遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

原三渓作『茶杓 玉くし笥』

2022年12月27日 | はぐれ茶道具

竹の物といえば、以前、小堀宗慶作、浮雲乃茶杓を紹介しました。

同じ棚をごそごそしていたら、もう一つ出てきました。

原三渓作の茶杓です。

茶杓入れ:長 20.9㎝。茶杓:長 17.0㎝。明治―昭和。 

原三渓(慶応4(1868)年ー 昭和14(1939)年):本名、富太郎、岐阜県生。旧姓、青木。原家に養子に入り、生糸貿易や製糸業で財をなす。美術に造詣が深く、横浜に三渓園を作った。

彼は、本業の傍ら、古美術蒐集や若手画家の支援を行うと同時に、自らも書画や茶を嗜んだ風流人でもありました。

以前紹介した、小堀宗明『浮雲乃茶杓』と並べてみました。

小堀宗明の品はずいぶん細身であることがわかります。手で持った感じも、両者、大分違います。

宗明の品は一捻りしてあり、さすがと思わせます。一方、三渓の茶杓は朴訥としていて、素直な感じです。

プロとアマの立場の違いか、それとも人となり?

 


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
遅生さんへ (Dr.K)
2022-12-28 10:39:49
またまた、珍しいものが登場してきましたね。
原三渓は岐阜県の生れでしたか。
そんな関係もあって、故玩館に伝来したのですね。
確かに、原三渓の茶杓は、朴訥な感じですね。
私は、人柄が現われているように思います(^_^)
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Dr.kさんへ (遅生)
2022-12-28 13:22:03
岐阜出身者としては、立志伝中の人ですね。
母の叔父が、三渓の少年時代、大垣の儒者後藤松陰の元へ勉学の世話をしたそうで、多少の縁があります。
また、彼の母方の祖父は高橋杏村という高名な南画家で、私の近くの人です。三渓は杏村に憧れていたらしく、自分も南画を描いています。
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Unknown (クリン)
2022-12-28 18:46:49
ちせいさま!横浜市民にきいたのですが、』彼ら「原三溪は我が地元の偉人✨」と考えています!(※岐阜には渡せないと思っているようですよ⚠←どんな自分たち勝手やねん🐻)
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クリンちゃんへ (遅生)
2022-12-28 20:46:56
そうなんです、こちらでも、おらが岐阜の三渓、とばかりに、いろんなイベントが開かれるようになりました。
そうさせる魅力をどことなく漂わせている人なのですね。
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