新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
孫たちの将来に禍根を残さないよう、よき日本を「取り戻したい」。

憲法改正議論より先にやるべきことがあるだろう

2024年05月06日 11時58分22秒 | 憲法改悪

GW後半の昨日の多くの高速道路の渋滞ぶりと、行楽客にあふれた各地の混雑模様をテレビメディアは精力的に垂れ流して騒がしかった。
 
取材のため現場に派遣された多くのスタッフたちはきちんと「代休」がとれるのか心配する程であった。
 
とりあえず先週1週間の政治関連情報をこの動画で紹介。
 

 
さて、数年前に当時テレビのビ朝日の報道ステーションのコメンテーターだった頃、番組内で「I am not ABE」と書かれたパネルを視聴者に表示し、官邸の逆鱗に触れ、その後コメンテーターの椅子を失った元経済産業省官僚である古賀茂明が上梓した『分断と凋落の日本』が原案となり映画化されたのだが、その映画が今月3日からリバイバル上映されているという。
 
『先進国日本』は幻と化した…映画『妖怪の孫』が映し出す「分断と凋落の日本」この厳しい現状に出口はあるか?」 

■映画『妖怪の孫』の原案本
安倍派を中心とした自民党の裏金問題が発覚し、国民の大きな批判を浴びる中、ドキュメンタリー映画『妖怪の孫』が本日5月3日よりリバイバル上映されることになった。
 

 
「安倍晋三の正体を描く」というキャッチフレーズのもと、2023年3月に劇場公開され日本各地で上映され大きな反響を呼んだが、政治不信、円安に象徴される経済の混迷などを背景に、この映画の意味が改めて見直されていることの証明ともいえるかもしれない。
この映画には原案本ともいえる著書がある。『分断と凋落の日本』(日刊現代発行、講談社発売)である。
著者は元経済産業省官僚である古賀茂明氏。本書では「経済衰退、格差拡大、原発回帰、軍事大国化、言論弾圧、倫理崩壊……すべては『あの人』からはじまった」と帯コピーにある通り、日本の現状について、安倍晋三元首相という存在を軸に据えて構造的に解析している。
そして著者はその構造が現在の岸田政権下においても継承されていることに警鐘を鳴らす。
2023年4月に刊行された本だが、安倍政権後も政治、経済はもとより、さまざまなシーンで迷走、停滞、あるいは劣化を続けている日本の現在を予見しているといっていい。
本書のメインテーマである『 分断と凋落の日本、そして“妖怪の孫”』を読み解くために、以下、やや長くなるが、「はじめに」から抜粋してみよう。
■日本を支配する「得体のしれない安倍的なもの」
「安倍氏の最大の『功績』は、日本の岩盤右翼層をがっちり固めたことだ。その結果、反日思想を持つ旧統一教会(世界平和統一家庭連合・以下『統一教会』と表記)と日本会議など国粋主義的勢力がともに自民党保守派を支持するというまったく支離滅裂な現象も起きた。その遺産を受け継いだのが自民党安倍派(清話会)である。
彼ら岩盤右翼層は、数としては大きくなくとも、選挙の投票率が下がる傾向が続く中、自民党の投票の中では重要な地位を占める。また、下手に敵に回すと落選運動を起こされたりするので、自民党議員にとって、ますますその支持を取り付けることが重要になる。
この構図は、岸田首相のみならず、親安倍派だろうが反安倍派だろうが、自民との他の派閥も、議員でも同じだ。かくして、すべての自民党議員にとって、この「安倍派的」岩盤右翼層の支持を得ることが至上命題になったのだ。
私は、この状況を『妖怪に支配された自民党』と呼んでいる。“昭和の妖怪”と呼ばれた岸信介元首相。その孫が安倍晋三氏だから、安倍氏は“妖怪の孫”である。そして“妖怪の孫”亡き後もなお、得体のしれない安倍的なものが政界に漂っている。まさに妖怪は滅びずいまもなお自民党を支配しているのだ。
そして、これがまた極めて重要なのだが、マスコミが安倍派忖度から抜けきれないのは、彼らも妖怪に支配されているからではないかということだ。特にテレビ局では過剰なまでの安倍派忖度があると聞く。安倍派の中でもマスコミ支配に萩生田光一自民党政調会長(当時・編集部注)を異様に恐れて『忖度』いるという話も聞く。
統一教会問題の報道でも萩生田氏への厳しい追及があるべきなのに、実際にはほとんどスルーされたままであるのもその影響だろう。萩生田氏から見れば、勝手に忖度されるのは迷惑な話、ということだろうが、『勝手に』なのかどうか。<中略>
忖度という行動が何年も続いた結果、本文でも述べるが、記者たちの問題認識能力自体が退化してしまったことも深刻な事態だ。面倒なことを避けるうちに、公開情報に隠される重大な問題に気づくことすらできなくなってなっているのだ。
さらに困ったことがある。それは、私たち国民の心にもこの妖怪が忍び寄っていることだ。
10年前には議論されることさえなかった敵基地攻撃能力、防衛費倍増、憲法9条改正、原発新増設などの問題に賛成する層が拡大している。安倍氏よりさらに過激な政策を岸田氏が異様な勢いで進めているのに、それを国民が本気で止めようという動きが見えない。
 
