新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
孫たちの将来に禍根を残さないよう、よき日本を「取り戻したい」。

もはやストライキの意味すら理解できないメディア記者

2019年08月19日 11時10分01秒 | 労働組合


過去数年、毎年2月には日光鬼怒川温泉のとあるホテルで泊まり込みの会議に出席していた。
 
そのころはホテルが手配する有料送迎バスに乗って池袋から出発したが、昼時に立ち寄るのが、東北自動車道・上り線の佐野サービスエリア(SA)であった。
 
そのお世話になった佐野SAの名前が真夏に飛び込んできた時には少々驚いた。
 
お盆に突然SA営業休止 何が? 運営会社社長が会見
 
まさにかき入れ時のストライキとは、オジサンはかなりシッカリとした労働組合があるのかなと思ったほどであった。
 
店舗運営会社の株式会社ケイセイ・フーズの岸敏夫社長は会見で、「仕入れ業者との注文の食い違いがあったり、社員の不当解雇というのがありまして、それでストライキになりました。すでに昨日の段階で、解雇は撤回しておりまして、一刻も早く再開できるようにしたいと思っています」、「(社員の方々はそれを受け入れている)特に不平不満もなく、今のところ、再開に向け、打ち合わせが進んでいます」と述べていたが、案の定、それは嘘であった。
 
その会見前日には、「営業停止の佐野SA泥沼背景『来るべくしてきた』」という背景を説明する記事がでていた。
 

<営業停止の佐野SA泥沼背景「来るべくしてきた」> 
 2019年8月14日20時4分 日刊スポーツ
・・・前略・・・
 今回の騒動の背景には、ケイセイ・フーズの労使問題がある。関係者によると、同社の親会社にあたる建設会社にまつわる信用不安情報が、フードコート、売店に商品を卸す取引先の業者に露見してしまったという。そのため、7月25日前後から商品が納入されなくなり、今月1日には倉庫から在庫がなくなってしまった。
ケイセイ・フーズは取引先に、納入された商品の代金を60~90日後に支払っていたが、商品が納入されない事態に、一部の管理職員が5日に、商品の代金を前倒しで支払う旨の覚書を作成。取引先に提示し、一定の承諾を得て、商品の納入は再開されたという。
ただ9日になって、覚書にサインした社長から内容の変更を命じられ、そのことを取引先に告げたところ「条件の変更は無理」と反発されたという。社長はいったん取引先に商品代金を即金で払う案を提案したものの、資金繰りが難しいことが発覚して撤回しようとしたという。そのことを糾弾した結果、同職員は13日午後に解雇されたという。
同職員は「商品代金を払えなくなる可能性がある経済状態だった。それで発注するのは取引先に心苦しいし、嫌な思いをさせて申し訳ない」と話す。またこの日、SAに訪れた取引先の関係者は「1カ月くらい前から危ないという感じや、うわさはあった。中は結構、ガタガタだった。早かれ遅かれ来るべくしてきたのかな」と指摘した。

 
当該の解雇された管理職の話を聞いてみよう。
 
お盆の真っただ中、24時間365日営業の東北自動車道佐野SA(上り)が、現在、抗議のストライキで閉店しています。
原因は、従業員・取引先の皆様による、経営陣への抗議。
夜中に連絡をとりあい、連絡がとれた大半の従業員は、今朝、出社を拒否するので、レストランも売店も軽食・スナックも開きません。
その後、取引先と従業員の支持を受けていた私が解雇され、支配人が更迭されました・・・
■個人的な意見
私はきのう、不当解雇されました。
個人的なことなので、当初は労基に行って戦うつもりでした。
そんな中、従業員の仲間たちからストライキを提案されました。
ただ、この閉店による抗議は、私と更迭された支配人のためにやってくれていることなので、全責任は私がかぶる所存です。そのため、明確に、私が当事者として、名乗り出ます。
株式会社ケイセイ・フーズ
総務部長 加藤正樹(解雇係争中)

      

ケイセイ・フーズ岸敏夫社長の評判と解雇された加藤正樹部長のTwitterとfacebook。営業停止の理由は?」という記事ではもっと分かりやすく説明していた。
 
【業者の納入拒否】 
7月に、ケイセイ・フーズが倒産の危機にあるという情報が、納入会社の間で瞬く間に広がり、次々と納品が停止されました。
そんな納入業者に対し、ケイセイ・フーズの岸社長は、『業者ごときが調子に乗るな』と不快感を示していました。
その後、ケイセイフーズから『即金で払う』と業者に連絡があり、一部納品が再開。しかし月末には数千万円の支払いが待っているのでは?と言われています。
【労使トラブル】
実は8月13日に、ケイセイ・フーズの部長が不当解雇され、支配人も更迭されていました。
部長は取引先・従業員から支持を受けていたので、従業員の仲間からストライキを提案されます。連絡がついた約50人の従業員が出社拒否を決めました。
解雇理由は明らかになっていませんが、この部長のために50人もの従業員がストライキを決意したので、かなり人望があるのではないでしょうか。
業者に『業者ごときが調子に乗るな』と言っているぐらいなので、従業員にはさらに見下した態度をとっているのではないでしょうか。

オジサンも今まで30年以上、さまざまな労使争議を見てきたので、この程度の、ワンマン社長なら、「よくある話」であると思っていた。
 
問題は、その後始末である。
 
佐野SA再開 新たなスタッフ集め名物ラーメンも復活

「社長側は新たなスタッフを動員して16日午前7時から売店の営業を再開しました。」という表現は、良心的な既存のスタッフたちの抗議に正面から答えず、「お客のため」という金科玉条を振りかざして、根本的な解決をしないこの会社の社長の行為には一切の批判がない。
 
佐野SAのスタッフたちは一人でも加入できる個人加盟組織に相談し正式に労働組合を結成すべきであろう。
 
そうしないと、簡単に部長クラスを解雇するような労働法も理解していないような岸敏夫社長のもとでは、今後も安心して働くことはできないであろう、とオジサンは思う。
  


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