カラス

カラスと共に生き物の世界を覗き見る

仲良し2

2007-11-30 19:08:59 | 行動

 毎朝公園の行く前にご近所カラスの様子を見ているのだが、その中でも一際中の良いボソの番がいる。 以前の記事「災難8」 「ゴミステ解析12」に登場した「墨流しボソ」である。このボソはいつも巣を撤去されてしまうので、雛の姿を見る事はない。今年も繁殖はしていたのだが、結局雛の姿を見る事はなかった。再営巣後失敗してしまったようである。

 ある朝広い駐車場内をトコトコと歩いているボソを発見!! 背中の辺りの羽が一枚めくれていて、白い部分が見える。間違いなく墨流しボソである。

 駐車場内の生垣の回りを歩き始めた。何か美味しい食べ物あるかな?

 一生懸命に啄ばんでいる姿。

 満足出来たかな?

 え~と、愛妻は何処に?

 このボソの愛妻である。♀らしく小柄で実に可愛い。今日は一緒にいるところを写していないのだが、いつも一緒にいるのである。片方だけという事はほとんどない。

 こうして私は朝の一時をこのボソ夫婦と過ごしたのである。寒さも忘れてしまうほどだった。毎年雛を巣立たせる事が出来ずに、可愛そうなのだが決してこの縄張りを捨てようとはしない。カラスって本当に不思議な鳥だなぁ。

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

集団行動6

2007-11-23 16:43:56 | 行動

 今年は暑かったり、雨が少なかったりと天気の変動が激しい年かもしれない。先日初雪の便りを聞いたばかりだというのに、もうこんなに雪が積もってしまった。例年なら一度は融けてしまうのだが、来週以降も余り気温は上がらないらしい。つまり雪は融けないかもしれない。根雪になるには少々早いような気がする。

 そんな寒さも平気とばかりにカラス達は元気一杯である。数は少ないものの今年もやって来ました、若ガラス集団!! 私もちょっと興奮気味・・・・・。(^^;

 成鳥と違って若ガラスの行動はとにかく面白い。何にでも興味を示し遊びまくる。遊びならが時々喧嘩のような事も始まる。このような遊びの中から更にいろいろな事を学んで行くのだろうなぁ。この若ガラスの親達は今頃夫婦水入らずで寛いでいる事だろう。(^^)

 一羽のブトが何かを掘り出そうとしている。興味津々で見つめるもう一羽のブト。

 一体何が入っているのかな?

 すると植物の蔓を引っ張り出して来た。

 綱引きの始まりである。

 とても楽しそう・・・・・。(^^) 一緒に遊びたい・・・・・。

 このブト君は雪をくわえて木の穴に隠そうとしていた。

 木の葉がなくなるとスズメバチの古巣が目立つようになる。このブト君、スズメバチの巣に興味津々のご様子。思い切って飛び上がって突いていた。繁殖が終了した巣で良かったね、ブト君!!

 若ブトと一緒に数羽の若ボソも来ていた。このボソ君、残っているサクランボを食べようと狙いを付けていた。美味しい物を見付けるのが上手だね。

 そうかと思えば、上空を旋回しているトビにちょっかいを掛け出すブトもいた。この様子を見て残りの若ブトも加わり空中戦が繰り広げられた。これも修行の一つになるのだろう。

 同じく全身が黒い野良猫がいて何やら食べていた。猫を発見したカラス達は威嚇をして追い払おうとしていた。猫自身は「何を騒いでいるんだ?うるさいなぁ」と言わんばかりに見上げていた。

 こうして若ガラス集団は私を思う存分楽しませてくれた。若ガラス達に取って初めての冬であり、試練の時でもある。多くの若ガラスが冬を乗り切れなくて自然淘汰されて行く。試練を乗り越えた強い個体だけが生きて行ける厳しい世界である。若ガラス達には頑張って生き抜いて欲しいと思う。また遊びに来てね。

コメント (16)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

癒し16

2007-11-18 21:05:04 | 癒し

 いつも外ではカラスに癒されているのだが、家に帰っても私を癒してくれる相手がいる。言葉も通じない相手だ。言葉は通じなくてもお互いに考えている事が判っているような気がする。

 この子達が我が家にやって来たのは今から12年も前の事だ。以前に飼っていた猫を病気で亡くしてしまい寂しさで気が滅入ってしまいそうだった時の事である。

 この子達は自分で飼い主を選ぶ事が出来ない。私に選ばれた事が果たして幸せな事なのかは分からない。

 しかし私にとって彼らの存在は非常に大きい。言葉は通じないのだが、私の心の中が分かるのかもしれない。私が苛立っていると少し離れた場所から見つめている事がある。

 まだ子猫だと思っていたのだが、気が付けばもう12歳になっていた。人間に例えると64歳になるのだろうか?いつの間にか追い抜かれてしまったようだ。

 いつも2匹で留守番をしている。私が帰って来ると必ず出迎えに来てくれる。しかし余り早い時間に帰ると出て来てくれないのである。体内時計があるとしか思えない。私が帰るとご飯が貰えるという特典付だ。

