地図のない街

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2023年印象に残った本まとめ

2023年12月28日 19時24分00秒 | 読みました
2023年に読んだ本(マンガ、絵本を除く)は20冊くらい30冊にはとどかなかった。その中で印象に残った本を何冊か(マンガ含む)。
もう2,3冊加えたかったんだけど、長くなるので、、、これが今年のまとめです。


『未必のマクベス (ハヤカワ文庫JA)』の感想

サスペンス小説なんだけど、話の芯は置き忘れた青春の話。
社会人としての、そこそこの成功。そこからの落とし穴。なにを傷つけ誰を守るか。
出会った頃からの、変わらないパスワード。そこに込めたものが通じて、物語と心が進み始める。
主人公が持つ秘密を教えてからの、ラストシーンがナイフのように心に刺さりました。

#2023年の読了本

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『永遠の森 博物館惑星』の感想

こんなきれいなSF小説読んだことない!!

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『不見【みず】の月 博物館惑星Ⅱ (ハヤカワ文庫JA)』の感想

こんなきれいなSF小説読んだことない!
でも、第一部からちょっとトーンダウン。

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『歓喜の歌 博物館惑星Ⅲ (ハヤカワ文庫JA)』の感想

こんなきれいなSF小説読んだことない!!!
三部作が美しくまとまりました。謎も解けて、ハラショーです。

#2023年の読了本

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『銀河の死なない子供たちへ(上) (電撃
コミックスNEXT)』の感想

なんだよー、このマンガ反則だよ!

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『銀河の死なない子供たちへ(下) (電撃コミックスNEXT)』の感想

なんだよー、このマンガ反則だよ!
涙が止まらないじゃないか。

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『わたしが正義について語るなら (未来のおとなへ語る)』の感想

正義については、あまり語られない。
けれど最後まで読むと、やなせたかしさんが「アンパンマンのマーチ」に込めた熱い思いに心打たれる。

#2023年の読了本

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『われら闇より天を見る』の感想

主人公ダッチェスが運命に翻弄されていく様に涙涙。ラスト、一気に真実が明らかになることにより、読んでる身としては感情が千々に乱れていく。真実の重さをダッチェスと共に受け止めると、深い寂しさと悲しさが残ります。あまりにも読後の余韻が残って3日は次の本に手が伸びなかった。
2023年のベスト、二冊のうちの一冊。

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『歩道橋の魔術師 (河出文庫)』の感想

「三体」から、なんとなく中国文学に興味を持ち行き着いた本。この著者は台湾の方ですので、純粋には中国ではありません。
台湾のことをあまり知らないのですが、商場という古いショッピングセンター兼住居で子供時代を過ごした人たちが、その頃の事を物語ます。
どれも穏やかな、誰でもあっただろう子供時代の話。
その語る話が、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚を刺激してきます。
読み終わると、自分の子供の頃を思い出して涙ぐみました。でも、不思議と思い出されることが、あるはずのない子供の頃の思い出。擬似記憶でしょうか。読書することにより、自分の記憶と物語が混ざり合い新たな切ない記憶になってしまったようです。
今年のベスト、二冊のうちの一冊。

#2023年の読了本 
#読書

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というわけで、今年のベストは2冊。
『われら闇より天をみる』
『歩道橋の魔術師』
でした。

『わたしを離さないで』を読みました

2016年01月13日 00時01分58秒 | 読みました
カズオイシグロの『わたしを離さないで』を読み終わりました。
2016年1月15日より、TBSにてドラマ化されます。


内容に触れると、どうしてもネタバレになってしまいます。
未読の方、ドラマを楽しみにしてる方の為に、なるべく避けます。

感想をメインにします。

文章表現の巧みさは、解説にある通り「上手いな」と思わせます。
その点では、脱帽です。

テーマを据えて描き切った点も「よくここまで」と思わせるところです。


別の著者の作品で(確か『指輪物語』)、
「良い物語というものは、めでたし、めでたし。で終わるものなんだ」
といった、箇所があります。

物語の全てが「めでたし、めでたし」で終わったら、それはそれでつまらないと思います。
「めでたし、めでたし」で終わるということは、物語のひとつの指針だと思っています。
そうやって物語が終わると「いい物語だった」と幸せな気分で本を閉じられます。


『わたしを離さないで』は、少なくとも「めでたし、めでたし」ではないようです。
不幸な終わり方なのか? 中東半端なのか? これは読み手の捉え方次第だと感じています。

はっきりと「こうなんだ!」とは言えないところでは、難しいですね。

読み終わった後に、あれやこれやと気になる伏線があります。
本来なら、ちょっと時間を置いて読み返すのでしょうが、
この作品は読み返す気分になれません。
これが、私の『わたしを離さないで』の感想を一番よく表しているのでしょう。


