カラス

カラスと共に生き物の世界を覗き見る

おしどり夫婦

2006-04-29 04:53:27 | その他

 「おしどり夫婦」という言葉を聞いた事があると思う。いつも一緒で仲むつまじい夫婦の事を指すらしい。言葉の由来はカモ科のオシドリから来ているのだろう。オシドリに限らずカモ科の鳥は♀が抱卵を始めるまでは本当に仲むつまじく、羨ましい限りである。

 最近はカモ類が営巣場所を探してうろうろとしている姿を見掛ける機会が増えている。番で茂み等へ向かい、♂が最初に様子を見て、その後「クックックッ」という小さな声で♀に合図する。♀もそれに応えるように合図している。♀は茂みへ入り営巣場所候補を物色している。その間♂は周辺を見張りながら「クックックッ」と鳴いている。この姿を見ていると限り「おしどり夫婦」という言葉がお似合いだろう。

 しかし実際には♀が抱卵を始める頃になるとあんなに深かった番関係は消滅してしまい、♂はまた新たな♀探しへの旅を始める。時々もてないのか求愛がヘタクソなのか、手当たり次第に求愛している♂を見掛ける。悲惨な場合は子連れの♀でさえ襲い掛かって行く。しかし子を持つ母は強い者で♂を引きずり回す勢いで追い払う事がある。この時の♂の情けない表情をみていると気の毒な気にさえなってしまう。どの世界にも不器用な者は存在する。

 カモ類は営巣の他にも♂の♀に対する気遣いがある。皆さんは気が付いているだろうか?番になっているカモ類が一緒に飛んでいる所を・・・・・・。♀が前で♂が後ろにいるのである。これは♀を守る為と言われている。前方からの危険は自分で確認出来るので大丈夫だが、後方からの危険は自分では確認出来ない。そこで♂は♀の後ろを飛び♀を守っているのである。もちろん♂自身は自分の後ろの危険は分からないだろう。♂は自分の身を犠牲にする覚悟で♀を守っている事になるだろう。

 そこまでしておしどり夫婦を築き上げていたにも関わらず番関係は意図もかんたんに解消してしまう。全く不思議な世界である。人だったら社会的にいろいろと問題視される事だろう。

 ちなみにカラスは本当の意味でおしどり夫婦といえるだろう。年中一緒に行動し、繁殖期になるとそのいちゃつき振りは右に出る者がいない程濃厚である。現在は抱卵中の番が多いので♂から♀への求愛給餌も頻繁に見られる。また♀も普段以上に♂に甘えている姿も見掛ける。

画像:マガモ番

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変化4

2006-04-27 05:23:07 | 行動

 いじめられっ子が姿を消して1週間を過ぎようとしている。親の抱卵も上手くいっているようで、♂は縄張りすれすれを飛行しているカラスを追い立てている。私はカラスの空中バトルが好きである。2羽が全く同じ飛び方で進み、追われているほうは時々「アァ~」と鳴いている。追いつかれて2羽が急降下して来る。より激しくなると巣にいる♀も加担して来る。こうなると近くにいた無関係のブト達も参加して来る事があり、そうなるとまるで大乱闘の世界である。これを幾度となく繰り返されるうちに侵入者も堪りかねて退散する。しかし♂はすぐには見張り場に戻らずに、辺りを旋回して様子を伺っているようである。納得が出来たのか再び見張り場へ戻り任務を遂行する。

 公園内で一番乗りのボソにはそろそろ雛が誕生している筈である。♂の♀への給餌回数が増して来ているので間違いないだろう。何羽の雛がいるのだろうか?早く巣からチューリップのような嘴が見える所を見たいものである。しかしもう少しお預けになるだろう。

 いつもなら「繁殖する気があるのか?」と心配させられる水飲みボソであるが、数日前やっと抱卵に入った。今度は間違いないだろう。♀の抱卵の声も聞こえている。今回はちょっと気合が入っているのか水飲みボソもちゃんと見張っているではないか!!これは夢ではなく現実の事なのだ!!