 この子の名前は「ちょろ」だ。♂である。長毛種は性格が大人しいと聞いていたのだが、その通りかもしれない。実におっとりとした性格である。

 この子は「りんこ」だ。♀である。いつも早朝に私を起こす役目を担っているようである。日課は欠かさずこなす几帳面な猫である。(^^;

 猫鍋が流行っているようだが、我が家では「炊飯器猫」だ。使った後の炊飯器は熱が残っていて暖かいのだろう。私は余り暖房が好きではないので、猫にとっては寒いのかもしれない。暖かいところを見つけるのが上手である。

 私はこうして毎日猫に癒されている。今も私の膝の上にりんこがいる。りんこはとても甘えっ子なのだ。足がしびれてしまうのだが、我慢、我慢・・・・・(^^;

コメント (9)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ゴミステ解析13

2007-11-14 06:56:54 | ゴミステ

 ゴミステ解析第13段です。久しぶりになってしまいました。(^^;

 今回は繁殖期で忙しいブトが物色していたゴミステです。

 ネットからはみ出している袋に狙いをつけて・・・・・・。

 足で踏ん張って袋に穴を空けています。

 翼でバランスを取りながら・・・・・。

 大好物の卵をゲット。しかしこの中に入っていたのは卵の殻のようだった。

 それでも何とか中身を出そうと努力するブト君。

 こうなったら穴を空けて食べた方が効率が良い!!

 次はお弁当だ。今日のおかずは何かな?

 本来ならこのような器は洗って「再生ゴミ」に出さなければいけないのだが、この辺りにルールなんて存在しない。

 ブト君の見上げる視線の先には・・・・・。

クリック

 ゴミステに設置してある看板だ。実に空しさを感じてしまう・・・・・。 この日は「燃えるゴミ」の回収日だったが、ご覧のようにタイヤまで置かれている。

 このゴミステ周辺はいつもこの状態である。ゴミの内容によってはホームレスが物色している光景も目にする事が出来る。一応パフォーマンスのようにネットはあるのだが、モラルが存在しないところでは無用の長物になってしまう。看板も同様である。ゴミステはあなたの街の顔ですよ!!

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

烏物17

2007-11-12 05:38:41 | 烏物

 烏物第17段です。今回は「京都和彩工房」の烏物です。

 「四季のちりめん細・カラスの巣立ち」です。樹洞の巣には雛がいます。カラスのお母さんが着物を着ていて可愛いと思います。画像がいまいちよろしくないので、Webで綺麗な画像を見て下さい。

 「ほのぼのかごつきモビール・カラス」です。カラスが柿をくわえて嬉しそうに笑っています。とても可愛いです。

 和風のカラスもなかなか素敵だと思います。ちりめんという風合いが何となく優しさを与えてくれるような気がします。

「京都和彩工房」

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

生きるという事3

2007-11-07 21:16:09 | 行動

 以前の記事「飛べるという事5・続編」に登場した嘴が折れてしまったブトのその後が気になっていた。秋になり若ガラス集団にも会えるかもしれないという期待をしつつ様子を見に行ってきた。

 昨年もそうだったのだが案の定、今年も若ガラス集団の姿が少ない。多くても20羽前後の小集団だ。今年生まれの幼鳥の数が少ないのだろうか?何だか寂しい・・・・・。

 少ないながらも私を充分に楽しませてくれた。このブトは幼鳥ではないのだが、ドングリを2つも頬張っていた。余程気に入ったのかこもままの状態で飛んで行った。

 何だか微笑ましい番の表情である。これから寒い冬がやって来るが、仲良く寄り添って暮らして行く事だろう。

 私の興味があるのかな? このブト君、大接近である。色艶も良い健康優良児だ。

 カラス達が一斉に集まっていた場所があった。集まる目的は餌付け人が撒くパンである。パンなんて体に悪いよ!! その集団の中にあのブトがいた。しかし折れ曲がっていた嘴は完全に垂れ下がっていた。見た目は痛々しいのだが痛みはなさそうである。

 この嘴では採食に困りそうだ。以前見た時は番相手がいて給餌をしてもらっていたのだが、今回見た感じでは番相手はいなさそうである。何処かへお出掛けだろうか?

 この嘴が完全に取れてしまったら、生きてゆく上でハンディになる事だろう。幼鳥だったら生きて行けないかもしれない。以前動物園で飼育されていたペリカンに人工嘴を付けた事があったのだが、カラスバージョンはないのだろうか?

