自覚して、読者と共有する仕掛けづくりになる」と説明した。
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おお、新聞労連が「ファクトチェック」を独自に実施へ!
— 盛田隆二 (@product1954) 2019年2月17日
技能実習生の嘘データから始まって、実質賃金が実はマイナスだった統計偽装など、平然と嘘つく安倍政権が、望月記者の質問を「事実誤認」と決めつけて妨害する。国民の知る権利を守るためにはファクトチェックこそ重要https://t.co/VcJm5EFyPD
いいぞ!フェイクにはファクト!
— 民青新聞 (@minseishinbun) 2019年2月16日
新聞労連(南彰委員長)は、独自に流言やデマなどを事実検証するファクトチェックを実施していくことを決めました。
南委員長
「手間暇かけて確認して読者に正しい情報を届ける意味をメディア側も自覚し、読者と共有する仕掛けづくりになる」https://t.co/2T2YwfAw8P
自社の社員がジャーナリストとして当然のことをしようとしたニュースが、朝日新聞ではなくて琉球新報に掲載されたのだが、朝日新聞は先月には、「トランプ氏『ウソ』就任して8千回超? 1日16回報道」という記事を出していたので、オジサンはこうツイートした。
朝日新聞はこの程度なのであろう。皆が言っている。「朝日よ、トランプよりも自国の安倍晋三の嘘のカウントしたらどうなんだ」と。国民のため、社会の木鐸ならば、ジャーナリスト精神を発揮して批判すべきであろう。
— 無職労オジサン (@649rouojisan) 2019年1月24日
トランプ氏の「ウソ」8158回 就任2年、米紙がファクトチェック:朝日新聞デジタル https://t.co/PJMS5hsYBh
さて、「2020年7月24日午後8時 東京オリンピック開幕式」までは、こんなカウントダウンカウンターが用意されている。
まあ、どうでもいい話なのだが、その五輪の招致に関しては黒い噂が本物になりつつ、3年前には「東京五輪招致の裏金問題で“厚顔”答弁…JOC竹田恆和会長に自動車事故で女性を轢き殺した過去が!」と過去を暴かれていた竹田会長も、ついには、「JOC竹田恒和会長の退任論が浮上」という好ましい事態になっている。
そして最近では大手スポンサーからも、「(聖火は照らす TOKYO2020)第1部:上 マック撤退『五輪は色あせた』」と見放されてきている。
【朝日新聞DIGITALより】
国内の芸能人たちからも、「渡辺謙が東京五輪の東北無視を『復興五輪のはずなのに経済五輪になっている』と批判!桜田発言だけじゃない五輪の人命軽視」という声が上がっているという。
◆渡辺謙 2019年2月11日
「2020年の東京五輪だって、復興五輪のはずなのに経済五輪になっているところが気になります。日本が復興していく姿を世界に見せていくんだというところに端を発しているはずなのに、経済効果だけを考えるオリンピックになっている気がします。東京だけ盛り上がって、東北が全然そっちのけっていうかね。遠い国の話みたいな感じなんじゃないかなあ」
◆明石家さんま 2013年9月14日
「こないだも『福島から250キロ離れてますから大丈夫です』とかいうオリンピック招致のコメントはどうかと思って、やっぱり。俺までちょっとショックでしたけど、あの言葉はね」
「『チーム日本です!』とか言うて、『福島から250離れてます』とか言うのは、どうも納得しないコメントやよね、あれは」「福島の漁師の人にインタビューしてはったんですけど、『7年後のことは考えてられへん』と、『俺ら明日のことを考えるのに精一杯や』って言わはったコメントが、すごい重かったですよね。だから、あんまり浮かれて喜ぶのもどうかと思いますけどもね」
◆有森裕子 2017年6月17日
「あまりにも“オリンピックだからいいだろう”“だからいいだろう”“だからこう決めるんだよ”とあまりに横柄で。なぜこうまで偉そうになっちゃうんだろう。社会とずれる感覚を打ち立てて物事を進めている。横柄だし、雑だし傲慢」
「そもそもなぜ東京五輪を招致したのか。一番大切なのが、復興だったはずです。スポーツによって、日本を元気に変えよう。日本に大きな災害があって、オリンピックを呼ぶことで復興させられるんだと、最たる手本になる国になる。そのつもりで私もブエノスアイレスでロビー活動をしました。でも蓋を開けたら全然いま違う。復興どころか、どこを見ているんだろう。結局何をやろうとしているんだろうというのが正直あります。どこか不安で、反抗したくなるような、やらなきゃいい、返上すればいいという感情を促してしまう。すごく残念です」
渡辺謙が発した「復興五輪」に対する思いは、もっと広く伝えるべきであろう。
東北や多くの国民の生活をないがしろにしたまま東京オリンピックが開かれるとするなら、東京オリンピックとは一体なんのためのもの、誰のためのもなのか、誰かさんの言葉ではないが、「立ち止まって考える」ことも必要かもしれない。
現状では、安倍政権と利権をもつ者の、国威発揚と懐を満たすために利用するだけの醜いイベントそのものであり、このまま来年の夏を迎えたとして、その後には何が残るのか甚だ疑問である。
莫大な税金をかけた空虚な大型施設が残されるだけで、何の意味もないものになってしまうのなら、東京オリンピックなど開かれないほうがいい、とオジサンはいつも思う。