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株式投資入門

株式配当金での年金補完を目的としています。運用機関での運用経験と知識に基づいた情報を提供しています。

日本株上昇相場が終わった

2024-08-06 08:03:44 | 株式投資
日経は令和版ブラックマンデー  4,451円暴落で日本株上昇相場が終わった。実体と相当温度差のある株高にはしゃいできたのは市場関係者と政府及だけだ。相当割高に買われていたから、個人的には急落に特に驚きはない。昨日安値で一旦底を見たが、リバウンドしても当面は不安定で最悪27000円程度への下値模索も考えておくべきだろう。日本株に主体性はなく今後の動きは米株及び円相場次第だ。株高の背景として、日本経済の成長軌道への転換とか企業ガバナンスの進展とか色々あげられてるが、その実体は円安という厚化粧による見せかけの好循環にすぎずあまり根拠があるものでもない。結局のところ日本株高は米株高と円安でもたらされたもので、後付けで都合の良い理屈をつけて買い上がってきただけのように思える。業績で買えるものばかりか配当利回りで買えるまともなものは殆ど買い上げられた。個人的には30000円程度がリーズナブルな水準と考えており、今後も米株と為替を睨んで往来循環する相場だと見ている。相場見通しはポジショントークで、日本経済と企業の変革が進展し成長トレンドに転換する見通しには無理があり、日経が再度上昇に転じるとも思えない。

株高の構図に転機

2024-08-01 11:05:02 | 株式投資
我が国の株高要因は日本経済及び日本企業の構造転換が進み好循環へトレンド転換したことによると言われている。この見方に一理ないわけでもないが、最大の要因は日銀が過剰流動性を供給し続けたてきたということだろう。その結果円安が進展し海外投資家が円キャリー取引で低コストの資金を調達し株式を買い進めた。ただ市場で言われているような好循環は、円安がもたらした見せかけで構造問題の変革は殆ど進んでいないのがファクトだ。この株高の構図が利上げと量的緩和の終焉により転機を迎えようとしており、我が国の株式相場の価格形成も変わらざるをえないだろう。堅調な企業業績は株価的には織り込んでおり業績面で上値余地は限定的だろう。米株が堅調なうちは、日経はまだ持ちそうだがそれを除けば不安要素だらけだ。

株、為替ともリーズナブルプライスから大幅乖離

2024-07-24 13:09:36 | 株式投資
日経は40000円を割れた。これは直近の急騰の反動で健全な調整とみる向きが多く、先高見通しに変化ないという見方が大勢だ。しかし日本株は米株高に連動して、見せかけの好循環と過剰な期待感で上げ過ぎており、さらに上に行く勢いはなくなったとみるのが妥当なように思われる。投資環境を見ると、景気は後退し、企業業績も証券系が言うようなこれ以上の伸びには不透明感が強く上げ材料は乏しくなった。加えて需給的にも、高水準の信用残、裁定買い残や持ち合い解消売が重荷で、上を買うのは短期投機筋しかいないのが実情だ。強気筋はさほど根拠があるとも思えない理屈で株高持続を見込んでいるが、それらは取ってつけた屁理屈で、株、為替ともリーズナブルプライスから20-30%程度大幅に乖離していると思われる。まだ米株高でもっており、AIブームもまだ続くかもしれないが、相場的には日経で17000円、ドル/円で50円上げており、いつ大幅調整に入っても何ら不思議でもない。いずれにしても円安と株高がもたらした見せかけの好循環の持続は疑ってかかったほうがよさそうだ。


GPIF株式構成比引き上げ論は危険な発想 

2024-07-19 09:37:16 | 株式投資
株価が大幅に値上がりした成功を見て、GPIFの株式構成比率の引き上げ論が台頭しつつある。日本株は今でも基本25%に±8%もの許容範囲もあるし、超えた分売ることが長期運用ではリスクが平準化され適切なリバランスになっている。基本ポートを大幅に上げれば多大なリスクに晒される。過去GPIFが犯してきた間違いをまたやろうとしているのだろうか?そもそも海外では年金等の運用主要資産はインカム中心の債券運用がメインで、それに比べ我が国は株式構成比率が大幅に高い。日銀が株を買い、それをGPIFが支えるこんな無茶をやる公的機関は世界中どこを見てもない。日銀保有のETFの受け皿としてGPIFが浮上したように思えるが、こういった発想はポートフォリオ理論上も安定的、長期的スタンスに反しおかしいし、まさに株式関係者の発想だ。この一年たまたま上手くいったからといって、今後も上手くいくという前提のGPIF株式構成比引き上げ論は危険極まりない。年金資産の性格からは国民の掛金をギャンブル財源にしてはならない。年金等の長期性資産は最も保守的に運用すべきで、その手法のみが安定的運用を可能とする。


