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「聴覚障害の講義保障を受けて」

2005-12-01 13:57:50 | ニュース
レポーター:ニシやん

2002年10月 和光大学で「聴覚障害の講義保障」という学習会が行われました。聴覚障害者の方を交えて、情報保障・ノートテイクとは何か、を実際に体験するという内容です。
学習会の始めは二人組みになって自己紹介を筆談を使って紹介し合うことをしました。次に、ノートテイクを実際に行いました。ノートテイクとは、授業の内容や講師の話しなどをノートに書いて伝える事です。ノートテイクを行う意義とは障害者の方を授業にリアルタイムに参加させる事であり、講師が話すことをすばやく理解し、要点をまとめて文にしなければなりません。これらの事に注意しながらノートテイクを行うのです。これを90分も行うのは至難の業です。また、人間関係に関しても様々な問題があり、ノートテイカーと気が合わなかった場合、内容をもっと書いて欲しくてもはっきりとは言いずらい、などと悩みは尽きません。
最後にノートテイクに関する問題で実際に困っている事を題材に皆でディスカッションをしました。今回は「講義中にビデオを流した場合どのようにしてノートテイクをすればいいのか」というテーマについてです。解決策として、「先生にノートテイクをさせる」、「ビデオを要約したプリントを作る」などと様々な案が出ました。この時、僕のグループには幸運にも聴覚障害者の方と一緒だったので、僕は初めて聴覚障害者の方とお話(筆談)する事が出来ました。最初は何を話せばよいのか解らず少々戸惑っていましたが、段々と慣れてきて、最後は手紙を書いているような感覚になっていったのです。しかし、「話す」ということでコミュニケーションが取れない不便さを、身を持って知りました。この学習会を通じて聴覚障害者の方々の様々な諸問題や悩みの一部を理解する事が出来ました。この記事を書いている僕自身ノートテイクや聴覚障害者の方と接するのは今回が初めてなので、このような体験が出来た事を幸運に思います。この体験を通じて今後、少しでも何か出来る事をしてみたいと思いました。

モデレーターのコメント
聴覚障害はコミュニケーションの障害といわれることがあります。聞こえないということで様々なことが奪われます。そのひとつが学ぶ権利です。聴覚障害者も聞こえる人と同じように講義が受けられるようにするためにノートテイクは大切です。
聴覚障害者はひとりひとり情報保障の適した形は違います。それは聴覚障害者ひとりひとりが違うからです。このような問題は対話を通じながら少しずつ解決していくことが必要でしょう。とにかく、困ったら話しあおうということを大事に一歩一歩やっていくことだと思います。

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