CTNRXの日日是好日

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

教会の鐘&お寺の鐘 第2章

2023-06-21 21:00:00 | 編集後記/追記

 ■ カルト教団

 カルト(英: cult)

 「崇拝」「礼拝」を意味するラテン語 cultusから派生した言葉である。
 フランス語(仏: culte)
 宗教の宗旨別を意味し、学術用語としてはカリスマ的指導者を中心とする小規模で熱狂的な会員の集まりを指す。
 現在では、犯罪行為を犯すような反社会的な宗教団体を指して使用される。

 《概要

 米国で伝統的に異端的なキリスト教や新宗教に対して使われた言葉である。
 特に1978年に発生した人民寺院事件以降、反社会的な宗教団体に対して「カルト」という言葉がマスメディアで使われ、警戒が呼び掛けられた。
 日本では1990年頃にこの概念が導入されたが、メディアはこの用語に関して慎重な使い方をしている。
 精神科医のロバート・J・リフトンは、カルトの特徴として、崇拝の対象となるカリスマ的リーダーの存在、強制的説得と思考改革、リーダーによる一般会員の経済的・性的・心理的搾取の3つを挙げているほか、
 科学史家のマイケル・シャーマーは宗教団体に限定されない以下のカルトの定義を紹介した。

 ・集団の指導者に対する崇拝
 聖人あるいは神格に向けられるものとさして変わらない賛美。

 ・指導者の無謀性
 絶対に間違いを犯さないという確信。

 ・指導者の知識の広さ
 哲学的な事柄から日常の些細なことまで指導者の信条や口にすることはなんでも無条件に受けいれる。

 ・説得のテクニック
 新たな信徒を獲得し、現状の信仰心を補強するために、寛大なものから威圧的なものまで手段はさまざま。

 ・秘密の計画
 集団は絶対的な真理と道徳観を持ち、信仰の真の目的と計画が曖昧であり、新規入信者や一般大衆には明確に提示されていない。

 ・欺瞞
 入信者や信徒は、指導者や集団の中枢部に関してすべてを知らされるわけではなく、また大きな混乱を招くような不備や厄介事に発展しそうな事件、あるいは状況は隠蔽されている。

 ・金銭及び性的な利用
 金銭およびそのほかの資産を差し出すよう説得される。
 指導者には一人かそれ以上の信徒との性的関係が許されている。

 ・絶対的な真理
 さまざまなテーマにおいて、指導者、あるいは集団が見出した究極の知識に対する自信。

 ・絶対的な道徳観
 指導者、あるいは集団が確立した、組織の内外を問わず等しく当てはまる、思考および行動に関する善悪の基準への盲信。
 その道徳の基準にきちんとしたがえば、組織の一員としていられるが、そうでない者は破門されるか罰せられる。

 日本でカルトとみなされている宗教団体の数は多くない。
 1995年の地下鉄サリン事件や反対派へのVXガス襲撃事件等の凶悪犯罪を繰り返したオウム真理教は破壊的カルトとみなされている。
 旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)も祟りや因縁を騙り、壺や印鑑、多宝塔を詐欺的手法(霊感商法)で販売した信者が有罪判決を受けたり、教団の使用者責任・監督責任が裁判所で認定されたこと、性差別的な教義などからカルトとみなされている。
 その他にも、成田ミイラ化遺体事件を引き起こしたライフスペース、違法行為こそ行っていないがその特異な行動が注目されたパナウェーブ研究所、信者に対する性暴力が問題視された摂理(キリスト教福音宣教会)もカルトとみなされるほか、浄土真宗セクトの親鸞会や日蓮正宗派生の顕正会、自己啓発セミナーなども布教・教化方法に問題があるとされ、カルト視されることも少なくない。
 日本においては戦後、国家機関による特定集団をカルトと名指しする例は一切存在しなかったが、2022年12月9日の参院消費者問題特別委員会において、岸田内閣の河野太郎消費者担当相が「(旧統一教会は)カルトに該当する」と発言し、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)が、反社会的な集団である「カルト」に当たるとの認識が示した。
 政府は「社会的に問題がある団体」(岸田文雄首相)との説明にとどめている。

 また、カルトが行う勧誘やメンバーの支配の手法としてマインド・コントロールが合わせて論じられる。
 例えば、三菱総合研究所と大学生協はカルトによるマインド・コントロールを大学生活で注意すべき危険とし、大学生に向けて注意喚起を行っている。

