地図のない街

日々金欠に

仲間に見守られて

2012年06月08日 22時55分37秒 | 日々のことなど
現在通っている事業所の大先輩が亡くなった。

昨日で初七日。

倒れたのは事業所内でのことだった。
救急救命措置を学んだことのある人が、必死に呼び戻そうとした。
その場にいた人たちも、声が届けばと、呼びかけ続けた。

救急隊が到着して、搬送。

救急隊も病院でも懸命に救命しようとしてくれたそうだ。

それでも、笑顔で僕らのもとには帰ってこなかった。

様々な事情があり、詳しいことはわからない。
けれど、救命にあたってくれたドクターが、苦しまずに旅立たれたのではないかと……

また、救急隊に付き添って病院まで行った方が、
なんともおだやかな、いつも通りの顔をしていたと、話してくれた。

独り暮らしを続けていた人だったから、みなの声を聴きながら、
見守られて旅立たれたのは、幸せだったのではないかとの話もあった。

競馬が好きで、レースごとの勝ち負けを毎回欠かさずつけて、
負けた時の言葉が、「たら、れば、を言えばギャンブルなんてきりがない」だった。

あの時あの瞬間その場に居合わせることの苦痛さから逃げて、
声をかけることすらできなかった自分を、
責めることはしない。

そんなことをしたら「たら、れば、だ」と、故人に笑われてしまう。

いまは、ただ冥福を祈り、
日々のことを、同じように過ごすだけだ。

それでも永久欠番は忘れられない。
それでいいと思う。
いずれは、思い出に変わるだろう。

わたしはまだそこには行けない。
当分の間、上のほうから見守っていてほしい。