カラス

カラスと共に生き物の世界を覗き見る

記念日

2006-08-30 16:11:28 | ブトボソの呟き?

 ちょうど一年前の今日、私はこのブログを始めた。時が過ぎるのは早いものである。私も一つ歳を重ねてしまった。今日はこのブログの誕生日である。せっかくの誕生日だというのに朝から雨模様である。時々雷まで鳴り響いている。そのお陰?で私はこうしてこの時間にブログを書く事が出来ているのである。

 ブログを始めてからいろいろな人とお知り合いになる事が出来た・・・・といってもネット上なので実際にお話しした事はない。しかしコメントをくれる方々と実際に顔を見て話をしても何の違和感もなく、話せるような気がしている。コメントを頂くと本当に嬉しいものであり、自分が書いた内容が正しく相手に伝わっているのかもコメントによって把握出来るのである。このブログを通じてカラスの事を少しでも理解してくれたらと思っているのだが、カラスの事が嫌いな人は二度とこのブログを見る事はないのだろうなぁ~と感じているのも事実である。

 私はこの「カラス」~カラスと共に生き物の世界を覗き見る~というタイトルで言いたい放題の日々を続けている。実生活でも本当に日々カラスである事に嘘はない。カラスを通じて人間というとても不可解な生き物達の世界も覗き見る事が出来る。カラスとは違いこの人間という生き物は日によって同じ物事に対して行動や反応が様変わりするのである。実はこれが一番厄介な行動であり、カラスとの問題を複雑にしている要因でもある。

 私が何故ここまでカラスにのめり込んでいるのかと疑問に思っている人も少なくないだろう。答えは簡単である。「とにかくカラスの事を知りたい!!」この一言に尽きるのである。しかしカラスという生き物は本当に不思議で神秘的な要素が多く、そう簡単に全ての事を知る事は出来ない。一旦「この行動はこういう事だったんだ」と思っていてもまた違う行動に出てしまうのである。それ故に一筋縄では行かないのである。
 
 カラスの魅力はそれだけではない。カラスは我々が思っている以上に喜怒哀楽を表現出来る鳥だと思っている。そう感じている人はいないだろうか?私はこれからもカラスと共に生き物の世界を覗き見て生きたいと思っている。皆さん、これからも一緒に生き物の世界を覗き見て行きませんか??

画像:いじめられっ子

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水辺8

2006-08-29 21:58:03 | その他

 お盆が明けたある日の事である。いつものように水辺散策に出掛けた。気温はまだまだ高かったのだが、風が適度に吹いていたので快適であった。

 カモメの雛達も分散を開始したのだろうか?あんなにたくさんいた雛の姿がまばらで、成鳥の姿もほとんど見掛けない。橋の下で繁殖していたイワツバメも数羽が子育てをしているだけである。中州で繁殖をしていたと思われるキセキレイの姿もない。

 再営巣だと思われるブトの雛の成長も順調なようで既に余裕で羽ばたきその行動範囲を広げている。いつも観察している公園のブトの巣立ち雛とは雲泥の差を感じてしまう。この差は一体何なのだろう?食べ物?環境?ストレス?私は食べ物の違いもあるのだと思うが、公園と河川敷の大きな違いと言ったら「ストレス」ではなかろうか?

 河川敷にも毎日たくさんの人が訪れているのだが、公園と比べると巣と人との距離が違うのと、歩いている人達にもそんなにカラスを意識している様子は見受けられない。更に巣立った雛が安心して過ごせる場所もある。ところが公園になるとそうは行かない。人との距離が近いのはもちろんの事、何故かカラスが鳴いただけでその場で足を止め上を見上げる。巣立った雛がいた場合当然ながら、親は警戒してしまう。それでも歩き出す事なく見つめ続ける。私はカラスという鳥は言葉が話せない分、人の心の中を見透かせる事が出来るのではなかろうか?と思っている。