 《カルトの分類

 ▼破壊的カルト



ジム・ジョーンズは人民寺院の指導者として知られる。

 破壊的カルトとは、一般にそのメンバーが故意にグループの他のメンバーや外部の人間を傷つけたり殺したりしたグループのことを指す。宗教的寛容を啓蒙するオンタリオ州の団体は、この用語の使用を「メンバーまたは一般大衆の間に生命の損失を引き起こした、
 または引き起こす可能性がある」宗教団体に特に限定している。
 反カルト団体である国際カルト研究協会の事務局長である心理学者のマイケル・ランゴンは破壊的カルトを「メンバーや勧誘を利用し、時には身体的・心理的に損害を与える高度に操作的な団体」として定義している。
 精神科医のジョン・ゴードン・クラークは、全体主義的な統治システムと金儲けの強調が破壊的なカルトの特徴であると主張している。
 『カルトと家族』で著者は破壊的カルトを精神病質症候群として定義するシャピロを引用し、その特徴は以下のようなものであると主張する。「行動や人格の変化、個人的アイデンティティの喪失、学業活動の停止、家族からの疎外、社会への無関心、カルト指導者による顕著な精神支配と奴隷化」である。
 ラトガース大学の社会学者ベンジャミン・ザブロッキの意見では、破壊的カルトはメンバーに対する虐待が生じるリスクが高く、それはメンバーがカリスマ的リーダーを崇拝し、リーダーが権力によって堕落することに一因があると述べている。
 バレットによれば、破壊的カルトに対してなされる最も多い告発は性的虐待であるという。神学者のクラネンボーグによれば、メンバーに標準治療を利用しないように指導するグループは危険である。
 これは身体的・心理的被害に及ぶこともある。

 一部の研究者は、破壊的カルトという用語の使い方を批判し、それは必ずしも自分自身や他者にとって本質的に有害ではないグループを表現するために使われていると主張している。
 ジョン・A・サリバは彼の著書の中で、この用語は過度に一般化されていると主張し、人民寺院を「破壊的カルトのパラダイム」として見ており、この用語は集団自殺を暗示していると考えている。

 ▼ドゥームズデー・カルト

 ドゥームズデー・カルトは終末論や千年王国を信じる集団を表すのに使われる表現であり、災害を予測する集団とそれを起こそうとする集団の両方を指すのに使われることがある。
 1950年代、アメリカの社会心理学者レオン・フェスティンガーと彼の同僚は、シーカーズと呼ばれる小さなUFO宗教のメンバーを数ヶ月間観察し、カリスマ的指導者からの予言が失敗する前と後のメンバーの会話を記録し、その研究を後に出版した。
 1980年代後半、ドゥームズデー・カルトはニュース報道の主要なトピックであり、一部の記者やコメンテーターは彼らを社会に対する深刻な脅威と捉えていた。
 フェスティンガーとリーケン、シャッターによる1997年の心理学研究は、人々が主流の運動で繰り返し意味を見出せなかった後に、激変的な世界観に転向することを発見した。
 人々はまた、多くの人が予言的に時代の終わり、つまり世界の終わりを示すと予測された世紀の変わり目のような世界的な出来事に意味を見出そうと努力する。
 古代マヤ暦は2012年で終わるが、人々の多くがこの年に地球を揺るがす壊滅的な災害が起こるだろうと予測した。

 《政治的カルト

 政治的カルトとは、政治活動やイデオロギーに主な関心を持つカルトである。
 政治的カルトと呼ばれるグループは、主に極左や極右の思想を流布し、ジャーナリストや学者から注目されている。
 デニス・トゥーリッシュとティム・ウォルフォースは、彼らがカルトとする米国と英国の約12の組織について述べている。
 別の記事でトゥーリッシュは、次のように述べている。

 『カルトという言葉は、本稿が説明しようとするように、濫用される言葉ではない。
 それは機能不全に陥った様々な組織で観察される特定の一連の慣行に対する略語表現にほかならない』

 1990年、ルーシー・パトリックは次のようにコメントしている。

 『我々は民主主義の中で生きているが、カルト的行動はリーダーの判断を疑おうとしないこと、部外者を軽んじること、反対意見を避ける傾向の中に現れている。
 成熟した人間には不適切な依存欲求があることを認識し、反権威主義的な教育を強化し、個人の自律性と自由な意見交換を奨励することによって、社会はカルトを克服できる』

