さて!
さてさて!
タイトル通り、4月から始まる私の新しい挑戦は「金継ぎ」でーす
ご存知、陶磁器の割れや欠けを 漆で接着し 継ぎ目に金粉や銀粉を蒔くという
日本の伝統的な修理法でございます。
しかしそもそもの コトの始まりはウッドターニングでして。
ターニングをされている方なら 上の写真 ↑↑ を見た瞬間に
それが何を意味するのかピンとくるかと思いますが
あるんですよね。張り切り過ぎて(笑)中心に穴が空いてしまうことが!
で、悩んだワケです。
コイツをどうしようか と。
余談ですが ターニングをしている方達というのは 自分の失敗を隠さないイメージがあります。
制作過程での割れや穴の写真、苦労話しを とても正直にweb上に載せてくれます。感謝。
(これが 日本の木工業界ともなると 逆に失敗することは恥とされ 隠してしまう傾向があります。
つか、可能な限りは隠します もちろん経験者。笑)
ですが、なかなかいないんですよね。失敗の その後の対処法を載せているヒトが。
(あ。いらっしゃったらゴメンナサイ)
私は 穴が隠れる様に 小物を入れたりして しばらく放置していました。
ところがある日 ひらめいちゃいました
「陶磁器の接着が出来るのなら 当然 木だって....いやむしろ木の方が相性がいいハズ!
金継ぎって どうだろう!」っと
早速 金継ぎのお教室を検索。
県内に無ければ 多少遠くても行ってしまう勢いでしたが
有り難いことに 静岡市内に存在を確認出来ました。笑。
「うつわ 暮らしの道具 テクラ」さん ↓↓
城北公園北側 大岩の住宅街にあるまだ新しいギャラリーです。
教えていただく先生は 工房あさひな のN先生。
漆は 高山の技能専に在学中、基礎程度を学んだだけで それからほとんど触っていません。
木工工芸科だったとはいえ、初めから家具を作っていたので
漆を学んだと言っても テイタを作った位だったと記憶しています。
それ以降 塗料としての漆に あまり興味が持てずにいました。
久し振りの生漆 ↓↓ 空気にさらしていると すぐに匂いがしてきました。かぶれが心配
チョコレート色に変色した漆を 割れたうつわの断面に 薄く塗り伸ばして
もとの状態にあわせ マスキングで固定して 更に 継ぎ目にも漆を塗りました。
ひとつのうつわに対して 一日に出来る工程が ひとつ なんです。
一筆塗っては その工程ごとに乾くのを待つため 複数のうつわ補修を同時進行させます。
次のうつわの補修では 砥の粉を水で溶き 先程の残りの漆を混ぜてパテ作り ↓↓
パテは乾くとやせる為 欠けている部分に少し盛る感じでのせました ↑↑
砥の粉って、木工では接着剤に木の粉を混ぜたモノを指しますが
陶磁器の世界では 漆に石の粉を混ぜたモノなんだそうですねー。石とは驚きデス!
その方が相性がいいのでしょうから 当然といえば当然ですが、知らなかったー、笑。
こういうことが 面白いです
で、コイツ!
うつわの表側の穴にマスキングし 裏面はリセス全体をパテ埋めしました!
リセスというのは チャックで掴んで固定する際に ワークに作る凹みのことで
この呼び名をすっかり忘れてしまっていたので 今回コレを書くにあたって調べました。笑。
オフコのターニング道場参照。
凹はリセス。凸はテノン。
....ですよね?オフコ関係者のみなさま?笑
中心に出来てしまった穴のまわりも 紙一枚程度に薄くなってしまっている為
こうすることで むしろ補強にもなるという先生の発案。なるほど!いいかも!
そしてこれはまだ先の話しデスが「金」継ぎとはいえ「銀」も選択出来るようだったので
「銀食器みたいに 酸化して変色しちゃいますよね?」と 聞くと
「錆びた銀も良いですヨ、いぶし銀って言うでしょう?」と先生。
なるほど!いいかもー!
まぁ、私が実際に金や銀を蒔くのは 月イチで通って おそらく半年ほど先になるかと思われますが
(冷静に考えると完成は秋ですね...そのくらい地味な基礎作りの工程が長いそうです)
ガラスや琺瑯も修理可能らしいので、妄想 膨らみっ放しなのでございます
帰りに寄ったドイツ系パン屋さん ↑
ドイツ系がウリかもしれませんが クロワッサンめちゃ美味しかったデス
またいこー!
二度目のコメントをくださったNさん、公開は致しませんが ホント感謝です。
いつもありがとうございますっ