毎年、カラスの営巣には災難が付きまとう事が多い。今回紹介するボソもそんな災難に遭ってしまったパターンである。
上の巣は違法撤去された巣である、この場所は数年前からカラスの巣を狙ったとしか思えない違法伐採が横行している。恐らく犯人は同一人物だろう。昨年は数人で早朝に見張りをしたのだが、今年は考えたいたよりも早くに撤去されてしまった。撤去された巣は2つ。全てボソである。巣にあった卵は全て潰されていた。余りにも酷い仕打ちであり、こんな事を平気で出来るなんてどんな変態なのだろうか?
数日後に様子を見に行ったら既に一組のボソは再営巣していた。しかしちょっと場所がねぇ~。 さすがに自分達もあんばいが悪かったのだろう。
更に数日後に、ちゃんと樹上に造り始めた。そして間もなく放卵に入った。
♂はどんなに暑い日でも、雨の日でも見張りを怠る事はなかった。頑張れ!!
そして巣には可愛い雛が育っている。雛は2羽のようだ。
もう一組のボソもご覧のように可愛い雛が育っていた。間もなく巣立ちを迎える。
6月中旬、無事に雛が巣立った。まん丸として可愛い雛だ。
親は片時も雛から目を離す事はない。本当に子煩悩である。
もう一組のボソも無事に巣立ちを迎えた。雛は2羽だったのだが、1羽の状態が芳しくなく数日後に雛は1羽になってしまった。
雛は日に日に成長し、地面採食を始めた。親もさぞかしほっとしている事だろう。
「ボク達、最初にに殺されてしまった兄弟の分まで一生懸命に行く抜くからね。みんなもボク達を応援してね」
「ボク達はこうして巣立つ事が出来たけど、巣立ち直前に巣を撤去されて埋められてしまった仲間もたくさんいるし、誰もいない山や川に捨てられてしまった仲間もいるんだ。そんな悲惨な目に遭わされた仲間の分まで一生懸命に生きるからね」