 そんなカラスやカモメの行動を眺めていた時の事である。女性が一人柵を越えて降りて来た。その表情は決して明るいものではない。いきなり手に提げていた袋の中から何かを掴み取り、なんと川へ投げ入れたではないか!!投げ入れられた物を確認してみるとそれは「お供えのお菓子」だった。らくがんや饅頭、リンゴにスナック菓子・・・・・。実に種類も豊富である。昔から「川へ流す」という言葉があり、川にいろいろな物を流す習慣があった。

 しかしそれを今でも止めていない人がいる事に驚いてしまったのである。昔と違い今のお菓子類は個包装されている。その為川へ流しても沈むことなくプカプカと浮いている。早速それらを求めてカモメ達が群がる。浅瀬に行き着いた時にはカラス達が我先にと奪い合いを始める。この個包装されたお菓子類は大きな川へとたどり着き、やがては大海原へと旅立つ事になるのかも知れない。川へ流す習慣を止めろとは言わないが、せめて個包装から出して剥き身で流してもらいたいものである。

画像:オオセグロカモメ(お菓子に群がる)

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ツバメ観察

2006-08-28 21:18:50 | その他

 以前「イワツバメの災難」という記事でツバメに触れたので、今回はある「ツバメ観察日記」を紹介したいと思う。この観察日記は「ツバメ観察全国ネットワーク」という中の一部である。

 この観察日記の著者である私の友人は「長野県の白馬」という自然豊かな環境で暮らしている。毎年顔なじみのツバメがやって来て繁殖をしている。しかしカラスと同様に全ての繁殖が成功する訳ではない。波乱万丈な出来事も起こりうる過酷な状況下での繁殖である。

 ツバメの繁殖を阻むのは時には人間であり、自然界での天敵は身近なカラスである。しかし著者は生態系というピラミッドの位置付けを理解した上でツバメの観察を日々続けている。もうそろそろ繁殖も終了してしまうのだが、様々な出会いや別れに遭遇し嬉しさや悲しさといった心の葛藤が伝わってくる。皆さんにも是非見て頂きたいと思い紹介させて頂いた。添付されている画像がこれまた可愛いのだ!!

『ツバメ観察全国ネットワーク2006』

このWebの「長野県白馬ツバメ」を是非ともご覧下さい。

白馬ツバメさん、ありがとう!!

ついでにこんな記事見つけました。

『帰ってきたイワツバメ』4つ目の記事です。ホテルでも対応が様々ですね。

画像:ツバメ

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テレビの効果

2006-08-27 21:42:14 | ブトボソの呟き?

 今日待ちに待った水飲みボソの放送があった。どのシーンが使われるのか私自身とても楽しみにしていたのだ!!一番お気に入りの「♀がおねだりをする」シーンが放送されて大満足である。今となっては見る事の出来ない行動である。しかし蛇口が復活したら間違いなくまた蛇口を開いて水を飲むに違いあるまい。

 ところで水飲みボソの放送を見てカラスの頭の良さを知り、カラスに対しての嫌悪感が解消された人がいるのだろうか?一人でもそんな人がいたのなら嬉しい限りである。水飲みボソが水を飲む事が出来なくなった理由の一つに「カラスが蛇口から水を飲むのは汚い・不潔だ」という人もいたのだから・・・・・。汚いのはカラスではなく歪んだ尺度でしか物事を見ようとしない人間の心であると私は思う。

画像:水飲みボソ

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仲間5

2006-08-25 05:47:02 | 行動

  若ガラス集団がやって来て活気付いている公園なのだが、実は若ガラスと共に旅に出ていたあるカラス達が戻って来た。あるカラスとは「いじめられっ子」と「水飲みボソ」である。水飲みボソの第二婦人の方は今月初め頃から戻って来ていたので、水飲みボソも戻って来るだろうと思っていた。しかしいじめられっ子の方は正直いって自信がなかった。毎年7月上旬頃には確実に戻って来ていた。しかし今年は8月に入っても戻って来なかったので「もしかしたらいよいよ伴侶が出来たの?もしかして何処かで繁殖しているの?」と考えていた事もあった。