 ここ数年水飲みボソに雛の誕生は見られなかった。巣を襲撃されてしまった事もあったが、ほとんどの場合雛が孵化する頃になると抱卵を止めてしまい、新たに巣を作り始めるといったパターンが多かった。しかし2回目はすぐに放棄してしまいそれっきり・・・・・。と状態であった。

 ここで気掛かりなのは養子の存在である。じつは最近養子への態度に変化が見られるようになった。♂♀共に養子を少しだけではあるが、追い立てるようになった。追い立てるといっても低空飛行で近寄り、翼で軽く触れる程度にものである。養子は一旦近くの枝へ避難するのだが、また水飲みボソの側へ近寄る。♀のほうが養子の存在が気になるのか、枝に止まっていても追い払う事がある。養子はショックかも知れない。

 今までは水飲みボソにべったりだった訳なので、態度の急変は理解出来ないのかも知れない。養子は養子でしきりに細かい枝を集めてあちこちに「巣もどき」を造っている。見よう見真似である。それでもたまには仲良く3羽で地面採食をしている事もある。不思議な一家である。「もしかして養子がヘルパーになるかも??」と期待していたのだが、今の状態から察するとそれは難しいかも知れない。

水飲みボソ(お気に入りの貯食場)

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烏本2

2006-04-24 17:22:24 | 烏物

烏本第2段です。今回は絵本です。

 「からすのパンやさん」です。この絵本の事を「面白くない」という人もいるようですが、私はとても可愛いと思い読みました。出てくる雛も可愛いし、仲間のカラス達も可愛いです。森の中に本当にこんなパン屋さんがあったら毎日買いに行きたいと思いました。物語はとてもほのぼのとしています。人間生活と似ているような部分もあります。お薦め絵本の一冊です。

 DVDにもなりました。こちらは絵本では表現されていなかったお店の掃除が加えられています。歌を歌いながらパンを作るシーンもあります。絵本がそのままDVDになっています。とても可愛いです。

「からすのパンやさん」

「からすのパンやさんDVD」

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渡り

2006-04-23 16:24:51 | その他

 毎年この時期になると公園内は鳥達の囀りで賑やかになる。先日から一斉に夏鳥たちがやって来た。もちろんまだ渡り前の冬鳥たちもいる。四季を通した鳥たちを見ているような気にさえなる。期間限定になるのだがとても豪華な時を過ごす事が出来る。

 いつも先人を切ってやって来るのはキジバトである。私はキジバトは綺麗な羽色をしていると思う。ドバトより体つきはスマートな感じする。鳴き声も特徴があるので一度聞いたら忘れないだろう。ドラマなんかでも度々使われている。

 次にやって来たのはモズである。モズは「小さな猛禽」と言われている。確かに自分と差ほど変わらない大きさのカラ類を捕食してる所を目撃した事がある。モズがいるとスズメやカラ類はすぐさま警戒声を発している。小さいながら貫禄十分である。モズは遠くからでも識別が可能だ。枝に止まり尾羽をクルクルと回転させているからである。こんなポーズを取る鳥は多には見かけない。同じように尾羽をフリフリしながら歩くセキレイ類とはいる場所が違う。

 公園の至る所で美しい囀りを聞かせてくれるのはアオジだ。アオジはその種名とは裏腹に青くはなく、黄色っぽい羽色をしているホオジロ科の鳥だ。ホオジロ科の特徴として挙げられるのは「尾羽の両側が白い」という事だろう。しかし例外もいる。それは「クロジ」である。クロジは毎年やって来るのだがその数は少ない。囀りもあまり聞かないのだがちゃんと番でやって来る。

 夏鳥と言えばバラエティに富んだ羽色が多い。特に青や黄色の鳥は人目を引く。青い鳥でいつも早くにやって来るのはルリビタキである。しかし♀は褐色で地味である。ルリビタキはヒタキと付いているがツグミ科の鳥である。ツグミ科の鳥のは「小型」と「大型」がある。ルリビタキは小型に属する。しかし♂が綺麗な青になるまでには3年程掛かるらしい。青くなる前の若鳥は♀と余り変わりない。♀が囀っているのかと思うとそれはまだ中途半端な♂である。何となく騙されたような気がしてならない。