42000円台は全く想定外 

2024-07-16 16:52:42 | 株式投資
米株は年初には6回利下げ予想が大勢だったものが、直近では1-2回に変わり景気も減速気味だがそれでも高値更新中だ。日経も景気、金利、業績に不透明感が強いが同じように高値更新中だ。どちらも一部銘柄に集中したAIブームを背景に高バリュエーションをものともせず先高感が続いているがさすがにバブルの領域入りだろう。いつものことだかいったん火のついた相場はファンダメンタルから乖離しても簡単には鎮火しないものだ。しかしこの相場は実体と比べて相当違和感があるのも事実だろう。経験的には、これは上げの最終過程のパターンらしきものと見ることもできるから、もうここからは日米とも株式は買えないと考えている。またへぼな見通しになるかもしれないが、年後半には日米市場とも大きな試練が待ち受けていると見て対応したほうが良いのかもしれない?この1年間を振り返ると理屈で考えた慎重な見通しは全て打ち負かされた。3月高値を更新して42000円台をつけることは全く想定外で大きく外してしまった。

好循環が継続、定着するのは難しい

2024-07-04 15:47:38 | 株式投資
日経、TOPIXとも高値を更新した。我が国はデフレを脱却し好循環に入ったという見方が市場では支配的だ。しかし好循環は円安と株高の厚化粧でもたらされた見せかけで、景気実体とは大きく乖離し、国民生活は逆に悪化の一途を辿っている。あまりにも違和感のある相場は、円安、株安、債券安(金利高)のトリプル安懸念を包含しているようにも思える。今後円が180~200円へ向けてさらに円安に進み、かつ大幅な金利上昇を伴えば、アベノミクス後遺症とも言える東京発の金融危機が起こる懸念は捨てきれない。もちろん杞憂に終わればそれに越したことはないが、円安と金利上昇が一定の限度を超えると、金融システム危機が表面化し、その影響は全産業に及ぶ壊滅的なものとなるだろう。馬鹿なことと一笑に付すのは簡単だが、過去の金融危機は全て事前には今度こそは違うからそんなことはありえないと否定されていたことが起こっている。いつの時代も予想とはその程度のものだ。強気な見方がますます増えてきたが経済も相場も好循環が継続定着するのは難しいだろう。


アベノミクスの尻拭いは綱渡り

2024-06-27 11:31:23 | 株式投資
見せかけの好循環と米株高で我が国の株式市場は高値圏で推移しているが、株式の需給構造を見ると先行きとても強気にはなれない。銀行、生損保等20兆円、事業会社の持ち合い解消数兆円、郵政、NTT等の追加売却、日銀保有ETF70兆円等が数年で解消計画にのぼっている。買い手としては海外投資家、個人、自社株買いが想定できるが、この膨大な金額を通常のやり方で吸収するのはまず無理だろう?GPIFに期待する向きもあるが既に株式構成比率はかつてない高水準につき、年金資産をこれ以上高リスクに晒すのは国民的な理解が得られないだろう。株式需給構造からみるとアベノミクスの尻拭いは綱渡りだ。日本株は長期上昇相場に転換したどころか、長期循環相場に入り概ね3万円台での往来に入ったと見ている。