 しかし若ガラス集団がやって来た日、私はいじめられっ子の親の縄張り内に1羽でポツンと枝に止まっているカラスを発見した。そのシルエットから「いじめられっ子」なの?と思ったのである。じっくりと見てみるとそれは間違いなくいじめられっ子だった。私は約4ヶ月振りに再開したいじめられっ子を見て本当に嬉しかった!!見た目も健康そうだ。換羽が始まっているので少々鼻の穴が見えてきているが羽の色艶も良い。

 私は今までいじめられっ子の行動を見てきているので、今まで数ヶ月もの間一体何処で、何をしていたのだろう?と疑問に感じるばかりである。自分の周りのカラスが集まると途端に逃げ出してしまうのである。それを考慮して考えてみると、常に集団で行動を盗っていたとは思えない。

 しかし今回はいじめられっ子にある変化があった。それは「鳴く」という事である。カラスが鳴くには当たり前の事なのだが、いじめられっ子の場合は違うのである。昨年ある事があった際に威嚇鳴きをしているのを聞いた事があるのだが、今回はそういった鳴き声ではなく、ちゃんとしたカラスの鳴き声だったのである。

 しかも今回は周辺にいる若ガラス集団の数羽と会話しているではないか!!これは凄い事である。いじめられっ子の声は他の成長の声とはちょっと違い、何となく幼鳥っぽい鳴き声だ・・・・・しかしなんとも言えず可愛いのである。

 暫くしていじめられっ子はある場所へと移動して行った。それは幹に出来た樹洞である。この樹洞には雨水が溜まっていて水飲みボソといじめられっ子が使っていた場所である。既にいじめられっ子だという確信はあったのだが、何の迷いもなく当たり前のようにこの樹洞を使うという事は以前にも使っていてちゃんと覚えていたという事になる。

 その後親が戻って来た時、いじめられっ子は一旦親の縄張りを出て様子を見ていた。数分後縄張りに入ったのだが、親の攻撃などは確認できなかった。親もいじめられっ子の存在に気が付いているに違いないのである。一先ずは安心である。いじめられっ子の親の雛はまだ独り立ちをしていないので親におねだりをして威嚇されれいる状態であった。

 親におねだりをしている光景を見ていじめられっ子はどんな風に感じているのだろうか?昔の自分を思い出す?もう一度自分もやってみようか?なんて思っていうのかな??鳴き交わすという事を習得したのだから、今度上手く行けば仲間が出来るかも知れない。頑張ってね!いじめられっ子!!

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お知らせ

2006-08-22 21:01:57 | ブトボソの呟き?

 

私的なお知らせです。

「水飲みボソ」の映像がテレビで放送されます。

実際の放映時間は2分程度になるそうです。

「ダーウィンが来た!生きもの新伝説」 
~解読!オオカミ家族の掟(おきて)~
           
放送日 06/08/27(日) 19:30 総合テレビ  
再放送 06/09/01(金) 01:55 総合テレビ
      06/09/03(日) 03:00 BS2

是非ともご覧になって下さいね。

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集団行動4

2006-08-21 20:08:22 | 行動

 お盆を過ぎると暑さが一段落し、夜ともなると肌寒さを感じるのが北海道の良さなのに、今年はいつもの年と違い何時までも蒸し暑さが続き夜になっても肌寒さは余り感じられない。季節が段々とずれてきているように感じている。我々人間なんかより遥かに敏感に環境の変化を感じ取っているに違いない生き物達はどう感じているのだろうか?可能ならば一度聞いてみたいものである。

 そんな暑い中、嬉しい訪問者が現れた。「若ガラス集団」である。数日前から「ミズキ」の実に群がっていたカラスが数羽いた事は分かっていたのだが、その数は日を追う毎に増加し、最高で約60羽のカラス達が集まっていた。メンバーを良く見ると半数以上が今年生まれた雛だった。そう、早くも独り立ちを始めたカラス達が移動を始めているのである。毎年若ガラス集団がやって来るのは9月に入ってからだったので少々驚いた。しかし独り立ちをしたカラスだけあり、弱々しさは感じられない。

