良い子の歴史博物館

訪れたことのある博物館、歴史上の人物、交通機関についての感想、小論など。

風邪

2005年07月26日 | 雑談
風邪は人類の敵だ。

連休中、家族で長野に行った。
だが、到着したとたん、子供が熱を出したことに気がついた。
ぐったりしているではないか!
そういえば、朝からいつもの元気がなかった。
すぐにホテルに行き、病院を紹介してもらい、救急受付で受診した。
39.5度だった。
翌日も38度を超えていて、結局、ホテルに缶詰となった。
予定は全てキャンセル。
熱が下がり、元気が出た3日目の朝、早々にホテルを出て、帰宅を急いだ。
どこも観光できず、せっかく借りたレンタカーもほとんど使わず、出費がかさんだだけだった。

幸い、子供は今、元気に走り回って、謳い踊っている。

『風邪』と総称されているものに、インフルエンザが含まれる。
風邪とインフルエンザは医学的には別物とすべきらしいが、
歴史的には同じ名前で登場する。

第一次世界大戦終結時の1918年~19年にかけて、スペイン風邪が猛威を振るった。
感染者6億人、死者数千万人。
世界大戦の犠牲者をはるかに上回る被害が出た。
日本でも39万人死亡したそうだ。
一説によると、鳥インフルエンザが変異したものだという。
いつ、また同じことがあるかもしれないと、関係機関は警戒せざるを得ない。

第一次世界大戦と、その直後のスペイン風邪で人類史が大きく変わった。
あらゆる権威や、体制が揺るぎ、暴力と虚無と混乱の時代が幕開けしたのだ。
ロシア、オーストリア、ドイツ、オスマン、中国等では、次々と皇帝支配が終わりを遂げた。
かつては抑圧されていた諸民族、労働者階級、女性が声高に立ち上がるようになる。
親孝行が当然とされていた儒教文化圏では、子供たちが平然と反抗するようになった。
戦争による大量虐殺と破壊、スペイン風邪による大量死による影響は、
人類の意識を根本から変えた。
様々な意味で現代世界が形成されたと考えていい。

第一次世界大戦後に世界に君臨する5大国(米・英・仏・独・日)は現在も、そのままである。
GNPの比率からすれば、世界経済に占める5大国の比率は今日の方が高い。

巨視的には基本的な現代世界秩序は、第一次世界大戦とスペイン風邪で成立したんじゃないか?

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (みんなのプロフィール)
2005-07-26 11:58:49
ブログ開設おめでとうございます!

アクセス数を上げるために当コミュニティサイトに登録しませんか?
http://profile.zmapple.com/cgi-bin/profile.cgi
より多くのひとに貴方のブログを見てもらえます。

参加するにはこちらからが便利です
http://profile.zmapple.com/cgi-bin/profile.cgi?mode=edit&title=%97%C7%82%A2%8Eq%82%CC%97%F0%8Ej%94%8E%95%A8%8A%D9&address=http%3A%2F%2Fblog%2Egoo%2Ene%2Ejp%2Fcfsasaki%2F


お問い合わせはコチラから
http://profile.zmapple.com/cgi-bin/fmail/cmfmail.cgi
返信する