 公園内を歩いていると「ツィー」と鳴きながら樹上へと逃げ去る鳥がいる大型ツグミ類だ。やって来たのはクロツグミ・アカハラ・マミチャジナイである。アカハラのお腹の赤みをなくした感じのシロハラもいる。しかしシロハラは基本的には冬鳥なので、渡り最中の旅鳥になるのだろう。大型ツグミ類の囀りはこれまたとても綺麗なのである。公園中に響き渡ると言ってしまうと大げさになりそうだが、かなり離れた場所にいても耳にすんなりと入ってくる。特に見た目も美しいクロツグミはとえも人気のある鳥である。

 繁殖のために渡ってきた夏鳥たちはこの公園で羽を休め、栄養を補給し最終目的地である繁殖地を目指して移動して行く。まだこれからやって来る鳥もたくさんいる。もう少しその美しい姿と囀りを楽しむ事が出来そうである。

画像:ノビタキ♂

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変化3

2006-04-21 16:46:44 | 行動

 いつになったら春らしい心地よさを実感出来るのかと思いながら、早いもので4月もあと10日もしないうちに終わろうとしている。私の記憶では4月に入り一日中晴れていた日はなかったのではなかろうか?実に寒い春である。そんな中カラスを始め鳥達は繁殖に忙しい。

 公園ではブトも抱卵を開始した。これでブトとボソ共に抱卵をしている事になる。最近あまり登場する事がなかったいじめられっ子だが・・・・・実は姿を消したのである。

 いじめられっ子は親が抱卵を開始する頃に申し合わせたかのように姿を消してしまったのである。実はいじめられっ子は昨年も同じように姿を消していた。戻って来たのは親の雛が巣立ち少し落ち着いてきた7月上旬であった。今回もきっと戻って来るだろうと信じている。

 しかし今まで毎日いじめられっ子と顔を会わせる事が日課になっていたので気が抜けたような感覚に陥る。それでも「もしかしたら戻って来ているかも?」という期待からなのか、よく止まる木の周辺を探してしまうのだ!!

 いじめられっ子が一体何処で何をしているのかとても気になるのだが探そうにも探せない。自分の周りにカラスが集まると途端に逃げ出してしまうので余計に気になってしまう。

 果たして他のカラス達と行動を共にしているのか?それとも公園にいる時と同じで一人でいるのだろうか?昨年戻って来た時も特に痩せているとか翼がボロボロになるとかいった事はない。つまりちゃんと食べている事になる。いじめられっ子がゴミステにいる所も見ているので、餓死するという事はないと思っている。

 親の雛が巣立つのは6月中旬になるだろう。その頃にひょっこりと現れるのかも知れない。何れにしても元気でいてくれるのなら少々寂しくても我慢が出来るという事である。いつの日か仲間を連れて戻って来てくれる事を願わずにはいられない。

画像:いじめられっ子

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厳冬期2

2006-04-19 21:02:25 | 行動

 今年の冬は雪が多かったのだが、気温もそこそこ低めだったので木が倒れてしまう程の雪害はなかった。それだけでも良かったと思っている。現在雪は日陰の場所に申し訳なさそうに残っているだけになった。

 厳冬期といえば「鳥達は何を食べているの?」と聞かれる事が多い。一見すると雪に覆われて食べ物なんて全くないかのようにさえ感じてしまうのも無理はないだろう。しかし食べ物がなかったら鳥はわざわざ長距離を移動して来る筈がないのである。越冬というと「寒さから回避する為に移動する」と思っている人が多いと思う。もちろん寒さから回避という意味も多少はあるのだろうが、本当の目的は「食べ物」である。

 今年の冬鳥の面々には多少の変化があった。渡り鳥なので毎年変動があって当たり前なのだが、今年は公園の冬鳥代表格の「シメ」の姿をほとんど見る事がなかった。シメといえば、あの太い嘴と隈取りをしているような目元が特徴のアトリ科の鳥だ、尾羽が短い分、ずんぐりむっくりに見える太っちょさんである。

 このシメが来なかった事で餌台のヒマワリの消費が激減したのである、シメは餌台のヒマワリを長時間に亘り占有して、他の鳥を寄せ付けない傾向にある。シメと同じくしアトリも姿を見せる事がなかった。アトリとシメのヒマワリバトルも楽しみの一つであった。

