別に今回(8月8日)の誤報があったらから言うわけじゃなくて、前々から思ってたの。緊急地震速報って無意味だなって。去年かおととしか、いつの間にか自分の携帯にその機能が追加されてて、鳴り出してびっくりした時があったけど、くっだらねえから早速鳴らないようにしたくらいなの。
気象庁が認める「緊急地震速報」の限界とは?
強いて言えば↑の(1)に関係した話なんだけど、もっと「それ以前」の話。
つまり、地震が起きるとP波とS波ってのが出るんでしょ。でもってP波の方が進むのが早くて、S波のほうが遅れてやってくる。地震速報はそのタイムラグを利用してるわけでしょ。P波を察知して、そこから地震のおよそのサイズと場所を割り出して、P波より大きくて強力なS波が来る前に知らせてくれる、と。
んだけど、それってまず時間差がある場合だけ、有効だよね。直下型みたいに真下からズドンと来る地震の場合、P波とS波はほぼ同時だから、速報なんか間に合わない。速報が鳴り出した時にはもうめちゃめちゃに揺れてる。
いっぽう、震源からの距離が離れてる場合は、時間差を利用してS波に備えることができるけど、たとえばそれがM7クラスの大地震だったら、「時間差を利用できる」距離にある地域には、実はそれほど強い揺れは届かない。せいぜい震度2か3、いいとこ4だろう。その程度の揺れに対する準備のために、速報なんて必要か?って思ってしまう。今までの人生で、その程度の揺れで危険を感じたことは、俺はないから。
それがM8とかM9にもなろうものなら、震源からかなり離れていても、たとえば3.11の時の関東地方のように、震度5に達することはありえる。震度5なら、2、3秒でも前もって教えてくれたら、心理的にも物理的にも、危険を回避する余裕につながるかもしれない。地震速報が意味があるのは、唯一こういう場合、つまりもっぱら海の沖の方を震源とするM8クラス以上の地震が起きた場合の、しかもその海からかなり離れた地域にその人がいる場合、という。
ただ俺はね、そういう遠い場所で巨大地震が起きた時の前震(P波の到達)っていうのは、3.11で経験した。似たような前震を今度感じたら、「あ、これは後から大きい揺れが来るかも!」ってわかると思う。いや「似たような」というより、どんな小さい地震でも、感じ取ったら「これで終わるか?後から本体が来るか?」って警戒する癖が、実はもうついてる。だったら、速報なんていらないじゃん?
前震(P波)を感じ取れなかったら?それならその地震は、S波も含めてそんなに大きくないか、P波が減衰して感じ取れなくなってしまうくらい遠いか、なんだから、どっちにしたって怖くない。つまり、速報してもらう甲斐がない。
でしょ?
まとめると、結局、時間差を利用できる震源が遠い地震の場合、自分で前震を感じて勝手に警戒すればいいから速報なんて要らない。時間差を利用できない至近距離の地震の場合、どうせ間に合わないから速報なんて要らない。どっちに転んでも、要らない。でしょ?
なのに、いまだに「速報」に何かを期待している人たち、なんだかな。上っ面の「安心」が好きだよな。そういうものに頼ってると、痛い目に会うっていうのが最近の教訓じゃなかったのかな。
俺、その点では気象庁が悪いとは思わない。そういう気休めを欲しがる連中と、まあ妥協しなくちゃならないんだろうな、と思うんだわな。
まあ、もし俺が気づいてない緊急地震速報のメリットをどなたか知ってましたら、遠慮なくご指摘くだされ。以上。
気象庁が認める「緊急地震速報」の限界とは?
強いて言えば↑の(1)に関係した話なんだけど、もっと「それ以前」の話。
つまり、地震が起きるとP波とS波ってのが出るんでしょ。でもってP波の方が進むのが早くて、S波のほうが遅れてやってくる。地震速報はそのタイムラグを利用してるわけでしょ。P波を察知して、そこから地震のおよそのサイズと場所を割り出して、P波より大きくて強力なS波が来る前に知らせてくれる、と。
んだけど、それってまず時間差がある場合だけ、有効だよね。直下型みたいに真下からズドンと来る地震の場合、P波とS波はほぼ同時だから、速報なんか間に合わない。速報が鳴り出した時にはもうめちゃめちゃに揺れてる。
いっぽう、震源からの距離が離れてる場合は、時間差を利用してS波に備えることができるけど、たとえばそれがM7クラスの大地震だったら、「時間差を利用できる」距離にある地域には、実はそれほど強い揺れは届かない。せいぜい震度2か3、いいとこ4だろう。その程度の揺れに対する準備のために、速報なんて必要か?って思ってしまう。今までの人生で、その程度の揺れで危険を感じたことは、俺はないから。
それがM8とかM9にもなろうものなら、震源からかなり離れていても、たとえば3.11の時の関東地方のように、震度5に達することはありえる。震度5なら、2、3秒でも前もって教えてくれたら、心理的にも物理的にも、危険を回避する余裕につながるかもしれない。地震速報が意味があるのは、唯一こういう場合、つまりもっぱら海の沖の方を震源とするM8クラス以上の地震が起きた場合の、しかもその海からかなり離れた地域にその人がいる場合、という。
ただ俺はね、そういう遠い場所で巨大地震が起きた時の前震(P波の到達)っていうのは、3.11で経験した。似たような前震を今度感じたら、「あ、これは後から大きい揺れが来るかも!」ってわかると思う。いや「似たような」というより、どんな小さい地震でも、感じ取ったら「これで終わるか?後から本体が来るか?」って警戒する癖が、実はもうついてる。だったら、速報なんていらないじゃん?