 このミズキのあるエリアはボソの縄張り内である。持ち主のボソは余りの大群に半分諦めているのか、若ガラスと入り混じってミズキの実を食べていた。もちろん、このボソの雛も一緒である。ブトの中にボソの雛がいると体の大きさの違いがはっきりと分かる。ボソの雛は余りの集団に少々焦っているのか落ち着きがないように感じられた。

 このミズキという木はミズキ科の落葉樹であり、その名の通り樹液がとても多く、春先に幹を傷付けるとオレンジ色の樹液が垂れ落ちる。この樹液は固まる性質があるようで、まるで幹にろうそくを垂らしたかのような様相になる。不思議なのはこの樹液の塊はひんやりと冷たいのである。毎年小さな実を付けるのだが、今年は何時になくたくさん生っている。カラスはこの実が大好きで毎年今時期になると若ガラス達が群がって来るのである。

 ミズキを中心に若ガラス達の行動範囲は広がり、炎天下のバラ園へと集まり出していた。ここには芝生があるので小さな昆虫アリがたくさんいる。いつもは水飲みボソが利用する事が多い場所である。辺り一面カラスがいるので、訪れる人の中には案の定「カラスがたくさんいる。恐い!!」「何か嫌な事が起こるかも知れない」などと非化学的な事を言っている人達もいた。手を叩いてカラスを追い払う人や、ただ不思議そうに見ている人・・・・・人の反応も様々である。

 この日の気温も30度近くはあったので、若ガラス達はみんな口を開けていた。それぞれが食べたり遊んだり喧嘩したりと見ていて本当に飽きる事がない。彼らと行動を共にしていると一日があっという間にに過ぎ去ってしまう。しかし彼らは夕方になると公園を去る。恐らく夏塒へ向かうのだろう。

 集団の中におねだりをしている雛がいた。様子を見ていると親がやって来て給餌をしていた。若ガラス集団と共に行動をしていた雛はあの「お騒がせ雛」だったのである。一緒に行動はしているもののまだ独り立ちには早いような気がする。この集団と一緒に公園を後にするのか、しないのか?とても気になるのである。集団はまだこれからもやって来るのでタイミングを見計らって独り立ちをするのに違いない。

 巣立ちの時期にはいろいろとあったのだが、この若ガラス集団の行動を見ていると今までの疲れが一気に消え去り、また来年頑張ろうという気持ちになる・・・・・少々気が早すぎるだろうか??

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生きるという事:追記

2006-08-19 05:55:43 | 行動

 先日の記事「生きるという事」の迷子雛を一緒に見ていた女性から「あの時撮影したカラスの雛の写真が欲しい」と言われたので差し上げた。実はこの女性、最初に私に迷子雛の事を尋ねて来た方である。

 迷子雛を見て「怪我でもしているの?側に寄っても全く逃げないし・・・・・何だか心配!!」と言っていたのである。この方もカラスは「襲って来るので恐い存在」という認識があったようである。しかしこの迷子雛を見て「テレビや写真で見るカラスとは違って胸の辺りのフワフワした産毛が凄い!!感激した~~!」と言ってくれた。確かにそうである。通常雛を目の前で見る事なんて不可能である。何故なら親が見張っていて雛に近寄ろうものなら途端に威嚇されてしまうからである。

 しかし今回は迷子雛という事もあり親の威嚇はない。そのために誰でもじっくりと巣立ち雛を見る事が出来た。この女性は初めて見た雛に感動を覚え「カラスという生き物に対して見方が変わった事と、野生で生きて行くという事の厳しさを知る事が出来た」!と言ってくれたのである。この女性は「知り合いにこのカラスの話しをして写真を見せたい」と嬉しそうに話してくれた。私もとても嬉しくなった。可愛そうな結果となってしまった迷子雛だが、一人の女性の心を動かす事が出来た。迷子雛、本当にありがとうね!!