 餌台といえば主役はスズメである。ここ数ヶ月何かと話題の多いスズメであるが、この公園に至ってはスズメに大きな変化は見られない。正確な生息数を把握している訳ではないが、樹洞や巣箱にはいつものようにバトルが繰り広げられている。ここにいる限りではスズメの減少は別世界のようにさえ感じてしまう。

 その反面、日頃都市公園ではほとんど姿を見せる事のないカケスが来ていたのである。カケスは見た目が美しく大きさもあるので、鳥を探せない人でも容易に見付ける事が出来る鳥である。物まね上手で今年もいろいろな鳴き真似を披露し、人々の耳を楽しませていた。

  厳冬期の鳥が何を食べているのかをじっくりと観察しているのも実に面白い。3月に入ると木々の芽も膨らみ始める。そうなるとそれを狙って多くの鳥達が集まって来る。膨らんだ冬芽には脂肪分が豊富らしく、これから北へ帰る鳥達にとって欠かす事の出来ない栄養素になるのだろう。特に人気なのはカラマツだ。

 カラマツに集まっていた鳥は「スズメ・カラ類・カケス・レンジャク類・カラス類・ヒヨドリ・ウソ・シメ・ツグミ・・・・・」と挙げたら切がない。そう、ほとんどの鳥がカラマツの膨らんだ冬芽を食べている事になる。

 地面に目をやると黄色い小さな鳥が集団で採食している。この鳥はマヒワである。マヒワはカラマツにも集まるが、地面に落ちている種を啄ばんでいる事も多い。気が付かないで歩いていると目の前をたくさんのマヒワが飛び立つという事もあるくらいだ。目を凝らして見るとマヒワの集団の中にベニヒワが数羽混ざっている事がある。

 これから5月頃までカラマツを見ていると鳥の姿を多く見る事が出来るだろう。人気の鳥であるイスカもそろそろやって来る事だろう。楽しみである。

画像:ハシブトガラス

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犠牲

2006-04-16 20:23:19 | ブトボソの呟き?

 嫌な事が起こってしまいました。野鳥も犠牲になってしまったようです。世の中何かがおかしいと思います。

公園に落ちていた煮干し食べて?犬が中毒症状…長野

犬中毒死の公園、立ち入り禁止解除

このニュースはもう見る事ができません。

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癒し11

2006-04-15 06:05:37 | 癒し

 2月に生まれて2ヶ月が過ぎた。もうこんなに大きくなった。遊びも激しくなり、家全体が彼らのオモチャ箱と化している。実に賑やかである。

 今月からこの子達も旅立ちが始まる。既に日程が決まっている子もいる。こんなに大きくなっても母親のオッパイが恋しいのだろう。生まれた頃は母親の体の5匹ちゃんと納まっていたのだが、いまでは2匹が限界だろう。

 すかり大人びてきた子もいる。母親の真似をして兄弟を舐める子や子猫を守っているかのように、じっと様子を見ている子・・・・・。頼もしい限りである。

 今日何か緊張する事がある方は、この画像を見て癒してからお出かけ下さい。そして帰って来た時、再び癒されて下さい。家族全員集合の画像はこれで最後になると思います。次回は子猫の数匹が旅立った後になるでしょう。

生まれた直後の画像はこちら

こちらは癒しちゃんです。

大人びたと思いませんか?最初の画像と比べて見て下さい。でも十分面影があります。

 

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投棄2

2006-04-13 06:27:59 | ブトボソの呟き?

 雪融けも進み地面が顔を覗かせて、待っていたとばかりに福寿草やクロッカスが顔を出す。太陽に向かって真っ直ぐに・・・・・。太陽が当たらない日は貝のように花びらを閉じて、再び太陽が降り注ぐ時をじっと待っているようだ。この種の植物を見ていると躍動感が伝わってくるようで頼もしい。

 雪融けが始まると嬉しさと共に恒例のある物も顔を出す。それは犬の糞である。ただの糞ならすぐに気が付き避けて通る事も可能だが、越冬物になると土とほぼ一体化しており判別が付き難い。従って歩行時に何か妙な感触が足の裏を通じて伝わってくる。どうやらヒットしてしまったらしい。

 しかし「勘違いかも知れない」という吐かない希望を持ちつつ靴底を確認する・・・・・。しかし勘違いでも夢でもない。靴底には溝を埋めるかの如く隙間なく越冬物が詰まっていた。こうなると何もかも投げ出して、靴底から越冬物を排除するしかない。放っておくと次第に臭いも伴なってくる羽目に陥る。

 排除する為には溝にはまる太さの枝は必需品だ。幸いな事に雪融け時には地面にたくさんの枝が落ちていてとても助かる。「もしかしてこういう時の為に落ちているのか?」とさえ錯覚してしまうのである。いや、そんな筈はない!!

