花は桜木・山は富士

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「日本語と日本と日本人」

2007-05-24 20:26:08 | 日本について
日本語を全般的にみた場合、第一に注意すべきことは、
日本語、日本、日本人のこの三つが等式の関係で繋がれていることです。

日本語=日本人の言語=日本で行なわれる言語

皆さんがこれをご覧になりましても、これは当たり前じゃないか、と思いでしょう。
他の言語でもこうなっているだろう、と思われるかも知れません。
が、実は、日本語のように、日本人が話す言語は日本語である、
日本という国土で行なわれている言語は日本語である、
このようなものが等式で繋がれるということは非常に少ない例なのです。


(略)

「世界各国の国語一覧図」によると、一つの国で二つ以上の国語を持っている所は、
ベルギー、カナダ、スイス、アフリカの国々です。
アフリカでは、大抵が英語かフランス語を国語としています。
一方、英語を国語としている所は、アメリカ合衆国、オーストラリアなど
非常に広範囲に渡っています。スペイン語はメキシコから南米のチリ、
アルゼンチンに至る広い範囲で国語となっています。
こういう中にあって、日本は、日本語だけを国後としており、
日本語を国語としている国は他にはありません。

これは一つの注目すべき性格だということになります。

(略)

鈴木さんはもう一つ面白いことを書いておられますが、日本の町を歩いていて、
タバコを買いたいと思ったとき、日本人はあそこのタバコ屋さんで
果たして日本語が通じるだろうかと心配することはない、と仰る。
これは当たり前ですね。私どもが日本で暮らしていて、
あの店で日本語が通じたらいいが、などと心配することは全然ありません。
日本語は通じるものだと信じきっている。
しかし、そういったことを心配しながら街を歩いているのは
世界の多くの国の実情だそうです。日本人はそういう話は
うそのように聞こえるのではありませんか。

「日本語の特質」金田一春彦 著
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同書は平成3年発行の本なので、現在の実情とは違うかも知れませんが、
日本語の特徴を表していますよね。
ほとんどの日本人が日本語だけを話、海外へ一度も行ったことがない人も
多いと思います。
ゆえに、母国語である日本語について深く考えないものです。(私もそうでした)

実利だけ考えると、国際社会で通用する英語を母国語にしていないのは
経済的にも不利な点が多いかも知れません。
しかし、日本語はそのまま日本人の思想・思考に合った言語なんですよね。
自国とは違う持つ国の人は、現在と300年前を比べると、
全く違う思想・思考をしているのかも知れませんね。

実利はともかく、日本人=日本=日本語というのは誇りに感じます。
英語では日本語と日本人は共に「Japanese」ですね。

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