カラスが冬を越し生き抜いて行く事は簡単な事ではない。人間と違い雨風をしのげる家がある訳でもなく傘を差す訳でもない。
今回も必死に生きようとしている小さなカラスを紹介したいと思う。
私がこのカラスの事を知ったのは「Twitter」のあるつぶやきからである。気になり成り行きを読み続けていたのだが、場所が同じ札幌のような気がしてきて思い切って聞いてみた。
すると何とビンゴである。
このカラスはある病院の吹き抜けに下りてしまい飛び上がれない様子。更に翼を痛めているらしい。このままでは可愛そうなので地上に戻してあげたいという事だった。必死になっていろいろな機関に問い合わせをしたようだがカラスは一向に相手にされなかったようである・・・・・冷たいようだがこれが現実である。結局私がこのカラスを自然に戻す事にした。
翌日の午後に現地へ行きカラスとご対面。カラスはまだ翼に幼さが残るボソの幼鳥だった。
この顔付きから察して♀に違いないだろう。
右の翼が少し下がり気味ではるが捕まえようとすると飛び上がろうとする元気もあるよで安心した。
幸いにも足に怪我はなさそうだ。
私に御用となったボソちゃん。このボソは「ツイートちゃん」と名付けられた。
人が入らない塒のある林へと放鳥した。雪の中をラッセルして突き進むツイートちゃん。
この後枝に上がり一休みをしていた。私達はここでツイートちゃんとお別れをした。これから先は一人で生きて行く事になる。でもツイートちゃんは運の強いカラスだ。
普通だったら中庭にいても誰も気にも留めなかっただろうし、ましてや自然に戻そうだなんて想像もしなかっただろう。
こころの優しい人に見付けてもらって命を繋ぐ事が出来たツイートちゃん。嫌いな人からしてみたらたった1羽のカラスの為に何人もの大人が関わるなんて馬鹿げていると鼻で笑うに違いない。
しかしこうしてカラスの事をちゃんと考えてくれている人がいるという事を忘れないで欲しい。
ツイートちゃん、何となくあのおちびに似ていたっけ・・・・・。