 何とか越冬物と奮闘して靴底を綺麗にする。「よ~し!これで大丈夫。綺麗になった!」と満足な気持ちになる。しかしそこが落とし穴で越冬物があった場所は記憶から消し去られてしまっていたらしい。再びあの妙な感触が伝わってきた・・・・・。ハハハー!!連続ヒットではないか!!私の心の中には情けなさと怒りが込み上げてくる。

 公園の春先は越冬物以外にも様々な物が顔を出す。雪に埋もれて見付からなかっただけである。特に越冬物は本当に性質が悪い。私以外にもきっと同じ目に遭っている人がいるに違いない。

 しかしこの犯人は「犬」ではなく「人」である。犬は生理現象という当たり前の事をやっているに過ぎないのである。問題になるのは犬を伴なって訪れる飼い主である。しか~し、これらの規則違反の人に注意をしようものなら早送りで聞いている音楽のように聞き取れない程の早口で反論してくる。いや、反論というよりは屁理屈というのが適切かも知れない。

 彼らの屁理屈はりっぱな物で国会の代表質問に匹敵する面白さがある。それぞれ工夫を凝らした屁理屈が飛び交い、こちらが口を挟む余裕は全く与えられない。これだけ話せれば3分スピーチの際に言葉が詰まる事もあるまい。一通りスピーチが終わるとその場を立ち去る。数日後再び同じ人に出くわすとそそくさと方向を変えて姿を消す。

 私は公園を散策する際に季節によって上を見る時と下を見る時がある。しかし下を見るのは越冬物を探すためではなく別の目的なのだ。糞が落ちていない公園があるのなら是非と行ってみたいものである。ひょっとしてそこは楽園なのかも知れない・・・・・。

画像:ハシボソガラス 

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烏物9

2006-04-12 18:57:21 | 烏物

 烏物第9段です。京都の新熊野神社の烏物です。

 「やたがらす道中安全守り」です。これを持って旅に出たいです。

 「やたがらす絵馬」です。2種類あり、こちらはちょっと太めの絵柄になっています。

 こちらは格好良い絵柄だと思います。

 「やたがらす置物」です。私はこれが一番のお気に入りです。私は番にしてみました。写真なので感触が伝わらないのですが、なかなか綺麗な作りになっています。嘴に穴が開いているので別な物を差し込んでも使えそうです。

詳細はお問い合わせ下さい。ファックスが良いと思います。

『新熊野神社』

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水辺5

2006-04-10 19:41:15 | その他

 雪融けが始まり、木の根元付近では地面が顔を出していた。鳥達が顔を出した地面に群がっている光景を目にする事が多くなった。私は春の気配に誘われるかの如く水辺散策へと出掛けたのである。

 予想より早い雪融けで、所々雪が残ってはいるものの自転車で走る事が出来た。好スタートを切る事が出来たのである。水辺に行くと最初に訪れる場所はもう既に決まっている。そう、大浴場である。しかし繁殖期に入るこの時期は大浴場に来るカラスの数は激減してしまい心なしか寂しさを感じる。

 何羽かのブト・ボソの集団が水浴びをしていた。隣にはオオセグロカモメがやはり水浴びをしていた。川の流れに沿うようにマガモとカワアイサが進んで行く。中州付近ではハクセキレイが石伝いに囀りながら跳ね回っていた。上空には翼を広げて悠然と舞うトビの姿が目に付いた。

 大浴場を満喫した後更に進んで行くと、巣造りに忙しそうなボソの番を見つけた。しばらく彼らを観察してみる事にした。「巣の場所は何処だろう?」と思いながら様子を見ていると中州に目新しい巣があった。その近くの地面で細かい枯れ草を嘴一杯にくわえているボソがいる。既に産座集めに入っているこの番の巣に間違いないだろう。番の1羽が相手の巣材集めを待っているようだ。何ともけな気な行動ではないか!!