映画『妖怪の孫』公式Xより
それは、国民の一定数が、安倍的なものに支配されるようになったなってしまったからだろう。一度支配されると、他の意見には拒絶反応しか示さなくなる。議論の余地がなくなってしまうのだ。これが、国民の間に深刻な分断をもたらす。
分断は経済面でも深刻だが、政治においても抜き差しならないところまできている。本書が原案となったドキュメンタリー映画『妖怪の孫』の冒頭には、国葬をめぐり市民同士が激しくののしり合う場面が分断の象徴として描かれている。
一方、安倍的なものに支配されず、これに抵抗する人々もたくさんいる。このような思考を保っている人々が微かな望みではある。しかし、実は、その人たちの心の中にも、『どんなに頑張ってもどうせ止まらない』という諦めの気持ちが広がっているのではないか。
コロナ禍もあって激減した市民のデモなどの抗議活動は、再開されてはいるが、明らかに力を失っている。これだけの政策、いや、それを超える『国のかたち』の大転換が行われようとしているにしては、反対するデモなどの規模が小さいのだ。これは、福島事故後の反原発デモや安保関連法制反対デモと比べれば明らかだ。<中略>
では、どこに希望があるのか。
これまで日本を動かしていた、私自身を含む大人たち、とりわけ、いまも活躍する高齢者のリードでは、日本は変われないのではないか。そう考えた時、私は、LGBTQ問題と統一教会問題のリンクがクローズアップされ、この問題に敏感なZ世代をはじめとする若者層が声を上げてくれたくれたことに希望の光を見た気がする。
統一教会の被害者救済のための法律ができた背景には、彼らが盛り上げた世論が貢献したのではないか。
本文で書いたとおり、日本に必要な『新しい改革』『効率から公正へ』『人にやさしい、自然にやさしい、そして不公正に厳しい改革』で希望が見い出せないのか。<中略>
日本はいま、文字どおり生きるか死ぬかの最終岐路にある。残された時間がどれくらいあるのか、誰にもわからないが、その時間は想像しているよりはるかに短いかもしれない。
映画『妖怪の孫』公式Xより
本文でも、簡単な解決策などないことは繰り返し述べた。しかし、途方に暮れていても、状況は悪化していくだけだ。
本書を読んで、最低限、いま起きていることの危うさに対して、『危機感』、いや『恐怖感』を心の底から共有していただけたらと思う。それがすべての始まりだ。
そのうえで、諦めるのではなく、どうやったら、この『妖怪の支配』から日本が抜け出すことができるかを考える。
その第一歩を踏み出そう、あるいは、もう一度歩みを始めようと思っていただけたら。そして、本書の内容を少しでも多くの人に拡散し、共有していただけたら。それを心からお願いしたい」
現在の「日本劣化」を認識し、そうした現状にいかにして終止符を打つかを考えるうえで参考になる好著である。
 
<主な内容>
第1章 安倍首相が築いた「戦争ができる国」が本当に戦争を始める日
第2章 10年越しの原発ルネッサンス
第3章 出口なきアベノミクスが日本を滅ぼす
第4章 凋落の原因は経産省と安倍政権にある
第5章 メディア・官僚・司法も安倍政権の”共犯“だった
第6章 いまこそ再び「改革はするが、戦争はしない」宣言!

 
最近よく聞く言葉に「失われた30年」というのがあるが、その中でも安倍晋三政権の8年間で失われたものも数多くあったが特にこの国の在り方を大きく変えたのが、「閣議決定」による国会無視の政治と、解釈し過ぎ憲法かもしれない。
 
その負の遺産はキチンと岸田文雄に受け継がれ「平和憲法」も風前の灯状態である。
 
そんな状況で自公政権と「ゆ党」らはなぜか憲法の改正にご執心である。
 
そのような連中に一撃を与えたのが昨日のNHK日曜討論における「憲法記念日特番」であった。    


 






 

 
野党第一党も黙ってはいない。
 



 
国民の生活の向上のための「憲法改正」なら多くの国民の支持を得られるのだが、権力者の暴走を縛るべく憲法に権力者側に有利になるような事項を追加したり、自衛隊が軍隊化することなどは物価高に苦しむ国民にとっては全く別世界の絵空事に過ぎない、とオジサンは思う。
 
