藍染作家、日下田博の藍染絵です。
日下田博『藍染絵 初秋』33.5㎝x35.7㎝、綿布。昭和。
藍を基調にして、秋の山野が表されています。
一般には、型絵染と言われている技法です。
型絵染は芹沢銈介が有名です。
二人の作風はよく似ていますが、それぞれの特徴は異なっています。
芹沢銈介の場合、沖縄の紅型から強い影響を受けて、デザイン性にすぐれた様々な作品を生み出しました。色使いは派手でにぎやかです。
一方、日下田博の場合は、日本的な情景を、主に藍色を駆使して表しています。
日下田博は、江戸時代から続く紺屋の家に生まれ、藍染で創作品の開発をめざして、益子の濱田庄司と交流し、民芸運動に参加しました。
芹沢銈介作品との共通点が多いのもうなづけますね。