カラスの雛の巣立ちの全てがご安泰と言う訳ではない事はもう皆さんもご承知の事と思う。今回登場する雛も巣立ちに失敗し危うく命を失う所だった。８月の初旬、知人から「カラスが興奮して人を攻撃している」とう連絡が入った。その場所は春にブトが造巣して間もなく撤去された場所である。つまり再営巣だという事だ。私は５月下旬になってもこのブトが再営巣しないようだったのその後は見に行く事がなかった。その後６月に入ってから再営巣した事になる。
現場へ到着するとすぐに地面を鳴きながら歩いているブトの雛の姿が目に入って来た。良く見ると跛行があり、翼も傷めているようである。これでは飛べる筈もない。
雛は１羽だけなのだろうか？ と思いながら辺りを探した。すると兄弟がいたではないか。こちらは枝にちゃんと止まっていて今のところは心配なさそうである。
私は今まで何度もこのような状況を経験している。結末は雛にとっては悲惨な結果ばかりだ。しかし以前からある方が「保護して飼育する事が出来る」と言ってくれていた事が頭にあり、すぐにこの雛を病院へ連れて行く事にした。獣医師の話では、まだ骨が柔らかいのですぐに回復するとの事だった。数日間入院してその間に私はケージなどの用意をする事にした。
こうして知人が迎えに来るまでの間、私との生活が始まった。取り合えず単純に「カァー」と名付けた。（＾＾： その後保護してくれる方が「羽垢」という素敵な名前を付けてくれた。良かったね。羽垢！！
羽垢は翼を怪我しているのでケージに入れっぱなしにしておくと擦れて出血してしまう事が多かったの部屋に新聞紙を敷き詰めて放し飼い状態にした。巣立ち直後の雛とはいうものの何にでも興味を示す辺りはさすがカラスである。
羽垢は窓辺がお気に入りのようである。
羽垢は日中、部屋の中を自由に遊び回っていたようで意外な所にも糞があった。カラスに限らず野生動物の回復力って凄い。骨折して跛行していた足もすっかり良くなったようである。翼の方は時々出血はしているものの大丈夫そうである。
私は羽垢の兄弟の様子を毎日見に行った。カァーを保護した翌日は親に蹴られるのを覚悟していたのだが、実際にはそんな事はなく親は私の事に気が付いていても鳴き声一つ出す事がなかった。このブトは大人しいのだろう。５月に巣の撤去なんて必要なかったのかもしれない。
親はいつも見張り場でじっと見守っていた。しかし羽垢の兄弟の姿は２週間程で見られなくなってしまった。親の行動から考えても死んでしまったと考えるのが妥当だろう。
羽垢が来て数週間が経ったある夜の事である。部屋に入り羽垢をケージに戻そうとしたのだが姿がない。そしてお気に入りだった場所の窓のサッシが開いている。我が家には猫がいるので日頃からサッシが開かないようにガムテープで止めてあった。しかしサッシを引っ張っているうちにはがれたようである。つまり羽垢はサッシを開いて出て行ってしまったという事になる。暗かったが周辺を探してみた。しかし見当たらない。翌朝も保護した場所や自宅周辺を探したのだがはやり見当たらない。結論付けるなら羽垢は今度こそちゃんと巣立ちをする事が出来たという事になるのだろうか？
私自身、このような結末になるなんて想像もしていなかった。あれから２ヶ月が経過したのだが未だに翼に怪我の痕があるブトがいないかと気になって仕方がないのである。カァー・・・・・羽垢、何処かで元気に暮らしていると信じているからね。短い期間だったけど君と暮らした事は決して忘れる事はないからね。
お空に戻れたカァーちゃん、元気で飛び回ってね。
私が迎えに行く前に待ち切れなくて本当に羽ばたいてしまったけど（笑）
きっと元気に過ごしてますよ！あの子の運の強さを信じましょう。ブトボソさんに見つけられ、保護された時点で強運な子です。
短い期間でしたが楽しかったです。毎日部屋の掃除に1時間掛かりましたが、今となっては良い思いです。時々変なところに糞の痕跡を見付けます。（＾＾）
いつも窓辺で外を眺めていました。近所のカラスが電電に止まって鳴いていると興味津々だったようです。そうこうしているうちに、外へ出たくなったのでしょうね。元気に羽ばたいていると思います。
素敵な名前を付けてくれたのに、自分で巣立って行ってしまいました。いろいろとありがとうございます。羽垢のような雛は毎年たくさんいます。来年もひょっとしたら頼りにしてしまうかもしれません。（＾＾）
羽垢は今頃仲間と一緒に移動しているのだと思います。
今まで何度も同じ光景に遭遇しています。いつも悲しい結末になってしまいますね。本当なら可哀想な雛の全てを救ってあげられたら良いのでしょうけど現実的には不可能ですね。
羽垢は運の強いカラスだと思います。元気にしていると信じています。
元気なりっぱなカラスに成長して欲しいですね。
はい、そう思ってくれたら嬉しいです。
きっと元気に暮らしていると思います。運の強い子ですからね。（＾＾）
人間の行き過ぎた環境破壊が、大切な命を奪い続けていることに私たちも真剣に向き合わなければならないと思います。
羽垢やその兄弟もきっとどこかで元気に飛び回っていることを願っています。
人間は気が付かないうちに自然をどんどんと破壊しています。最終的には我々人間に返ってくるとおもうのですが、誰もそんな事は考えないのでしょうね。
羽垢と兄弟、きっと、きっと元気に生きていますよね。