前震(P波)を感じ取れなかったら?それならその地震は、S波も含めてそんなに大きくないか、P波が減衰して感じ取れなくなってしまうくらい遠いか、なんだから、どっちにしたって怖くない。つまり、速報してもらう甲斐がない。
でしょ?
まとめると、結局、時間差を利用できる震源が遠い地震の場合、自分で前震を感じて勝手に警戒すればいいから速報なんて要らない。時間差を利用できない至近距離の地震の場合、どうせ間に合わないから速報なんて要らない。どっちに転んでも、要らない。でしょ?
なのに、いまだに「速報」に何かを期待している人たち、なんだかな。上っ面の「安心」が好きだよな。そういうものに頼ってると、痛い目に会うっていうのが最近の教訓じゃなかったのかな。
俺、その点では気象庁が悪いとは思わない。そういう気休めを欲しがる連中と、まあ妥協しなくちゃならないんだろうな、と思うんだわな。
まあ、もし俺が気づいてない緊急地震速報のメリットをどなたか知ってましたら、遠慮なくご指摘くだされ。以上。
車や自転車の運転中とか、ランニング中とか案外気付かない。
・例えば遠すぎて揺れが来ないが津波被害の可能性がある時。
地震が運ぶのは大地の揺れだけじゃない。揺れがほとんど感じずに大津波が来る地域は速報がないとわからない。10分の情報の遅れが命取りになる。
P波を感じられない環境ということで、まずジョギング中とかの場合、震度5くらいまではそもそも屋外だから安全でしょう。震度6~7の地震ではそもそも警報が間に合わない、という理屈は上に書きました。
車の運転中も基本的にはそれと同じです。ただ、高速道路を運転中だと、普通よりスピードが出てるから、数秒前の警報が聞けたら、とっさに速度を緩めることで(急減速はかえって危ないけど)、不測の事態(ハンドルを取られるとか、道路の亀裂とか)を避けることができそうです。なので、「高速道路運転中」だけは緊急地震速報は有効かも。携帯じゃなくて、車にそういう装置が付いてると便利ですよね。
ただ、以前YouTubeで常磐道を走ってる時に3.11の地震に会った車の中の映像を観たことがあるけど、やはり震度5くらいだと、そんなにヒヤヒヤする状態には見えなかったですけどね。
津波については、そもそもP・Sの時間差内に津波は来ません。PもSもなく、地震を感じたこと自体が注意報・警報です。
あまりにも遠方の大地震で、陸地では揺れを感じない場合というのは、まずそれだけ遠方ゆえに津波の到達にも時間がかかります。そしてその間に、緊急地震速報ではなく普通の「津波警報」が役目を果たします。「チリ地震津波」みたいなケースも、今の時代は感知して予報を出せるんですよ。
沿岸地域では、ひとけが全くないようなへんぴな海岸以外、アナウンスが聞こえるはずです。アナウンスが届かなそうな海岸にもし長時間いることがあれば、その時だけ緊急地震速報を受信可能にしておけばいいかもしれません。
ちなみに、そもそも地震波を出さずに断層がずれる「津波地震」「スロー地震」と呼ばれるタイプの地震が、きわめて稀にですが、ありえます。古くは「慶長の大津波」、最近だと「明治三陸津波」っていう例があります。地震を感じないのに津波だけが来る、恐ろしいやつです。この場合、地震波を感知できない(あるいははっきりしない)から、最初から速報は不可能です。
というわけでまとめると、「必要な場合も多い」というより、必要な場合はかなり特殊な環境に限る、と。その特殊な環境ですら、僕ならあてにしようとは思わないけど。というのは、それで安全性が高まるとは思えないから。
でも、わらにもすがるというか、少しでも安全につながる、使わないよりはマシだと思えるのでしたら、人がそれを使うのはやめろとは言いませんよ。
ボク、山で熊が怖くて鈴鳴らしてるんですよ。
でもベテランの人に言わせると熊鈴はかえって危険ならしいのです。
鈴の効果で熊を遠ざけているようでいて、近くに潜んでいるかもしれないという可能性を忘れている。
熊とか蜂とか蛇とか危険が迫っているかどうかは人間の感覚を研ぎ澄まさないと感知できないという訳です。
そうは言ってもね、やっぱり人間は弱い存在ですから。
心理的な安心なんてのも欲しかったりはします。
とは言え、緊急地震速報は巨額の金をかけるほどのものなんですかね。
熊鈴くらいは許してほしいって言えますが、他方は税金ですからねぇ。
それよりも地震は避けられないものとして、その後どうするかってことにお金を使ったほうが有意義だと思います。
予知できたとしても、来るものは来るわけですから。
メールなんですけれど、gooメールは止めちゃったんですよね。
アドレス使えないのでどうしようか考え中でして、
良い方法が浮かんだらここにコメントなんかするかもしれません。
お久しぶりです。なんかすっかり、「山の人」になってらっしゃるみたいですね(笑)。
上で自分が書いたことに逆らうみたいですが、周囲の「速報」鳴らしてる人間を見てると、「心理的な安心」を求めてるというより、なんかとにかく「アプリ使いこなしてる」感を味わうため、ってだけのやつも多かったりして。実際は地震で自分の身に危険が及ぶ事態なんてそれほど信じてない、っていうタイプの。山で仕事する人の「熊除け」ほど、真面目に考えてない。
いずれにしろ、そんなもんの開発のために巨費を投じるなんて本当に馬鹿げてますね。
(メールは、HPの方の連絡先ならどうでしょう。私用めいたことでも、そちらならやり取りできるかと思ってまして)