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『“It”と呼ばれた子 』

2006-06-08 20:14:15 | ニュース
レポーター:紗織

この本は著者・デイヴ・ペルザー(Dave Pelzer)が幼い頃に実体験し語られたお話です。デイビットは州史上ワースト3を記録する 児童虐待を母親からうけてきた。それは信じがたいものばかり。食べ物は滅多にあたえてもらえず、こっそり食べて見つかれば吐かされる。暴力をふるわれしまいには、オーブンの火であぶられアンモニアを飲まされたり塩素ガスをすわされたりした。
『なんで僕だけ?前の優しいお母さんはどこに行ったの?』こんな虐待をうけながらもデイビットは母親を信じたかった。だが名前さえ呼んでもらえなくなった・・・That Boy(あの子)からやがてIt(それ)と呼ばれるように。父親にも助けてもらえない。そんな孤独の中で虐待にたえ生きようと頑張っているデイビットに心うたれます。こんな事が実際にあるなんて・・・なぜこのような事がおこってしまったのか?現在でもおこりうる虐待問題を考えなおさせられる本だと思います。
著者デイヴ・ペルザーは「生き抜く勇気の尊さを、子どもたちにも知ってほしい」と思いこの本を書いたそうです。その後の彼の生い立ちが書かれた少年期(ロストボーイ)・青春期 ・完結編(さよならIt)もでていますので是非読んでほしいと思います。

モデレーターのコメント
 人間にとって関心をもたれないことがもっともつらいことです。マザーテレサもノーベル平和賞の受賞式でそのことを強調しています。特に身内にある人からの無関心や虐待は、人間の心をすさんだものにしていきます。そうした環境の中で人間はどこまで人間性を保つことができるのかをこの作品は考えさせてくれるようですね。

ピースキー:
(1)生命の尊重  (2)非暴力  


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2 コメント

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私も読みました (吉重公一朗)
2006-06-09 15:16:36
それでも生きていく子供の強さみたいなものを感じたから、最後まですぐ読めました。絶対にあってはならない事だけど、自分が親になったときにないとは言い切れないからとてもこわいですね。
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読んでみようと思いました。 (石井)
2006-06-09 15:22:17
友達からもこの本は薦めらたことがあります。

子供にとって親から愛してもらえないということはどれだけ辛い事なのか、考えるだけで悲しいことです。

なぜ虐待が起こってしまうのか、どうやって防ぐか、社会問題の大きな課題のひとつだと言えるものだと思います。
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