 イランでは「ホメイニ教団」が「世俗宗教」へと発展していった。イランの作家であるアミール・タヘリによれば、ホメイニはイマームと呼ばれ、「十二イマーム派を十三人のカルトに」している。
 ホメイニの像は巨大な岩や山の斜面に刻まれ、祈りは彼の名で始まり、終わり、彼のファトワは彼の死後も有効である(シーア派の原則に反することである)。
 また「神、コーラン、ホメイニ」や「神は一つ、ホメイニは指導者」といったスローガンは、イランのヒズボラの鬨として用いられている。
 ホメイニの写真は今でも多くの官庁に飾られているが、1990年代後半には「ホメイニの崇拝は色あせていた」とも言われている。

 ▼ラルーシュ運動

 ラルーシュ運動は、リンドン・ラルーシュと彼の思想を推進する政治的・文化的ネットワークである。
 世界中の多くの組織や企業を巻き込み、キャンペーンや情報収集、書籍や定期刊行物の出版などを行っている。
 『ニューヨーク・タイムズ』紙はこの団体を「カルト的」であるとしている。
 この運動は1960年代の急進的左派の学生運動の中で発生した。
 1970年代から1980年代にかけて、アメリカでは何百人もの候補者が「ラルーシュ・プラットフォーム」に基づいて民主党の州予備選挙に立候補し、リンドン・ラルーシュは大統領候補として繰り返しキャンペーンを行った。
 しかし、ラルーシュ運動はしばしば極右とみなされる。
 1970年代から1980年代にかけての最盛期には、ラルーシュ運動は私的な諜報機関を発達させ、外国政府と接触した。

 ▼アイン・ランド協会

 アイン・ランドの信奉者は、彼女の生前は経済学者のマレー・ロスバードによって、その後はマイケル・シャーマーによってカルトと特徴づけられている。
 ランドを中心としたグループは「集団」と呼ばれたが、現在は消滅し、現在のランドの思想を発信する主なグループはアイン・ランド協会である。
 この集団は個人主義的な哲学を提唱していたが、ロスバードは「レーニン主義」的な組織であると主張している。

 ▼統一教会

 朝鮮半島北部出身の文鮮明によって設立された統一教会(統一運動としても知られる)は強い反共産主義の立場をとっている。
 1940年代、文は大日本帝国に対する朝鮮独立運動で共産主義者と協力した。しかし、朝鮮戦争(1950年-1953年)後は、反共主義を公言するようになる。
 文は民主主義と共産主義の間の冷戦を神と悪魔の最後の対立と見なし、その最前線として朝鮮半島の分断があるとした。
 統一運動はその創設後すぐに、蒋介石が1966年に中華民国(台湾)の台北で設立した世界自由民主連盟や、「ラジオ・フリー・アジア」を後援する国際パブリック・ディプロマシー組織である韓国文化自由財団などの反共組織の支援を開始した。
 1974年、統一教会は共和党のリチャード・ニクソン大統領を支持し、ウォーターゲート事件の後に彼のために結集し、ニクソンはそれに対して個人的に感謝した。
 1975年、文はソウルの汝矣島で北朝鮮の軍事侵略の可能性に対する政府主催の集会で、約100万の聴衆を前に演説した。 
 統一運動は、多くの人が第三次世界大戦と核によるホロコーストにつながる可能性があると述べたその反共主義的な活動のために、主流と新興の両方のメディアによって批判された。
 1977年、アメリカ合衆国下院の国際関係委員会国際機構小委員会は、韓国の情報機関であるKCIAがアメリカとの政治的影響力を得るためにこの運動を利用し、一部のメンバーが議会事務所でボランティアとして働いていたことを明らかにした。委員会はまた、ニクソンを支持する統一教会のキャンペーンに対するKCIAの影響の可能性を調査した。
 1980年、統一教会はニューヨークに拠点を置く反共産主義教育組織であるカウサ・インターナショナルを設立した。 
 1980年代には21カ国で活動していた。アメリカでは、福音派やキリスト原理主義の指導者のための教育会議[58]や、上院議員、ヒスパニック系アメリカ人、保守派活動家のためのセミナーや会議を後援した。