一言、著者に伝えたい事があるとすれば、
もう少し簡易な文・文章にして欲しいですね。
わかりにくいところが、面白いというのは、もうそろそろ卒業したいですね。

筆箱採集帳 復刊を記念して

2014年09月27日 20時45分25秒 | 読みました
「筆箱採集帳」が「筆箱採集帳 増補・新装版」として復刊しました。めでたい。
名著でしたが、どんな理由か絶版。このたび出版社をかえ復刊の運びとなったようです。

さて、私が文房具に強い興味を感じるきっかけになったのが、「文房具を楽しく使う ノート・手帳編」です。
ステーショナリープログラム主宰の和田哲哉さんの著書です。
タイトル通り「楽しく使う」が前面に出ています。
「仕事で役立つ」「効率的ノート術」とは違います。

著者のノート・手帳の使ったうえでの実体験から、
ノートの構造をみて、はなしが広がっていきます。

読み終わると、すぐに文房具屋さんに飛び込んで、あのノート!この手帳!!と手に取りたくなります。
実際手に取りました・・・。

この著書の一番の読みどころは「多ノート派」だと確信しています。

「文房具を楽しく使う 筆記具編」もあります。
けれど、これは私に響いてくるものは弱かったようです。

なぜだったのかは、「筆箱採集帳」の登場でわかりました。
筆記具はノート以上に種類が多く、「楽しく使う」例が少なかったのでは?

「筆箱採集帳」は老若男女、職業の貴賎問わず様々な人々の筆箱とその中身が鮮やかな写真と、
簡単で的を得ている解説で魅せてくれます。

著者は文房具の専門家?文房具好き?文房具収集家?の三人のユニット、
「ブング・ジャム」イロブンきだてたく 文具王こと高畑正幸 ブンボーグAこと他故壁氏が解説をしています。

様々な人の筆箱を見ると、その筆箱がその人の仕事・趣味・好みなどで、千差万別です。
個々の筆箱とその中身はある種の必然性があるのが解説でわかります。

筆ペンが必要。
油性ボールペンじゃなければダメ。
などなど、その人の生き方が映るようです。

気づくのが、筆箱の中身ってフリーダム!!!
その日その日、その場その場で替えてもいいの?いいんだ!

自分の気持ちよく作業ができるものを、筆箱に詰めればそれでOKなんだって思えてきます。
そんな思いにさせてくれるのが名著の証です。

こんどは絶版になんかなりませんように。

『know』 野埼まど を読みました

2013年08月22日 22時20分00秒 | 読みました
『機龍警察』『機龍警察 自爆条項』も読みました。
『know』のほうが知的衝撃が激しかったのと、あとロマンスもあり~だったもので。

近未来《高度情報化社会》を通り越し、《超情報化社会》まで進んだ頃。
ネットワークと通信して情報を取得し、情報の処理をし同時に脳に介入する“電子葉”が脳に埋めこめられる時代。
こんな舞台設定をされると自ずと、攻殻機動隊を思い出します。

内容は全く違うもの。

超情報化社会で“知る”とはなにか。
知ってるからこそ知らないこととは?

主人公は、恩師が残したひとりの少女と4日を過ごします。

知ること、想像、知っていたこと、これから知ること、忘れていたこと、気づかなかったこと。
脳の作用にかかわることです。

超人類的な能力を持ち合わせた少女との4日間で、
たどり着く先は衝撃としか言いようがありません。

最後の1頁の1行に震えが走るはずです。


しかーし、読書事故!

電車内でなんとなく本を弄んでいたら、
その1頁1行が目にとまり、読了する前に「あ~あ」と残念な気分になってしまいました。

これから読もうとする方は気をつけてくださいねえ~。

この作品は、最後の1行からして“生きて帰りし物語”だと思っています。

情報過多 記録と記憶のはざまで

2013年08月05日 22時55分39秒 | 読みました
ここ半年あまりまっとうに読書ができない日々が続きました。
思わぬ休みをもらい、ゆったりと昔読んだ物を再読しました。

職場復帰後、誰それさんに連絡を、と言おうとしたら、
その“誰”がとっさに出てきませんでした。

ふと気付くと、通り過ぎて行った組織の人々の名前と顔がどんどんおぼろげになっています。

日々業務で覚えること、
人の名前と顔を一致させる作業(苦手)、
ツイート、リーダーなどの電子情報。

毎日簡単につける日記、
月を見渡すスケジュール帳。

気づけば膨大な記憶を記録で支えていました。

しかしながら、人の名前と顔は記録ではままならず、
記憶が大きな頼りです。

記憶する(していた)名前が増えるほど、
読書ができなくなってしまいました。


わたしの読書は登場人物にあたまの中で、
ディティールを与えながら進めていきます。
なので、実際に人の名前と顔を覚えるのと、
あまり大差ないようです。

電子情報に加えて、
現実での名前、架空の名前(小説等)で、
情報過多になり読書をすることに重荷を感じてしまうようになってしまったようです。

読書も気分転換の一つ、忘れることは忘れる、
大事なことは覚えているを前提に、読書を再開しました。

まずは『機龍警察』からです。
次は『天冥の標』かな?