見せかけの好循環    

2024-06-14 09:59:24 | 株式投資
先頃発表された4月の実質所得は25ヶ月連続マイナスと過去最悪を更新した。政府は今年度の大幅賃上げが6月以降寄与すると言っているが、大手研究所のエコノミストの分析によれば、高い賃上げ率は非管理職対象の所定内給与がベースにつき、給与所得全体では良くて横這い程度で残業減等ではマイナスの可能性すらあるらしい。政府や経済団体、労連の発表はいいとこ取りで成果を強調したい見せかけの数値であり、高い賃上げ率をもってしても実質所得が物価高に追いつき消費拡大に結びつくのはかなり難しいということのようだ。日本経済は好循環に入ったと論じている識者も多くいるが、現実を直視すれば一人当たりGDPはシンガポール、香港に劣後し、韓国、台湾とほぼ同じで世界34位の二流国に落ちてしまった。近々政府は骨太の方針を発表するようだが、過去何度も聞いたフレーズでいつの間にかうやむやになった施策だ。昨年からの円安と株高が危機感を後退させており、見せかけの好循環で日本経済再生の道はますます遠のきつつあると言わざるをえないようだ。

便乗値上げムードには疑問だらけ

2024-06-03 19:43:09 | 株式投資
現株価水準は今期も増益前提で買ったものだが、いつも甘めの証券系調査機関ですら今期減益見通しに変わったようだから上がり過ぎた株価には割高感がある。金融政策の正常化で日本経済と企業の本当の力が試されることになりそうだが、個人的には円安による厚化粧で構造問題に何ら手がつけられておらず好循環入りは期待外れだ。市場見通しの大勢は年内に高値奪回のようだが、年末に向けて実体とかけ離れた株価は調整必至だろう。大企業は莫大な収益を上げており株主還元策には積極的だが、利益を自社株買いや増配等に回すだけで、下請けや消費者へは社会還元しないから日本経済は復活できないのだろう。原材料を輸入に依存している食品業界の値上げはまだ理解できるが、物価高及び社会保険料等の負担増で可処分所得が物価高に追いつかない中でほぼ全産業にわたる便乗値上げムードには疑問だらけだ。史上最高益の自動車業界や大幅増益の電力、ガス等公共事業にこれ以上の値上げがどうして必要なのだろうか? 

そのうち化けの皮が剥がれてもおかしくない

2024-05-28 12:07:41 | 株式投資
日本経済は失われた30年を乗り越え好循環が始まった。こんな馬鹿げた事を言っているのは政府と株式関係者だけだ。日本経済は円安と株高の厚化粧で不細工な面が覆い隠されているだけで、本質的なところは何も変わっておらず後付のポジショントークだろう。リーズナブルプライスからみればそれぞれ30%程度、株価は過大評価、円は過少評価だと思われる。好きになればアバタもエクボだが、熱が冷めればアバタはアバタだ。燃え上がった炎はすぐには消えないから相場は高値圏でもう少し続くだろう。はしゃいでいるのは株式村だけで、肌感覚の景気は芳しくなく日本経済が好循環に入ったとはとても思えない。今期の業績見通しは増益から減益に変わった。この水準から上は積極的な買い主体はなく海外投資家が買い続けない限り、高水準の信用残や持ち合い解消等で需給は悪い。時間はかかりそうだがそのうち化けの皮が剥がれてもおかしくないだろう。


株価の一段の上昇は難しい

2024-05-09 17:43:47 | 株式投資
決算発表が佳境を迎えているが、終わった期はともかく今期見通しを見れば株価の一段の上昇は難しいばかりか、現状の水準を維持することすら困難だろう。市場筋は相変わらず強気だが株価が高値を更新するような材料は殆ど見い出せない。経済の好循環が始まったという見方は市場関係者や政府のポジショントークだろう。逆に調整長期化に結びつくような材料は業績、需給、海外情勢をみれば枚挙に暇がない。日経は昨年初から15000円も上げており、要するに上げ過ぎたということだ。まだ高値圏での動きがしばらく続きそうだが、おそらく3月の41087円が年間高値となり、楽観的に見ても35000円前後までの調整がありそうだ。海外要因次第では最悪の場合は年末に向けて30000円くらいまで下げても何ら不思議でもないだろう。