 ハンディに負けないでこれからも元気な姿を見せて欲しい思うのである。集団でいる事によって助けられる事もある。また会いに行くからね。ブトさん・・・・・。

 追記:その後分ったのだが、嘴の折れているブトが2羽いた事が判明。この嘴の折れたブトは別個体である。

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

追悼

2007-11-01 19:07:27 | 行動

 追悼とは「死者の生前をしのび、その死をいたみ悲しむ事」とある。つまり既に他界してしまった事を意味する。このブログでも何度かカラスの死にまつわる記事を書いた事があるが、今回またこうして書かなくてはいけないなんて・・・・・。

 私がカラスを観察して数年が経過している。同じ公園で同じカラスを毎日観察しているといろいろな出来事に遭遇する。それは自然界では当たり前の事や、予期せぬ人為的行為だったりと様々である。

 いつもこのブログやテレビなどで活躍してくれる水飲みボソ。今年は第2婦人と3羽で過ごしていた。毎年繁殖を試みてはいるのだが、失敗してしまう事が多くもう5年間も雛を見ていない。更に今年は水飲みボソ♀が一切巣造りに参加しなかったという事だ。巣は水飲みボソ1羽で完成させた。第2婦人も1羽で巣を造ったのだが抱卵には至らなかった。

 7月下旬のある日の事である。水飲みボソと第2婦人の姿しかなく、♀の姿を見掛けなかった。たまたま何処かに出掛けているのだろうと思いそんなに気にしていなかった。しかし数日が経過しても♀の姿はなかった。水飲みと第2婦人だけが縄張りにいて、何事もないかのように地面採食している。私は♀の姿を探したのだが、一向に見付かる気配がなかった。

 9月のある日の事である。縄張りとは離れた別の場所で地面採食している水飲みボソ♀の姿があった。しかし様子が少しおかしい。翼を傷めているのか全く飛ぼうとしないではないか。私は無事を確かめる為にわざとに近寄ってみた。すると水平には飛べるのだがすぐに下りてしまい、高く飛び上がろうとはしなかった・・・・・いや、恐らく出来なかったのだろう。確かに翼は下がっていた。

 数日が経過していくうちに段々と飛べるようになった。一先ずは安心した。しかし変化はこれだけではなかった。一向に自分の縄張りに戻ろうとはしないのである。♀がいるのは誰の縄張りでもない場所と違うボソの縄張りの間くらいだった。別なボソは♀が入って来ても別段追い出そうとはしていなかった。

 ある日の事である。出掛けていた水飲みボソと第2婦人が帰って来て鳴き交わしを始めた。♀は耳を傾けて明らかに誰の鳴き声なのか分かっていたようである。しかし♀から鳴き声を出す事もなく、縄張りに行く事もなかった。この行動から推察して番関係は解消されたと思って間違いなさそうである。

クリック

 ある日の朝の事である。ボソの亡骸を発見して幼鳥なのかどうなのかという事を調べていたら、水飲みボソ♀にそっくりだった。特徴のある白斑や翼の色具合、足の擦れ具合などなど・・・・・ぴったりと一致している。私はとてもショックだった。世の中に似ているカラスがいてもおかしくはないのだが、ここまで容姿が一致するなんて考えられない。

 私はこの亡骸が違うカラスであって欲しいと願っていた。毎日公園などでボソを見掛けると「水飲みボソ♀では?」と思ってしまう。しかし明らかに違っていた。どうか間違いであって欲しいと今でも思っている。

 私が最後に♀を見たのはなんと縄張り内であった。「やっと縄張りに戻って来たのだね」と話し掛けてしまった。しかしその数日後に亡骸になってしまったのである。最後の最後に思い出がたくさん詰まった縄張りに戻って来たのだろうか? 彼女にとってこの公園は最高の生息地だったの違いない。何度も人から攻撃を受けても決してこの公園を捨てる事がなかった水飲みボソ♀。

クリック

 いつも♂におねだりをして可愛い姿を見せてくれた。繁殖は余り上手く行っていなかったけどいつも頑張っていたよね? 私の姿を見つけると近くに寄って来て「飼っているのですか?」と聞かれた事も多かった。そんな思い出が頭の中を駆け巡る。本当に長い間お疲れ様でした。私にたくさんの思い出を与えてくれてありがとうね、水飲みボソ♀。君の事は一生忘れる事はないからね。

番で水を飲んでいるシーンが動画でアップされています。こちらも是非ご覧下さい。

「シバラボTheater」 シバラボさん、ありがとうございました。良い思い出になりました。

「You Tube」 こちらもご覧下さい。

コメント (14)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする