のんびりいこか~・・・裂脳症・水頭症・点頭てんかんの息子とともに

裂脳症、水頭症、点頭てんかん、視神経萎縮、半盲、左半身麻痺。ハンデはあるけど頑張る長男くんの成長記録です

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てんかんの治療 その2 ~入院治療前半

2008年04月30日 11時14分49秒 | てんかん
今回は入院治療したときの検査や長男くんの様子などを書きます。

【ACTH投与のための入院治療前半】

・4月16日
午前中に入院チェック(感染症などにかかっていないか)を受け、病棟へ。
身長、体重測定。尿検査。
ドクターからACTH投薬についてや、必要な検査の内容とスケジュールの説明を受ける。
夕方に採血し、血液検査。
この日の発作は2シリーズ。発作の度合いがどんどん強くなり、スパズムの合間に泣き叫ぶようになった。
急激に悪化しており、当初の予定では2日後に脳血流検査をしてからACTH投与開始だったが、ドクターに頼み込み、翌日から投与してもらうことになった。

・4月17日
胸部レントゲン撮影。ACTH投与前後の比較用。
ACTH投与開始。これから2週間、1日1回、左右の太ももに交互に打つ。
その後は1日あけて1回、2日あけて1回で終了。
投与量は0.01mg/kg/day~0.0125mg/kg/dayで、計算しやすい量を投与。
これはかなり少量な範囲だが、大量(0.04~0.05mg/kg/day)に投与した場合と比較して効果に差はなく、副作用を考えると、少量投与がのぞましいとのこと。
翌日の脳血流検査に備えて、点滴確保。夕食時には甲状腺を守るためのヨードを服用。
この日の発作は1シリーズ。発作の度合いはまだかなり強く、スパズムの合間に泣きが入る。

・4月18日
朝食時、ヨード服用。点滴をチェックした後、トリクロール(睡眠導入薬)服用。
脳血流検査実施。結果は、特に異常なし。
この日の発作は1シリーズで、度合いはかなり弱まっていた。
ACTHが効いていることを実感。

脳血流検査:血管に放射性同位体(ヨウソ)を投入し、脳の血流を測定する。極端に流れか悪かったり、流れすぎたりしていると、そこが焦点となっててんかんが起こっている可能性がある。本来であれば、ACTH投与前後に1回ずつ検査して、変化を見比べるらしいが、今回は上記のとおり、すでにACTHを1度投与してからの検査となった。

・4月19日
ACTHの副作用が出始める。食欲増進と不機嫌。
離乳食のほかに、母乳を10回、ミルク200mlを飲む。すごい食欲。
発作は一切出なくなった。

・4月20日
不機嫌さが増し、ベッドでは寝なくなった。ベビーカーで揺らしていないと泣き出すので、部屋の中をベビーカーを押してぐるぐる回る。
感染症予防のため、部屋の外にはあまり出たくなかった。
ドクターからは病棟内はフリーだといわれたが、万が一、風邪でもひいて熱が出てしまったらACTH投与が中止になってしまうので、細心の注意を払っていた。
なので、ACTH連続投与の2週間は、検査以外で長男くんが病室を出ることはなかった。

・4月21日
血液検査(ACTHの副作用:感染症、ホルモンバランス、電解質の異常の有無など)→問題なし
トリクロール服用し、脳波測定→頭頂部と後頭部に脳波の乱れが残る。
不機嫌。

・4月22日~27日
何も検査がなく、落ち着いた日々。
相変わらず不機嫌。ベッドで寝ないので、ほとんどベビーカーですごす。
ミルクの量が増え、体重が1日に100g弱ぐらいずつ増えていた。

・4月28日
血液検査→異常なし
心臓エコー(まれに心臓肥大の可能性があるため)→異常なし
相変わらず不機嫌。

・4月29日
検査なし。比較的機嫌のよい1日。

・4月30日
トリクロール服用し、脳波検査→左後頭部に脳波の乱れが残る。そこから全体に異常な波が広がっている。
ACTH連続投与終了。
少し機嫌がよくなり、高い高いをすると声を上げて笑った。


以上、入院治療前半でした。

てんかんの治療 その1 ~点頭てんかん発症から入院まで

2008年04月15日 09時19分53秒 | てんかん
点頭てんかんをネットでいろいろ調べていたとき、とても参考になったのが、同じ病気の子をもつお母さんたちのホームページやブログでした。

同じ病気の子をもつお母さんたちがこのブログを見てくれているかはわからないけど、少しでも参考になればと思い、長男くんの記録を綴ります。


【点頭てんかん判明の経緯】

・4月2~4日ごろ
寝た姿勢から手を上に伸ばしてきた(だっこして、みたいな状態)とき、手がわなわなとふるえていた。

・4月8日 夜
眠る直前に不自然な動きと手の震え。不自然な動きとは、横向きで寝た状態から、前屈するような動き。5~6回繰り返す。
目の様子もおかしい。落陽現象か?
(落陽現象:脳圧が高くなると、眼球が下へ落ち込み、太陽が沈むときのような状態になること)

・4月9日
7ヶ月健診(S病院)で相談するが、水頭症の既往があるなら脳外科へ、といわれる。

・4月11日
J医大病院、小児脳神経外来緊急受診。特に問題はないでしょうといわれる。

・4月12日
朝、起床直後に手足の震え。今考えると明らかな発作だが、当時は「なんかおかしいな」ぐらい。
パパさんが、「その動き、前からやってるよ」というので、なんとなくそのままに。
午後1時ごろ、授乳時に発作。呼びかけても無反応。
午後3時ごろ、散歩中にベビーカーのなかで発作。
午後5時ごろ、寝室で発作。

・4月13日
朝、起床時発作。携帯で撮影。明らかにおかしいと主張するが、パパさんは、「う~ん・・・」
昼、パパさんが抱いているときに発作。長男くんの体が硬直していたらしく、パパさんもようやく「なんかおかしい」と納得。
そこからいろいろ調べだし、結果、「てんかんかも」ということに。
夕方、J医大病院の救急へ。小児脳神経外科の担当医がたまたま当直だったので、映像を見せて、相談するが、イマイチな反応。
少し熱が高かった(37.9℃)こともあり、熱性痙攣の疑いぬぐいきれず、ダイアップ処方。
てんかんだとしたら、小児神経専門医でないとわからないとのこと。
念のためCT撮影したが、異常なし。

・4月14日
S病院受診。小児神経専門医に映像を見せ、また、実際に発作がおき、点頭てんかんの可能性濃厚に。
脳波をとったら、案の定、ヒプスアリスミアでまくりで確定診断。
S病院には小児病棟がないので、紹介状を書いてもらった。

・4月15日
J医大病院小児科小児神経外来受診。脳波持参。
映像と脳波で、店頭てんかんとの診断確定。
ACTH療法をすすめられ、入院手続きをして帰宅。
この日の発作は12時ごろ1シリーズ16回のみ。

この時に痛感したのは、てんかんについては、本当に小児神経の専門医じゃないとわからないんだということです。
長男くんが比較的早く治療開始できたのも、小児神経専門の先生が近くにいてくれたからだと思います。
てんかんは早期発見、早期治療が予後に大きく影響するらしいです。
なので、なんかおかしいなと思ったら、まずは小児科を、できれば小児神経専門医を受診することをおすすめします。

日本小児神経学会のHPに小児神経専門医のリストがあります。参考まで。
http://child-neuro-jp.org/visitor/sisetu/sisetu.html#anchor1