3月下旬からカラスの繁殖が始まって毎日ワクワクドキドキで調査して6月から8月に掛けて一番神経を使う巣立ちが始まった。
ハッピーエンドに終る番とあっけなく終わる番の分かれ道を目撃して時には関わってしまう事もあった。
カラスを通じていろいろな人間と関わり呆気に取られたり嬉しかったりとパターンは様々。
でもここ数年感じるのは余程大っ嫌いか超自己中の勘違い人間、または人の話を聞き入れる事が不可能な脳機能低下人間以外はカラスが怪我していたり雛が落ちてしまったりすると何とかしたいと感じている事である。
今年も全国から様々なカラスの相談があり一つ一つ出来る限り対応してきた。
やはり一番多いのが保護相談である。
建前を言えば保護はしない方が良いに決まっている。
しかしほとんどの場合は保護してからどうしたらいいのか分からなくて???というパターンである。
そういう必至な思いの人に「雛がいた場所に置いてこい」とは言えないだろう。
電話相談だとカラスがダンボールを突く音や爪で引っ掻く音が聞こえて来て実にリアルである。
カラスを保護した人がまず最初にぶつかる壁は行政が対応してくれないという事と多くの動物病院に受診拒否されてしまう事だろう。
そうなると余計にカラスが不憫に思えて「絶対に助けてやりたい」という思いが倍増する。
しかし一体どうしたらいいのか?
自分から食べてくれなくてどうしたらいいのか?
何を与えたらいいのか?
ダンボール飼育でもいいのか?
などと疑問は尽きない筈である。
今はネット時代なので検索すればいろいろな情報ふが出てくる。
もちろん私に連絡をしてくる多くの人はネット検索からである。
実際に門前払いされて私を頼ってきた人も少なくない。
保護団体はいっぱいあってもいざカラスとなると対応不可能というのが実情だと思う。
昔の記事を読んでもらうと分かると思うが私もかつては保護に否定的だった。
しかしカラスを保護飼育している人と知り合いになりいろいろと考える機会が増えたのである。
法的な問題は置いておくととして私に出来る範囲の事はアドバイスしようと思ったのである。
と言う訳で現在に至っているのである。
カラスに限らず生き物を保護するという事は一生忘れる事が出来ない思い出になる。
その思い出が後悔の念でいっぱいだとトラウマにもなりかねない。
野生動物はペットと違って明日朝突然息絶えているという事も珍しくない。
私がいつも保護主さんに伝える事は「結果はどうであれ後悔しないようにして欲しい」
自分なりに「精一杯手を尽くした」と思えたらたとえハッピーエンドじゃなくても心は晴れ晴れではないかなと思うのである。
そうじゃないと野生動物の保護なんて辛すぎて出来ないだろう。
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