 2羽で巣に向かい飛んで行った。しかし巣に直行はせずに近くの枝に止まり危険がないか様子を伺っていた。危険がないと判断したのか、1羽が巣に入っていった。その後を追うようにもう1羽が入る。すると最初の1羽が出てきて近くの枝に止まった。どうやら♂のようである。すぐに見張り態勢に入り、巣の方をじっと見据えていた。

 後に入った方の♀は産座に座り込んで体に合うように調節しているのだろう。ある程度完成しているようなので後数日後には抱卵に入るに違いない。今度来る時には抱卵している事だろう。雛の誕生が楽しみである。

 更に進むと違う川との合流点に差し掛かる。このエリアは結構面白いのである。何気に見ていると体の半分が黄色いセキレイがいた。そう、キセキレイである。最近夏鳥で見掛けるといったらキジバトばかりだったので、とても新鮮に感じられると共に冬鳥と夏鳥の入れ替えが始まっているのだと実感させられた。キセキレイの囀りもとても美しい。この日は2羽のキセキレイが縄張り争いを繰り広げていた。♀の姿はまだ見かけない。もう少し後になるだろう。

 上空から大きな鳥が急降下して来た。「誰だ?」と思い目をやるとそれはアオサギだった。彼らは年々北海道でも越冬数が増加しているらしい。確かに厳冬期にアオサギを見た事がある。アオサギは川へ舞い降りるとすぐに水面に吸い付かれるように何かを見ていた。獲物の小魚である。ターゲットを絞り一気に嘴を突っ込む。一瞬の早業である。何度か繰り返してお腹が満たされたのか、下流へ向かって飛び去った。彼らもこれから繁殖期に入る。

画像:いじめられっ子親

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繁殖2

2006-04-08 17:38:56 | 繁殖

 公園一早いボソが抱卵を始めた次の日、もう一組のボソが抱卵を始めた。良し!良し!と思ったのも間だった。次の日から天候は真冬のようになり吹雪いていた。気温も一向に上がる気配がない。抱卵中のボソは大丈夫かと思い様子を見に歩いてみた。

 吹雪と低温といっても真冬とは少し違い、べた雪で足取りも重く感じられた。先ずは最初のボソの様子を見ると吹雪きの中ちゃんと抱卵しており、♂も見張っていたではないか!!本当に感心してしまう。

 安心して次のボソへと向かうと何だか雰囲気がおかしい。昨日まで聞こえていた鳴き声もなく、見張っている♂の姿もない。巣には雪が積もっていた。「これはおかしい」と思い、しばらく待って見る事にした。

 しかしボソは戻って来る事はなかったのである。一日で放棄した事になるだろう。抱卵の次に日にこの悪天候だったからだろうか?とても残念である。この番は昨年も雛の誕生はなかった。今年こそは頑張ってもらいたいと思っていたのだが・・・・・。

 その次の日いつものようにカラス達の様子を見がてらゆっくりと散歩をしていた。ブトの早い番は巣がほとんど完成しているようだ。後は時期を見て抱卵に入るだろう。実はこのブトは古巣を使っているので造巣スピードが早いのである。

 一通り観察が終わり、昨日のボソの所へ行くとなんと番で枝を運んでいるではないか!!そう再営巣を始めたのである。これは本当に嬉しい事である。今回の巣も場所的には前回の巣と数メートルも離れていない。しかしちょっと木が低いのと枝ぶりが良くないので巣が丸見えになりそうだ。実はこのボソの縄張りエリアに余り高い木はなく、比較的小降りな木が多いのである。ボソなら大丈夫だろうが、ブトなら物足りない事だろう。

 私が発見した時、巣は半分近くまで出来ていたので、ひょっとしたら昨日の時点で既に造巣中だったのかも知れない。今までの巣からはちょうど死角になり見えないのである。造巣作業はハイスピードで進行し、造巣から抱卵までに要した期間はたったの2日であった。

 結局最初の抱卵は一日で放棄して再営巣までたったの2日だ。下手をすれば再営巣だという事に気が付かない場合もあるだろう。こうして再びあの可愛い抱卵の声が聞く事が出来て良かったと思っている。今度は放棄しないで頑張って欲しいと願っている。

