遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

トイレ美術館21 日下田博『藍染絵 初秋』

2023年12月15日 | 絵画

藍染作家、日下田博の藍染絵です。

日下田博『藍染絵 初秋』33.5㎝x35.7㎝、綿布。昭和。

藍を基調にして、秋の山野が表されています。

一般には、型絵染と言われている技法です。

型絵染は芹沢銈介が有名です。

二人の作風はよく似ていますが、それぞれの特徴は異なっています。

芹沢銈介の場合、沖縄の紅型から強い影響を受けて、デザイン性にすぐれた様々な作品を生み出しました。色使いは派手でにぎやかです。

一方、日下田博の場合は、日本的な情景を、主に藍色を駆使して表しています。

日下田博は、江戸時代から続く紺屋の家に生まれ、藍染で創作品の開発をめざして、益子の濱田庄司と交流し、民芸運動に参加しました。

芹沢銈介作品との共通点が多いのもうなづけますね。

 

 


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6 コメント

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Unknown (1948219suisen)
2023-12-15 10:21:29
トイレ美術館の解説で、ずいぶん勉強させていただけますこと、お礼申し上げます。
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素敵ですねえ~ (美恵子)
2023-12-15 13:34:33
一目見た時、あ~紅型だあ~と思いました。
やつぱりその系なんですね。
とても紅型が好きなのです。
いいなあ~、やっぱり。
本当にいろんなものを収集なされているのですね。
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1948219suisenさんへ (遅生)
2023-12-15 15:27:25
ははは、付け刃です。
多少なりとも解説がないと格好がつかないので、急遽、調べもの。
おかげで、絵画の知識が増えました(^.^)
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美恵子さんへ (遅生)
2023-12-15 15:49:47
紅型というほど極彩色ではないですが、同じような型染めです。
感じが独特ですから、一見してそれとわかりますね。
芹沢銈介の紅型(極小品)は、トイレ美術館の1回目に紹介しました。
彼の作品は値が張るので、私としては今回の日下田博の品で十分です(^.^)
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遅生さんへ (Dr.K)
2023-12-15 17:10:50
「日下田博」って、知りませんでした。
どの様な人物なのか、ネットで調べてみましたら、なんと、私の住んでいる県のお隣の県の人だったのですね!ビックリでした。
益子には若い頃はよく行きましたが、「日下田博」のことは全く知りませんでした。
焼物には興味がありましたが、染色には興味を抱いていなかったからですね(~_~;)
今度、益子を訪れたときに、立寄ってみます。
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Dr.Kさんへ (遅生)
2023-12-15 18:19:11
私も、この品を入手するまでは、日下博なる人物を全く知りませんでした。
今回の品のように、山川の風景デザインが得意なようです。
藍色に向いてますね。
険しい山ではないので、どことなく関東の山野を思わせます。
芹沢銈介よりも個性が弱いです。
その分、財布には優しいです(^.^)
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