画像:ハシブトガラス雛(迷子雛ではありません)

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成長4

2006-08-18 05:54:33 | 行動

 6月の記事の「家族愛2」「巣立ち1」で登場したボソのその後の暮らしぶりをご披露したいと思う。このボソは毎年一番乗りで営巣を始める。当然ながら巣立ちも一番乗りである。とても大人しく繁殖している事すら気が付いていない人が多いのでは?と思っている。

 今年は巣立ち前に雛がなくなってしまい悲しい思いをしたのでは?と心配していたのだが、残りの雛が無事に巣立って何よりだと思う。相変わらずこのボソの雛は小柄で、今年もやはり小柄だった。水飲みボソの第2婦人(旧養子)も小柄だった。♀は最初から小柄なのだろうか?

♂と雛

♂と雛

 ある朝にこのボソの♂が捨ててあったゴミを解体し始めた。その様子を後から眺めていた雛は段々と興味が出てきたのかにじり寄ってきた。「ねぇ、お父さん、どんなご馳走が入っているの??」と言っているように見える。その際に♀はどうしていたかというと、まるで♂の用に見張りをしていたのである。ゴミの中身はそれなりに豪華な物で、肉がたくさん付いていた「骨付きチキン」をゲット!!雛もご相伴に与っていた。

 雛はこのチキンをくわえて移動を始めた。画像では表情が分分かり難いのだがこの時の雛は「ワァ~!!盗られたら大変だ!!どうしよう!!」といった感じで実に落ち着きがなかったのである。運んで行き木の根元に隠すつもりらしい。♂もその後を付いて行き同じ行動をしていた。実はこの雛は「お父さん子」なのだ。常に♂の後を付いて行く事が多かった。

親子

 その様子を見て♀が見張り場からやって来て「私の分はないの~?」といった感じで2羽の様子を伺っていた。これがとても可愛いく思えてしまった!!

 その後ボソ一家は暑さをしのぐ為に木陰に入り休み始めた。♂と雛が同じ枝に止まり、♂が雛の換羽の手伝い?をしていた。♀は暑くて仕方がなかったのだろう。口を開け、足の指まで開いてしまっていた。しっかりつかまっていないと落ちてしまいますよ!!

 独り立ちが近くなり親もおねだりをする雛を無視する事が多くなった。しかし最近になってこの雛の足の様子がおかしい。歩く時に右足をかばっている。痛いのだろうか?もしかしたら栄養が偏ってしまい「クル病」に罹ってしまったのだろうか?

 歩く時は何となくぎこちないのだ、ちゃんと飛ぶ事が出来るので心配はないだろう。最近は換羽が始まったせいで妙に痩せて見える。最近ではボソの首の辺りは「ツキノワグマ」のようになっている。この首の白さを見て「月の輪ガラス」と呼んでいる人もいる。

 独り立ちまでに親から生きる術を学び、自分で考え行動し、野生の世界の厳しさを感じ取っている事だろう。やがて成鳥になり自分が親になった時、自分がして貰ったと同じように雛を大切に育てる事だろう。ボソ雛、もう少し楽しませてね!!

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成長3

2006-08-17 05:57:24 | 行動

 だまだ暑い日が続いているのだが、雛の独り立ちの準備が整い始めている今日この頃である。6月初旬に巣立った雛達は既に2ヶ月以上が経過している。相変わらず親におねだりをしている雛達だが、行動に変化が出てきているのは親の方である。

 巣立ち直後は弱々しさが残る雛達も随分と逞しく成長した。運悪く生き延びる事が出来なかった兄弟の分まで逞しく成長しているようだ。見ている私も最初のおぼつかない足取りに冷や汗を掻かされたものだが、今ではそんな心配はご無用である。

 最近の親の行動はというと雛を守る事は行っているのだが、他の雛が縄張りに入って来ても以前のような威嚇は見られない。むしろ「一緒に遊んでね!」と言わんばかりにさえ感じてしまう。ブトとボソの雛が一緒にいる事もしばしば見かける。しかしそう長くは一緒にいない。お互いに何となく違和感があるのだろうか?