 1990年4月、文鮮明はソビエト連邦を訪問し、ミハイル・ゴルバチョフと会談した。文はソビエト連邦で進行中の政治的・経済的変革への支持を表明した。同時期に統一運動は旧共産圏の国にも拡大した。
 1994年、『ニューヨーク・タイムズ』紙は、統一教会の政治的影響力を認め、「アメリカにおける保守的な大義に外国の財産を注ぎ込んでいる神権勢力」であると記述した。
 1998年、エジプトの新聞『アル・アハム』は、文の「極右的傾向」を批判し、イスラエルの保守派の首相・ベンヤミン・ネタニヤフとの個人的関係を示唆している。
 統一教会はまた、『ワシントン・タイムズ』、『インサイト・オン・ザ・ニュース』、『ユナイテッド・プレス・インターナショナル』、『ニュースワールド・コミュニケーションズ・ネットワーク』を含むいくつかのニュースメディアを所有している。
 『ワシントン・タイムズ』のオピニオンエディターのチャールズ・ハートはワシントンDCで最も早い時期にドナルド・トランプを支持した人物の1人だった。 
 2018年にハートはトランプをロナルド・レーガン、マーチン・ルーサー・キング・ジュニア、マーガレット・サッチャー、ローマ法王のヨハネ・パウロ2世と並ぶ人物とみなし、「自由の偉大なチャンピオン」としている。
 2016年に『ワシントン・タイムズ』は特定のアメリカ合衆国大統領候補を支持しなかったが、2020年の再選に向けてトランプを支持した。

 ▼労働者革命党

 イギリスでジェリー・ヒーリーにより指導され、女優のヴァネッサ・レッドグレイヴに強く支持されていたトロツキー主義の政党である労働者革命党(WRP)は、トロツキスト運動に関わるグループ外の人物によって、1970年代から1980年代にかけてカルトであった、あるいはカルト的特徴を示す集団であったと説明されてきた。
 ウォルフォースとトゥーリッシュもそのようにみなしており[74]、元メンバーであるボブ・ピットも同団体を「カルト的特徴」を持っていると認めている。

 ▼グロイバー軍団

 グロイパー軍団は白人至上主義、キリスト教ナショナリズム、インセルの思想を吹き込まれたオルタナ右翼の派閥である。
 この運動のかつてのリーダーの複数は、ニック・フエンテスがそれをカルトのように指導していると非難し、フエンテスが支持者に絶対的な忠誠心を要求し、それを濫用していると批判している。
 フエンテスは「カルト的なメンタリティ」を持っていると賞賛し、自身の運動をカルトと「皮肉を込めて」認めている。
 グロイパー軍団は2021年の合衆国議会議事堂襲撃事件に参加したことでも知られる。

 《経済カルト

 心理学者のスティーブン・ハッサンは、アムウェイやタッパーウェアに代表される連鎖販売取引(マルチ商法、またはMLM)をカルトとみなしている。
 これらは短期間で大規模な利益を得られると謳うが、しばしば急激な投資を必要とし、大半の参加者は資産を失うことになる。MLMはカルトの勧誘に使われる戦術を応用して参加者を集める。
 「ラブ・ボミング」という戦術は、愛情を浴びせることで人を引き込もうとするもので、例えば、ビジネス経験のない女性に対しても「あなたはビジネスをするために生まれてきたのです」と言う。
 情報統制も経済カルトがよく使う手口であり、MLMは会員に対して、ソーシャルメディア上でMLMを批判する人間を「ブロック」するように指導する。
 参加者が勧誘時に謳われたような利益を得られていないことに気づいたとき、グループの上司は「成功しないのは努力が足りないからだ」と叱責する。
 また、参加者を辞めたいと申し出れば、罪悪感を抱くように非難される。
 このほかにも、MLMの勧誘はたびたびカルトが使うマインド・コントロールの手法と結びつけて論じられる。
 MLMはロビー活動に多額の資金を費やしており、また権威付けのために著名人や財界人に多額の講演料を払っている。
 例えば、元アメリカ合衆国大統領のドナルド・トランプはいくつかのMLMのグループに関与していた。

 《一夫多妻カルト(ポリガミーカルト)

