今日まで家を離れていますす。
いつもの「つぶやき」の代わりに少しでも涼しくなるように廃墟のような知られざる絶景名所として、カンボジアの密林に眠る「ベンメリア遺跡」をお届けします。
【廃墟のような知られざる絶景名所」-2】
廃墟感漂うベンメリア遺跡
正門から入っていくのだが、正門すらすでに「門といえるの…?」という状態。見事な廃墟っぷりを見ていきます。観光用の通路が造られているので、迷うことはなさそうである。 タイミング的には観光客がほとんどいない状態では、生きているのはガジュマルだけじゃないかというくらい、寂しい静かな空気が流れている。 建物は廃墟感が漂うのだが、ベンメリアのナーガは保存状態がよいものが多く、とくに東門テラス欄る干の5つ頭の「ナーガ」はその美しさでは際立っているという。 ベンメリアはヒンドゥー教の寺院だったそうだが、ヒンドゥー教の特徴はほとんど残っていない。ヒンドゥー教時代のものは、後の仏教時代に破壊されてしまったという。 そして仏教寺院への改築も多く行われていたため、仏教モチーフの彫刻が多く見られるのだが、材質は主に砂岩らしい。経蔵は比較的良い状態で残っているらしい。 |
ベンメリアで色彩を感じるのは、お坊さんのオレンジの袈裟と、抹茶チョコ色の苔くらい。四方八方に張りめぐらされた枝を持つガジュマルを見ていると、「空から宇宙人の脚が伸びてきて絡めとられるのでは…!」なんという、か妄想が膨らむほど。 ありとあらゆるものに巻き付いてしまっています。反対に、もはやガジュマルないとすべてのものが崩れ落ちそうです。 |
ちなみに映画『トゥームレイダー』のロケ地になったとガイドさんがいっていたらしいのだが、それは「タ・プロム寺院」のことらしい。また、宮崎駿監督のジブリ映画『天空の城ラピュタ』のモデルになったともいわれているのだが怪しいもので、そもそもこの遺跡に人が入れるようになったのは、映画公開よりもあとなのである。 |
まだ周囲には「地雷注意」の看板が残るベンメリア。近年まで人が歩くことさえできなかった状況にあり、内戦の爪痕がいかに大きかったのかを感じます。 整備されていく「アンコール・ワット」や「アンコール・トム」とは違って、手の入っていない遺跡で悠久の歴史を感じること請け合いである。 |