牽制球のつもりがデットボールになる

2024-04-27 11:32:47 | 株式投資
日銀総裁の発言が円安を加速させた。総裁は円安の物価上昇への影響を否定したが、円安がコストプッシュインフレを招いているのは経済学を学んでいなくても理解できる程度の経済現象だ。植田総裁は市場とのコミュニケーションを図っているつもりのようだが、政策を正当化するための論理には破綻があり残念ながら市場には見透かされている。おそらく近日中に慌てて円安牽制的な発言をすると見られるが、もう少し空気を読んで発言しないと牽制球のつもりがデットボールになるだろう。円安是認発言は株高効果はあるが、日本経済とりわけ国民生活には何ら良い影響をもたらさない。円安で生活関連物価が高騰しているのは紛れもないファクトだ。アベノミクスという異常な政策を異次元という美辞麗句で長期に進めた悪影響は計り知れない。金融政策は正常化されたどころか異常緩和をいまだに続けている。マイナス金利を解消してもインフレ率からみて金利は明らかに低過ぎる。歴史上通貨安で栄えた国はない。購買力平価で適正と見られる120円程度から大幅に乖離する状態が続けば三流国への凋落は不可避となるだろう。

株高シナリオはおおきく変わった 

2024-04-22 10:16:02 | 株式投資
日経は高値から10%程度下げている。一時的で健全な調整という見方が多いが、昨年初から15000円も上げたのだから、一時的な調整では済まず数ヶ月深目の調整には入ると思われる。下げ始めるとこれまで無視してきた悪材料が一気に表面化するだろう。3-4回の米利下げの前提が崩れたから株高シナリオはおおきく変わった。好材料は織り込み済なのに対して、我が国の追加利上げ懸念、高水準の信用残、海外投資家の売り転換懸念、金融機関の持ち合い解消売り、潜在的な日銀ETFの売り圧力等々、一気に悪材料が顕在化してくるだろう。日経は期待で煽られ実態を無視して上げすぎた。円安の厚化粧で日本経済と企業の変革が進展しているような錯覚をもたらしているが、上げてきた理由はほぼこじつけに過ぎず、決算発表てファクトで売られる懸念が大きい。業績、株主還元策、資本効率化が物足りないとハードルが高いだけに業績が良くても売られることになるだろう。地政学リスクも一向に解消されない。そもそも日経のリーズナブルプライスは試算方法にもよるが、30000円台前半とみられる。たいした環境変化なしに期待で15000円も上げたから、ファクトで10000円程度下げても何ら不思議でもなく、いよいよ馬鹿騒ぎの後始末が始まることになりそうだ。


年内45000円説が有力だが… 

2024-04-19 10:32:24 | 株式投資
新年度の株式相場については楽観が支配しているが、実体はかなり不透明感が強く、何を根拠に上値を追えるのか疑問だ。日本経済および企業が好循環に入ったと見るのは現段階ではかなり無理がある。企業が増益基調を維持するという想定も円安前提で根拠に乏しい。決算見通しはGW明けから、本格化するが、期待が相当大きいだけに相応の増益見通し、還元策、資本効率化への積極的な取り組み等物足りないと、株価は織り込み済みで一段安に入るかもしれない。セルサイドはトレンド延長前提だからネガティブなことを言う訳がなく、一時的な調整を経て年内45000円説が有力になってきたが、いずれの前提もこじつけ的なもので実現確率はそれほど高いとも言えるものでもない。市場で大勢の株高継続見通しは、似た意見や思想を持った人々の集まるメディア空間内でコミュニケーションが繰り返されて、それらが世の中一般においても正しく、間違いないものであると信じ込んでしまうという「エコーチェンバー現象」の影響が大きい。株価が下落基調となればトレンドフォローで買ってきた海外投資家の猛烈な売りが控えており、AIバブルの崩壊に繋がるのかもしれない?

中途半端な水準での買いは慎むべき

2024-04-16 11:31:35 | 株式投資
市場は楽観的なだけに少し下がると、この調整は健全で一時的につき絶好の買い場という見方になるが上げ幅を考えるとそうでもないだろう。ここまでの株高は円安という厚化粧で覆い隠されたもので、経済や企業に言われているほど変革進展はなく明らかに買われ過ぎており10%以上下げないと中途半端だろう。 どの水準まで調整するか分からないが、リスクが小さいのは33000円程度から下だろう。昨年から期待先行で大した根拠もなく15000円も上げており、10000円程度の下げが年内にあっても全然不思議でもない。株価は所詮虚像につき虚像が実像に接近して初めて買えるものだ。昨年からの株価は都合の良い解釈で煽られたものであまりにも先食いし過ぎた。40000円と言う高値覚えから少し押せば買いたくもなるが、長期投資でも株は安い時に仕込まないと儲からないもの、中途半端な水準での買いは慎むべきだろう。