 一夫多妻制を提唱し、実践するカルトは、少数派ではあるが古くから指摘されている。
 北米には約5万人のポリガミーカルトのメンバーがいると推定されている。
 しばしば、ポリガミーカルトは法的権威と主流の社会の両方から否定的に見られ、家庭内暴力や児童虐待の可能性に結びつけられ、関連する主流の教団に対する否定的な認識も加わって見られることもある。
 1830年代から、末日聖徒イエス・キリスト教会(LDS、またはモルモン教)の教会員は一夫多妻制、または複婚を実践していた。1890年、LDSの総裁であるウィルフォード・ウッドラフは、LDSが新たな複婚を行わないことを発表する宣言を発表した。
 反モルモン感情は薄れ、ユタ州の州権獲得への反対運動も弱まった。アメリカ合衆国上院のリード・スムートによる1904年の聞き取り調査では、LDSのメンバーが今だに一夫多妻を行っていることを記録し、教会に第二の宣言書を発行させ、再び新たな複婚の実行を中止させた。
 1910年までに、末日聖徒イエス・キリスト教会は新たな複婚を行った者を破門した。
 1890年の宣言の施行により、様々な分派が複婚の実践を続けるために末日聖徒イエス・キリスト教会から離脱した。
 そのようなグループはモルモン原理主義者として知られている。例えば、末日聖徒イエス・キリスト原理主義教会はしばしば一夫多妻制のカルトとして記述される。

 《人種差別的カルト

 クー・クラックス・クランの儀式(1915年) 社会学者・歴史家のオーランド・パターソンは、南北戦争後にアメリカ南部で発生したクー・クラックス・クランを異端のキリスト教カルトとし、またアフリカ系アメリカ人等への迫害を、人間の生贄の一形態として記述している。
 19世紀から20世紀初頭にかけて、ドイツとオーストリアにおけるアーリア人種至上主義カルトの存在はナチズムの台頭に強く影響を与えた。
 現代のアメリカにおけるホワイトパワー・スキンヘッドグループは、破壊的カルトとして特徴付けられるグループと同じ勧誘手法を用いる傾向にある。

 《テロリストカルト

 精神科医のピーター・A・オルソンは自身の著書の中で、オサマ・ビンラディンをジム・ジョーンズ、デヴィッド・コレシュ、麻原彰晃、マーシャル・アップルホワイト、リュック・ジュレ、ジョセフ・ディ・マンブロなど特定のカルト指導者と比較し、これらの個人のそれぞれが、自己愛性人格障害の9項目のうち少なくとも8項目に該当するとしている。
 カール・ゴールドバーグとバージニア・クレスポは自身の著書の中で、オサマ・ビンラディンを「破壊的カルトの指導者」として言及している。
 アメリカ心理学会(APA)の2002年の会合で、スティーブン・ハッサンはアルカイダが破壊的カルトの特徴を満たしていると述べ、次のように付け加えた。

 『私たちは破壊的なマインドコントロールのカルトについて知っていることを適用する必要があり、これは対テロ戦争における優先事項であるべきである。
 私たちは人々がどのように勧誘され、教化されるかという心理的側面を理解する必要があり、それによって勧誘を遅らせることができる。
 カルトの元メンバーのカウンセリングに協力し、そのうちの何人かをテロとの戦いに利用することも必要である』

 『タイムズ』に掲載されたアルカイダに関する記事の中で、ジャーナリストのメアリー・アン・シーガートはアルカイダが「古典的なカルト」に似ていると書いている。

 『アルカイダはカルトの公式な定義にすべて合致している。
 それはメンバーを教化し、閉鎖的で全体主義的な社会を形成し、自称メシア的でカリスマ的なリーダーを持ち、そして目的が手段を正当化すると信じている』

 アルカイダと同様に、ISILもさらに過激で純血主義的なイデオロギーを信奉している。
 その目的は、宗教指導者の解釈によるシャリーアによって支配される国家を作ることであり、彼らは健康な男性メンバーを洗脳して、教会やシーア派のモスクなど、計画的に選定された民間人を含む敵に対して、自動車爆弾などの装置を使って特攻するよう命じている。
 メンバーはこれを正当な行為、義務であるとさえ考えており、この政治的・軍事的行動の究極の目標は、最終的に集団のイスラム教の信念に従って世界の終わりをもたらし、彼らの敵のすべて(すなわち彼らの側にいない者)が全滅する終末論的最終決戦に参加する機会を持つことである。
 そのような試みは2017年に失敗に至ったが、生き残りの大部分がテロリズムに回帰した。

     〔ウィキペディアより引用〕