画像:水飲みボソ♀

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飛べるという事4

2006-04-05 17:58:38 | 行動

 今年の初めに「飛べるという事2」で片羽ブト2の事を書いたのだが、結局その後姿を見掛ける事はなかった。大雪が降りもしかして??といや~な想像をしていたのだが、どうやらその心配もなかった。雪の下からは何も出てこなかったのだ。一体どこへ行ってしまたのか全く想像もつかない。もし近くで放浪していたのなら、何らかの形で話しが入ってきても良さそうなのだがそれすらない。悪い方へは考えずに「元気にしている」と思う事にした。そうでもしないとやり切れない・・・・・。

 昨日Webニュースで「羽の折れたカラス」というのを見付けた。このカラスも同じように片羽を損傷しており飛べないようだ。しかし彼は保護されたようで、運がよかったのかも知れない。今後彼がどのような人生を送るのかは分からない。しかし外で放浪しているよりはずっと長く安心して暮らせる事だろう。

 もしも片羽ブトと片羽ブト2も保護されていたら?と考えた事がある。しかし保護された後を確認出来ないのなら返って不安になるし、カラス事情を考えると「殺処分」なんて事もあり得るかも知れない。まあ、過ぎてしまった事を言い出しても仕方がない。幸運の片羽ブト君、元気で頑張って欲しいと思うのである。遠い地にいた片羽たちの分まで・・・・・。

「羽の折れたカラス」http://mytown.asahi.com/kochi/news.php?k_id=40000000604010002

このニュースはもう見る事が出来ません。

「飛べるという事」「飛べるという事3」も併せて読んで欲しいと思う。

画像:ハシブトガラス(産座集め)

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繁殖1

2006-04-04 18:56:07 | 繁殖

  最近冬が戻って来たように感じられるほど寒い日が続いている。3月の暖かかった日が懐かしくさえ思えてしまうのは私だけだろうか?場所によっては歩道の所々が凍り付いていた。自転車で快適に走るのはお預けになりそうである。

 しかしそんな寒空の中カラス達の繁殖は着実に進行している。今年は昨年のような最悪な結果には至らないだろうと思っている。今年も抱卵第1号が現れた。言うまでもないのだが毎年一番乗りの番で、水飲みボソの養子の親である。

 今朝いつものようにカラスの様子を見ていると久しぶりに抱卵時の鳴き声が木霊していた。懐かしさと共に可愛いらしさが私の頭の中に蘇る。この声は私の観察によると抱卵開始後長くて2週間なのだが、平均すると10日前後かも知れない。不思議とこの声はボソしか発していない。ブトでは聞いた事がないのだ!!

 こうなると♂はひたすら見張り役に徹する事になる。今年はいつもより巣に近い場所で見張っているようだ。見張り場所はその日の風向きによって左右される事が多い。後ろから翼が捲れるのがいやなのだろうか?ほとんどの場合、風を正面から受け止めている状態である。風の強い日などは気の毒にさえ感じてしまう。しかしどんな状態でも見張りを怠る事はない。

 じつは今年この番の雌雄を知りたかったのである。何となくは把握していたのだが自信がなかった。しかい今回はっきりと雌雄の違いを確認する事が出来た、これは大躍進である。冬期間に餌台にバードケーキを上品に食べに来ていたボソはこの番の♂だったのである。良かった!良かった!

 何もなければ約20日後には孵化が開始するだろう。一体何個の卵を産み落とす事だろうか?この番の巣は非常に小ぶりで今までも雛の数は多くて3羽だった。ほとんどが2羽であり、昨年は1羽だった。偶然にも抱卵開始日が昨年と全く同じだったのである。この番の後を追うように他のボソも間もなく抱卵に入る事だろう。頑張ってもらいたいと思う。

画像:いじめられっ子

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お知らせ

2006-04-02 20:16:17 | ブトボソの呟き?

 私的なお知らせです。私の撮影した「水飲みボソ」の映像が放送されます。日程はまだ未定ですが、以下のサイトをクリックして「ダーウィンが来た!3分間PR動画」をクリックして下さい。少しだけ写っています。もう既にご覧になっている方もいらっしゃると思いますが・・・・・。ではでは。(^^)

『ダーウィンが来た!生き物新伝説』

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