【参考】
 
もはや大阪万博開催は瀕死状態なのだが、まだまだ致命的な問題が出てきている。
 
【万博開催の懸念】「なぜここに誘致したのか」港湾関係者の怒り 深刻な“渋滞”&“物流停滞”の懸念 会場アクセスは橋・トンネルの2つのみ」   
     
来年4月開幕の大阪・関西万博まで1年を切る中、「建設費・運営費の上振れ」「海外パビリオンの建設の遅れ」など、万博開催への不安や批判の声が相次いでいますが、「交通渋滞」という私たちの生活に直結する重大な課題が浮上しています。取材を進めると、会場となる人工島「夢洲」特有の問題が浮かび上がり、関係者からは「20年以上前から指摘しているのに、なぜここに誘致したのか」という怒りの声も聞かれました。
■予想来場者はディズニーランド・シーの約2倍 最大6000両の車両が会場に…
 会場となるのは、大阪湾に浮かぶ人工島・夢洲ですが、万博の開催期間中には最大23万人近くが来場すると想定されています。1日あたりの平均来場者数は約15万人と見込まれ、これは2023年度の東京ディズニーランドとディズニーシーを合わせた1日あたりの平均来場者数の約2倍にあたります。
 しかし、夢洲につながっている道路は北側の夢舞大橋と、東側の夢咲トンネルの2つだけ。鉄道で夢洲に入ることができるのは、夢咲トンネルの車線と並走する形で延伸工事が進められている大阪メトロ中央線の1路線のみです。
 その代わりに用意されるのが「シャトルバス」で、JR大阪駅や新大阪・なんば・天王寺などの主要駅のほか、尼崎や堺など3か所に設けられる専用駐車場などから毎日、多くのシャトルバスが運行されます。
 シャトルバスなどが会場に出入りできるルートは2つしかなく、万博会場に近い北側の夢洲にある高速の出口あたりから、渋滞が発生することが懸念されています。
 さらに、万博の期間中には、カジノを含む統合型リゾート=「IR」の工事も本格化する見込みで、1日に最大で6000台もの車両が夢洲に殺到する可能性があるのです。
■会場そばに物流拠点のコンテナターミナル 港湾関係者は怒り「20年前から指摘」
大阪港湾労働組合協議会 三宅肇 事務局長
 万博による「交通の混乱」に怒りをあらわにするのが、港湾関係者です。
 大阪港湾労働組合協議会 三宅肇事務局長
「なんでここに誘致したのか。渋滞の問題は今に始まるということではなくて、20年前から我々は指摘して対策を申し上げたのに。とにかく道路が狭い。(夢洲には)2本しかルートがない。迷惑をこうむっているのはそこで働く港湾労働者とそれに関わる人たちだ」
会場のすぐそばには、甲子園球場約15個分にも及ぶ広大なコンテナターミナルが広がっています。ここは関西の主要な物流拠点の1つで、食料や日用品なども取り扱っています。
 渋滞が頻発すれば、私たちの生活に影響を及ぼしかねないのです。
 三宅事務局長は、「開催期間が半年間あり、台風シーズンも重なり、事故が起こったらどうするのか。万博をどうしてもやりたいんだったら、今、我々が抱えている港湾の物流に対して、きっちりともう少し真剣に対応を考えて頂きたい」と訴えます。
 会場建設を担う事業者も、渋滞はさらなる工期の遅れにつながりかねないと警戒します。

 ある工事関係者は、「内装工事や展示物の搬入が10月くらいが一番ピークになると予想される。コンテナターミナルの車が今も昼間に多く走っている中、そことの兼ね合いが心配なところ」と打ち明けました。
■阪神高速の渋滞も懸念…期間中は時差出勤・テレワークの協力要請も
 渋滞が懸念されるのは、会場付近だけではありません。
 湾岸部と大阪市中心部、東大阪市を結ぶ阪神高速・東大阪線では、すでに朝のラッシュ時は、平均で5キロ程度の渋滞が発生しています。ここに、万博会場に向かう車両が加わることで渋滞の深刻化が懸念されているのです。
 大阪府などは、交通の混雑を緩和させるため、万博の期間中、企業に対して時差出勤やテレワークへの協力を要請する方針です。
 ただ、街の人に聞くと、「個人的には無理です。お客さんとの兼ね合いもある」「万博だからねという気持ちにはなるのかもしれないですけど…」などといった不安の声が聞かれました。万博のために企業の協力がどこまで得られるかは不透明です。
 こうした懸念に対して、大阪府の吉村洋文知事は「どの時点でどの時間帯にどういう場所が混雑するのかという予測を詳細に立てて、その対策を打つことが重要。万博で多くの方がいらっしゃることと社会の活動は両立できると考えています」と強調していますが、万博の成功には、私たちの日常生活とを両立させるための有効な対策が求められています。

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