国立新美術館内 2階のサロン・ド・テ を ↑↑ 3階から撮影。
さて、ただただ チョコレートショップ巡りに来たワケではありません。
本来の目的はココにありました ↓ じゃじゃん! 国立新美術館でございます。
私 初めて行きましたが この界隈 いつの間にやら5周年を迎えているそうです
オープンがヒトアシ早かった六本木ヒルズの森美術館をはじめ、この国立新美術館、
お向かいのミッドタウン内にある サントリー美術館、21_21 DESIGN SIGHT と、
当時 新しい美術館エリアになる期待があったように記憶していますが....、
どうなんだろうか?
定着したのだろうか?
(うん、正直な所 疑問.... )
開館当時、巨額な建築費用を投じて作った 収蔵品を持たない空箱と聞いて
日本の あるいは日本人の 芸術、文化に対する基礎的な意識の低さを露呈する様に感じて
半ばあきれる様に驚きましたが(当時のブログ参照)
今から 質の高い収蔵品を持つ美術館を国内でオープンするのは非常に難しいし
ビジネス面でいえば 資源のない国でいかに美術館として売り、生き残るのか、
それを模索した上での カシコイ生存方法のひとつかもしれない
などと(諦めに似た気持ちで→)思ったりもします。
とはいえ この巨大な黒川建築に躍らされる 田舎者の私。
1階から見る 逆円錐 ↓↓ デカイ!! フレームに入りきらない!!
コチラ ↑↑ の円錐は3階 ブラッスリー ポール・ボキューズ、
コチラ ↓↓ の円錐は2階 サロン・ド・テ となっております。
お目当ては「大エルミタージュ美術館展」でした。
基本的に 海外の美術館展はあまり好きではないです。
異常な混雑に耐えられないのもあるけれど やっぱりその土地で見るのが 一番 理想だから。
でもね、もうね、考えるワケですよ。
一生のうちに あと何ヵ所 美術館に行けるのかって。
今まで 最大限 頑張ってきて ようやく10ヵ国の渡航。
そう考えると そろそろエルミタージュ辺りは いつか行けるのか やっぱり行けないのか、
かなり微妙なラインになってくるんです。
ルーベンスやレンブラントはもちろんのこと
ヴィジェ・ルブラン、ヴァン・ダイクの自画像には目を見張るものがあった。
したたかな計算を自在に表現出来る腕を持つってどれだけ楽しいだろう!
そんな風にも生きてみたい(笑)!
ヴィンターハルターの「女帝 マリア・アレクサンドロヴナの肖像」も良かった。
「真珠がまるで涙の様」と言われた彼女は 最後のロシア皇帝 ニコライ2世の祖母にあたる。
ロシアの歴史も 調べてみるとすごく興味深い。
それから女性をキレイに描ける画家は どの国でも重宝され
文字通り腕一本で 世界中の王室や貴族の間を渡り歩ける。
なんて素敵な商売(笑)!
ヴィンターハルターは オーストリア フランツ・ヨーゼフ1世(事実上の最後の皇帝)の
美貌の皇后 エリザベートの肖像画で知られているけれど
英国ヴィクトリア女王のお気に入りの画家で 女王&アルバート公なんかも描いているのね。
こういう一人の画家の人生から見た ヨコの歴史もオモシロイ。
日本にお招きして 徳川慶喜(最後の将軍)とか描いて欲しかったです 笑。
ところで この美術館、各所に名作椅子が置かれていて 小休憩できる場所がたくさんある。
ウェグナーのスリーレッグシェルチェア ↓↓ 座ったら立てなくなった 笑。
近くに美術品さながらの解説もありました ↑↑
一度は逆円錐に入りたくて 2階のサロン・ド・テ に行ってみたら(トップの写真のカフェ)
そこには ずらりとYチェア ↓↓
Yチェアの座面に ことごとく黒いシートが敷かれていましたが 何だろう?
座の編み込みも含めて美しい椅子のハズなのに ちょっと残念でした。
不特定多数のヒトに使われるので 座面の傷みを防ぐためかな?
ここでは ローストビーフサンドをチョイス。そしてノーコメントでスルー。
3階から1階のカフェ ↓ 高さどのくらいあるのだろう。
ポール・ボキューズ前のセブンチェア ↓↓
それから地下のスーベニア フロム トーキョーのヨコには 大好きなスワン&エッグ ↑↑
てかこの色、どうにかならなかったのだろーか....。
そこいくと さっすが金沢21世紀美術館はとても軽快にセンス良くまとめているよね。
しかも 金沢の方が先に開館しているからね、それ以上でなくてどうするんだろうね、東京。
地下のカフェはアリンコの大群 ↑↑
あーこれ ブラックにしてほしかった(泣)
やっぱりここでもブラックの3本脚を持ってくる金沢21世紀美術館は
本気の愛情が コチラにも伝わってくるほどセンスがいいよね。
こんな感じで ココ国立新美術館にも イチオシの北欧家具がずらずらと並ぶ。
スワンもエッグもアリンコもみんなが大好きな椅子、その人気は不動のモノ。
.....な の で す が。
何故 北欧?
数年前に 工房悠さんのブログに書き込んだ自分のコメントを読み返してみても
あの頃の気持ちと 今も少しも変わらない。
巨額の費用を掛け 日本の新しい「国立美術館」を名乗りながら
どこかナゲヤリな、細部まで神経が行き届いていない様な印象を受けてしまう。
もっと、目からウロコ的センスと現代日本の誇りを感じてみたかったです。
ま、楽しんできたんですけどね