 雛は親に連れられてゴミステデビューも果たしいざという時に困る事はないだろう。最近は雛だけで公園を出る事も多くなり、全身ずぶ濡れになって帰って来る事もある。お気に入りの水浴び場があるのだろう。換羽も始まり、今までの艶のない「幼羽」から「成長羽」へと変わりつつある。しかし頭だけが茶褐色のままなのでアンバランスでこれまた面白いし識別に役立つかも知れない。嘴の横の赤みも徐々に目立たなくなりブルーだった瞳も色が黒っぽく変化している。雛のブルーの目は本当に可愛い。また来年までお預けになる。

 ここ数日の事だが、6月上旬に巣立った雛の親が雛を威嚇するようになってきた。おねだりをしても一向に与える気配はない。しかし雛はめげずにおねだりを続ける。すると今度は人を威嚇する時と同じ鳴き声で威嚇し更に嘴で突き始めた。雛は悲鳴を上げて逃げ出すのである。その後親は雛を置いて公園を出て行く事が多い。

 同じ時期に巣立ったボソの雛はあまりおねだりをしている気配がなく、家族で地面採食に励んでいる。雛が親の羽繕いをしている光景も目にする事がある。親は目を白黒させながら気持ち良さそうにしている。親の方も雛の成長振りにほっとしているのかも知れない。

 これから秋になり公園にいる雛達も徐々に独り立ちをして行く。今まで一度たりとも「これが独り立ちの瞬間だ!!」といった場面に遭遇した事はない。恐らく巣立ちと一緒で案外地味に独り立ちして行くのかも知れない。公園で生まれ育った雛達がこれから始まる厳しい世界でくじける事なく生き延びてくれる事を願わずにはいられない。

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思い込み??

2006-08-15 19:17:37 | 繁殖

 お盆に入り夕方になると何処からとなく盆踊りの音楽が耳に入って来る。この音楽を聴くと「夏も終わり何だな~!」と感じてしまう。盆踊りの歌?は私の幼少期から変わっていないような気がするのだが・・・・・他に曲はないのだろうか?しかし今日は朝から小泉総理の「靖国神社参拝」問題で日本中が騒然?となっていた。実は今日、私はラジオ出演の日だったのだが、番組が全て変更になり放送は流れてしまったのである。来月は大きな事件がない事を願いたいものである。

 神社という話題に便乗して今年ある神社で営巣していたブトの災難?をお話ししたいと思う。決してこの神社を批判しようとかいった目的ではない。だたただ不思議で仕方がないのである。

 4月下旬のある日の事である。知り合いから「神社のゴミ置き場に鳥の卵らしき物がある」と教えてもらった。すぐにその神社へ行き卵を確認した・・・・・それは紛れもなく「カラスの卵」だった。卵が放置されていた場所の上にブトが既に抱卵していた。状況から考えてもこの卵の持ち主はこのブトに違いない。

 これはあくまでも私の推察に過ぎないのだが、きっと神社ではカラスに営巣されて困っていたのだろう。神社といえば御参りの人も多く週末になると色々な催しが開かれているのである。そんな時にブトが人を威嚇し蹴りを入れたら大変な騒ぎになるだろう。しかしここは神社、たとえカラスでも生きとし生ける者を殺傷する訳には行かない。そこで「卵を取ってしまえば諦めるかも?」と思い込んでいたのかも知れない。しかしすぐに再営巣されてしまい諦めたのだろうか?

 私はこの日を境に毎日この神社へ通ってブトの様子を見てみる事にした。ある朝の事である。神社から人が出てきた時にブトは勢いよく飛んで行きこの人物に対して威嚇鳴きを始めたのである。ブトがちゃんと顔を覚えていたのである。当人はその事に気が付いているのかいないのか???

