新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
孫たちの将来に禍根を残さないよう、よき日本を「取り戻したい」。

アスリートにとっての酷暑より酷い五輪の無償ボランティアの実態

2019年08月22日 12時16分51秒 | 東京五輪疑惑


各派閥の領袖が総裁候補になるべくお互いに切磋琢磨した自民党の古き良き時代が過ぎ去り、派閥の力が弱り人材不足になったころ、降ってわいたように当時の小泉純一郎首相の後釜に座った安倍晋三。
 
母方の祖父がA級戦犯という輝かしい負の栄光にすがって生きているような男でも、「他に適当な人がいない」という消極的な理由から、そして際立った外交的な成果もないのに、ダラダラと首相在任日数がもうすぐ戦後最長となるらしい。
 
安倍首相 通算在任、戦後最長へ 23日に2798日、佐藤栄作氏と並ぶ]

    
                  【毎日新聞より】 
 
まさに目立った成果があるわけもないのだが、米国への隷属という点に関しては飛びぬけているかも知れない。
 
米国のためなら日本国民から徴収した税金をいくら注込んでも構わないという発想から、全く必要もない大型空母なんかを作らせてしまった。
 
いずもの空母化に『 膨大なハードル』 戸惑う自衛官たち
 
   
ブルネイ沖の南シナ海を航行する護衛艦「いずも」。全長248メートルの飛行甲板にはヘリが2機とまっていた=2019年6月26日(朝日新聞DIGITALより:以下同)
 
   
フィリピン海軍の揚陸艦「ダバオ・デル・スール」(手前)と共同訓練する護衛艦「いずも」=2019年6月28日、フィリピン沖のスールー海
 
   
フィリピン海軍と共同訓練する護衛艦「いずも」(中央)と護衛艦「あけぼの」=2019年6月28日、フィリピン沖のスールー海 
 

   
ブルネイのムアラ沖に錨泊(びょうはく)するいずも=2019年6月25日 

「いずも」はヘリ空母だが、滑走路があり、オスプレイも離着陸できる。
 
話題のF35BSTVOL機は短距離離陸・垂直着陸でき、米国と空自のF35Bが離着陸できるが「いずも」にF35Bは搭載はしないという。  

 
    
さて、東京の最低気温が25℃となり、外では蝉しぐれがひと時の勢いを失い、残務整理にいそしんでいるようである。
 
8月も後半に入り「晩夏」となった。
 
こんな気候になると、来年の五輪期間の酷暑問題なんかが次第に忘れ去られるかもしれない。
 
しかしまだまだ解決していないのが、80000人必要なボランティア問題である。
 
東京2020大会ボランティア」という華々しい宣伝文句とは裏腹なボランティア事情。 
 
2020年の東京五輪で、今度は医者や通訳などの重要な仕事についても完全無償でボランティア募集していることが明らかになった。
 
実際にボランティア募集の勧誘を受け取った者は、「条件を見て1秒で断った」「このスペックの医師を無料で働かせようという精神がすごいわ」などとコメントしており、あまりにも酷い内容に驚いたと言及。
 
五輪のボランティア募集は予想通り、医局経由で配布され、医療技術だけではなく、スポーツ外傷に特化した専門能力や英語力も要求されていたとのことであった。

このような内容を無償のボランティアで募集していることにネット上では批判の声が殺到し、現在進行系で大炎上している。
 
東京五輪のボランティアを巡っては、以前にもにも人手不足から「東京五輪、ボランティア不足懸念で大学に授業日程変更を要請…小中校生も『無償動員』」と学生に半強制的な形で要請していることが発覚し、ネットで物議を醸していた。

ちなみに、ボランティアという単語は「有志」を意味するだけで、無償奉仕や無賃金労働とは全く違う。
 
過去のオリンピックではボランティアにも人件費が捻出されていた。


ところで、ノンフィクション作家・元博報堂社員で2006年同社退職後、在職中に発生した損金補填にまつわる詐欺容疑で逮捕・起訴され、栃木県の黒羽刑務所に1年間服役とい貴重な体験がある本間龍が、1年前にすでにこんな裏話を明かしていた。
 
<東京五輪「ブラックボランティア」中身をみたらこんなにヒドかった>
 2018.08.04 gendai ismeidia
・・・前略・・・
――ここでお話の最初にも出てきましたが、このイベントを取り仕切っている電通についても、関連する点を聞きたいと思います。彼らが4000億円以上ものスポンサー収入を集めているのに、なぜ組織委はボランティアを無償にするのでしょうか。
「これは電通に限ったことではありませんが、広告代理店の使命は、スポンサーのための最大利益を生み出すことです。
単純に計算してみましょう。五輪期間中、一人10日働くとし、日給を1万円、10万人のボランティアに支給した場合、かかる経費は100億円です。全体の協賛費4000億円からすれば微々たる額ですが、払わなければそのまますべて利益になる、というわけです。わかりやすいですよね。
電通は17年度の連結売上高は5兆円を超え、世界一の広告代理店です。今回、電通は、より多くの金をかき集めるため、これまでのオリンピックにあった『一業種1社』というスポンサーへの規制も取り払いました。
もちろんこれは電通だけで決めたことではないですが、それによって前回のリオ五輪からも倍以上の50社(2018年7月現在)という史上最大のスポンサー数、収入になりました。開催まであと2年ありますし、さらに増えていくでしょう。先日はパソナが名乗りを上げましたね」
――それにしてもこの問題は新聞やテレビであまり見かけないですね。
「新聞は全国紙5紙すべてがオリンピックのスポンサーになってしまっており、テレビと新聞はクロスオーナーシップという制度で結ばれていますから、当然こうした問題を深く追及できません。
無償ボランティア問題を扱うということは、これまで概観してきたように、組織委員会や電通の核心的利益にメスを入れることになります。無償だからいい、悪い、交通費を払え、という単純な話ではすまない。だから大手メディアはこの問題を避けて通り、国民になかなか真実が伝わらないのです」
――無償ボランティアには、オリンピックにまつわるさまざまな問題が絡んでいるのですね。
「だれかのために役に立ちたい、助けたい思いは尊いと思います。ですが、その思いを搾取する構造があることを知った上で、参加するかしないかを決めても遅くはありません。先日刊行した『ブラックボランティア』では、問題となっている事実をひとつひとつ提示し、解説しました。まずこの事実を知り、その上で参加するかどうかを判断してもらえたらうれしく思います」

 
「ブラックボランティア (角川新書)」にはこんな書評が載っていた。
 
2020年に予定されている東京オリンピックが、過去のオリンピックとは異なり、いかにボランティアを無償酷使・搾取して利益を上げようとしているアコギな商業イベントかが、客観的なデータと冷静かつ丁寧な調査結果を用いて、大変明快に示されています。いっときのオリンピックの成功と日本の若者の健康のどちらが大切かよく考えて下さい。ボランティアに参加するのは絶対にやめましょう。前回のオリンピックは今ほど暑くなかった1964年の秋10月に、多額の報酬と厚遇を得た多数のスタッフの貢献で成功したものです。酷暑の夏に、無償で、「前回の東京オリンピック並みの働きをしろ」と追い込みかけられ、最後には体壊したところで「はい、あなたの自己責任」。これじゃ人生台無しです。
 
まだ間に合うので、無償ボランティアをやろうとしている若者は今一度、よ~く考えて欲しい、とオジサンは思う。   


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