歯科検診を終えた後、さて、どうしようかと思いながら外に出た。
ふと頭をかすめた場所があるが、そこへ行くにしても、このまま家に帰るにしても、バスは当分来ない。
中途半端な時間のうえ、風が冷たかった。
更に手袋を忘れていたのも手伝って、益々どうしようかとしばらく逡巡した。
でも、歩こうと決めて、お目当ての場所へと向かった。
川縁の緑道は、風は冷たいけれど、とても気持ちがよかった。
通勤時間帯でもない冬の平日は、人もまばらで歩きやすかった。
私の数メートル先を歩く女性がいた。
後姿は少し弾んでいて、散歩を謳歌しているように感じた。
♪るんるんる~んと聞こえてきそうな気がした。
私は、私の目をひいた、土手の黄色い花と川を見ながら歩いた。
その黄色い花のつぼみのようなものは丸くて、あちこちにあった。
やがて、花のつぼみではなく、どうやら実のようだと気づく。
いや、きのこ?
確かめたかったが、近くには寄れないので、諦めて歩き続けた。
カモらしき鳥がすいすいと泳いでいる。
風の冷たさを除けば、のどかでよろしおすなー。
なんて思っていたら、前を歩いていた女性が立ち止まった。
そして、振り向いた。
ん?
「カワセミがいた」
「え?どこに?」
「さっき、飛び立って行ってしまった」
「わぁー、見たかったな」
「きれいでしたよ」
「こんな所にいるんですね」
「いるんですよ」
「知らなかったわ」
と、初対面の方としばし会話する。
よくよく見ると、川の水は澄んでいた。
ぼーっと歩いてるんじゃないわよって話ですね。
それにしても、見たかったわ。
帰り道の体は、温まり過ぎて暑くて、ダウンを脱ぎたいと思った。
でも、荷物になるので我慢して、そのまま歩いた。
風が非常に心地よい。
途中、カワセミがいたという場所に来ると、立ち止まってキョロキョロしたが、残念ながら見つけられず。
ただ、チッ、チッという高い鳴き声を聞いた。
思わず、カワセミの鳴き声をググってみる。
その時、もう一度鳴いた。
似てるー。
が、しかし、カワセミかどうかは定かでない。
もし、またここを通ることがあったら、今度は気を付けて歩こう。
見つけてあげるから。
待っててちょうだい。
カワセミちゃん。
ふと頭をかすめた場所があるが、そこへ行くにしても、このまま家に帰るにしても、バスは当分来ない。
中途半端な時間のうえ、風が冷たかった。
更に手袋を忘れていたのも手伝って、益々どうしようかとしばらく逡巡した。
でも、歩こうと決めて、お目当ての場所へと向かった。
川縁の緑道は、風は冷たいけれど、とても気持ちがよかった。
通勤時間帯でもない冬の平日は、人もまばらで歩きやすかった。
私の数メートル先を歩く女性がいた。
後姿は少し弾んでいて、散歩を謳歌しているように感じた。
♪るんるんる~んと聞こえてきそうな気がした。
私は、私の目をひいた、土手の黄色い花と川を見ながら歩いた。
その黄色い花のつぼみのようなものは丸くて、あちこちにあった。
やがて、花のつぼみではなく、どうやら実のようだと気づく。
いや、きのこ?
確かめたかったが、近くには寄れないので、諦めて歩き続けた。
カモらしき鳥がすいすいと泳いでいる。
風の冷たさを除けば、のどかでよろしおすなー。
なんて思っていたら、前を歩いていた女性が立ち止まった。
そして、振り向いた。
ん?
「カワセミがいた」
「え?どこに?」
「さっき、飛び立って行ってしまった」
「わぁー、見たかったな」
「きれいでしたよ」
「こんな所にいるんですね」
「いるんですよ」
「知らなかったわ」
と、初対面の方としばし会話する。
よくよく見ると、川の水は澄んでいた。
ぼーっと歩いてるんじゃないわよって話ですね。
それにしても、見たかったわ。
帰り道の体は、温まり過ぎて暑くて、ダウンを脱ぎたいと思った。
でも、荷物になるので我慢して、そのまま歩いた。
風が非常に心地よい。
途中、カワセミがいたという場所に来ると、立ち止まってキョロキョロしたが、残念ながら見つけられず。
ただ、チッ、チッという高い鳴き声を聞いた。
思わず、カワセミの鳴き声をググってみる。
その時、もう一度鳴いた。
似てるー。
が、しかし、カワセミかどうかは定かでない。
もし、またここを通ることがあったら、今度は気を付けて歩こう。
見つけてあげるから。
待っててちょうだい。
カワセミちゃん。