母さん。

今日は、久々に実家の母親から携帯にメールが届きました。
久々といっても、一週間ぶりくらいですがね。

『なんか、郵便物が溜まってるわよ。』とのメールでした。

その返信のついでに、寮費のことで、今月分を立て替えて払ったから、、、ということを書いたら、

『リョーカイ、１年分の寮費＋教科書代で４５万通帳に振り込んどくね。』

という返信が帰ってきました。

最近は日本語が下手になってきたなと感じます、つなぎの言葉が思いつきません。

僕はそのメールを受け取ってしばらく、唖然としてしまいました。

今年一年間で俺が寮生活をするということで、生活費３９万を振り込んでもらい、
さらに今日寮費と教科書代で４５万、、、あわせて８４万。。。。。

いきなり、そんな大きな額を示されて、今の俺がしている事をもう一度考えてみました。授業料が、一年間で平均して約８０万ほど。
今年一年間で、１６０万・・・。

うちは、世間的には福岡市内にも住めないような中流以下の階級の暮らしで、さらに姉貴は高校、大学共に私立、期待されていた俺も大学には落ちてしまって、私立の大学に行く事になった。

浪人するとか大学行くとかで、散々、悩んで苦しんで、親とも何度もけんかを重ね
、親を憎み、妬み、怒りを覚え、それを分かろうとしない親がいて、親にひどい事を言った事もあったし、ひどい事を言われた事もあった、
結局、母親と俺は、考え方が違うんだと、割り切って母親に理解してもらおうなんて期待は等の昔に捨てていました。

でも、理解できないながらも、なにかとサポートをしてくれて、今一番は資金面でない金を振り絞って出してくれています。

それを思うと、本当に感謝の気持ちで胸がいっぱいになり、メールを見ながら涙腺が緩んでしまいました。
その額の大きさに、自分が今大学生活で何をしようとしているか、このお金をかけるだけのことをしているのか？
というか、しなければならない。と思います。
そんな大金をポンと出してくれる、親の偉大さに参りました。

もちろん、俺が母親から傷つけられた事はおそらく一生忘れられないし、そのときの憎しみは消す事はできません。

ただ、一人暮らしをして少しだけわかった事もあります。
家事、育児、そしてパートで働いている母親は、偉大だなって。

確かに、母親から偏った考え方、間違った知識、を教えられたことにより、迷惑を被ったりもしましたが、それについて、偉大な母親には文句なんていう資格がないくらい、母親は頑張っているんだなって分かりました。

『文句があるんだったら、一人で自立して暮らしていけるようになってから言いなさい』

この言葉にいつも怒りを覚えていましたし、早くこんな親から自立したいと小学校の頃からずっと思っていました。
でも、今ならその言葉の意図が分かります。
食事は栄養のバランスを考え、献立の考案。洗濯物は色落ち、ネットの使用、ポッケに何も入っていないかのチェック、洗濯物を干すときの干し方、洗濯物をたたむ手間。掃除、さらに育児、さらに、パート。細かいところでも色々と注意しないといけないところが沢山あることに気が付きました。
ましてや、日本人学生アドバイザーとして、きちんとした生活を送ろうとすればなおさらその大変さを実感できます。
部屋はいつでもきれいに。洗濯物はためずにこまめに、清潔に、冷蔵庫には残り物がないように、・・・。

一度、母親の勤めていた工場でバイトをした事がありましたが、長期で働くのは無理でした。

『文句があるんだったら、一人で自立して生活できるようななってからいいなさい』と言う言葉に、今は、文句が言えません。

今は、
なんだかんだ言っても、俺のために働き、お金を工面してくれている母親に、恩返しができるよう。もっともっと勉強して、ムダにさせないように、
やってやるって思います。

母親の力は大きい、それだけに子供の人生を左右する。
それは、子供の支えとしては素晴らしい事だが、逆に子供の人生を途中まで決めてしまうことにもなる。

経済的に成人するまでは、親の言いなりになるのも仕方がないなと思うし、
また、それでも、子供の意見を尊重してくれる親には感謝しきれません。

ポスト　うたいびとはね
～おとなへ続く階段を　涙の数だけ上る
落ちた涙の数だけ～冬の階段を～～