 その後このブトは無事に雛を2羽巣立たせる事が出来たのである。良かったではないか!!その後も特に攻撃なども見られなかった。果たして来年はどうなる事やら??ブトの観察がてら今年は何度も御参りをした私なのである。

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生きるという事

2006-08-13 22:24:58 | 行動

 お祭りやイベント会場で子供が迷子になると放送が流れて親が駆け付ける・・・・・我子が心配なのだから当たり前である。鳥の雛も迷子になる時がある。親に気が付いて貰える距離なら鳴き声を頼りに探せるだろう。しかし親に鳴き声が届かない距離だった場合は可愛そうだがその雛は生きてはいけないだろう。それが自然の成り行きだったのなら「これも自然の摂理」だと納得できるかも知れない。しかし迷子の原因が人為的だった場合は納得できないかもしれない。

 数日前に突然、巣立ったばかりと思える尾羽の短い雛が低いフェンスに止まり親を呼ぶように鳴いていた。最初見た時はこの場所を縄張りにしているブトの雛かと思ったのだが、大きさなどから見てもそれはあり得ない。しかも目の前に立っていても親鳥の姿や威嚇も全くない。この雛は紛れもなく「迷子雛=みなしご」という事になる。

 何故この雛はたった1羽でこの公園にいなくてはならないのか?とても疑問に感じる事だろう。これは私の推察になるのだが「巣立ち後の親の威嚇が激しく雛だけを捕獲して公園へ放鳥した」という事だろう。実は良くある話で嫌われ者のカラスであっても自分の手で捕殺するのは忍びない・・・・・そこでカラスがいる公園などに放すのである。

 実はこの行為が思わぬ悲劇を生む事になるなんて放鳥した人物は想像もしないだろう。それどころか「自分は雛の命を救ったのだ!!」と美談になっているかも知れない。とんでもない話であり、独り善がりの世界に過ぎない。業者がやったのだとしたら絶対に公園などには放鳥はしない。

 この雛が巣立って間もない事はその行動から察しが付く。人が近寄ってきても逃げようとはしないし、ひたすらおねだりの声を出し続けていた。私は「また可愛そうな雛が来てしまった。苛められる事がなければ良いのだが・・・・・」と思っていた。幸いにもこの縄張りの持ち主のブトの番は迷子雛がいても攻撃する事はなかった。一先ずは安心である。

 しかし人という生き物は実に勝手であり、日頃「カラスなんて駆除してしまえば良いのだ!!」と言っている人達が途端に動物愛護精神に目覚め「親のいない雛がいて弱っているようだ。可愛そうだから保護して欲しい」などと言ってくる。保護するのは簡単な事だ。しかし巣立って間もない雛を保護してしまうと完全に人間よりのカラスになってしまい、その結末どなるのかと言うと「人とのトラブル」に発展し兼ねないのである。

 公園に来る人達全員がこの迷子雛の事を理解し、たとえ近寄ってきて頭に止まったとしても誰一人として文句を言わないという保障があるのなら良い。しかし「カーコ」の件を振り返ると決してそんな状況になるなんて考えられないのである。選択肢は「保護」か「放置」の2つしかない。私は残酷だと思われるかも知れないのだが「放置」しておく方を選択したのである。厳しいかも知れないが「野鳥として生きて欲しい」と思ったのである。

 仮に保護するにしても動物病院へ連れて行き、健康状態を確認しなくてはならないだろう。しかしお盆で病院は休みである。何れにしてもすぐに保護出来る状態ではなかったのである。保護した場合に生じる問題として「野生復帰」が出来ないのでは?という事だ。野生復帰が出来なかった場合、終生飼養という事になる。「保護して欲しい」という人が終生飼養をしてくれるとは思えない。口だけは出すが行動は決して起こさないというのが定番のようである。 

 この迷子雛が自分で食べ物を調達できるとは思えなかったのだが、良く見ると胃袋は膨らんでいた。人から何かを貰っている可能性が非常に高い。しかし私は餌付けの事は一切口にせずとにかく様子を見ている事にした。他のブトの番も迷子雛の存在が気になっているようで、時々側までやって来ていた。その時に迷子雛は翼をバタつかせておねだりをしていた。しかし他人?の雛へ給餌をする事はなかったのである。

 今朝になって迷子雛を地面から樹上へと移動させた。見た目も至って元気そうだっだ。暫くして様子を見に行ったら池の淵の日陰で眠っていた。その上にはブト一家がいて興味有り気な表情で見ていた。暫くは安心である。

 数時間後に迷子雛の様子を見に行ったら見当たらなかった。まだ高く飛ぶ事が出来ない状態だったので樹上にいる事はあり得ない。その辺を見渡しても一向に姿を確認する事ができない。「一体何処へ行ったのだろう?」と思いながら池を見ると、そこにはうつ伏せになっているカラスが浮かんでいた・・・・・すぐに池から引き上げるとそのカラスは間違いなく迷子雛だった。

 巣立って間もない雛が独りで生きて行くという事がどんなに厳しい事なのか?という事を痛感させられた思いである。人間側の勝手な都合により迷子にさせられたと思われる雛の人生?は短かった。しかし短いながらも「生きる」という道のりを確実に歩んだ事になる。迷子雛・・・・・ごめんね。

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思い込み2

2006-08-11 05:49:48 | その他

 人は一旦思い込みをしてしまうとなかなか現状に適応する事が出来ないし、外からの情報を受け入れる事が困難になってしまう。特に鳥の事になると顕著にその反応が表れる事がある。今の時期に思い込みが発揮されるのは池を見ている人達だろう。

 この時期の池は春のような華やかさがない。それはマガモの♂が既にエクリプスになっているからだ。その辺を理解している人なら問題はないのだが、そうでない場合はややこしい事になる。それに付け加え成長した雛が親鳥と変わらない大きさになっているので、余計にややこしくなってしまうのである。

 先日池を見ていた時の事である。ある人が「あのカモの様子が変だ!!怪我をしているのか飛べないみたいで必死に羽ばたこうとしている。可愛そうだから何とかしたい」と・・・・・。私はその人が指摘するカモを見た。それは紛れもなくエクリプスと化したマガモ♂だった。このままこの人を放置しておいたら何をするか分からない程興奮していたので、カモ類の換羽に付いて説明を試みた。「♂は綺麗な色をした羽を一気に落としてしまうので一時的に飛べなくなります。でも羽はちゃんと生え変わってきますから大丈夫ですよ。それに今年生まれた雛もまだ羽がちゃんと生え揃っていないので同じ状態です」と・・・・・。

 換羽に付いては納得したようだ。しかし今度は「この状態でカラスに襲われたらどうなる?」と気持ちはそちらの方へ行ってしまった!!私は「カモ類が天敵の襲われるのは自然の摂理です。人が手出しをしてはいけないと思いますし、この大きさになっていたらカラスも捕る事は出来ないので大丈夫です。飛べなくてもちゃんと身を守る術は持っていますよ」と言った。すると今度は「さっきもカラスがカモの上すれすれを飛んで来てカモは酷く驚いていた。心配だ」と・・・・・。この人にとってカモはすっかりペットになってしまっているようである。

 あれだけ心配だ!!と力んでいたにも関わらずその人は帰ってしまった。本当に心配で仕方がないのならずっと見ていたらどうだ??といつも感じてしまう。しかし今まで一度たりとも暗くなるまでマガモを見守っていた人を見た事がない。所詮はそんなものなのかも知れない。飛べないマガモの話から結局カラスが悪者にされてしまうなんて思ってもいなかった。マガモの羽がちゃんと生え変わってくれる事を願っている。

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烏物12

2006-08-09 05:29:42 | 烏物

 烏物第12段です。今日は大阪の「杭全神社」(くまたん)です。

 この神社の烏物はこの絵馬だけのようです。カラスは八咫烏ではなくボソになるのでしょうか?

『杭全神社』 

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猛暑??

2006-08-08 06:01:38 | ブトボソの呟き?

 本当に毎日暑いですね。夏バテしないように養生下さいませ。カラスも暑がっています。それにしても雨は何時降るのでしょうか?大雨で困惑している地域もあるというのに・・・・・。

 

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